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2007年9月

カリフラワーズ解散

9月22日(土)

東銀座東劇 『夜の上海
本木雅弘主演で,日本人も多く出演していますが,監督は中国人。本木君はメイクアップアーティスト。恋人役が西田尚美でマネージャーもしている。終始一緒で,でも仕事が忙しすぎて恋人としての関係性が薄れつつある。そんななか,上海でのとあるショーのメイクを担当することになる。日本のコーディネイターに竹中直人,上海での通訳にサム・リー,西田尚美を追っかけてやってくる男に塚本高史など,キャストは地味に豪華です。
主人公はトラブル続きのショーを終え,一人フラフラ上海の街を散策。そんな時に突如運転の荒いタクシーに跳ね飛ばされる。その運転手が今回の相手役,ヴィッキー・チャオ。言葉も通じず,跳ね飛ばしたお詫びに上海の夜を案内することに。というような展開で,お互い想う人がいながらも,深夜に沸き起こる妙なテンションのなかで意気投合して,切なくも楽しい一夜をともに過ごす。ちょっと本木君のオーバーアクションはご愛嬌としても,こういうテンション好きなんですよねえ。『恋人までの距離』なんかも,あの感覚がうまく濃縮されているし。あー最近そういう瞬間を味わっていないなあ。恋がしたい...

丸の内マルキューブ JiLL-Decoy association
この日は「東京JAZZ」というイヴェントの一環として丸ビル1階でフリーライヴがあるというので行くことにした。東劇から地下鉄に乗って行くのもちょっとバカバカしいので歩くことに。でも,ちょっと遠かったね。開演ギリギリ到着汗だくです。でも,中央のいい場所に立つことができました。
この日の出演者は,昨年2月にflex lifeを聴きに行った渋谷PLUGで出演していたJiLL-Decoy association。基本的に女性ヴォーカルにギター,ドラムスという3人のようだが,昨年聴いた時もこの日もサポートを入れてのフルバンド。ジャズをベースにしたスタイリッシュなポップス。昨年の時もライヴはけっこう気に行ったんだけど,このヴォーカルのchihiRoちゃんが美形だし,歌はうまいし,けっこうセクシーだったりして素直に好きにはなれなかった。それに,あまりスタイリッシュすぎるのも趣味じゃないんですよね。でも,今回はけっこう素直に楽しめました。スタイリッシュなんだけど,それほど飾り気がなく,意外に本人たちは親しみがあります。そういえば,昨年のライヴの時もメジャーデビュー直前だってことで花束を持ってきたファンたちに囲まれて親しそうに喜んでいたなあ。
で,終演後にはCD購入者に3人でサインをするというので,買うことにした。といっても,さすがにフルアルバムなどだと考えちゃうけど,この日は発売したばかりの6曲入りミニアルバムで1680円というからけっこうお徳だし,聴きやすいということで購入。前からファンだというTOPSさんは早めに並んでいましたが,私は悩んでいる間に出遅れたので,サインをもらうまでに30分くらいかかってしまいました。サインの時は昨年の話などしてみましたが,本人たちも随分昔のこととして記憶していたみたいですが,まだ1年半前なんですよね。

さて,今度は中央線で吉祥寺に移動。この日の締めのライヴはオールスタンディングになることが分かっていたので,事前に食事。久し振りにリトルスパイスでブラックカレーを食す。やはりここのカレーは美味い。以前は下北沢の「茄子おやじ」を一番にしていましたが,茄子おやじは基本的にルーが一種類なので最近ちょっと飽き気味。リトルスパイスを一番にしましょう。ここは数種類あって,私のお勧めはレバーのカレー「ブナ」。

吉祥寺star pine's cafe カリフラワーズ
この日はカリフラワーズの解散ライヴ。ギター&ヴォーカルのナカムラ氏を中心としたファンキーバンドで10年間の活動で6枚のアルバム,1枚の映画サウンドトラック(『ゆれる』)を発売しています。私は『ゆれる』と同じ西川美和氏の長編初監督作品『蛇イチゴ』でカリフラワーズを知って聴き始めたので,ファン歴は4年ちょっとというところだろうか。その間にもベースが2回,ドラムスが1回,ギターサポートが抜け,トランペットがトロンボーンに,という形でめまぐるしくメンバーチェンジを遂げたバンド。いつもスーツ姿にきめて,始まりの2曲は毎回同じというかれら。非常に型どおりだったりするんですが,途中はとてもゆるかったりする。「欠点がないのが唯一の欠点」というナカムラ氏ですが,そういう彼の厳しさにメンバーはついていけないのかもしれません。といっても,仲たがいするわけではなく,脱退したメンバーもよくライヴに遊びに来ていたのがナカムラ氏の人柄というところでしょうか。結局,結成時から最後までメンバーとしていたのがサックスの「えりあ」さんです。たった4年で偉そうですが,やはりえりあさんがいないカリフラワーズなんて,と思うので,それだけは今回の解散でよかったことだと思います。ひょっとしたら,えりあさんも脱退するという表明をしてナカムラ氏が解散という判断にしたのかもしれません。そんなこんなで,私のカリフラワーズライヴ歴を記録しておきましょう。

2004/3/21
下北沢garage
ぬえ/カリフラワーズ/スグナシ/ponytail/delta knantka
2004/10/3
吉祥寺planet K
銀河スープ/旭荘201/HARCO/イノトモ/カリフラワーズ
2004/10/21
高円寺JIROKICHI
カリフラワーズ
2005/2/12
国立地球屋
カリフラワーズ
2005/3/31
下北沢CLUB Que
カリフラワーズ/Clingon/松崎ナオ
2005/9/19
吉祥寺Planet K
amber/カリフラワーズ/コール天
2006/5/10
青山月見ル君想フ
オオサカ=モノレール/カリフラワーズ/ザ・たこさん
2006/8/19
青山月見ル君想フ
ムジカラグー/TWELLVE/カセットコンロス/カリフラワーズ

多分,JIROKICHIには2度入っているはずなので,今回でちょうど10回というところでしょうか。思っていたよりも少なかったですね。というのも,カリフラワーズはメンバーも含めファンも喫煙率が非常に高いのだ。ちなみに,かれらのライヴによく顔を出していた(もちろん,この日も来ていたようです)西川美和さんも愛煙家です。なので,私にはかれらのライヴはそこが非常に厳しいんですよね。なので,次第に足が遠のいてしまったようで,今年は今回1度きりでした。まあ,私が行くライヴもスタンディングが圧倒的に減ってきたっていうのもありますが。
ということで,この日は踊る気満々で来ましたが,18時半開場・開演ということでしたが,案の定1時間はDJタイム。その間にすっかり腰が痛くなってしまいました。最後のライヴでステージ上も客席フロアも白熱状態でしたが,私的には選曲がイマイチでちゃんと踊ることはあまりできませんでした。しかし,ステージ上ではこれまでのメンバーが入れ替わり立ち代りでとても楽しませてくれました。なかでも3代目ベーシストのG☆kubo氏が泣いていたのにはちょっとグッときた。でも,トランペッターの大山さんが来られなかったのは残念でした。初代キーボーディストのスパン子さんは出産したばかりで欠席。アンコールはやらないと宣言していましたが,客が一向に帰らないので,1曲だけアンコール。DJで一旦締めくくりましたが,多くのお客が帰った後もなんかあったかもしれません。
最後だからアンケートくらい書こうかなって思いましたが,どこもごった返してそれどころじゃなさそうなので,出口へと向かいました。すると,出口でナカムラ氏がお客一人一人を見送っています。4年間,結局メンバーとお話したのは大山さんと一言だけでしたが,最後の最後でナカムラ氏とピストン氏と握手を交わす。やっぱり彼の音楽も人柄だったんだなと実感。気持ちよく岐路につきます。

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大博物学者ビュフォン

ジャック・ロジェ著,ベカエール直美訳 1992. 『大博物学者ビュフォン――18世紀フランスの変貌する自然観と科学・文化誌』工作舎,568p.,6500円.

ついに読み終わりました。500ページ強で,上下二段組の大著。もう,内容が多岐にわたるのでどこを書けばよいのやら。皆さんはビュフォンという人物を知っていますか?私自身もどこでこの人物を初めて知ったのか覚えていません。
リンネはご存知ですかね。私は一応学部は理学部だったので,恐らく1年生の時に受講した「系統分類学」でリンネの名前は学んだはずですが,リンネはスウェーデンの植物学者。いわゆる「学名」というものを開発した人です。例えば,日本語で猫といえば,英語ではcat。名前が統一しないでは普遍的な生物学が成立するはずはありません。そこで,リンネは当時,学者の間の共通言語として通用していたラテン語を用いて,二名法によって動植物を種ごとに名づけることを提案したのです。その創始者ですから,大学でも学ぶわけですね。
しかし,大学教授でアカデミーの世界に生きていたリンネに対し,ビュフォンはパリにあった王立植物園の園長を長年勤め,大学には職は得ませんでした。しかも,リンネをことごとく批判した人ですから,正当な学問の歴史のなかではそれほど大きな位置を占めていません。恐らく,系統分類学の講義でビュフォンの名は出てこなかったと思います。
しかし,最先端の生物学を学ぶ人には重要でないとしても,歴史に関心のある人であればビュフォンという人物は非常に魅力的であります。彼は人生をかけて『一般と個別の博物誌』という生物の百科事典を執筆するわけですが,それが図版を中心に日本語訳された時に監訳者の荒俣 宏氏は18世紀から19世紀にかけてもっとも重要な博物学書として,地理学者であるアレクサンダー・フォン・フンボルトの晩年の著作『コスモス』とともに,このビュフォンの書を挙げているのだ(ちなみに『コスモス』は翻訳されていません)。『ビュフォンの博物誌』として翻訳したのもベカエール直美さんであり,出版社は工作舎である。
さて,本書は原著が1989年に出版されたビュフォンに関する伝記である。私は基本的に伝記は好きではない。先に名を挙げたフンボルトも白水社から伝記が翻訳されているが,これがひどい。大抵,伝記というものは主人公の人生を劇的に脚色し,面白おかしくするのが常套手段。特に,主人公が学者の場合,その伝記作家はその学説にまで精通していることを期待するのが難しいからだ。かといって,偉大なる学問的人物を,その発表された学説だけたどるというのも味気ない。本書はビュフォンの学説を,原典を詳細に解読すると同時に,それがどのような社会背景から生み出されたのかを,ビュフォンの伝記的記録を通して,丁寧に検討しているのです。
まあ,ここまでの厚い伝記を読むのには勇気がいりましたが,『ビュフォンの博物誌』と同じ訳者が手がけているということで信用をして読み始めたわけですが,予想以上に楽しめました。

さて,中身については細かく書きませんが,博物学についてはちょっと解説をしなくてはならないかもしれません。この当時はまだ生物学という学問分野はありません。植物学や動物学という個々のものはあるのですが。物理学は自然学というものからニュートンの存在によって,ようやくその姿を確たるものにし,錬金術から化学が登場しようという時代。社会科学ではまだ心理学や社会学,人類学などはありません。現在では人文科学の一分野である,哲学というのがより包括的な概念でした。特にルソーが活躍し,啓蒙思想という名のもとにディドロとダランベールが『百科事典』を編纂していたフランスでは,こうした知識人のことをフィロゾーフと読んでいたわけです。ビュフォンは自然科学者ではありましたが,フィロゾーフでもあったのです。
ところで,博物学とは英語でnatural history。直訳すれば「自然史」だ。私が大学に入学した時には教壇に立っていた今は亡き東京都立大学名誉教授貝塚爽平さんの著作にも『東京の自然史』ってあるくらいだから,現代の感覚では別の研究として成立する。しかし,18世紀には自然は神が創造したもので,そこに変化していくような歴史は存在しないと考えられていたから,自然史は成立しない。しかし,natureもhistoryも現代とは若干意味が違うため,natural historyは成立するのだ。そんな当時の意味合いを「博物誌」という日本語はうまく翻訳している。博物とは万物のこと。博物誌は一応生物学の前身ってことになっているけど,「博物」に含まれるものは生物に限定されなかった。また,現代でもフランス語では歴史も物語りも同じくhistoireだが,この語は単に記載することを意味していた。つまり,博物学とは何でもかんでも集めて記載して,整理して,分類する基礎を築くことだった。ビュフォンはそんな博物誌最後の人物といってもいいかもしれません。ダーウィンの前に進化論的な学説を発表したフランスのラマルク,そして英国のダーウィンにつながるような思想を持っていたがために,当時有力だったリンネの学説に批判の矛先を向けたのです。しかし,最終的にビュフォンは進化論者にも生物学者にもなりえなかった。
ビュフォンはナカナカスゴイ人物だったということも,この伝記には書かれている。まあ,植物園の園長って職がかなり地位の高いものであったわけだが,彼は地元の地主でもあり,後に伯爵にもなった。そして,彼の著作はその文体の美しさでも知られる。「文は人なり」という諺は,ビュフォンの「文体論」からきているものらしい。アカデミーでは批判されることの多いビュフォンだったが,一般の読者にはかなり人気があったとのこと。
まあ,ともかく執筆協力者が何人かいたし,図版の多く生物図鑑のようなものですが,127巻にも及ぶ『一般と個別の博物誌』を手がけたってのは恐ろしい人物です。もちろん,これは生物に限らず,鉱物学や天文学,現在でいうところの地球物理学,医学なども含んでいるものです。

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10月のライヴ予定

10月3日(水)
吉祥寺strings 太宰百合THBトリオ(チェロ橋本 歩)(予約済み)

10月5日(金)
青山プラッサオンゼ スウィートバナナホーンズ(予約済み)

10月6日(土)
タワーレコード渋谷店 Bophana

10月7日(日)
池ノ上bobtail ナオリュウ/他

10月8日(月,祝)
稲毛野外音楽堂 リトルハンセン/他

10月9日(火)
中目黒楽屋 古賀夕紀子/他(予約済み)

10月11日(木)
下北沢440 扇谷一穂+おおはた雄一/他(予約済み)

10月12日(金)
下北沢440 ううじん/安宅浩司/おおはた雄一(予約済み)

10月13日(土)
五反田アトリエヘリコプター omu-tone/他(予約済み)
池ノ上bobtail casa/他

10月14日(日)
関内KAMOME 島 裕介カルテット

10月16日(火)
新宿コア石響 NUU(予約済み)

10月18日(木)
下北沢mona records 早瀬直久(ベベチオ)(予約済み)

10月21日(日)
横浜THUMBS UP flex life/他(予約済み)

10月23日(火)
渋谷duo music exchange 山田タマル/諌山実生/他(予約済み)

10月25日(木)
池ノ上bobtail ari/dois mapas/オオタユキ

10月26日(金)
九段下日本武道館 BONNIE PINK(チケット手配済み)

10月28日(日)
中目黒楽屋 黒猫船(予約済み)

10月30日(火)
下北沢CLUB Que HARCO/advantage lucy/クノシンジ(チケット購入済み)

10月31日(水)
渋谷duo music exchange 広沢タダシ/芙咲由美恵/千綿偉功/他(チケット手配済み)

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2つの選択ミス

9月21日(金)

青山草月ホール 湯川潮音
平日のライヴなのに、開場17時、開演18時という非常に厳しい時間帯。彼女はワンマンだったら絶対に2時間以内だし、その真意は掴めない。まあ、幸い指定席なので開演に間に合えばよいのだが、クラムボンやハナレグミのファンは時間に都合がつきやすい人が多いという私の偏見だが、潮音ちゃんファンも共通する人がそれなりにはいるが、一般的な勤務時間帯で働いている人も少なくないはず。現に私の隣の2人は本編1曲ちょっとしか聴けなかった様子。私は大抵定時に上がれるが、駅までの時間を考えても、17時きっかりにタイムカードを押さないと間に合わないということで、ソワソワ。なんとか大丈夫でした。先行予約で取ったのに、かなり後ろ。まあ、今回は全体的な雰囲気を味わうことにしましょう。そして、潮音ライヴ常連の女性2人はこの日も最前列です。
この日のバンドは、先日本門寺のギター桜井芳樹さん、チェロ徳澤青弦さん、ユーフォニウムの権藤知彦に、もろもろ宮田まことさんを加えたメンバー(なんか一人くらい忘れているような気もしないでもない)。権藤さんがバンマスなんですね。ちょっとオリジナル曲にインパクトがないように思うのは、選曲の問題だと思う。やっぱりバンドだと演奏できる曲が限られてしまうのでしょうか。まあ、それはおいておいて、やっぱり潮音ちゃんの歌声と、ステージ上のパフォーマンス、そして彼女を取り巻くミュージシャンたちは好きだなあとしみじみ。いろいろ注文をつけたいところもありますが、まあ長い目で見守りましょう。やはり予想通り,アンコールは1度ありましたが,それでも1時間半のステージ。どうなんでしょうね。以前から自分のイヴェント「空想音楽会」でも1時間以上やらないし,集中力の続かない人なのでしょうか。ワンマンの時なんて,もっとゆったりとお話でも間に挟みながら同じ曲数を2時間かけて演奏していいと思う。皆が彼女を観に来ているんだから。
開演を待っている間、2階席にhitmeさんらしき人物を見かけたので、終演後、ちょっと出待ちをしてみる。運よければ他にも女優さんなど見られるかもしれないし。と思ったが、今回は特になし。hitmeさんは確かに降りてきましたが、ちょっと会釈をしただけで、私と話したいような雰囲気ではなかったので、地上階でちょこっとアンケートを書いて会場を後にします。アンケートも個人名を書かなくなってしまったのは残念。その時点でまだ20時前。さて、どうするか。

この日は初めて青山一丁目ではなく、赤坂見附まで歩いてみる。意外に遠いな。
後で気付いたが、この日は渋谷のJZ Bratでshima&shikou DUOのライヴがあったから、けっこう間に合ったかもしれない。実際、hitmeさんはそちらに行ったらしい。私はレイトショー上映の多い渋谷に移動して、TSUTAYAのチケット売り場で調べるが、なかなかよろしいのがない。ここでも、選択の失敗でした。同じイメージフォーラムで上映されていた『ひなぎく』という作品はその場では気付かなかったのだが、チラシまでもらってチェックしていた作品だった。やっぱりインターネットだと大抵のことが調べられるが、特定の時間に街にいると、知りたいことが容易に調べられないことも多い。

渋谷イメージフォーラム 『追悼のざわめき
結局、上映開始時間の早いこちらの作品を選択。タイトルに全く覚えはなく、調べれずに滑り込みで入る。なんと、この作品は1988年に完成したかなりスゴイ映画だった。しかも、レイトショーにしては20時半という早い開始時間は上映時間が長かったためだった。なんと、上映終了したのは23時前なのだから。主人公は浮浪者。大阪の日雇い労働者街だ。冒頭から主人公が女性を暴行するシーン。しかし、そこでレイプするのではなく、お腹を裂いて性器を持ち帰るのだ。そして、廃墟ビルの屋上のベッドに横たわるマネキンの陰部にその臓器を押し込むのだ。あくまでも彼の性交渉の相手はそのマネキン。そんな彼でも職を得る。地下排水溝のどぶさらいだ。それを仕切るのは小人。妹も小人。最後の方の妹が街を徘徊するシーンなどはスゴイ。街中を行き交う人はどうみてもエキストラではなく、実際の群集だ。そこに挙動不審の彼女を放り出し、群集の反応を撮影している。そんな映画。主人公が住む屋上も最終的にはこの妹が火をつけて燃やしてしまうのだが、それも撮影許可を得てやっているわけではなく、ほとんど放火で、スクリーンに登場する消防車や消防士は本物のようだ。そんな型破りの映画。
その他にも、高校生の兄と小学生の妹という2人、それからもう一人の浮浪者も登場する。なので、いくつもの物語が同時進行するのだが、ある物語が終焉を迎えたと思うと、もう一つのが継続し、終わったと思っていた物語がまた始まる。そんな感じで、永遠に続くのではないかと途方にくれるしかない作品。さすがに、そんな内容で、けっして美しいとはいえないモノクロ映像なので、90分くらいで終わるだろうと思っていて2時間半だから、観ている人の苦痛は大したものですよ。しかし、その苦痛がこの作品の最も表現していることなのだろう。結局は登場人物の一人一人が死を迎えない限り、個々の物語は終焉しないのだから。かれらのような境遇の人たちは自らが死を迎えるまで辛く厳しい人生が続くのだ。しかし、これは何も浮浪者に限らない。誰もが感じている人生の厳しさを強調しているだけに過ぎない。
まあ、せっかく長い時間を費やしたのだから、このくらい積極的に評価しないと虚しくなります。それにしても、なぜかこういう作品では眠気を誘わないんだよな。

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お初の女性シンガー

9月19日(水)

外苑前Z・imagine 平松八千代
良原リエさんのスケジュールをチェックしていたら、私の知らない女性シンガーのサポートライヴをするという。しかも、一緒にサポートするのがパーカッショニストの高橋結子だというし、リエさんもこの平松八千代さんのことを絶賛していたので行ってみることにした。鈴木亜紀さん以外でこのお店に来るのは初めて。19時前にお店の前を通ると開場待ちの列ができていました。私は食事をしたかったので、その辺をプラプラ。しかし、この日は神宮球場で試合があるらしく、けっこうごった返しています。あまり時間をかけてもいられないので、久し振りにラーメン。なにやら北海道ラーメンというので赤味噌を注文。やっぱりラーメンってあまり好きじゃないなと確認。
お店に戻るとかなり賑わっています。ちょうどサポートの2人が出て行くところだったので、リエさんに挨拶。結子さんの方がもっと前から顔を合わせているはずなのに、未だにお話をしたことがない。一人だったのでカウンター席に。演奏前から客席に登場した平松さんはストレートロングヘアで明るく元気なお姉さんという雰囲気。結子さんとは以前からやっているらしく、リエさんとは初めて。一応、リエさんがゲストという形のようで、前半は結子さんと2人のステージ。八千代さんはギター弾き語りです。
正直いうと、確かに素的な歌声で素的な曲ですが、私の好みではない。でも、ギターの音がすごくキレイだった。前半はある曲を何度が歌い直したり、いまいち調子が出ない様子。でも、それに対して結子さんやお客さんが突っ込んだりして、ステージ自体はとても楽しい雰囲気。それにしても、結子さんの演奏以外であんなに楽しそうな姿は初めて見たし、あんなにしゃべるのも初めて聞いた。やはり年上の人のサポートというのは気持ちが違うのかもしれない。
そんな感じで、休憩を挟んで一人で数曲歌って、サポートを2人同時に呼び込みます。意外にもグランドピアノでのリエさんの演奏は初めてかもしれない。といっても、ピアニカやアコーディオンが中心でしたけど。サポートが2人になって心強くなったのか、八千代さんも好調になりました。2ndステージもとても温かくて楽しい雰囲気で、やっぱりいってよかったと思えるライヴでした。

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アップロード完了

以前の日記,「私の論文ダウンロード」と「書評ダウンロード」が全て揃いました。

他にも若干,著作の一部や翻訳などありますが,そちらは売り物の書物の一部だったりするので,著作権の関係上,PDF化はやめておきます。

といっても,学術雑誌に著作権がないわけではないんですよ。まだ誰も上記日記にコメントしていませんが,もしこちらから私の文章を読んでいる方がいたら,別に感想は求めませんので,せめてお断りをお願いします。ハンドルネームでもかまいませんので。

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京都から浅草へ

9月17日(月,祝)

中谷家で朝を迎え,朝から元気な舞ちゃんと遊ぶ。味噌汁にパンという不思議な朝食でおもてなしされ,10時過ぎにおいとまする。この日は夜浅草でライヴだったが開場時間も確認していなかったし,やっぱり一度帰宅したかったので,あまりのんびりしないことにした。といっても,何も観ないのもなんだし,イノダコーヒーだけは行ってみたかったので,ちょこっと京都散策。
中谷家のすぐ南には相国寺というお寺があって,その境内を抜けると,今度は京都御所。さすがに広いです。多分,ここから一条,二条と離れるほどに数字が増していく東西にのびる道路があるようです。イノダコーヒーがあるのは三条。イノダコーヒーが出てくる高田 渡の「コーヒーブルース」。原曲は聴いたことがありませんが,Quinka, with a Yawn辻 香織がカヴァーしていて馴染みのある曲。おおはた雄一さんも時折ライヴで歌います。「三条堺町の」と歌うように,三条通を右折して,堺町という表示を目指す。まずは三条店を発見。けっこう支店があるようです。一応本店を拝んでいこうと思い,行くと,京都らしい古っぽい日本家屋のような佇まい。外からは中の様子は分かりません。どうやら満席のようなので,三条店に戻って入る。こちらは非常に明るいモダンな建築物。禁煙ということで,ガラス窓から差し込む明るい席へと案内してくれました。「あの娘に会いに」と高田 渡が唄っているように,良い感じのウェイトレスさんです。このお店で昔ながらに守っているホットコーヒーは砂糖とミルクを予め入れたもので,濃い目のヨーロピアンスタイル。よっぽど美味しいストレートでないとブラックでは飲まない私後のみです。朝食からまだあまり経っていませんが,ホットサンドを注文しました。こちらも丁寧に作られていて美味しい。まあ,知る人ぞ知るのようなお店ではなく,ちょこっと観光地化した雰囲気もありますが,来て良かったです。
さて,三条から寺町通りに戻り,地方都市らしい活気あるアーケードを歩いて,四条まで。今度はありましのさんの「最終バス」に出てくる大通り四条通。こちらは百貨店が軒を連ねる目抜き通りですが,ここに先日アスカフェに行ったときにトモエさんに教えてもらった「御多福珈琲」がありました。さすがに続けてコーヒーは飲めないので,今回は場所だけ確認して断念。
さて,五条まで辿り着けば,行きに乗った地下鉄で京都駅まで一駅。結局京都駅まで歩き通してしまいました。あー,今回もお土産かってないぞ,ということで京都駅ビルでと思ったが,思いのほか混雑していてうんざり。その辺のお土産やでとりあえず購入。そのまま新幹線のホームに向かうと,のぞみでも自由席空席十分でした。そのまま品川まで快適。一度帰宅してシャワーを浴びて浅草まで。

浅草アサヒ・アートスクエア
ようやく初めて入ったウンコビル。たぶん,私が大学に入りたての頃にできたから,もう20年近くなるんだろうな。私が大学に入り,お酒が呑めるようになった頃に,アサヒのスーパードライが発売され,爆発的に売れた。その頃,大学のコンパで行くお店は大抵生でもビンでもスーパードライで若者たちは一気呑みをさせられ,そして私はビールを嫌いになった。そんな成金ビルのように記憶しています。なぜか大学の巡検で浅草が終着だったことがあり,「よしウンコビルだ」といって,何故かその隣の2階建てのレストランで打ち上げだった。
さて,そんなことはどうでもよく,このビルの4階にさまざまな用途でイヴェントが行われているアートスクエアってのがあり,ここでリトルトーキョーの藤乃家 舞さんがソロアルバムのレコ発をやるってので行ってきた。といっても,ゲストの一十三十一ちゃん目当てだ。ここで,きちんと書いたが,行くまではどんなライヴだか,よく分かってなかった。チラシをもらってようやく理解する。
そう,昨年は一十三十一のイヴェント「TOILAND TOILD」のバックを務めたのがリトルトーキョー。今回はその逆です。といっても,リトルトーキョーではないので,編成はちと違います。ガムランの3人と,TOILANDの時は妊娠中だったヴォーカルの三枝さんがメインヴォーカル。それにドラムスと,滝沢スミレさんのキーボード,ゴッセッキーを含むホーン隊2人。そしてタブラ奏者3人。日本でタブラ奏者ってそんなにいないはずなのに,いっぺんに3人~と驚いていたら,なんとユザーンの弟子だということで納得。
横長に広いスペース。左右の後方に椅子が並べられ,中央にはちょっとしたお尻に敷くものが並べられています。私は最前列でスミレさんの前にしてみました。ドリンク代が含まれていたわけではないのですが,やはりここでビールが飲みたくてバーカウンターへ。すると,生がアサヒではない地ビールだった。香ばしい感じで美味しかったけど,生ビールなど注いだことのない女性がプラコップに注ぐものだから,満杯ではなく少し寂しい。
さて,ようやく演奏ですね。あ,ちなみにガムランとはバリの楽団なのですが,藤乃家さんがバリで何をしているのか,バリの音楽とはどんなものなのかを紹介するスライド+お話でした。ちょっと休憩を挟んで本番。なんといっても,この日の驚きは三枝さん。彼女はモンゴルの伝統衣装をまとって登場したのですが,モンゴルの歌唱法を学んでいるんだとのこと。前半は言葉ではなく,ほとんど声を楽器として使うような形での参加で,ほとんどインストゥルメンタルとして楽しめるものでした。中ほどで一十三十一ちゃん登場。今回のCDのなかで1曲だけヴォーカルで参加している曲と,やはり藤乃家さんの曲で一十三十一ちゃんが参加した曲を2曲。一十三十一ちゃんの曲はありませんでしたが,まずまず。演奏中に私の姿に気づいて微笑みかけたような一瞬もありました。思い上がりだといわれてもしょうがありませんが,本当に彼女はステージ上から客席をよく見ているのです。しかも,目が合うとそらしません。3秒間ほどは見つめ合いますよ。で,一十三十一ちゃんが下がってから,三枝さんの出番。1曲だけでしたがモンゴルの曲(あるいはモンゴル風に作曲したもの)を披露したのです。私の語彙ではうまく説明できませんが,高音のこぶしが絶え間なく続いていく感じ。息継ぎも短い時間でほとんどしません。またこの女性の佇まいも素敵で,もっとたっぷり彼女の歌を聴きたいものです。でも,スミレさんの熱いプレーもあり,なかなかおなか一杯なライヴでした。

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滋賀から京都へ

9月15日(土)

この日から2泊3日で一人旅行です。
この日はここに初コメントを書き込んでくれたことのある福井のHARCO友達でナオリュウさんの幼馴染でもあるマオコさんの結婚式の二次会に参加するために滋賀県の米原による行く予定。時間的にはけっこう余裕があったんだけど,やっぱりこういう時は落ち着いて映画なんて観られないんですよね。かといって,この日はかなり暑くて,家に居てもなにか作業が進むわけでもなかった。結局15時過ぎに東京駅に向かって,自由席で新幹線に乗る。さすがに土曜日の夕方出発は空いていて,ひかりで行く予定が,隣に停車している10分先に発車するのぞみに乗車。しかし,名古屋で乗り換えるんだけど,よく考えたら名古屋までは新横浜の停車が違うくらいで,ほんの3分の違いで,結局当初乗る予定だったひかりに乗り換えて米原まで。
この日の宿泊はマオコさんが長浜にホテルを予約してくれたので,まずはホテルまで。しかし,ちょっとした手違いで,ホテルから二次会の会場までの送迎バスは既に行ってしまった後でした。知らない土地ではどうしようもないし,路線バスもなさそうなので,久し振りにタクシーに乗る。一人で乗ることなんて,数年前に終電を乗り過ごした時以来だ。でも,その選択は正しく,なんとか開宴前に間に合いました。
立食パーティのようなものを想像していたら,ちょっとした披露宴のように,丸テーブルです。受付にちいちゃんがいたものの,他に知り合いは全くいないし,人見知りの私なので,適当に盛り上がってなさそうな席に座る。すると,ナオリュウさん登場。そうなんです。ナオリュウさんは結婚式から参加していたとのこと。披露宴でも演奏したそうで(なんでも,2人のために曲を作って披露し,しかも録音してCDをプレゼント)。私は一度座った席を失礼して,図々しくもナオリュウさんの隣に座りました。ナオリュウさんも本当はその場に知り合いがけっこういたのに,私が他に知り合いがいないことを知っていたので,つき合わせてしまいました。スミマセン。
披露宴にはけっこう新婦の福井友達,新郎の滋賀友達以外にも,東京からもかなりの数を含め,日本各地から集まっていたようです。マオコさんはかつて演劇をやっていて,その方面でいまでも活動している人たちが盛り上げてくれて,私のような人でも楽しませてくれました。後は適当に飲んだり,新郎新婦に挨拶したり,ちいちゃんとおしゃべりしたり,という感じ。ちなみに,新郎は昨年私が福井に遊びに行ったときに,マオコさんとちいちゃんとともに2日間おつきあいしていただいた,あっちょさんです。さすがにちょっと髪が伸びて雰囲気が変わっていた私には顔を見ただけでは気づきませんでしたが。お2人には結婚祝いでcasa『歌十色』とdois mapas『極東組曲』をプレゼント。
帰りは無事に送迎バスに乗り込んでホテルへ。ナオリュウさんは夜行バスで東京へ帰ってしまいましたが,ちいちゃんは車できたものの,すっかり呑んでいたので,ホテルに宿泊。

9月16日(日)

ちいちゃんと同じホテルだったのですが,結婚式から参加組はかなりお疲れのようで,ホテルに来てからはなにもなく就寝。ちいちゃんともあまりゆっくり話せなかったし,他に知り合いもできなかったし(自分から作れよ!って話ですが),残念に思いながら,翌日の京都一人旅に思いをはせることにして就寝。しかし翌朝それが思わぬ展開に。
ホテルの人に朝食7時台は混み合います,といわれていたので,早く起きたものの,テレビをみて過ごして8時過ぎに食堂へ。すると、朝食を終えようとするちいちゃん発見。一人だったので、隣に座って食事。しばしお話していると、ちいちゃんのお友達、なかちゃん夫婦も合流。みなさんこの日の夕方までは時間に余裕があるということで、長浜散策をすることになった。
私たちの宿泊したホテルは長浜の駅前にあり、駅前はそれなりに寂しいので気付かなかったんですが、益から離れる方向にホテルから数分歩けば、立派な商店街にたどり着きます。詳しくは調べませんでしたが、この一帯は「黒壁」という名とガラス工房を中心として観光地として再開発されたようで、とてもいい具合に散策できる町でした。古い建築物もうまく用いられているし、もともとの商店も頑張っているし、新しい商店もゆるやかな統一性があって、小物から生活必需品、食べ物まで、かなり楽しめます。そして、この辺りの名物らしい鯖そうめん(鯖はしょうゆ煮にしたものを焼いたもの、そうめんは同じようなタレで茹でて暖かいまま)をいただいたり、昭和レトロな御茶屋で抹茶を飲んだり、大通寺というお寺もけっこう立派で、本当にゆっくりと楽しめました。そして、しめは駅の反対側、琵琶湖のほとりに建つ長浜城まで行って、天守閣からの眺めを堪能します。このなかちゃん夫婦もとてもいい感じで、結婚も悪くないなと思える旅でした。
なかちゃん夫婦が福井の実家に帰るというので、私も京都に移動。この連休は当初雨の予報でしたが、幸い今のところ折り畳み傘のお世話にはなっていない。すると、京都までの電車のなかでひどい土砂降り。しかし、京都に到着するとやんでいました。この日も暑かったので、一雨降って涼しくなるかなあと思いきや、逆に蒸し暑い。ちょこっと迎えに来てくれた中谷氏によると、それが京都だということらしい。
中谷氏は私の大学の一つ先輩。なので、大学院も含めて7年間ほど一緒だったことになる。で、中谷氏の奥さんも私の大学院の後輩。そんなことで、京都での学会の時などはいつもお世話になっています。今回は子どもが生まれてまだ2年弱、一軒家に引越しして3日目だというのに、温かく迎えてくれました。この日は私が来るというので中谷氏が勤める立命館大学の村中君が遊びに来ていました。久し振りに研究に関するディープな話をしたり、本当に可愛い中谷家の娘、舞ちゃんと遊んだりと、これまた楽しい夜を過ごしました。引越しでごたごたしている中で、おもてなししてくれたゆう子さんにも感謝。この日も気持ちよく眠りに就きました。

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タイトル忘れてた

9月14日(金)

15時のフリーライヴまでちょこっと時間が中途半端にあったので,茗荷谷まで。トモエさんの家族でやっているアスカフェにお邪魔する。本当はゆっくりしたかったんだけど,40分ほどの滞在。ハチミツトーストとお勧めのコーヒーをいただく。いやあ,ここでは贅沢な時間を過ごさせていただきます。街中のチェーンのカフェでは大抵20分もいると飽きちゃうのですが,ここでは1時間くらいはすぐにすぎてしまう。

原宿KDDIデザイニングスタジオ ナオリュウ
まあ,平日の昼間なので,それほど込んではいない竹下通りを急いで下ります。なぜかナオリュウさんがKDDIデザイニングスタジオに登場。ナオリュウさんも1年前ほど家族にいろいろあって一時期ライヴをお休みしていて,今年の前半に再開したものの,その多くがこじんまりしたところの投げ銭ライヴで,一人弾き語りだった。
このステージはそれこそBONNIE PINKなども出演することのあるステージ。決して客席は多くはありませんが,演奏の様子がこの建物の街頭スクリーンに映し出されるし,やはり大分パブリック感のあるステージで多少心配でしたが,ギターのサポートを率いての,そして平日なので心配していた客の入りもそこそこで安心。私が到着した時には既に1曲目が始まっていたので,急いで席に座ろうとするとナオリュウさんのお母さんが声を掛けてくれる。そして,最前列に座ろうとするところで唄っているナオリュウさんと思わず目が合う。変なタイミングで入ってきてスミマセンです。そして,間もなくナオリュウさんの弟の片山 享氏も登場。この日はサポートありということで,ナオリュウさんがフルートまで披露しました。確か,以前一度は聴いたことがあるのですが,この日の演奏は素晴らしかった。さすがに歌やギターよりも最初に始めた音楽がフルートというだけのことはある。まあ,ともかくこうした多少大きな舞台でも大丈夫なのが確認できて安心(当たり前か)。実はこの日はナオリュウさんのお父さんも来ていて,ちょっとお姿を見ました。弟さんともちょっと映画の話などしたりして。といっても,普段の大きな態度(これまた失礼)とは違って,すごく腰が低く,「ありがとうございます」ばかりで会話にはなからなかったですけど。ナオリュウさんとは翌日も遠く離れたところで会うことが判明して,その場は別れます。

渋谷シネ・アミューズ 『ミルコのひかり
イタリア映画。1971年が舞台になっていて,どうやら実在する人物をモデルにしたものらしい。とある少年がある日,自宅の壁に飾ってあった銃を暴発させてしまい,視力を失う。その頃のイタリアの法律では,盲目の子どもは盲学校に強制入学させられていた。しかも,その学校は非常に保守的で,盲人に対する社会の偏見を認めた上で,そのなかで傷つかずに生きる術を学ぶ,特殊な職業訓練学校のような規律の厳しい学校であった。そんななかに放り出されたこの少年が,その規律に逆らいながら好奇心で個人的に始めたことが,次第に回りを巻き込んで大きな運動に発展していく。
子どもの多くは実際に盲の子どもたちで,かれらの演技というか自然な振る舞いが,この作品に不思議で素的な雰囲気を与えている。また,実在の人物かどうかは分からないが,全寮制のこの学校の寮の管理人の娘役の女の子がとても可愛かったし,役どころとしても素的だった。

下北沢440 色々
拝郷メイコ主催イヴェント2回目。前回とは違って,知り合い歴の短い諌山実生がゲスト。でも,知り合ってからはかなりディープな仲良しになっていたらしい。この日はチケットの購入が少し遅れてしまったので,あまりいい番号ではありませんでしたが,よくみかける女性シンガーおたくたちは仲良く中ほどの一段上がった席を占領していたので,幸い最前列が一席空いていて,そこをゲットする。
諌山実生:彼女は広沢タダシと仲が良いらしく,広沢氏のセルフカヴァーアルバム『friends unplugged』にもコーラスで参加しているし,今度の彼女のワンマンライヴにも広沢氏をゲストで呼んでいる。そんなことで,一度聴いてみたかったシンガーです。一応,メジャーでCDを出しているので,440で見られるというのはけっこう貴重かも。思っていたよりも背が高く,顔もけっこうきつい。でも,おしゃべりはけっこう熱く語る人です。曲調はかなり暗いが,歌もピアノも力強いものを感じます。積極的に聴きたい感じではありませんが,対バンでいたら嬉しいかも。と,来月duoでの山田タマルさんのライヴに出演します。
タニザワトモフミ:拝郷メイコと諌山実生を結びつけた人物としてこの日ちょこっとだけ出演することになったのが,この男性シンガーソングライター。こちらも,名前だけは何度か目にしていたので,3曲ほどでしたが,聴けたのは嬉しい。背が高いのですが,けっこうキレイな顔(作りというよりは肌が)をしているので,あまり男っぽい雰囲気ではなく,私の印象は良い。歌声もその風貌にあっていて,曲によっては激しくギターを弾いて歌声も激しいのですが,やはりどこか中世的な雰囲気があるのは不思議。なかなか魅力的なシンガーです。この日はまた怪しげな長髪のジャンベ奏者を伴っていました。
拝郷メイコ:うーまた前のことすぎてサポートの人を忘れた。いつものキーボードの人はいたけど,ギターの人とベースの河瀬さんがいなかった。でも,もう一人右手に誰かいたと思うんだけど。あれー,ドラムスだったっけ?まあ,とにかくこの日も素的なステージでしたよ。そろそろ髪の毛黒くならないかしら,なんて思ったりして。で,もちろん,諌山さんとタニザワ君を呼んでのセッションもありましたよ。それぞれの曲を1曲ずつ。
そして,この日は1stアルバム『ミチカケ』を購入し,とりあえずアルバムは全て揃う。これが意外にも他の作品と雰囲気が違っていて,聴き応えある感じ。今度赤坂グラフィティではやしいとさんと対バンするので,いとさんにも河瀬さんがサポートしてますよ,といったらなにやら,この日出演する「探偵ソウル」というバンドは彼のバンドらしい。この日は河瀬英樹祭りということだな。わたしゃ,行けないけど。

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伸び悩むジョギング

9月13日(木)

この日も朝からジョギング。いつもの4kmコースを2周しようと思ったが,足が重く1周ちょっとで断念。どうにも,距離は伸びない。

渋谷シネ・アミューズ 『ブラック・スネーク・モーン
サミュエル・L・ジャクソン主演のいかにもアメリカ南部の映画。予告編でビックリしたのだが,主演女優はクリスティーナ・リッチ。何も彼女の出演だけで驚くことはありません。驚くのはその容姿。『E.T.』の子役出身,ドリュー・バリモアと何故か同じように,『アダムス・ファミリー』の子役出身の彼女は,コケティッシュなグラマラス・ボディだったはず。それが,すっかりスリムになって,でも胸はそれなりに維持して,すっかり南部の尻軽女性に変身しているではないですか。
彼女の役どころは,恋人が入隊してしまって,それから自らの性衝動を抑えられずに手当たりしだいに男と寝てしまう。道端で倒れていた彼女を拾ったサミュエル・L・ジャクソンは,彼女を軟禁して彼女を構成させようという物語。一見,B級映画のような設定ですが,やはり有名俳優を起用しているだけあって,それなりにホロっとさせる展開ではあります。

吉祥寺バウスシアター 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
この日は吉祥寺でライヴなので,是非吉祥寺で1本映画を観たかったが,時間的にも合うのはこれくらい。ヱヴァンゲリオンってアニメも,以前の映画も観たことないんだけど,一度だけ吉祥寺の献血ルームでコミックを2巻まで読んだことがある。はじめの設定がガンダムとよく似ているのだが,けっこう面白かった。それ以降コミックで読む機会がなかったが,続きが気になっていた。そもそもこの作品はどれだけ長いストーリーで,前回の映画がどのくらいまで進んでいるのか,全く分かりませんが,「新」とついているし,「序」とあるので,何も知らない私でも大丈夫だと思って観ることにした。まあ,映画に限っていえば,大量な予備知識を必要とするようなマニアックなつくりにして観客を減らすようなことはしない,と思ったのだ。
やはり予想通りの展開。そして、数年前にコミックを読んだ記憶がよみがえってくる。それにしても、ガンダムという先駆者がいるものの、いろんなところが良く考えられている作品だと思う。改めて関心。それにしてもまだ全貌がみえないのでなんともいえませんが、「使途」と呼ばれる敵の出方が少し不自然のように思う。なぜ彼らはこぞってこないのだろうか。1体ずつやってくるからなんとかしのいでいるものの、あんなものが2つも3つもこられたら、それこそおしまいだと思うのだが。しかも、かれらはどこからやってくるのか。まあ、その辺のことは今後のお楽しみということで。全く知識がなくても十分楽しめる作品ですよ。ちなみに、テレビのアニメと同じように、普通に次回の予告編を終わりに流していました。何作まで続くのか分からないが、今回は見逃さないようにしたいと思う。

吉祥寺strings 太宰百合トリオジョイナス
またまたやってきました。ピアニスト太宰百合さんのトリオジョイナス。この日は絶好調だったパーカッションの石川 智さん。数日後のvice versaのライヴに欠席したらしく、どうしたことかと思いきや、niftyのトップニュースに出ていました。奥さんであり、ボサノバシンガーの小野リサさんが45歳にして妊娠したとのこと。3人目です。ツアーも控えての突然の発覚で、さまざまな対応に追われていたのでしょう。ともかくおめでたいことです。
まあ、この日のライヴはその前の話。このトリオでのオリジナル曲ってのは特にないし、太宰さんが持っている彼女自身のオリジナル曲もおそらくCDになったりはしていないので、前回とは大分違う自由な感じのライヴです。いやあ、本当にまだまだ彼女の演奏には驚かされます。しかも、どんな難しい曲でもなんなく演奏してしまうのではなく、「ここが今日の山場なんです」といって、あえて難しい曲に挑戦しているということをさらっといって、しかもリハーサル以上の演奏(まあ、私がリハーサルを聴いているわけではないので、彼女自身の言葉ですが)を成し遂げてしまう、本番強さ。さて、この日はゲストヴォーカルがいました。nobieさんという女性シンガー。名前は前から公表されていたのですが、顔を見てビックリ。そう、uni-birthというバンドを組んでいるシンガーです。他にもlove love loveというユニットでも以前活動していて、どちらもライヴを観たことがあります。確かに歌はうまくて、絶妙なスウィングを身につけているシンガー。しかし、ステージ上でのその小生意気な態度や風貌などがちょっと気に入らなかったりしたのです。まさかこんなところで聴くことになるとは。しかも、ホームページを検索したら、なんと1981年生まれでしたよ。太宰さんは恐らく私より年上なので、太宰さんとは一回り以上年下。まあ、さすがにそんな伴奏なので、控えめな態度ですし、数曲ならば良いでしょう。まあ、とにかくライヴとしては今回も素晴らしかった。
ちなみに、全く関係ありませんが、この日の出演者は4人全員喫煙者でした。

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うれしい再映

9月12日(水)

改めて書きますが,私は現在個人契約でとある会社で勤務している。しかし,一方で大学の非常勤講師もやっているので,会社は週4日勤務。木曜日は現在大学が夏季休暇中につき,単なる休日になっています。なので,金曜日に会社を休みにすれば4連休。しかも,17日は祝日なので,5連休になるということで,金曜日を休みにしました。といっても,私は8月中は一度木曜日も半日出勤した上に,休みは取れかなった。社員の皆さんは夏休みだというのに。ということで,5連休の前日にレイトショーを観に行きました。ロードショー公開に時に見逃して非常に公開した作品がちょうどやっていたので,下高井戸まで。

下高井戸シネマ 『サマリア
痛みを描かせたら随一の映画監督キム・ギドク作品。『春夏秋冬そして春』からは,『うつせみ』『弓』『絶対の愛』と続けて観ていますが,『絶対の愛』がイマイチだったので,『サマリア』に期待。私の観る順序が逆だが,『弓』でおじいさんと船上生活をする少女を演じたハン・ヨルムの初出演作。もう過去の作品なのでネタバレでいきます。
ヨルム演じるチェヨンは親友のヨジン(クァク・チミン演じる。一見ではヨルムちゃんの可愛さに眼が奪われますが,実はクァクちゃんのこれまた可愛いこと)とヨーロッパ旅行に行くために,売春をしてお金をためている。ヨジンはいつも見張り役。ふと目を離した隙に警官が2名,ホテルにやってくる。チェヨンはホテルの窓から飛び降りて命を落としてしまう。
親友を失い,自分の責任を感じたヨジンは,その不要になったお金を返す計画を立てる。これまでチェヨンが寝てきた男性を呼び出し,ベッドを共にする。そして,チェヨンが受け取ったお金を当人に返すのだ。このシーンがとても良い。チェヨンが売春している時,ヨジンはそのキレイな身体が欲望に眼がくらんだ男たちに汚されることをとても嫌がっていたのだが(ことを終えた後で2人で銭湯に行くシーンが何度かありますが,ここが美しい),自分がそうした男たちとセックスする時,けっして悪い気分はしていないようにみえる。この辺の心情は本当は複雑で容易には想像できないが,ヴァージンの頃のヨジンには汚れた行為にしか思えなかった見ず知らずの男との性行為が,決してそれだけのものではないということが自分の体験から分かったのだろうか。もちろん,チェヨンの性行為の現場をヨジンが見ていたわけではないので,偏見でしか知ることのできないチェヨンの心情を知ることができたヨジンは幸せだったのかもしれない。ともかく,この男たちの幸せそうな表情がこの作品の最大の見所かもしれない。
しかし,中盤でその雰囲気は一転する。ヨジンの父親は刑事なのだが,たまたま殺人事件で訪れたホテルの向かいのホテルの部屋で男に抱かれるヨジンを見てしまうのだ。ここららは,父親によるその男たちへの復讐物語になってしまいます。かなり観ていて辛いです。最終的に観たくないシーンへと観客を導きながら,最終的にはそれが良い方向に裏切られるという結末。
なかなか素的な作品です。

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今回は2日分

9月9日(日)

みうさんに誘われて,目黒のさんま祭りに行ってきました。「さんまは目黒に限る」というフレーズで知られる落語のお話にちなんだ祭りらしい。ともかく,5000尾の炭焼きさんまが振舞われるというので,よくテレビのニュースでもやっていて知っていた。みうさんは数年前に一度参加したらしい。まあ,私は初めてなので,10時開始で9時半に集合というみうさんの意気込みにはついていけず,10時半集合にしてもらう。それが誤算でしたね。到着した時には既に1000人近くはいたでしょうか。しかも,遅々として進まぬ行列の最後尾近くまでは行ってみたものの,ちょっとここに並ぶ気にはなれず,諦めてもらう。この祭りに便乗していろいろ売っているなかから,さんまの炙り寿司をほおばりながら,すだちジュースを飲む(ここではさんまと同時にすだちも配られ,それをかけていただくらしい)。そして,食後に品川の地ビール。そんな感じで渋谷に移動して久し振りに一緒に映画を観る。

渋谷ル・シネマ 『厨房で逢いましょう
本作はドイツ映画。以前から、最近ドイツ映画の秀作が日本でも少しずつ観られるようになってきた、ということを書いてきましたが、大分コンスタントにドイツ映画が輸入されるようになってきました。
本作は知る人ぞ知る、3テーブルしかない魅惑の料理店のシェフが主人公。食べることと食べ物を作ることにしか興味のない巨漢の主人公が毎日のように通うオープンテラスのカフェ。彼のお目当ては一人のウェイトレス。ちょっとしたことで話を交わし、その時点ではその女性の方は迷惑だったのだが、またふとしたことで彼女の娘を主人公が助けたりして、少しずつ距離が縮まっていく。ちょっとした勘違いで、主人公は勝手に娘の誕生日の招かざる客となってしまうのだが、その時に持ってきたケーキが彼女とその娘をその味の虜にしてしまうのだ。そこからはいろいろ、彼女のだんなも交えての複雑な人間関係が進展していくストーリー。この娘は実際に知恵遅れの子どもを起用していて、有体のハッピーな物語でもないし、『マーサの幸せレシピ』(今度、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演で『幸せのレシピ』というタイトルでリメイクされるようですが、リメイクということはどこにも示されていません)とは違って、映像的にも必ずしも美しい仕上がりでないところがヨーロッパっぽいですね。でも、結末にも救いがあって、悪い気分は残りません。やはり秀作です。

遅いランチをUPLINK FACTORYに併設されているレストランtabelaで食す。こちらで上映中の映画『フローズンライフ』出演の片山 亨氏が友人とお茶していました。私たちはキッシュとカレーを食べました。

下北沢440 歌種
長谷川 都がハセガワミヤコに名前を変えて復活した歌種というマンスリーライヴ。復活して3回目で私は初めての参加。TOPSさん情報で今月のゲストはスペシャルと聞いていたので、参加することにした。このマンスリーライヴには「うふふゲスト」と称して、毎回シークレットゲストが参加するのだ。さっそく明かしてしまうと、今回のゲストは絵本作家のきむらゆういち氏。まあ、彼女の日記を読んでいれば予想もついたところだが、私は完全にノーマークだった。きむらゆういち氏は、最近『あらしのよるに』という作品が映画化されたこともあって、私でも名前は知っている。以前から彼の作品が好きだったというミヤコさんは、直接会いにいって、アシスタントから始め、彼の作品の朗読にBGMをつけてCDまで発売してしまうという熱の入れよう。今回の歌種はある意味でそのレコ発でもある。このイヴェントは毎回、開演前に彼女のお勧めの映画をプロジェクタで上映しながらお勧めのCDを流すのだが、今回は映画『あらしのよるに』を上映しながらそのサントラ盤を流していた。
私自身、6月の戸田和雅子さんとのイヴェント以来のハセガワミヤコだったが、この日の前半の演奏はかなり控えめ。一人弾き語りで彼女の代表曲ばかり。そしてきむら氏が登場しておしゃべりタイム。そして、彼自身による朗読。既に、作品を500冊も描いているというきむら氏。ミヤコさんお気に入りの2冊を読んでもらうことになったのですが、彼にとっては描き終えた作品はつぎつぎと忘れていってしまうとのこと。そりゃそうだね。でも、そんなことを素直に話してしまうこの人の人柄はナカナカ魅力的。普通、絵本や童話作家は子どもを幻滅させないように、いつもにこやかでいるものだが、この人は自然体だ。そもそも、絵本という表現形態はとりながらも、決して教育的な押し付けがましさはない。大人に向けたメッセージでもある(なんて、ここで朗読された作品しか知りませんが)。でも、それと同時に絵本という形態でしか表現できないようなロマンティズムも持ち合わせた人物。ミヤコちゃんとのやりとりも楽しかったです。
ライヴの見せ所は後半。いつものサポートパーカッショニスト、入倉リョウ氏が登場するのは当然として、2人目の「うぷぷゲスト」として登場したのがラブハンドルズの溝下 創氏。ラブハンドルズは広沢タダシと仲が良くていろんなところで一緒にライヴをしているが、未だにみたことがなかったのだ。この3人の演奏がとても良かった。ミヤコちゃんの曲はここでも代表曲ばかりだったが、世界陸上のテーマソングとして織田裕二が歌うために彼が書き下ろした曲や、我那覇美奈の曲で、広沢タダシ作曲、溝下 創作詞の曲とか、なかなかいい仕事をしています。自宅をスタジオにして、生活二の次で音楽につぎ込んでいる人物。そんな楽しいセッションで、この日は二度美味しい歌種になりました。

9月10日(月)

1ヶ月ほど渡米していた橋本 歩さんが帰国して初めてair plantsのライヴをやるというので、行ってきました。帰国してからは、文化村のシアター・コクーンで上演されている舞台『ドラクル』で生演奏をしている歩さん。月曜日のみお休み。時には1日2ステージある3週間の忙しいスケジュールの中でのライヴ。

渋谷O-Nest
オープニングアクトのようで、予定開演時間10分前から唄っていた一人ギター弾き語りの幸薄そうな男性がいましたが、結局後で調べても名前は分からず。お客さんは3人でした。でも、O-Nestで椅子が出ているのは初めて。
air plants:持ち時間30分ということでしたが、CDを購入して初めてのライヴでしたが、やっぱり生がいいですね。しかも、この日はギターの音が途中できれてしまったりして、最後には喜多山さんが「PAを全て切ってください」といって、完全生音で聴けたりと、意外に面白いステージでした。歩さんも楽しそう。この日は福岡から歩さんのお父さんがいらしていました。アメリカまで会いに行き、翌日は『ドラクル』も鑑賞、という娘大好きのようですね。演奏中も写真をバシバシ撮っていました。
お客さんが少ないので、他の出演者も聴いて行くことにしました。しかし、キーボードの女性をサポートに入れたギター弾き語りのハヴケイスケ、妊婦の女性シンガーACHIと、久し振りに残って聴いていたことを後悔するライヴでした。ACHIの最後の方がそれなりに良い曲で、後味は悪くはありませんでしたが。
しかも、そうこうしているうちに、歩さんはお父さんと呑みに行ってしまったようで、演奏前に軽く挨拶を交わしただけでした。残念。

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銀座,映画

9月8日(土)

土日では久し振りにライヴなし。この日は下北沢leteで元one toneの三木千夏さんのソロライヴがあったがなんとなく様子をみていて、当日気が向いたら行こうと思っていたら、予約完売になってしまったので、おとなしく映画を2本観ることに。せっかくなので銀座地区に。

東銀座シネパトス 『人が人を愛することのどうしようもなさ
出ました!シネパトスの怪しい日本映画。主演は喜多嶋 舞。Vシネマのような作りの作品です。喜多嶋は女優の役。そして、劇中で出演する映画がその役のプライヴェートとかぶるような女優の役どころ。杉本 彩主演の『花と蛇』シリーズの石井 隆監督作品ですから、もちろんセックスシーン満載です。今年35歳の彼女ですが、体はかなり使い古された感じです。なかなか観ているのも辛い。でも、脚本的には、そのアイデンティティの虚偽が何重にもなっていて、どっちがどっちかわからなくなってくる感じがなかなか面白くはあります。個人的にはマネージャー役の津田寛治がナカナカ良いね。

銀座シネスイッチ 『恋とスフレと娘とわたし
こちらはダイアン・キートン主演のコメディ。けっこうアメリカ製のラヴコメって好きなんだけど、最近ちょっと質が落ちているように思う。『ホリデイ』とか『ラブソングができるまで』とかと同様に、本作も前半の笑いをとろうとするネタがわざとらしくてどうにもいけない。あくまでも恋愛ものが中心なんだから、わざわざ笑わすのではなく、クスッと微笑を誘うようなものでなきゃ。そんな感じで、せっかくダイアン・キートンを使っているのに、大根役者に与えるような演出。いけませんなあ。でも、問題となる3女役のマンディ・ムーアがなかなか愛らしいのでよしとしましょう。決して美人ではなく、少し太め。どこかで聴いたことがある名前だったが、外見と結びつかず。どうやら歌手のようですね。私はその体型からすっかりジュリア・スタイルズだと勘違いしていました。でも、確かになんとなく似ています。
シングルマザーとして3人の娘を育て、3人目を嫁にやろうと奮闘する女性。その3女から、ママも幸せにならなきゃ、といわれ、最終的にその3女のだんなさんのお父さんとくっついてしまう。その展開もメチャクチャ不自然。なんのプロセスもありません。どうにもこうにもって内容かな。せっかく金かけているんだから、もう少し工夫しようよ。

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アナム&マキ

9月7日(金)

渋谷クラブ・クワトロ アナム&マキ
デビューはメジャーだったアナム&マキ。当時はBONNIE PINKと同じタイスケ事務所所属だったが,いろいろあってライヴ中心のインディーズで活動して数年。別にメジャーとかタイアップとかが良いわけではないが,今回「テキレイ」という曲が菊地凛子出演の化粧品のCMで起用され,Virginからシングル発売されることになった。なぜか,アルバムはメジャーではないようだが,とにかく,ここクワトロでワンマンができるというのは彼女たちにとっても嬉しいことに違いないが,私にとってもけっこう感慨深いものがある。
私が彼女たちのライヴを初めて聴きに行ったのが,2ndアルバム『ゴッタ』のレコ発で,2002年3月のことである。彼女たちにとってもワンマンでこのステージに立つのはそれ以来5年半ぶりのはずだ。そんなこともあってか,関係者席がかなり多い。開場から開演まで1時間あったし,私の整理番号は決してよくなかったので,開演30分前に到着。それでも,お客の入りはまだまだ。幸い,ステージ向かって左寄り(PAの左隣)の椅子を確保できたので,そこからファンの様子も眺めながら鑑賞することにした。この日はベースの中村キタローさんとドラムスの沼澤 尚さんによるサポートだったが,残念ながら沼澤さんの姿は見えず。マキちゃんも時折隠れてしまうが,まあ私自身が盛り上がってきたらフロアに出て行けばよい。
以前,私はけっこう彼女たちのライヴに通っていたがここ2年くらいはたまに行くようになった。それはスタンディングではきついというのもあったが,特定の曲でマンネリ化したパフォーマンスがあり,無駄に時間を費やしていると思ったからだ。しかし,久し振りに見る彼女たちのステージからそれはなくなっていた。さすがの彼女たちももう30歳前。それを自覚したパフォーマンスになってきたのでしょうか。数曲やった昔の曲もストレートでとても良い。やっぱり楽しくて良いね。彼女たちのような存在は貴重です。
新しいアルバム『naked girls』はまだ購入していなかったので,会場限定サイン入りで売っていたので購入。ハセガワミヤコちゃんなど遊びに来ているかと思ったが,私が知っているところでは三宅伸治さんくらいだったな。

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兄の誕生日

9月6日(木)

この日は台風が来ていましたが、じっとできる私ではありません。まずは献血。やっぱりちょっと時間に余裕がなく、観る映画を変更。

渋谷シネマライズ 『ショートバス
『ヘドウィッグ・アンド・アングリーインチ』の監督・主演、キャメロン・ミッチェル監督作品。「ショートバス」とは短距離バスのことで、小学校とかの特殊学級の生徒が使う通学バスのことだそうだ。普通の生徒は短い距離は徒歩で通学する。一方で、短い距離の登校すらままならない子どもたちを無事学校に届けるシステムだ。そんな名前を冠した、怪しげなクラブが作品中には出てきます。社会のなかで性的マイノリティといわれる人たちが集うお店。同性愛者が多いですが、それだけではありません。で、基本的にフリーセックスを謳うオーナーなので、夜な夜な大乱交が行われています。
健全な夫婦生活でも性的に満たされない恋愛カウンセラーの女性、恋人に愛されていることを知りながらも自身を持って人生を謳歌できないゲイの男性。などなどさまざまな悩みを抱える人々が集い、少しずつ解決策を模索していく、そんな作品です。事前の情報で、全てがやらせのにせものセックスではなく、本番なので、100箇所以上のボカシを入れてようやく日本で公開可能になったということを知っていた。もちろん、ボカシが入っても、それが間違いなく本番であることが分かりますが、それほどの衝撃はない。作品全般に、セックスが後ろめたいものではないという雰囲気が満たしているからである。でも、作品自体は『ヘドウィッグ』ほど素晴らしいとはいえないかな。

渋谷UPLINK FACTORY 『フローズンライフ
チラシを手にとってビックリした作品。三番目にあがっていた出演者の名前「片山 享」。実はナオリュウさんの弟さんなのです。以前ナオリュウさんのライヴにもコーラスで何度か参加していて,背の比較的低いナオリュウさんの横で長身の彼は非常に目立っていた。以前にも『ディバイド』という作品に出演しているというので,渋谷のシネ・ラ・セットまで,7th floorでのナオリュウさんライヴの後に観に行ったことがあるけど,かなりのチョイ役だった。今回は準主役級なので楽しみにしていたわけです。
片山 享さんの役どころは主人公の女性の配偶者役。ナオリュウさんが自分のblogにも書いていたように,享さんはやや長髪のかつらをかぶっての演技。普段は短髪を若干逆立ててかなり男っぽいスタイルですが,この役どころでは堅実な建築家の役,ということでかつらだったのでしょうか。あるいは主人公の男性,沢村純吉と少し顔立ちが似ているので,間違えないようにしたのかもしれない(実際,私は間違えた。物語上の時間の違いで,過去は長髪だったのが,少し経って短髪になったのかと)。この長髪のおかげで,ナオリュウさんととても似ているのだ。で,演技も微妙な感じ。『ディバイド』の時も目立たない役で,今回も主人公を引き立てる役ということなのでしょうが,実物に会った時のあの存在感が前面に出るような作品を観てみたいものです。
さて,主役の女性は邑羽莉(ユウリ)という女性。洋服などで雰囲気が変わるので,なかなか捉えどころがない魅力を持った女性です。本人も特にこれといった肩書きがなく,女優をしたり,モデルをしたり,音楽をしたりしているそうです。特技にテルミンと書いてありますが,映画のなかでもテルミンを演奏するシーンがあります。冒頭で彼女のライヴのシーンがあるのですが,それが先日trico!のライヴで行ったばかりの千駄ヶ谷Loop Lineでビックリ。特徴的な内装なのですぐに分かりました。ついでにいうと,沢村さんが戸籍を取りに行く役所のシーンは私の出身大学がロケに使われています。ちなみに,邑羽莉さんは700人から選ばれたということですが,ナオリュウさんの「限りない夢と,」に沢村さんと2人で出演している。しかも,監督は片山 享。まあ,映画の後に仲良くなったんでしょうか。
作品全体としては,ところどころいかにもインディーズっぽい雰囲気がありましたが,全体的なストーリーや演出もナカナカだったんではないでしょうか。ナオリュウさんは『ディバイド』の方が圧倒的にお気に入りのようですが,私が本作の方がいいと思ったのは(別に同じ監督作品なわけではないんですけどね),本作の方が一般的な映画に近い出来だったということでしょうか。

結局,ハードなスケジュールでランチをする暇がなかったし,この日は台風接近中なので,ライヴ後に食事をしている場合でもないかなあということで,この空き時間で少しお腹に入れておこうということで,standard deliでチキンバーガーをいただく。

渋谷BOXX アトミック・モンスター・フェスティヴァル
BOXXの前でみうさんと待ち合わせ。彼女が先行予約で良い番号を取ってくれたので最前列をゲット(といっても,ステージ向かって一番右でした)。BOXXでの開催ということでスタンディング覚悟でしたが,椅子が出ていて良かった。椅子だけでも150席くらいは置けるようですね。
さて,昨年の広沢タダシさんの誕生日に赤坂グラフィティで始まった,彼企画のイヴェントも2回目を迎えました。今回も誕生日2日前に開催。本人は別に誕生日に合わせているわけではないんだけど,いわゆる夏フェスが終わってしまう初秋の時期に,あえて「フェスティヴァル」と名づけたイヴェントをということで,この時期の開催のようだ。
今回も豪華ゲスト。寺岡呼人リクオ矢野真紀といった顔ぶれです。まずは広沢タダシ氏が一人ギター弾き語り。いやあ,やっぱり彼のギターは素晴らしい。もちろん,歌声も素的なのだが,立って演奏するアコースティックギターでは私的に一番好きかも。といっても,彼はギタリストではないのでテクニックからいうともちろんギター専門の方が上なんだろうけど,歌の伴奏としてはということです。そして,一番目のゲスト,寺岡呼人。今回のゲストの中では一番関係が短い。呼人さんが鍵盤を弾いて一緒に歌う。そして,呼人一人コーナー。まあ,こんな感じで入れ替わりでそれぞれのゲストの1人の時間が数曲分あって,広沢君と数曲一緒にやる。ゲストが引っ込んで広沢君の曲。そんな感じの展開。この日のサポートミュージシャンはキーボードに東京60WATTSの杉浦琢雄氏と,パーカッションにRICOの入倉リョウ氏。この3人の組み合わせ,スゴイ良いんですよ。一つの見せ場はリクオさんの出番の時,この2人と広沢君との4人で演奏したリクオさんの曲。普段,クールなバックの2人ですが,ダブル鍵盤でかなり杉浦氏が熱くなっていました。
そして,なんといってもこの日は矢野真紀ちゃんの出番がたっぷりで嬉しい。しかも,広沢君と共演する時はいつもカジュアルな格好だった真紀ちゃんだが,この日ばかりは黒ずくめの素的な衣装で登場。最近,ミュージックフェアなどに出演するなど,ドラマにも使われたさだまさし作詞の「窓」という曲が好評なせいか,気合が入っています。そして,最新ライトアルバム『BIRTH』は呼人さんプロデュースであるので,呼人さんと広沢君と3人で収録曲「パパ」を演奏。さらには,かつて広沢君が楽曲提供した「魔法」など,嬉しい演出が続きます。さすがにすでにたっぷりやっているので,この日は広沢君と真紀ちゃんのユニット「風待ち停留所」の出番はないかな,と思いきや,そちらも2曲。休憩を挟んで22時に終了。けっして時間的に長くはありませんでしたが,とても良いイヴェントでした。
お客さんも良い感じで,ダブルアンコールを要求しましたが,「台風なので早くお帰りください」とのこと。まあ,当然の配慮です。幸い,私の帰り道はさほどひどいことにはなりませんでしたが,さすがにそのまま別れて岐路につきました。

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レイトショー

9月5日(水)

渋谷ユーロスペース 『たとえ世界が終わっても
台風が近づいているというのに,仕事を終えて家で軽い夕食を済ませて渋谷に出かける。
こちらはまさにレイトショー的な作品。レイトショーのみ上映の作品には2種類あって,出演者や監督がそれなりに知られていても,内容がいやらしかったり,奇異であったり,ダークであったりするもの。そして,もう一方は,ストリー的には全国ロードショーものと見劣りしないのだが,監督や出演者にまだまだ知名度がないもの。本作は後者。
野口照夫という監督。一応,有名どころ大森南朋が出演しているが,主演は芦名 星(でも,ホリプロ所属のタレントさんです)と安田 顕という2人。ちなみに,安田演じる男性の父親役として平泉 成も出演している,という点では、比較的昼間のロードショーにも近い存在かもしれない。実際に、映画の内容もかなり洗練されていて、でも素朴な面も持っていて、私は個人的に好きな作品だ。
ストーリーは主人公の女性が若くして母親と同じ癌を宣告され、生きる気力を失い、食べるものも食べず、ネットの自殺サークルで自殺を決意する。同じように集まった3人とともに、大森演じるネットの管理人とともに山中へと向かう。しかし、大森演じる男性はずっと見続けてきたテレビドラマの最終回がその日の放映であることを忘れていて、大急ぎで電波の入るところに移動し、鑑賞する。そうすると今度は自殺志願者の1人がお腹を鳴らしたことをきっかけにラーメン屋へ。そして、今度はボーリングへと、結局志願者2人は自殺する決意をなくしてしまう。そんなこんなで、この集団自殺は失敗に終わり、大森と主人公との奇妙な関係が始まる。大森が管理人をしているアパートに住む、主人公と同じく若くして癌に侵されたカメラマンを救って欲しいと大森は主人公にお願いするのだ。このカメラマンを演じるのが安田。
助けるといっても大したことではなく、自殺する前に安田演じる男と結婚し、生命保険の受取人を彼にすることで、彼に手術代が入るようにしたいというのだ。なんだかんだで大森に振り回された2人は、男の実家近くで一夜を過ごすことになる。実家からは勘当された彼を両親に会わせるために、主人公は彼の奥さんとして彼の実家を2人で訪れることを提案し、にわか夫婦は両親とともに1夜を実家で過ごす。そんなことをしているうちに、主人公は徐々にこの男性に引かれていき、自殺することの愚かさに気付いてゆく。
まあ、こうして説明してしまうと陳腐なストーリーだし、肝心なことを書いていませんが、とにかく大森南朋の存在が素的なのだ。私は勝手に、この作品における大森の存在をちょっとした人寄せパンダのようなものだと想像していた。しかし、実際はそうではなくしっかりと中心にいます。良い人と悪い人の両面を持つ、まさに彼にピッタリな役どころ。いい作品でした。

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私より年上のB.Y.G

9月4日(火)

渋谷B.Y.G リクオ
久し振りにみうさんとライヴ。といっても,もともと彼女はこのライヴには別の友人,私のひとつ年上の男性,みやさんと来ることになっていて,私はそれに便乗した形。というのも,リクオさんのB.Y.Gライヴは恒例となっていますが,この日はドラマーに坂田 学氏を,そしてヴァイオリンに阿部美緒さんを招いて,それにベースの男性を加えたスペシャルなライヴだったのだ。しかも,急遽出演が決まった宮田まことさんがギターとパーカッションで参加。
開場から開演まで一時間あり,みやさんは遅れて到着というので,お先に2人で,お酒と料理で開場を待ちます。みやさんは以前にもみうさんと3人で広沢タダシのライヴに行ったことがある仲。以前にも書いたけど,私の大学のサークルの先輩が彼と岡山の高校で同級生だったという不思議な出会い。開場には余裕で間に合ったので,さらに料理を注文して既に盛り上がっています。
まず登場したのはベースとドラムス。実は坂田さんを見るのは初めて。TOPSさんに借りた畠山美由紀さんのライヴDVDで見たことがあるだけだ。意外に小柄でクールです。この3人は以前バンドを組んでいたそうです。そんな3人でまずは演奏。さすがにこういう時のリクオさんは初っ端からテンション高いです(いつもか)。久し振りに見るリクオさんも何故か髪が伸びています。坂田さん,演奏もクールですね。冷静に正確なリズムを刻む感じのドラマーです。アフロ頭の宮田さんと阿部美緒さんの登場で,狭いB.Y.Gのステージがすごいことに。リクオさんはアップライトピアノだし。われわれは2階から見下ろしていましたが,1階はどうなっていたのでしょう。ちなみに,やはり客席は立ち見がけっこうでるほど盛況でした。しかし,改めて美緒さんの演奏する姿を見ていると,美しい...
1stステージは40分ほどであっという間に終わってしまいましたが,2ndはたっぷり。やっぱり楽しい曲になってくると,クールな坂田さんも楽しそうに演奏しています。お客さんのノリも良くて,いつもながらさすがエンターテナーリクオって感じのライヴでした。満員のお客さんが引けるまで,テーブルで少しのんびりして,翌週にair plantsのライヴに行くこともあるので,阿部美緒さんとお話できないかなあと期待しましたが,やはりB.Y.Gは地下がステージで,2階が控え室になるので,なかなか出演者との交流は難しいですね。

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高田馬場にある四谷

9月2日(日)

高田馬場四谷天窓comfort
昼間の天窓comfort、いいですねえ。この日はながたひろみさんの「しらまめ会」というイヴェントということです。19回目というからなかなか頑張っていますね。この日はwafflesの大野恭子さんのソロを初めて聴きに行きました。ちなみに、昼間の割にはかなり盛況で、基本的に天窓は予約料金がないのに、この日は予約がないと難しかったようです(まあ、帰されることはないと思いますが)。comfortは開場時間を明記していないのも面白い。30分前に行ったら、かなり列ができていて、5階までエレベータで上ったのに、階段で2階近くまで降りてきました。
usu:トップバッターはいかにもcomfortが似合うピアノ弾き語りの女性。私は窓際の背の高い椅子に座ったので、ピアノを弾く姿はあまり見えない。失礼な言い方ですが、幸薄そうな雰囲気と暗い楽曲がいいですねえ。でも、演奏が終わってフロアに出てきた彼女の姿はなかなか可愛い感じでした。
長谷川恭子:こちらはギター一人弾き語り。一番初めの曲と最後の曲はなかなかいいなあと思ったけど、今年初めてのライヴというブランクがあるせいか、どうもギターと歌声が安定しない。うーん、ちょっと華がないな。
大野恭子:wafflesはQuinkaファミリーの一員。と勝手に呼んでいますが、ハセガワミヤコと関係の深い女性シンガーソングライターが数多くいるように、Quinka, with a Yawnと仲のよいシンガーソングライターやバンドがある。私の好きなところではフルカワモモコさんやはやしいとさん。wafflesも嫌いじゃないんだけど、好みからいうとバンド編成ではなく、しっとりと恭子さんのソロが聴きたいという希望がようやくかないました。といっても、ソロライヴはちょこちょこやっていて、特にこの「しらまめ会」は何度か参加しているらしい。やっぱり私的にはソロがいいですね。やはりこの日の出演者のなかではダントツでした。
ながたひろみ:この日の主催者。このイヴェントをcomfortでやるのは初めてだったようで、彼女自身はギター弾き語りです。なかなか優しい声で素的ですが、もう1週間以上経って、印象が残らない感じ。最後の一曲だけサポートギターの男性を招き入れました。かなり仲が良く、双方の左手の薬指から判断すると配偶者なのでしょうか。
まあ、ライヴ自体としてはそこそこのイヴェントでしたが、やはり早い時間ってのはいいですね。出演者が多くて終演の遅いイヴェントは内容がイマイチだと沈んだ気持ちになります。ところで、この日も客席には川合鉄平氏の姿がありました。誰目当てだったのか?

新宿ミラノ 『遠くの空に消えた
この日は夜にライヴがなかったので、レイトショーも考えましたが、夕方の映画1本でおとなしく帰ることにしました。
さて、この作品は行定 勲監督作品。神木隆之介主演作品です。またまた、父親役で三浦友和さん出ています。断片的には魅力のたくさん詰まった作品ではありますが、全体的には正直イマイチ。隆之介君も、伊藤 歩ちゃんも、三浦友和も、そしてキタキマユちゃんもあまりいい味を出していない。キタキマユちゃんは久し振りの出演なのにほんのチョイ役だ。チョイ役だけどいい味出しているのは大竹しのぶと長塚圭史。映像だけでいうなら大後寿々花ちゃん。彼女は初めて見たけど可愛かった。空港建設反対の物語って点では私の関心を引くのに十分だったんだけど、結論の「奇跡」ってやつが対したものではないし、予告編でネタバレしちゃってるし、一応オリジナル脚本のようなので、もう人ひねり欲しかったかな。あるいは『きょうのできごと』のように、あまり期待を持たせない展開にするか。

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日記はようやく9月

9月1日(土)

けっこうCDを聴いている割にはライヴに行けていない高橋ちか。スケジュールを確認すると,川崎のラゾーナでフリーライヴがあるというので行ってきた。この日はけっこうキツキツのスケジュールになりそうなので,ラゾーナ内のカフェ・サンマルクで10分でランチを済ませる。それにしても子ども連れの多い場所だ。

川崎ラゾーナ広場
南無:なにやらいろんなつながりでちかさんとフジロックの同じステージにも立ったという,男女2人組。でも,ギターで唄うのが男性。女性はドラマーです。歌声もなかなか力強いし,ドラムスの女性も楽しそう。ストリートも含め,ほぼ毎日演奏しているというかれらですから,こういう場で演奏するのはこなれたもの。最後の1曲の前にギターの弦を切ったりしましたが,落ち着いてドラマーの伴奏に合わせてMCをしながら弦を張り替えていました。でも,ユニット名がどうかな?
高橋ちか:見た目はけっこううぶな感じのする女性ですが,低音もいい感じのヴォーカルで1本芯が入っているシンガーソングライターです。ギターもメチャクチャうまいわけではありませんが,時折ニクイテクニックを見せてくれるので,一人弾き語りでも聴き劣りしないステージ。
2組とも4曲ずつでしたが,なかなか来て良かったと思えるライヴでした。意外にライヴの時間が長かったので,無理かなあと思いながら下北沢まで移動すると,ちょうど開演時間に間に合う。どうも,最近この映画館に来るときはいつも駆け込みだ。

下北沢シネマアートン 『四季・奈津子』
さて、ここで観た映画は1980年公開の日本映画。烏丸せつこ主演です。地元福岡で、配達員の仕事も人気者で、風間杜夫演じる恋人もいる主人公。精神病院に入院する妹を持つものの、充実した毎日を過ごしているはずだが、ある日出会った、東京からやってきたカメラマン(本田博太郎)に誘われるがままに上京してヌード写真を撮ってしまう。ちなみに、その時に出会ったのが、阿木燿子演じる女性。何かが足りないと感じていた主人公はこれをきっかけに、地元の反対を押し切って東京での生活を始める。そんな内容。それにしても、当時25歳の烏丸せつこの脱ぎっぷりのよさ。そして、裸体の美しさ。もちろん、衣装は時代的にしょうがありませんが、まったく見劣りしない作品です。設定は多少陳腐なものの、脚本自体はナカナカ面白い。さすが、シネマアートン。良質な作品をチョイスします。

下北沢mona records
the indigoの主催イヴェント「ソングバード」。どんなイヴェントか分かりませんが、戸田和雅子さんがゲストということで、来ました。the indigoは一度orbit blenderに出演しているところを見ましたが、けっこう人気があるので数日で完売かと思いきや、チケット買えてしまったので来ることにしました。整理番号も14番だったので、椅子席の最前列をゲット。the indigoも嫌いではないので、いいでしょう。しかし、かつては3人だったこのユニットも、今はヴォーカル(&ちょっとギター)の田岡美樹さん1人のようです。この日はギターとサックスのサポートで歌います。
まあ、こういうイヴェントはよくあるので、驚くべきではありませんが、基本的にthe indigoのワンマンに近い。戸田和雅子さんは自身の曲を3曲。それに、戸田さんの曲を田岡さんといっしょに歌ったり、indigoの曲を戸田さんが歌ったりと、そんな感じ。全体的に戸田さんの出番は少なかったです。でも、アコースティックで聴くindigoは初めてでしたが、基本的に楽曲も聴きやすく、田岡さんの歌声も素的なので、行ってよかったと思えるライヴでした。しかし、それにしても田岡さんと戸田さんの出会いは今年5月の7th floorでの対バンだったようです(ナオリュウさんも出演していたが、行けなかった)。しかも、9月1日という日付指定でmona recrodsの方からイヴェント開催の依頼があったそうで、そんな風に決まるんだなあ、と自分のと比較して考えてみたり。まあ、2時間ちょっとのすっきりしたライヴ。
終演後はなんとなく、戸田さんの近くでお客さんとの会話を聞きながら過ごしたりしながら、ちょっとゆっくりめにお話をしました。最近私がお気に入りで持っているトートバッグを気に入ってもらったり、air plantsの宣伝をしたり。あー次のライヴはいつかなあ(13日は行けないなあ)?

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ハグ

8月31日(金)

下北沢440 Hug
ハシケンさんの隔月イヴェント。毎回のようにハシケンさん直筆一言メッセージが入った案内葉書が届きます。これまでもゲストがsaigenjiの時とハンバートハンバートの時に参加。今回はゲストが二階堂和美さんということで,迷わず予約しました。二階堂さんは4月の代々木公園フリーライヴ以来だが,本当はその後にチケットを購入したLIQUIDROOMでのライヴが急遽中止になったりしたので,楽しみにしていました。
初日電話予約でけっこういい番号をとったので,2列目の席をゲット。このイヴェントはゲストが独立して演奏して終わりの形式ではなく,主催者と絡むことが多くて,毎回とても楽しい。最近,こういう形式のイヴェントが増えてきて嬉しいです。途中休憩がないので,トイレに行きたくなると困りますが,2組くらいだったらガッツリ一期にやって早め終わった方がいい。
まずは,ハシケンさんが一人で弾き語り。ちなみにこの日は珍しく帽子を被らないで登場。最近はライヴかリハーサルかレコーディングの毎日で美容院に行く暇もなかったということで,かなり伸びておかっぱヘア。でも,伸びっぱなしでああはならないと思うけどな。一応,揃えているはず。けっこうサラサラヘアで似合うような気もするし,やっぱりあれだけの図体ですからに会わないような気もする。
3曲ほど歌ったところで,二階堂和美さん登場。この日もシンプルなオレンジのワンピース(そういえば,最新アルバムのジャケットもオレンジだ)。本当にこの人は飾りっ気がない。多分,ピアスも指輪もしていない。髪だってハシケンさんよりよっぽど短い。でも,素的なんだよな。飾り立てる必要がないんでしょうね。何曲か一緒に演奏して,今度は二階堂さんの一人弾き語り。実は二階堂さんのCDは『また おとしましたよ』しか持っていないので,ライヴで聴く曲はほとんどが知らない。でも,楽しいんだよな,この人のライヴ。ハシケンファンが彼女をどのように受け入れたかは分かりませんが,二階堂さんはけっこう場がしらけていても,逆にテンション上るタイプです。ちなみに,私は彼女のワンマンに行ったことがないのですが,どんな盛り上がりをみせるのでしょうか。でも,もちろんこの日は二階堂ファンの人もそれなりに来ていたので,全体的には(特に前方)静かめでしたが,440らしい,いい雰囲気だったのではないでしょうか。二階堂さんも後半につれてどんどん自分のなかで盛り上がってきて,一緒のステージに立つハシケンさんとの関係もナカナカ面白い。ハシケンさんがピアノを弾き,思いつきで二階堂さんもピアノをポロンポロンしたり。本当に楽しいイヴェントでした。
終演後,彼女も物販に出てきてくれれば私もCD買ったし,けっこう売れると思うんだけどな。そういうところの欲もないのが彼女らしいというところだろうか。『また おとしましたよ』を購入した時はHARCOのオールナイトイヴェント@mona recordsだったんだけど,私がトイレに並んでいると,片付けて帰ろうとしていたので,急いで買ったもの。一言交わしたりしたけど,サインをするような雰囲気ではなかった。でも,今度ワンマンとかあったら,しっかりCDを買って聴きこんで参加してみようかな。

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観劇

8月30日(木)

『ユモレスク~逆さまの蝶』で主演していた美波ちゃんですが、今度公開の主演映画『逃亡くそたわけ』の予告編があまりに素的で、すっかり美波ちゃんが気になっている今日この頃ですが、蜷川幸雄演出作品『エレンディラ』に出演しているというのを、上演最終週になって知ってしまった。もちろん、既に土日のチケットは売り切れていて、幸い私が休みの木曜日の昼間の回がS席12000円で残っていたので、さんざん悩んだ挙句購入。行ってきました。

彩の国さいたま芸術劇場 エレンディラ
上演前に、舞台にも出演している4人組のバンドが生演奏。ソプラノサックスのフロントマンに、紅一点のパーカッショニスト、鍵盤男に巨大管楽器の男という編成。東欧っぽい陽気な音楽で楽しませてくれます(ホームページには12時開場ってかいてあったのに、実際には12:30だった)。ちなみに、与野本町が最寄り駅ですが、寂しい駅です。
ガルシア・マルケスの原作ということだが、残念ながらマルケスの作品は読んだことがない。演劇向けなのか、この作品はちょっとよくある話のようにも思う。両親と別離してしまった少女が祖母と2人で暮らすが、家計が厳しく(家事でさんざんこき使われ、火の不始末で家財一式を焼いてしまう)、この少女が身売りをして暮らす。ある日、この少女エレンディラを救うべく現れた青年と恋に落ちる。この青年は何度も彼女をこの金に目がくらんだ祖母から救い出そうとするが、なかなかうまくはいかない。エレンディラは祖母に支配された生活を憎みながらも、そこから逃げ出したところで希望を抱けないのだ。
まあ、ストーリーはおいておいて(ちなみに、ストーリーの大半が多少ありふれたものだが、結末はなかなか面白い)、初っ端で驚く。私の席は結局2階席の正面だったので、かなり全体が見渡せる位置。開幕時に目に錯覚を覚えるが、どうやら錯覚ではないことが分かる。というのも、初っ端で行列が後進してくるのだが、舞台の奥、かなり遠方から行列の先頭がやってくるのだ。しかし、これは目の錯覚ではなく、実際にかなり奥行の深い舞台であったのだ。客席の奥行と同じくらいの距離を持っている。主要登場人物はさほど多くないのだが、大道芸人が集まるような祭りのシチュエーションが多く、多くの出演者が舞台上で踊るシーンなどで、この広い舞台が効果的である。その他にも面白かったのが、舞台上を車が走ること。といっても、ちゃんとエンジンで走るのではなく、人が3,4人がかりで押すのだ。なかには中古車を利用したものもあるが、完全な手作り大道具の車もある。それから、雨のシーンでは舞台の前方だけだが、本当に雨が降る。振り終わると、舞台に一筋の溝があるのだが、登場人物が演出の一部として水を溝に集めて落とし、雑巾でふき取るのだ。
まあ、ともかくいろんなことがあって、本当に多くの人の手と、お金がかかっているのが良く分かる。映画ももちろんそうした舞台装置にかけるお金と労力は大きいと思うが、どちらかというと、そういうものは背景として鑑賞者は自然なものとして受け止め、役者の自然な演技を期待する。しかし、もちろんほとんどマイクを通さない地声の演技は自然なものではなく、大げさなものでちょうどよい。なので、演技がどうこういうよりは舞台装置やその動き、俳優一人ひとりの立ち位置とその動きを追うことに、鑑賞の楽しみがあるように思う。本作品は3部構成になっていて、それぞれ15分と10分の休み時間があり、13時開演で終演は17時前だった。基本的にはステージを見ても見なくてもよい音楽ライヴに比べて、見るは聞くは考えるはで、鑑賞者もかなり疲れるものだ。しかし、やはり前回の『血の婚礼』よりも大分面白く、演劇に夢中になる人々の気持ちは良く分かった。しかし、2000円程度のライヴに比べて、行きたいのが山ほど出てきてもさすがに毎日のようには行けないな、と思う。でも、演劇の世界もピンからキリまであって、2000円ほどの小さなものもあるんだろうけどね。
さて、この日私は全く一人で出かけたのですが、思いがけぬ人に会ったり見かけたりした。2階への階段ですれ違ったのはなんと、女優の原田美枝子さん。やっぱりキレイでした。そして、聞き覚えのある声だと思ったら藤田陽子さん。声に気付いて振り返ったら後姿しか見えず、その声の先、彼女が話しかけていたのは藤田陽子さんが主演した映画『犬猫』の監督、井口奈巳さんでした。この時、1回目の休憩だったので、後できちんと声を掛けようと思ったら結局みつかりませんでした。残念。だんなさんの野田秀樹と来ていたのかもしれませんね。そして、最後がなんとorbit blenderのkeikoさん。先日moodstockで横須賀で会ったばかりなのでお互いビックリ。ライヴ会場で会うことはよくありますが、私がたまたま観に来た舞台で会うとは。
一番大事なことを書き忘れるところだった。なんと,この作品,舞台の上で美波ちゃんが脱いじゃうんです。私はほとんど前知識もなく観に行きました。一応,娼婦の役なので,バスローブの姿がありました。そして,突然場面は変わって街中のシーン。舞台の上で着替えるのですが,ブラジャーもしていない後ろ向きの背中が見えるではないですか。私の位置からはもちろん胸は見えないけど,近くで横の人だったら見えるはず。とドギマギしていたら,いきなり入浴シーン。私の位置からはそれが本当に裸なのか分かりません。というのも,その前におばあさんの入浴シーンがあったのですが,おばあさんやくは男性なので,裸のスキンスーツを着ているのです。でも,やっぱりどうみても裸そのままだ。後姿でお尻が見えるシーンも少なくありません。その上,相手役は中川晃教ですが,いわゆるカラミのシーンが非常に多い。ディープキスに肌と肌での抱擁。もー観ていられません。席がこれほど遠くになってしまったのは不幸中の幸いだったかもしれません。もう何年も直に女性の裸体などみていないのに,久し振りに観る裸体が憧れの女優さんとは...まあ,見た目どおり,美波さんは決して豊かな胸ではありませんが,まだ21歳。遠目で見ても美しいです。でも,贅沢をいえばちょっと猫背なのが残念ですね。背筋を伸ばせばもっときれいです。
さて,そんな話題で終わりにしないで,もう一つのこの作品の見所,聴き所は音楽が『ピアノ・レッスン』など映画音楽も数多く手がける,マイケル・ナイマン。でも,やっぱり私がまだ舞台をあまり経験していないので,音楽までは神経がいきませんでしたよ。でも,主演男優の中川氏はもともと私が知っているほどのシンガーですから,彼が歌うシーンは一つの山場です。でも,さすがに生ではありませんが伴奏も入るので生声ではなかったようです。美波ちゃんも歌っていたのかな?
そんな感じで,前回よりもかなり得るものが大きかった演劇鑑賞でした。フランシス・イエイツの歴史書に『世界劇場』ってのがあるんですが,世界を劇場の隠喩で理解するって思想には長い歴史があるってことをちょっと実感したかも。
与野本町から新宿に出てちょっとブラブラ。夜の音楽ライヴまで時間があるけどあまりやるべきことはないので,新宿から青山まで歩いて行くことに。幸い雨もほとんど降っていません。かなり涼しくなっていますし,お散歩日和です。といいたいところですが,同時に陽が暮れるのも早いので,しかも平日なので,会社が終わって呑みに繰り出す人が多いです。

青山プラッサオンゼ dois mapas
プラッサオンゼに着くと,こちらもその繰り出された人たちで盛り上がっています。何気にプラッサでのdois mapasは初めて。やっぱりプラッサ贔屓な人が多いようです。私は予約なし1人客だったので,空いている席,ステージ向かって右側のステージ横です。この日は客席にdois mapasでベースのサポートをよくしている小島さんも来ていましたが,2人のステージ。その前に,いつきても食べられないスパゲティがこの日は食べられるという情報を得ていたので,食べたソーセージのスパゲティ。トマトかニンニクかってあったのですが,ニンニクにしてちょっと失敗。やっぱり塩辛いし,全体的に水分が少ないので,飲み込むのが辛い。やっぱりこのソーセージにはご飯が合う。
さて,ワイン1杯ですっかり気持ちよくなってしまった私。もちろん,ちゃんと演奏は聴いていましたが,やはり観劇の疲れが(ついでに徒歩の)出てきたのか,気持ちよくウトウトしていたようです。新美さんにもいわれてしまったし,会計の時,クラウジアさんにも「歌声気持ちいよねえ」なんていわれてしまった。でも,確かにちゃんと聴いていて気持ちよくて,意識をちょっと沈めているだけなんですよ,ときわさん。といっても,唄っている本人は私のその姿には気づかなかったかな。
やっぱりお客さんが多いと,それだけ本人とお話しするチャンスも減りますが,さすがにそのまま帰るのはどうかな,と思い,挨拶だけでもとときわさんに声を掛けると,意外と『エレンディラ』の話などで盛り上がってしまいました。いつも丁寧に接してくれてありがとうございます。

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お客の少ないライヴ

8月29日(水)

池ノ上bobtail
この日はけっこう楽しみにしていた2組でbobtail。だというのに、お客さんは私を含めて3人。結局20時前になってもお客さんは増えないので、演奏開始。
hitme & miggy:最近はstringsでゲストを招いて2ステージしっかりやるスタイルが多いので、2人きりでしっとりとしたステージはとても新鮮。代官山eau cafeでやっていたころの雰囲気を思い出します。hitmeさんがどうでるか、様子をみながらピアノを弾くみぎわさんの姿。このコンビネーションが彼女たちの最大の魅力なんですよね。お客さんが少ないからと思わず口にしたプライベートなhitmeさんのMCも笑わせてくれます(内容は一応内緒)。私の他の女性2組のお客さんは鈴木さん目当てに来たようですが、楽しんでいたようです。

森 孝人+鈴木 潤:私が楽しみにしていたもう一組はこちら。私は来たことがありませんが、bobtailでは水曜日に鈴木 潤さんを中心としてフリーライヴを行う「水曜レゲエ」をやっているが、森さんはそのメンバーでもあるらしい。まあ、私にとっては2人ともariさんのサポートメンバーということで親しみがあるわけですが、ariさんの楽曲でなく、こうして2人の演奏を聴くのは初めて。潤さんが生ピアノで演奏するのも初めてだし、なかなか面白いです。あ、ちなみにhitme & miggyのステージが終わった時点で、潤さんの奥さんと、シンガーのミトモタカコさんが来ていました。一応、5人。たまにはこういうのもいいですね。もちろん、最後にはhitme & miggyの2人もステージに上がってセッション。さらに、ミトモさんが加わって一曲。
終演後もそのまま後方のテーブルを囲んで盛り上がります。miggyさんに「ナルセさんもどうですか?」といわれて翌日は木曜日でお休みなので、そのまま加わります。人懐こいミトモさんは「こちらはどなたのお友達ですか?」って感じで、ついでに森さんにも挨拶。「そーいえば、先日monaにも来ていましたよね」って感じで、私も輪に加わらせてもらいましたが、もっぱら発話の主導権を握るのはミトモさんでした。血液型や星座で人を判断する話題はちょっと勘弁願いたいところですが、それなりに皆さんの本性を垣間見たおしゃべりで楽しく24時前まで盛り上がりました。同じ沿線に住むhitmeさんと途中までご一緒します。

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双数について

今日は早く寝て,朝早くジョギングでもするつもりが,なぜか寝付けなくなってしまった。でも,おかげでいい書評が書けましたよ。これは,『地理学評論』に投稿するつもりですが,いち早く皆さんに届けたいと思います。誤字とかあったら教えてくださいね。

ヴィルヘルム・フォン・フンボルト著,村岡晋一訳:双数について.新書館,2006年,222p.,2,800円.

ヴィルヘルム・フォン・フンボルトは地理学者によく知られた人物である.そう,それはもちろん,アレクサンダー・フォン・フンボルトの兄としてであるが,意外にわたしたちはヴィルヘルムについては言語学者という肩書きしか知らない.
評者も当然のように同じ認識だったし,それ以上を必要としなかった.しかし,新刊書として本書を書店で見かけ,「双数」という馴染みのない言葉に興味本位で本書を手に取り開いてみたのだが,目次をみて驚愕とした.私の目を捉えたのは本書に収められた第2論文のタイトルであり,それは「いくつかの言語における場所の副詞と人称代名詞の類縁性について」というものである.評者はかつてから場所の言語的構築という問題について考えてきたこともあり,本書は単にフンボルトの実兄への好奇心だけに留まらず,「言語論的転回」がにわかに論じられるようになってきた今日の地理学が直接的に参照すべき文献ではないかとの期待を込めて読み始めた.
私のその予想は,読後,予想以上のものであることが判明する.本書は大きく分けて二つの側面から,少し細かく分けると三つの側面から紹介する価値があると思う.一つには,著者の言語観についてであり,これは本書を翻訳・紹介しようという訳者の意図を通じて理解することができる.本書はフンボルトの生前にその形を成していたものではないという.本書に収められたのはいずれも1827年から1829年に発展されたものである.
「双数について」と「いくつかの言語における場所の副詞と人称代名詞の類縁性について」はそれぞれベルリン王立科学アカデミーで行われた講演であり,「人間の言語構造の相違について」は草稿である全3章のうち1,2章の訳出である.ここで訳者は,これらの文章が「フンボルトのもっとも独創的な言語観」(p.180)を示しているものとして,そしてそれはこれまでのフンボルト研究では決して重視されず,これらで展開されるフンボルトの議論は,また同時に近年バフチンの再読を通して注目されている対話的言語論の先駆的存在だという.
このように,まず本書を通じて訳者が伝えようとするフンボルトの言語についての本質論は,言語的転回を目指す地理学者にとって,バフチンとともに言語の根源的特徴を理解する上で有用だといえる.その対話的言語観がよく分かる文章を多少長いが引用してみたい.「すべての言語活動は対話にもとづいており,対話においては,語るひとは,たとえ語りかけられるひとが何人いようと,つねに彼らを単一なものとみなして,彼らと向かいあう.人間は,たとえ心のなかで語るときにも,ある他者とのみ語りあう」(p.30).
次に,これら三つの論文はきわめて言語地理学的研究に類似しているということ.さらに,それは今日の文化地理学が二つの側面を持っているということと一致するような二つの側面を持っている.すなわち,一つの側面は言語の地理的分布,およびその各言語間の差異についてである.そして,もう一つは言語における地理的なものを表現するそのあり方であり,本書では特に「場所の副詞」である.
第1論文「双数について」の冒頭では,なぜ双数という文法形式が選択されたかの理由が示されているが,その一つは言語地理学的に興味深い.それは,「この注目すべき言語形式の存在が未開の人間の自然な感情からも,高度に洗練された人間の繊細な言語感覚からも説明できるからである」(p.14)というものである.前半では双数の地理的分布が示され,各言語における双数が三つに分類される.双数は日本語や英語にはない文法形式で,単数と複数の間,2という数にあてられるものだが,単なる複数形の限定されたものだと考えるのは誤りらしい.「双数はいわば〈二〉という数の集合的単数形」(p.25)だという.
18世紀のヨーロッパといえば,まだダーウィンは出現していないが,文化や文明という概念によって,未開に対する人間知性の発展段階を強調する時代でもあった(西川 1992).言語はそうした文化の発展段階を代表するものだと見做されたことは想像に難くないが,フンボルトは明らかにそうした発展史観に反対するために,この双数というものを検討しているように思われる.
この双数という文法形式は,「人間の二つの性別」や「二つ一組で存在する手足や感覚器官」,および「時間を規定する二つの重要な天体〔太陽と月〕や,昼と夜」,「陸地と水域」(p.29)といった二元性の認識と深く関係がある.上で引用した対話的言語観もこの双数の考察から引き出されたものである.
この議論の延長線上で第2論文を理解することができる.二元性の議論は人称代名詞へと移行し,「三人称においてはじめてさまざまな逸脱が見られるようになる」(p.47)という.「〈私〉は自己感情というかたちで,〈君〉はみずから選択するものというかたちで意識される.それにたいして,三人称に組み入れられるすべてのものは知覚されるにすぎない.つまり,見られ,聞かれ,外的に感じとられるにすぎない」(p.52).こうした人称代名詞における三つ組み1)を,場所の概念と関連させて論じようとするのが第2論文である.そして,それに適した事例が「南洋諸島の一言語であり,中国語であり,日本語とアルメニア語である」(p.54).
以下ではここの言語に応じて考察がなされるのだが,さすがにこの辺りは理解が難しい.文法構造の違う世界のいくつかの言語についてドイツ語で書かれたものを日本語として読んでいるわけであるから.それぞれの言語からそれぞれ違った哲学的含意が引き出されているが,ここでは日本語についてのみみることにしよう.「日本語は,語るひとのいる場所と,語りかけられるひとのいる場所と,その両者の位置の外にある場所という三種類の場所を表示するのに,それぞれ三種類の表現を持っている」といい,「〈こなた〉と〈そなた〉は場所の概念から人称代名詞の概念に転用されて,〈私のがわから〉と〈君のがわから〉,あるいは〈私にかんして言えば〉と〈君にかんして言えば〉を意味するようになり,さらに,〈私〉と〈君〉の領域をいわば確定する後者のような配分的な意味では,〈私〉そのものと〈君〉そのものをも意味するようになる」(p.62)と簡潔に説明される.周知のことではあるが,こうして言語学的な解説がなされると,日常的に使用している言葉のなかで,私と他者との関係性と空間を区分して認識する仕方が深く関連していることを思い知る.日本語の解説にはほんの2ページしか費やされていないが,一方でアルメニア語は詳細に解説がなされ,人称に応じて使い分けられる接尾語によって,「〈私〉と〈ここ〉と〈いま〉という概念が結合している」(p.72)という.
第3論文では「一般的言語学」を掲げ,「言語は本来ただひとつであり,地上の無数の言語においてさまざまなかたちであらわれるのはこのただひとつの人間的言語なのだ」(p.82)という言語観を示している.本論文ではサンスクリット研究の重要性を指摘しながら世界各地の言語について述べている.そのなかでも博物学とともにヨーロッパの言語学にとって新しい素材を提供してくれるものとして,著者はアメリカ諸語の重要性を示唆している.「私の弟の旅行は,彼がもちかえった資料や,彼が保ちつづけた〔原住民との〕交流などによって,ありあまる資料を私に提供してくれた」(p.116)と述べ,その研究にアレクサンダーのアメリカ旅行が大いに寄与していることを示している.
本論文の後半でも,人称代名詞の議論が繰り返され,単なる言語学的考察にとどまらず,カントからヘーゲルにいたるこの時代の主体性の哲学に関する議論としても興味深いのかもしれない.
ともかく,本書は言語というものがいかに多様で,複雑なものであるかを思い知らせてくれる.そんな一文を引用してこの拙い紹介文を終わりにしよう.「すべての理解はつねに同時に非理解であり,思考と感情におけるあらゆる一致は同時にひとつの乖離でもあって,これは実生活においてもみごとに活用できる真理である」(p.168).

1)三つ組みに執拗にこだわったエーコ・シービオク(1990)

文  献

エーコ, U.・シービオク,T. A.編,小池 滋監訳 1990. 『三人の記号――デュパン,ホームズ,パース』東京図書.Eco, U. and Sebeok, T. A. eds. 1983. The sign of three: Dupin, Holms, Peirce. Bloomington: Indiana University Press.
西川長夫 1992. 『国境の越え方――比較文化論序説』筑摩書房.

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ゆるーいライヴハウス

8月28日(火)

三軒茶屋grapefruit moon
ari:もともとこの日はライヴの予定がなかったけど、先日mona recordsのライヴでariさんが対バンした国吉亜耶子さんとデュオで活動しているドラマー西川真吾さんが、今度はariさんとデュオで演奏するというので聴きに行きました。こういう時、ここgrapefruit moonは予約なしでいいので気楽です。2番手だというので、その時間に合わせて行くと、非常に寂しいお客さんの入り。ariさんのステージの前にちょっとお客さんが増え、この日は大分ariさんのお客さんが多かったようです。で、演奏の方はちょっと期待しすぎたか、いつもどおりでした。思ったよりもガツンという感じはなく、そつなくこなしたという感じ。多分、ariさん自身はかなり気合が入っていたと思うのですが、さすがに初めて一緒に演奏する2人ですからね。国吉さんとのデュオに比べてちょっと遠慮がちの西川さん。まあ、そりゃそうですけどね。また、何度か一緒に演奏するうちに変わってくることでしょう。でも、個人的にはまたよしうらけんじさんと一緒のステージを聴いてみたいものです。

nude voice:本当はariさんだけ聴いて帰ってもいいかなと思っていたのですが、ちょっとお客さんが少ないので次の出演者も聴いてみることにしました。こちらは男女2人組。2人ともアコースティックギターで、意外にも主に男性が歌います。女性の方はギターもそれほどうまくないし、驚くことに歌もそれほどうまくないのだ。最後の2曲くらいで調子に乗ってきたのか、それとも曲が良かったのか、いい感じでしたが、演奏時間が長い割にはちょっとイマイチな感じ。男性の方の歌はけっこううまいが、それが逆に私にとってはマイナスイメージ。心情が伝わってこない。といっても、かなり活動歴が長くてCDも何枚か出しているそうです。
つーことで、最後の1組までみる気力がなくなって(この時点で22時前だったし)、ariさんと軽く挨拶をして帰りました。

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都会もやっぱり暑い

8月26日(日)

しつこいようだが,この日は一十三十一の船上ライヴの予約ができなかったので,はりきってライヴの前に映画を2本。

渋谷シネパレス 『ベクシル 2077日本鎖国
日本のアニメ映画。ロボット生産技術で世界のトップに立つ日本が,国際協定に抵触するような精巧なアンドロイドを開発しようとして,国際問題になる。日本国は日本に住む外国人を全て強制的に出国させ,鎖国状態に入ったという設定。ここまでが予告編で分かるもの。
ここからはネタバレです。もちろん現代はグローバル化の進む時代であるから,そんなことは不可能に思える。しかし,それを上回る科学技術を駆使して,日本国土の周囲にバリアを張り巡らしている。物理的な通信手段はもちろんのこと,電子的なコミュニケーション手段も全て遮断されるという仕組み。衛星からの写真撮影すら不可能になっているのだ。しかし,物資の貿易は維持されているようだ。というのも,そのアンドロイドを開発している会社が独占状態にあり,しかもロボット産業においては世界市場も牛耳っている。すなわち,日本はその企業の支配下にあり,世界的にも外貨を稼いでいる状況。それによって,現在日本が輸入に依存している物資が調達されるのだろう。まあ、その他、ナカナカ面白い発想と設定で、正直あまり期待していなかったのですがナカナカ楽しませてくれる作品でした。
この時代の東京はスラム化し、人々はバラックのなかで、まさに戦後のような下町的情緒溢れる暮らしをしています。それが3Dっぽいアニメで描かれていることがとても面白かった。私が嫌いな映画『ALWAYS~三丁目の夕日』ってのがありますが、何が嫌いかって、ノスタルジーを呼び起こす時代設定はいいとして、それがCGで描かれることの違和感がどうしても受け入れられないのです。しかし、この作品ではそれはもともとアニメという虚構の世界であるし、しかも2077年の時代に人々は虚構の下町的情緒を自ら作り出してそれに浸っているという設定だからだ。この描写はあたかも、最近の郷愁を誘うような実写映画を批判しているように私には思える。

渋谷シネマQ-AX 『キャプテン
今度はもともとアニメの作品を実写化したもの。もちろん、ちばあきおの野球漫画のことだ。私もこのアニメにはかなり泣かされましたし、少年野球をやっていたので、思い入れがあります。しかし、この実写映画はその思い入れを裏切らない出来。筧 利夫が主人公谷口の父親役だが、そのくさい演技がなんともいえません。そして、原作にはない役どころ、墨谷二中の野球部顧問の女性教員がナカナカ面白い。谷口役の男の子もなかなかいい感じだし、さすがに原作では人間離れした風貌の丸井はしょうがないとして、猿顔のイガラシが素晴らしくはまり役だ。上映時間もうまい感じでまとめてあります。ちなみに、強敵青葉学園のエースには高鈴の「eyes」という曲のPVで出演している男の子が演じています。このバッテリー、ちょっと中学生ってのは無理があるな。

青山プラッサオンゼ casa
前日にかねよ食堂であったばかりの花梨さんの勤めるプラッサオンゼ。この日も一人でやってきました。さすがにQ-AXから徒歩でここまで歩くと汗だくです。思ったよりも予約客が入っていて、私は中央のテーブルに座ります。この日は姉弟2人にトランペッター島 裕介さんが加わったステージ。島さんは相変わらず忙しいので、けっこう貴重だ。夕紀子さんはレコ発でも着ていた衣装で登場。この日はこの何枚もの布を縫い合わせた衣装を見て、基調は白ですが微妙に色の違う布の組み合わせであることが分かる。私の前にはその衣装の製作者まるやまさんが座っていたので、夕紀子ちゃんが来たときにそんな話題で盛り上がる。
なんだかんだで1ヶ月ぶりのcasa。この日は他にも葉山の海岸でBE THE VOICEとかあったので、ちょっと迷ったのですが、やっぱり来て良かった。レコ発に向けて、ちょっと聴きすぎた感があったので、どうかなと思ったのですが、やっぱり好きですcasa。

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新しい論文リリース

成瀬 厚・杉山和明・香川雄一 2007. 日本の地理学における言語資料分析の現状と課題――地理空間における言葉の発散と収束.地理学評論 80: 567-590.

ようやく,新しい論文が発表されました。久し振りに討論ではない,きちんとしたものですが,初めて共著です。今回はPDFではなく(そのうちやりますが),希望者(日本地理学会会員を除く)には抜き刷りをお送りいたします。左下の「メール送信」から,住所氏名とタイトルに「抜き刷り送付希望」と書いてお送りください。

いやあ,今回は編集専門委員会とのやりとりが過去最悪でした。なんといっても,論文タイトル。表題は無味乾燥なもので,副題は意味不明。もう,何いってもきかない担当者になっちゃって,しかも,共著だったので,私が我を張っても迷惑かかるだけなので,ぶちきれるのは我慢して(そもそもこの手の論文じゃ他に引き取り手がない),妥協の産物で投稿から1年以上かけて掲載することができました。
なので,今回は喜びはほとんどなく,安堵感だけです。誰か読んで駄目だししてください。

ちなみに,もともとの表題は「発散する言葉,収束する」というものでした。

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海!

8月25日(土)

横須賀かねよ食堂 moodstock
この日は朝から遠出です。11時過ぎに分倍河原で南武線に乗り換えて川崎まで。京急に乗り換えて、横須賀方面馬堀海岸まで。ここでmoodstockというイヴェントに参加します。けっこう不定期だけど頻繁にやっているイヴェントで、昨年は銀座の高級レストランmy humble house tokyoに行ったけど、今回は海の家。しかも、昼真っからやるようです。この日は少し肌を焼くつもりで、初めてタンクトップで外出。しかし、結局この日まで購入しようと思っていた短パンは購入できずに、さらにちょっと足の指の間などを傷めていて、サンダルも断念。ちょっと海辺には似つかわしくない(同時に街中でも)格好で出かけました。
私が目指すかねよ食堂という海の家まで、馬堀海岸駅から徒歩2,30分だというので、歩くことにする。ほどなく海岸に到着。ここはきれいな砂浜の海水浴場というよりは少し離れたところで釣りをしていて、海岸では潮干狩りをしています。といっても、海中に潜って貝を取るスタイル。歩けど歩けど、それらしい海の家はみつかりません。もうDJが始まっていてもいい頃なのに、音楽も聞こえません。幸い、ぴあで購入したチケットには電話番号が書いてあったけど、こんなところで迷ったら困りものだ。すると、海岸も終わろうとするところ、そして橋によって隔てられた場所にかねよ食堂はありました。意外に音は遠くまで聞こえないものです。なんだか、オープンしているんだかしていないんだかよく分からないが、受付をするとリストバンドをくれる。確かにこれがなければ海岸側から入ってきた人と、受付を通った人の区別はつかない。そして、意外に日差しをよけることができる場所は少ない。そんな感じでウロウロしていると、日焼けをしてクルクルパーマになっていたため、声を掛けられるまで分からなかったミトメさんがいました。お互いに翌日の一十三十一船上ライヴを逃してしまったので、休みの日を交換して近くに住む友達と遊びに来たとのこと。私は例の洋書を持ってきていたので、それを読みきる勢いできてはみたものの、この暑さでは頭も働かないし、彼女たちに合流させてもらって、本当に助かりました。

羊毛とおはな:女性ヴォーカルと男性ギターという(私にとっては)オーソドックスなスタイルの2人組。はじめはブラジルの曲などをカヴァーしていて,B.G.M.としては心地よいなあ,と聴いていましたが,日本語のオリジナル曲もちゃんと持っています。これがナカナカ良い。私の日陰で座れる位置からはギターの人がよく見えなかったけど,またちゃんと聴きたい感じです。

Kingdom Afrocks:一十三十一バンドのメンバー,ドラムス田中慶一,ベース南條レオ,キーボード滝沢スミレ,そして一十三十一でもよくゲスト参加するサックスごっせっきーを含む9人の大所帯バンド。他にギターやトランペット,パーカッションなどが入ります。ガツンとインパクトのある曲かと思いきや,けっこうゆるい感じです。ミトメさんと,ちゃんと踊れる出演者はかれらくらいかもしれない,ということで,中央の陽の当たるスペースに出て行ってゆるゆる踊りながら楽しみます。いやあ,このバンドでは紅一点のすみれさん,やっぱりこの人すごいね。可愛い顔して細いのに,時折非常に情熱的なプレイを見せてくれます。ちなみに,ここに着いたときから気づいてはいたのですが,わたしたちの前で踊っている女性三人組の真ん中は女優の桃生亜希子さんでした。以前からミトメさんに目撃情報を聴いていて,葉山に住む子連れミュージシャンと付き合っているとかで,それがこのバンドのフロントマンだったようです。また,その三人組の一人,ハープっぽいモデルのような美しい女性は田中慶一さんの恋人らしい。調べたら桃生さんってもう30歳過ぎているんですね。やっぱりとても美しいです。しかし,日焼けとかは特に気にしていないらしく,けっこう肌を露出しています。じっとみていたら目が合ってしまって,軽く微笑んでくれましたよ。なかなか砂の上で踊りにくいし,1曲は長いし,リズムも複雑でしたが,しっかりと楽しみました。

さて,ここで一息。わたしたちは歩いて20分ほどの横須賀美術館へと出かけました。ミトメさんの友達のあやこさんは既にこの展示は観たというので,ちゃんと鑑賞はしませんでしたが,なかなか面白い建築物で,キレイなトイレにも行ったし,屋上に上ってより遠くの海を眺めたり。
この辺で,ここで出会った人々の紹介。なんと,先日所沢の航空公園のイヴェントでも会った,プラッサオンゼで働く花梨さんにまた会う。しかも,終演後に明らかになったところによると,彼女は扇谷一穂さんと高校の同級生だったらしい。そして,orbit blenderのkeikoさん。海の中で南條レオさんと戯れる可愛い少女がいて,眺めていると見たことがある子。そう,keikoさんのお子さんでした。そして,思いがけず声を掛けられたのはAsa festoonのスタッフの女性。大塚グレコのライヴの時に私がCDを買った人で,先日のstringsライヴにも来ていて,私の顔をなんとなく覚えていたそうです。そんな人たちのおかげで,長時間にわたるこのイヴェントも退屈せずに楽しめたわけです。といっても,まだ終わっていませんよ。美術館から戻ってくると,渋谷からこの日出店していたSUNDALAND CAFEでグリーンカレーを食べながら,演奏する音楽をB.G.M.にしながら海辺でくつろぎます。もう,かなり涼しくなってきて,しかも汐が満ちてきています。

Bophana:今年の初めにアントニオ・カルロス・ジョビン関連のイヴェントで畠山美由紀さんと対バンで見た以来。小池龍平氏は早くから会場に来ていて,日焼けした上半身を見せびらかしていました。彼はサーファーなのだろうか?で,その時のイヴェントではほとんどがジョビンのカヴァーだったので,オリジナル曲を聴くのはそれこそ3年ぶりくらいだろうか。オリジナル曲も,山田里香さんの歌声も好きなんだけど,この小池龍平さんがちょっと苦手なんですよね(前にも書いたか)。でも,機会があればプラッサオンゼなどに聴きに行きたい。メジャーデビューするから今後はそれも難しいかな?

扇谷一穂withおおはた雄一:夕陽が沈む頃に,この2人が最後の出番です。ちなみに,遠くの花火大会の花火が海越しに見られました。まずはおおはたさんの一人弾き語り。1曲目の「南洋航路」の高音部でいきなり声がかすれる。「ちょっと呑みすぎちゃったかな」とか,なぜか昨年のmoodstockの会場に行ってしまったとかMCで話していたが,ちょっと調子悪いみたい。それを挽回するかのように驚くほど強いギター音。いやあ,珍しい。おおはたさんにもこんな調子の悪い日があるんですね。予定よりちょっと早めに扇谷さん登場。この日はアルバム『canary』以外の曲も演奏したりしました。ジミ・ヘンドリックスの「Wanderin'」といって歌い始めた曲は聴いたことがあったが,畠山美由紀さんの『summer clouds, summer rain』に入っている曲だった。でも,Niel Youngってことになっているな?海辺に扇谷さんの姿ってのはちょっと似合いませんが,このシチュエーションで扇谷さんの歌声ってのはちょっと贅沢すぎますね。演奏が終わっても,おおはたさんが挙動不審にステージ上をウロウロしているもんだから,なんとなくアンコールで彼が一人でまた歌いだしました。どうも,この日の彼は少し変でしたが,そんなところも面白い。
ということで,終演後にちょっと扇谷さんを捕まえてお話したり,帰り際に珍しくおおはたさんの方から声を掛けてきてくれました。どうやらやっぱりこの日のステージが不本意だったようで,ひたすら謝っていました。普通の声もかすれていて,どうやら夏風邪か何かでちょっと喉をやられてるそうです。お大事に...

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Presents

角田光代 2005. 『Presents』双葉社,209p.,

続けて読書日記でスミマセン。『landscape』が読み終わりそうだったので,一緒に持ち出した小説。私は特に日本の小説はほとんど読みません。例外といえば,島田雅彦。それすら1995年の『忘れられた帝国』以前の作品だけ。
そんな私が久し振りに買ったのが本書。『小説推理』という月刊雑誌に2005年の1年間をかけて毎月連載された短編12編が収められたのが本書。映画化されたものを観ても,普段は原作を読みたいとは思わない私ですが,これは違っていました。収められた1編の短編小説「うに煎餅」が,私の好きな戸田恵梨香ちゃん主演によって映画化されました。このことについては既に書いたと思うので省きますが,この映画の上映に伴って再映されたのが,同じく本書に所収の「合い鍵」が広末涼子主演によって映画化されたもの。この2本は別の監督によるもので,原作そのものよりも映像の雰囲気が対照的でしたが,どちらも50分足らずの短編映画でとても良かった。
ところで,本書には一つの短編につき,松尾たいこさんというひとが1枚の絵を描いていて,原作本にはカラフルなそれらが1ページずつ印刷されている。映画のパンフレットにも彼女のデザインがあしらわれていて,2作品が統一された装丁のパンフレットになっている(もちろん,これも購入)。
そして,そんな映画のことを今井雅子さんのホームページのBBSに書き込んだら,今井さんに原作本を薦められたのだ。12編の短編につけられたタイトルは以下の通り。

名前
ランドセル
初キス
鍋セット
うに煎餅
合い鍵
ヴェール
記憶

料理
ぬいぐるみ

彼女の作品で映画化されたのは他に『空中庭園』があったが,短編のなかには『空中庭園』を思い起こさせる内容もある。正直いって,10年前の私だったら,読むに耐えないというのは大袈裟だけど,イライラしていたかもしれない。ありきたりな事柄のオンパレード。最後には人生っていいな,人間っていいなという結末。
しかし,そう思わせる勘定の引き出し方がうまい作家なんだと思う。こんな捻くれた私でもご他聞に漏れず,加齢によって涙もろくなった。というか,こうしたフィクションに泣かされることに抵抗しなくなったというべきか。電車のなかでも読みながらうっすら涙を浮かべる私でした。
いやあ,素的な作品です。小説を原作にする映画って最近とても多くて,それらによって私は泣かされてしまうんだけど,やっぱり原作でも泣いちゃうんだろうな。こんな感じで質の高い作品はその辺にゴロゴロあるんだろう。読み始めるときりがないんだろうね。

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landscape

John Wylie 2007. Landscape. London: Routledge, 246p.

先日の日記にも書いたように,ついに洋書を外出先に持ち出して辞書なしで読了しました。研究者仲間とどれだけ英語の文献を読むのか大変かって話はしたことがない。私は正直いって,英語の文献を読むのは苦手だ。かつて,著作の3章分を翻訳し,それらはきちんと活字になって残っているが,読む速度は遅いし,正直理解度はイマイチだと思う。それでも,けちな性格なので,読んだ文献は必ずといっていいほど引用したくなるし,実際している。
これまで,英語の著作で読破したのは両手の指で足りるほどしかない。それでも,一度は雑誌に書評まで書いた。日本語の本の100分の一程度しか読んでいない。大学院を修了して,外国語の雑誌が身近になくなってからは,それをよいことに,英語に触れる機会がかなり減った。昨年度は自分を奮い立たせるために,英語の本を法政大学の講義「地理学」で用いたが,学生にとってどころか私にも難しすぎる内容で,半分で断念。
しかし,ちょっと発想を転換して,どうせ日本語の本でも完全に理解できないものが多いのだから,理解できないということを恐れずに,軽い気持ちで洋書も読んでみてもいいのではないかと思った。というのも,新宿紀伊国屋の洋書コーナーでちょうど新刊の本書をてにとってそんなことを考えたのだ。この著者は私の知らない,一番古い論文が2002年だというから恐らく私よりも全然若い気鋭の英国地理学者。

ちょっと話は戻るが,『人文地理』という雑誌の書評は洋書,もしくは入手困難な貴重な和書に限定している。普通,書評というのは新刊書の紹介であるから,10年前の本を読んでも書けない。そう,私はまずこの今年発行されたばかりの本書でようやく『人文地理』に書評を投稿できるのではないかと思ったのだ。私が所属している他の学会には当然複数回書評を掲載してもらっている。いまだ果たしていないのが『人文地理』だけなのだ。

ということで,書評を書くつもりなので,しかもいつにも増して内容が専門すぎるので,ここで分かりやすく説明するにはそれこそ,1本の論文が必要だ。でも,なかには地理学者でこのblogを読んでいる人もいるかもしれないので,目次くらいは示しておこう。ちなみに,landscapeとは「景観」や「風景」と訳されます。ここでは,景観に統一しましょうかね。

1 序
1.1 緊張
1.2 景観の目的と構造
1.3 小結:前を向いて
2 景観化の伝統
2.1 序
2.2 カール・サウアーと文化景観
2.3 W.G.ホスキンス:景観,郷愁,そして憂鬱
2.4 J.B.ジャクソンと「土着の」景観
3 見方
3.1 序
3.2 景観と線遠近法:芸術,幾何学,そして光学
3.3 文化的マルクス主義:美術史と景観
3.4 文化的マルクス主義と文化地理学:「覆い」としての景観
3.5 テクストとしての景観:記号論と文化的意味の構築
3.6 フェミニズムと精神分析:まなざしとしての景観
3.7 議論と要約
4 景観の文化
4.1 序
4.2 物質的不安
4.3 景観,生産,そして労働
4.4 景観の文化:自己,権力,そして言説
4.5 景観,旅,そして帝国主義
4.6 小結
5 景観現象学
5.1 序
5.2 現象学の紹介:埋め込まれたまなざしから生きられた身体へ
5.3 景観と住まうこと
5.4 「景観化」:現象学,非‐表象理論,そしてパフォーマンス
5.5 景観現象学の批判
5.6 小結
6 景観への見通し
6.1 序
6.2 記憶,同一性,紛争と正義
6.3 景観,政体,そして法
6.4 景観の終焉?関係性,生気説,トポロジー地理学
6.5 景観記述:自伝,運動,存在,そして影響
6.6 結論:創造的緊張

私の知っている地理学における景観研究は4まで。といっても,精確には3まで。まだ3すらろくに研究の進んでいない日本において,なぜか4で論じられる研究者が,わずかに紹介されている(ドン・ミッチェルのことです)。そして,著者自身は,自身の研究として5を進めながらその先を見通しているというもの。
詳しくは書評に書きますが,良い意味と悪い意味と2つの危機感を感じる読書でした。一つは研究に対するモチベーションがすっかり下がっているここ数年ですが,本書で紹介される刺激的な論文をいくつも読みたいと思ったこと。私がサボっている間に面白そうな議論が次から次へと進んでいるということです。そして,悪い意味での危機感は,上述したように,日本の地理学では3の研究が僅かに出てきて,それでも多くの古い研究者からは疎んじられているというのに,英語圏ではそんなことをやっている研究者がもういないということだ。本当にファッションのように,英語圏では古いものが次から次へと批判され,新しいものが求められているような印象があるのは,まあこの著者が新しいものを目指して躍起になっているということを差し引く必要はあると思うが,研究というのはそう簡単に古臭くなったりしていいいものなのだろうか。

本書は「key ideas in geography」というシリーズもので,故にタイトルはシンプル。目次は教科書的になっている。なので,どちらかというと誰がいつ何をいった,的な記述が多く,込み合った本質なところまではつっこんでいないため,辞書を使わずとも思ったよりも理解できたのではないでしょうか。翻訳もしてみようかと考えて読み始めましたが,少し考えものかな。
とりあえず,書評書こう。以前,mixi日記の方で宣言した『双数について』の書評もまだ完成していませんけどね。

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