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4連休1日目

11月22日(木)

この日は法政大学の講義が休講。市ヶ谷キャンパスは大学祭とのこと。

渋谷シネ・アミューズ 『onceダブリンの街角で
予告編を観た時から、とても観たかった作品。本当は女性と2人で観たかったが、けっきょく付き合ってくれる人が見つからず、一人で観ることにした。でも、一人で正解だったかも。ちょっと期待が大きすぎた。まあ、よく考えれば予告編から想像できる以上の発展性はないのだが、やはりその通りだった感じ。
舞台はアイルランドのダブリン。街角で使い古して穴の開いたギターで弾き語りをする男。母親を亡くしてから父親が経営する掃除機修理店に戻ってきて手伝っている。基本的に暇なので、街頭に出向き、日中は一般受けするようなカヴァー曲を歌い、夜は誰もいない路上でオリジナルソングを唄う。そんな時に出会った、『ビッグ・イシュー』を売る女性。掃除機を直してくれだの、あなたの曲は良いからCDに焼いてくれだの、しつこく付きまとう。はじめは嫌がっていた男だが、そのうち形勢逆転したりして、微妙な距離のまま2人の関係は続く。この女はチェコに夫を残して、母親と娘の3人でダブリンで暮らす。そんなこんなで、触発された男は失った恋人を取り戻すことと本格的に音楽を発信することを目的にロンドンへと旅立つ。そのためにデモテープを作るということで、女はピアノとコーラスを、路上ミュージシャンをバンドメンバーに誘ってレコーディング。銀行の融資係がミュージシャン希望だったり、当初乗り気でなかったスタジオのエンジニアも1曲聴いて気に入ってしまったりと、ちょっと調子のよい展開。結局、この男女は結ばれないが、女は夫をアイルランドに呼び寄せ、男はロンドンへと旅立つ。その後どうなったかは鑑賞者の想像力に任されているが、それほど劇的ではないが、日常生活に良いこともあるんだよ、ってことを教えてくれる映画。私が物足りなく感じた、そのことこそこの映画の持ち味なのかもしれない。
ちなみに、主人公2人に名前はなく、クレジットでもguyとgirlと表記されているところにもそんなことがうかがえる。

渋谷イメージフォーラム 『いのちの食べかた
続いて観たのはドキュメンタリー作品。以前『ダーウィンの悪夢』という食をめぐるドキュメンタリー映画があった。それは効率的な食糧供給のために大量繁殖したナイルバーチという魚が生態系を破壊するって内容だったと思うが、あまりにも危機感をあおりそうな内容だったので、結局観なかった。本作は、ドイツを中心としたものだが、食糧生産のオートメーション化を淡々と映し出すもの。家畜(乳牛、肉牛、豚、鶏卵、鶏肉)、野菜(レタス、パプリカ、ホワイトアスパラガス)、果物(リンゴ)、魚などなど。まあ、アメリカではなくドイツということもあるかもしれませんが、本作は食に対する不信とか危機感とか、そういうものよりも素直に学ぶことの方が多い。さすがに単純作業の行程のなかで命を奪う映像や、生殖というものがまさに再生産であるように、命の数が管理されているという事実にはショックを覚えますが、いつスーパーに行っても有り余る食料が満たされている生活をしているわけですから、それらがどんな気象条件にもかかわらず一定量供給されるためにはこれくらい不自然なことがなされているということは分かっているはずです。分かっていながら実際にどんなことがなされているのかを知らずにすまそうとしているだけ。
もちろん、映画としてもとても優れたものだと思う。そこで働く人の姿も丁寧に映し出し、ほとんど会話もせずに働く姿。時折休憩して、大抵の場合サンドイッチを食べている姿。こういう作品を学校の道徳の時間などで学童に見せるべきではないでしょうか。

渋谷から歩いて恵比寿まで。ライヴ前に夕食。LIQUIDROOMの近くにあるスープカレー店「イエロー・カンパニー」に。ここは私が初めてスープカレーを食べた店。この日も客は私一人です。けっこう美味しいですよ、ここのスープカレー。

恵比寿LIQUIDROOM leyona
なんと、驚くことにleyonaのライヴは1年ぶり。かつてはメジャーどころしかライヴに行っていなかった私。その頃から行っていたのは、BONNIE PINK、アナム&マキ、遠藤賢司、そしてleyonaといったところだろうか。最近は激しい目のアナマキとエンケンからは少し足が遠のいているし、BONNIEは単独ライヴ以外は大げさなイヴェントばかりの出演になったので年に1度くらいでいいや、と思ってきたが、leyonaだけはそれなりに行っているつもりだった。それこそ1年前は同じツアーで2箇所(といっても両方渋谷でクワトロとduo)に行ったし、そのクワトロライヴはライヴアルバムにもなったので満足していたのだろうか。ともかく、久し振りのライヴだが、整理番号が良かったので最前列をキープ。またまた、開場から開演まで長い1時間を暗いなかの読書でしのぎます。それにしても、このスタンディングで1人1時間待ちってのだけはどうにも我慢ならん。どうにかならないものだろうか。訴えるすべはないのか。どうしてもやむをえないというのだったら、開演時間ピッタリに始めて欲しい。
結局10分ほど遅れてスタート。ところで、このツアーに合わせて、11月7日にアルバム『off the lip』が発売された。ここ最近、他人からの楽曲提供が比較的多かったleyona。本作は久し振りにほとんどの作詞作曲をleyona自身が手がけている。webマガジンでの毎月新曲配信という企画で発表されていた曲が多かったが、ほとんど購読していなかった私。ということもあり、今回はシングル曲のような形での事前に発表されたものはなく、小粒の名曲が揃ったアルバム。私はこういうのが好きなんですよね。leyonaも(多分)ここ数年いろいろあって、やはり彼女が紡ぐ曲の雰囲気も変わってきています。いい感じです。
さて、今回は珍しく、パーカッションのラティールを欠く編成。しかし、それ以外はいつものメンバー。ギターに山本貴志、ベースは鈴木正人、ドラムスは沼澤 尚、そしてキーボードにエマーソン北村。leyonaはビキニの水着の上に網目の隙間から素肌が少し除いて見えるような黒のニットのワンピースで登場。丈も短くて時折お尻見えてますよ。やはりこのバンドは私が見ているなかでほとんど完璧ですね。素晴らしいです。欲をいうと山本氏よりも好きなギタリストはいるけど、そこまでしちゃうとやりすぎだし、やっぱりleyonaには山本氏かなと思うので、leyonaバンドとしてはこれが最高。数年前は安心して見ていられなかったleyonaのギターもかなり上達していますし、さまになっています。
さすがに2週間では新しいアルバムの曲をしっかり身につけることはできなかったけど、それでも楽しいです。彼女のビートはとても好きで、スタンディングでも辛くないんですよね(欲をいうと待ち時間が短ければ最高)。そして、今回はなによりも2ndアルバム収録曲「ナツメロ」をやってくれたことが感激。leyonaはそのライヴのほとんどをメールマガジンで先行受付するんですが、その時にリクエスト曲やらコメントを書くことになっています。私が今回リクエストした曲が、まさに「ナツメロ」。以前にもあったんですよね。しかも、SHIBUYA AXでのライヴ。私がリクエストした「花びら」を披露。もちろん、どちらも名曲なので以前からのファンだったらリクエストしても不思議じゃないし、むしろリクエストが多かったからリストに入ったと思うんだけど、こういうときには自己中心的に考えた方が嬉しいのでそうしています。アレンジも素的。他にも1stアルバム収録曲「honey」などを演奏してくれて、彼女自身今回のツアーはなんか原点を見つめ直す感じがします。
アンコールでは彼女も永積タカシとCM出演しているエビスのthe hopをメンバーが手にしての登場。leyonaはビールが飲めないということで、ステージから客席に2つのthe hopが手渡されました。2つ目のは私に向けてやってきましたが、2人隣の背の高いお兄さんに取られてしまいました(しかも、最後投げたよleyona!)。
そして、終演後、leyona本人が物販に登場しました。私もファンを続けて5年以上経ちますが、こんなことは初めて。私は交換していなかったドリンクチケットでヴォジョレーを飲みながら、その様子を遠巻きに見ています。なにか購入した人だけ握手しますって感じだったので、Tシャツを買うのもどうかなあ、と悩みながらも、購入者の列が途切れないので、結局間近でleyonaを眺めながら諦めることにしました。こういう時は、話すにしても何を話したらよいのか、妙に悩んでしまうのです。そして、会場を後にしてから、Tシャツじゃなくて安いお香セットなんて買えばよかったとか、あれを話せばよかったとか後悔しながら帰路につきました。上記の3組はなんだかんだで握手をして少し話したことがあるのですが、leyonaだけはまだないんですよね。
でも、今回のライヴはleyona自身がファンともっと触れ合いたいという意思の表明だと思い、今後に期待しましょう。もちろん、それは音楽的にも。ちなみに、LIQUIDROOMは満員にはなりませんでした。以前はクワトロなどでバカ騒ぎするようなお客も多かったleyonaですが、最近はLIQUIDの一段高いところから遠巻きに楽しむようなお客が増え、最前列でも踊りは控えめですね。
まあ、とにかく20歳台前半の時から見てきたんだなあ、とちょっと感慨深いもののあるステージでした。

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コメント

このライブも行きたかったんですが、仕事で行けませんでしたのでレポありがとうございます。私も昨年のツアーduoは参加していました。
鈴木正人と沼澤のリズム隊は強力ですよね。エマーソンもこのバンドだと、山本貴志さんより影が薄くなってしまうかも。今年も2度Leyonaのステージ見てますが、共にTaiji All Starsとアフリカ・スヌ・ヘルコムでのゲストでした。ワンマンは来年までお預けですかね。

投稿: mike | 2007年11月27日 (火) 23時23分

僕も今年leyonaを観たのは、Taiji All Starsとマーチンクラブのイベントの2回だけ、去年もイベントライブ1回と、Asa-chang&ブルーハッツとThe Swing Bappersのゲストの3回、ワンマンは観ていません。今はなき川越の「鶴川座」のワンマンは二年前でしたか、それを見逃したのでそのうちと思いつつ、この日も品川教会の畠山美由紀に行ってました。

さて、昨日は「南青山Mandala」で比屋定篤子のワンマン。サポートは笹子重治、ゲストに高田漣とギターの名手二人に囲まれて、気持ち良さそうに歌う比屋定さんでしたが、その二人の真ん中でウクレレを弾くときの緊張気味の(?)姿もまた印象的でした。飛び入りゲストがSaigenjiで、二人とも対照的なギターの演奏は聞いている僕らにもとても楽しいものでした。新譜の10曲をすべてやりましたが、オリジナルよりもカバーが良かった。終演後のサイン会に並び、笹子さんに蜜柑の差し入れをして帰路に。

投稿: TOPS | 2007年11月28日 (水) 12時13分

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