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追悼,石井 實

12月13日(木)

新宿武蔵野館 『エンジェル
フランソワ・オゾン監督最新作。結論からいうとやっぱりイマイチ。『焼け石に水』は最高だったし、彼の作品によく出演するリュディヴィーヌ・サニエも好きなんだけど、基本的にはこの監督は好きではないのかもしれない。ただし、主演のロモーラ・ガライの魅力は素晴らしく堪能できます。彼女の3年前の主演作『ダンシング・ハバナ』も観ているはずなんだけど、どうにも私の記憶のなかでは同一人物だとつながらないなあ。シャーロット・ランプリングの出番もあまり多くないし。
舞台は20世紀初頭ってことのようですが、馬車のシーンはどうなんでしょうね。まあ、わざとなんでしょう。ヒッチコックの時代の車のシーンのように、明らかに馬車に乗っている俳優と、流れる背景の映像がちくはぐです。あ、一応この作品はオゾン監督が英語圏で撮った初めての作品となるようです。でも、この監督はあまりフランスっぽくないので、その辺は全く違和感なし。

さて、この日は講義を終えて目黒線の不動前まで。市ヶ谷からは南北線で1本なので助かります。私がけっこうお世話になった石井 實さんが先日亡くなったというので、お通夜に出席することになりました。喪服で行くこともできましたが、あえて普段着のなかで黒いものばかりを集めた格好で行きました。といっても、それなりに大きな葬儀場が会場だったので、非常に形式的に進行していて、ほんの5分ほどでお焼香を済ませ、知り合いに会うこともなく、私の服装に気を留める人もいなく、帰ってきました。
石井 實さんは1926年の生まれですから80歳を越えていますね。小学校の教員をしながら趣味で写真を撮り続け、多くの地理学者に慕われながら、学術書や教科書に写真を提供したり、様々な場面で地理学者の肖像写真を提供したりしていました。もちろん、単なる趣味を越え、それを自らの地理学研究と位置づけ、「地理写真」という分野を確立しようとしていました。そんなことで、私が修士論文の研究計画発表のような形で、GRECO会(都立大で行われる研究会)で報告した際、石井さんが聴きに来てくれて、そこから細々としたお付き合いが始まりました。1994年頃ですね。
一度は私が彼の写真集『地と図』に関する批評論文を『地理科学』に掲載し、石井さんもそれに対するリプライを掲載するなど、面白いやり取りもありましたね。こうした世代間を越えた雑誌上での交流も他の人にはあまり刺激は与えなかったようですが。まあ、ともかく高齢になっても目をギラギラさせてやるべきことを進め、やりたいことを求めるその生き様にはとてもかなわないな、と思いました。
私ものほほんと生きている場合じゃなく、彼に捧げる論文の1本でも書かなくてはなりませんね。

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コメント

石井實さんの名前は知っていました。東京の風景写真や地図に関心があり、ぶらり街を歩いたり、近郊の山に登って山村を散策したりしていますが、写真展に行ったことがありました。奥多摩の廃村をテーマにした写真展、4、5年前でしょうか。JR奥多摩駅の2階はギャラリーになっていて、そこでも写真を見た記憶があります。昨日もナルセさんとライブが被っていました。僕はji ma maを見れなかったのですが、ナルセさんの話だと3曲やったらしい。帰り際にji ma maとすれ違ったので、挨拶をしたのですが、(ずうずうしくも)ちゃんと話をすれば良かったかな。

12月18日、前日に続いて恵比寿へ。「ガーデンホール」でアン・サリー、Port of Notes。
開演予定の19時に着くと、まだホワイエに客が多数。7、8分押してライブが始まるが、オープニングアクトのji ma maではなく、青柳拓次が登場。OAはもう終わっていたんですね。パーカッションのBICをサポートに6曲ほど、セットチェンジ後にお待ちかねのアン・サリー。この日はJAZZ畑のバンドがサポート、お得意の古今東西のスタンダード(と言うのがいいのか)をいつも通り、あまり肩に力を入れないで奏ってくれました。フリーライブでは普段着っぽい服装でやることの多いアン・サリーですが、こういう日は衣装から違います。期待した畠山美由紀さんの登場はありませんでしたが、先日の笹子さんサポートととは対象的な内容で悪くなかったです。20分間の休憩時にはナルセさんと近況報告、Port of Notesはベースとドラムが加わった編成でした。初期のナンバーを中心とした演奏、詳細はナルセさんのレポートを待つとして、最近はめったにライブをやらないだけにこうしたライブは見ておいて損はないと思いました。畠山さんのMCのぐだぐだ振りも健在でした。

今日は、しょっちゅうアウトドアで遊んでいる会社の大先輩が参加しているバンドで、老人ホームで慰問ライブをやるのですが、「歌歌いのコマが足りないので、出て欲しい」と言われていて、まんざらでもなかったのですが、忘年会の予定があってPASS。というわけで、「440」のcasa、「天窓Comfort」の伊藤サチコにも行けません。

投稿: TOPS | 2007年12月19日 (水) 12時38分

>TOPSさん
石井 實さんをご存知とは、ビックリですね。
でも、なんとなくTOPSさんの休日のライヴ前の行動は断片的に知っていたので、妙に納得。一般の人に知られているってのは嬉しいことです。

それにしても、CAYかbobtailかstringsか。
23日はどうしようか、未だに決められません...

投稿: ナルセ | 2007年12月19日 (水) 16時25分

ナルセさんどうも

僕の音楽以外の趣味というと、アウトドアと競馬。
登山というほどの本格的な山はめったにやらないのですが、小旅行的に近郊にハイキングに行った折、地元の料理店や銭湯に入ったりします。泉麻人というより、町田忍さんを少しアウトドア寄りにした感じでしょうか。神奈川の三崎で魚料理を食べたり、埼玉の東松山で焼きトンを食べたり、奥多摩で山葵や山菜を食べたりします。昔の映画の看板がある青梅あたりにも、ちょくちょく出掛けたり。

そんな延長で山岳や野鳥、花などの写真展に行くこともあり、会場のキヤノンのニコンのサロンなどでは街や風俗をテーマにした写真展を併催したり、予告したりしていて、そういうのを見る機会もあって、石井さんも引っかかったんでしょう。

23日は迷いますね。ボブテイルにも食指が動きますが、僕は中山競馬場からCAYへ向かい、万一入れなかったら、「公園通りクラシックス」で矢舟テツローさんの企画ライブに行くつもりでいます。今日も「440」でバンバンバザール&有山じゅんじ、「オーチャードホール」で小野リサ、それにtico moonやnaomi&goroの出るイベントもあるのですが、忘年会ということで、かえって諦めがつきます。

投稿: TOPS | 2007年12月20日 (木) 09時13分

>TOPSさん
333discsのイヴェント,知りませんでした。
今日はライヴの予定がなかったので,急遽行ってきましたよ。
やっぱりというか,クリスマスソング中心になってしまいましたが,久し振りのnaomiさんの歌声は素敵でした。
今日は出演者総出でサイン会だったので,naomi & goroのCDを初めて購入して,ゴローさんに彼がプロデュースしている原田知世さんとHARCOの話をしてきました。

と,帰宅したら原田知世の追加公演の抽選があたったとのメールが。本公演は外れてしまったので嬉しい~

投稿: ナルセ | 2007年12月21日 (金) 00時08分

僕は当初そのライブに行くつもりでいて、小野リサのチケットは取らないでいたのですが、ほかに宴席を入れる日がなくて、仕方なく忘年会となってしまいました。naomi&goroとtico moonの12月のライブというと、以前はmona recordsでやっていて、客席には原田知世さんの姿が…。なんてイメージだったのが今は昔の感です。

布施尚美さん、伊藤葉子さん、tico moonの二人はともかく、ゴローさんも潮音ちゃんと同様に、気安く声を掛けるのがはばかれるくらい人気者になってしまいました。嬉しくもあり、さびしくもありというところです。

投稿: TOPS | 2007年12月21日 (金) 16時34分

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