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2008年3月

新名所だらけ

3月26日(水)

現在はセレンという名で活動する、村瀬拓也という人物が恋人と知り合いだということで、ライヴに誘われて行くことにした。単に知り合いだということだけだったら行かなかっただろうけど、なんとサポートがキーボードに藤原マヒトさん、ベースに伊賀 航さんだというから驚きだ。COUCHの平泉光司さんもサポートすることがあるというのだから一度は聴かないわけには行かない。この日は日暮里のBar Portoで初めてcasaの古賀夕紀子さんのソロライヴもあったし、実は渋谷duoでの「たむらぱん」のチケットもただで手に入れていたのだ。
出番は最後ということで、赤坂見附の駅で待ち合わせて、とりあえずオープンしたての「赤坂サカス」に行ってみる。ラジオのブースに人だかりがあったので、行ってみると、なんとカールスモーキー石井さんがゲストで来ていた。ちょうど終わって立ち去るところだったけど、生で観る石井さんは思ったよりも濃い顔ではなくやはりカッコいい。結局ウロウロしたけど、よさそうな店は混んでいて、そうでない赤坂界隈の店は入りにくい。結局駅ビルに戻ってとても空いていたカフェでご飯。

赤坂グラフィティ セレン
20時過ぎに店内に入ると、お客は程よくまばら。この日の出演者は全て男性ということでお客さんは女性中心。中央の前方に陣取ります。もう一組見ましたが、省略。
セレンさんの出番になると、客席に岩見十夢さんの姿。どうやら仲良しらしい。村瀬さんの外見も小さくて美形な感じで雰囲気は似ているな。正直にいうと、やはりちょっと唄い方があまり好きではない。といっても、聞き苦しい点はない。もちろん、ピアノとベースは素晴らしい。それだけでも来た甲斐はあります。サウンドチェックから本番までの間にすでに出来上がっているという2人ですが、さすがです。そもそも、やっぱり基本的には女性の歌声が好きな私は、男性の歌声で好きな領域は狭いのかもしれません。最近まで聴き続けているといえば、HARCO、おおはた雄一、広沢タダシといったところに絞られてきちゃってるし(ライヴにはあまり行ってませんが、リトルハンセンの北原君の歌声は大好き)。まあ、仕方がありませんな。会場には三木千夏さんの姿も。まあ、マヒトさんなどでつながりがあるのは自然ですが、もともと村瀬さんと知り合いだったもののライヴは初めてだったという千夏さん。挨拶はそこそこにして帰宅しました。

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映画の配給,もうすこしどうにかしてよ

先日の竹仲絵里ライヴで一つ書き忘れたこと。彼女との出会いは映画『ギミー・ヘブン』の主題歌「ガーベラ」。今回のライヴでも披露してくれました。そう、この曲は基本的にピアノ曲ですが、彼女はギターを持っては歌わないいんですよね。というか、かなりサビの部分の集中力が必要なので、手振りも激しくなり、恐らくギター弾き語りでは歌えない曲なんでしょうね。ということで、バンド編成の時しか聴けないレア曲というわけです。

3月23日(日)

シネカノン有楽町1丁目 『歓喜の歌
先日「321の会」でお会いした岡山のTOMさんが「今年のナンバーワン決定」といい、今井さんも相当気に入られた、この作品が上映終了間近ということで、10:45からのモーニングショーで観に行ってきました。予告編は何度も観ていたこの作品。落語家の立川志の輔の新作落語が原作ってのは知っていました。「歓喜の歌」とはベートーベンの第九のことですね。遠藤賢司は「喜びの歌」というタイトルで日本語歌詞を書いて唄っています。大晦日に毎年恒例でママさんコーラスが、地元のホールを借りて演奏会を行う。ところが、この年に限っては、別のコーラスグループが違う時間に演奏会を予約。しかし、当の常連コーラスグループも今年は特別な会にしたいと、いつもの時間をずらして夜の時間に予約。すると、赴任したばかりのこの会館の主任が2つのグループを識別できずにダブルブッキングをしてしまう、というところからの顛末。
主任には小林 薫。その部下には伊藤淳史。という、ここですでに笑ってしまう。まあ、ともかくキャストも脚本も無駄のないテンポのよい作品で満足,満足。

さて,映画の後はマッキーさんとみうさんと合流。もともとこの2人とは矢野真紀ファンということで,同じ日に初めて会ったのですが,それ以来,矢野真紀ワンマンというとそろって3人でチケットを購入し,行っています。ちょっと早めに待ち合わせて2人のショッピングに付き合い,「うおがし銘茶」というところで抹茶をいただく。これが500円でかなりゆったりできます。建築物も見もの。

銀座ル テアトル 矢野真紀
矢野真紀はPARCO劇場や浜離宮朝日ホールなど,ただのライヴにはちょっと贅沢な場所をよく選ぶ。今回もル テアトルとは贅沢。もちろん,全席指定です。前回の朝日ホールほどいい席ではありませんが,ちょっと前すぎて音響的にどうかなってところもあったので,今回は音を楽しむことにしましょう。それにしても,ここの椅子はどっぷりとお尻がはまってしまう。
上記したPARCO劇場や朝日ホールでは正装してきた真紀さんでしたが,今回は全くカジュアル。衣装換えもありませんでした。もちろん,裸足。バンドメンバーはバンマスの佐藤真吾さんとPARCO劇場の時から一緒にやっているベーシストしか分からなかったけど,なかなか今回のバンドは良かった。個々人の技量は分かりませんが,一体感があり,なによりも真紀さんの歌声が映えていた。そして,その真紀さんの歌声の調子の良さ。やはり今回のツアーはリリースに合わせたわけではなく,「窓」をきっかけに右肩上がりの人気に乗じて全国に挨拶,という意味合いだった(と私は勝手に思っている)ので,本人のモチベーションが違うのでしょう。いつもツアーの時は各地方で「お客さんに元気をもらった」っておきまりのようにいうけど,今回は間違いなく手ごたえを感じてきたのではないだろうか。
ギター,ベース,ピアノ,ドラムスという基本的な編成だったけど,凝ったアレンジもなく,基本的にCDを再現するような演奏はとても良かった。もちろん,これだけバンド編成向きの曲を集めてきたライヴも珍しいのかもしれない。意外に『いい風』からの曲は少なかったけど,ガツンとお腹に響いたステージでした。1曲だけ総立ちになった曲がありましたけど,できることなら半分くらいは立って聴きたかった。
さて,興奮冷めやらぬ3人で沖縄料理屋へ。でも,いろんな事情でアルコールよりも食べるほうに専念。凝縮された呑み会でした。というのも,終演時間が早いと分かっていた私は,その後にレイトショーの予定を入れていたのだ。

渋谷シネ・アミューズ 『memo
前日に続いてライヴ終了後にレイトショー。前日はなんとなくで選んだ作品でしたが,この日は事前に調べてライヴ前に前売り券を買っておいてのぞみます。久し振りのシネ・アミューズ。以前は同じフロアにカフェがありましたが,それが撤退してロビーが広くなった。
さて,この作品は佐藤二朗という人の初監督作品。きちんとは覚えていないんだけど,最近では『包帯クラブ』などにも出演している個性派俳優。主演は不思議な魅力を持つ少女,韓 英恵(かんはなえ)。なかなか観られない作品だと思うので,ちょっとネタバレになりますが,少し丁寧に説明します。主人公の女子高生はメモ魔。発作のようにメモがしたくなり,しかも意味不明な単語を羅列するだけ。我慢ができないので,普段からいつも紙とペンを所持している。1分間の小テスト中でもメモをしないと耐えられない。父母と3人で暮らす彼女のもとに,ある日父の弟という人物が現れる。20年ほど音信不通だったという。この人物,明らかに言動がおかしい。そして,兄との話の途中で我慢できないように手を洗い出し,何度も何度も手を洗いなおす。そう,ここで鑑賞者はこの少女と叔父は同じ性質を受け継いでいることに気づく。少女の母役には高岡早紀。最近ちょっと風変わりな役が多かった彼女だが,この作品は非常に控えめな演技が逆に色っぽい。あ,このおじさん役が監督である佐藤二朗本人です。この演技が素晴らしい。素晴らしすぎて地としか思えない。それもそのはず。監督自身の「強迫性障害」の体験をもとにした脚本ということです。そして,作品のなかではこの障害が何かを明確に語らないところがこの作品の最大の魅力。多くのこうした題材を扱う映画はそうした問題を鑑賞者に「教育的に」理解してもらおうとする。具体的にその障害がどのようなものであり,それはどんな原因によるものなのかを事細かに。それは確かに重要なことだが,映画の作品としての価値はそこで激減してしまう。もちろん,ユーモアの感覚も入れにくい。しかし,この作品ではかなり重度の障害を持ちながらそれを誰にも理解されずに過ごしている叔父さんと,はじめは彼のことを煙たがっていながらもなんとなくその共通性に気づき心を許していく主人公。その2人のやりとりがなんとも微笑ましいじゃないですか。普段仏頂面の役の多い韓 英恵。宮﨑あおいや多部未華子など,笑顔の少ない演技から役者生活をスタートする女優さんに私は弱いのだ。そんな彼女が徐々に微笑を覚えていく,その過程がなんともステキなのだ。ちなみに,彼女を幼い頃から治療している精神科医には白石美帆が扮しているが,それもナカナカ。文房具屋の店員として1度だけ出演している池内博之や,バスで眠りこけるサラリーマンとして台詞なし,2度だけ登場する岡田義徳などの配役もニクイ。ともかく,レイトショーのみ公開にはもったいない秀作がまた登場した。

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ライヴの後にレイトショー

3月22日(土)

久し振りにまともなジョギング。朝食を食べて,昼前に走りましたが,もう半そでで十分です。この季節が一番いいですね。

渋谷シネパレス 『sweet rain 死神の精度
久し振りに金城 武主演の日本映画。原作を読んでいたという恋人と一緒に観に行きます。どうやら,金城氏演じる死神は共通するものの,個々のエピソードには関連がなく,オムニバス形式だということ。原作では,そんなエピソードがいくつあったのかは聞き忘れましたが,映画では3つのエピソード。それぞれ,1つ目が1980年代が舞台で主役は小西真奈美。2つ目が原題で主役は石田。3つ目はお手伝いさんが人型ロボットということで近未来ですが,主役はさん。これが全てつながっています。恋人曰く「無理があるよね」。まあ,そりゃそうでしょ。そして,金城君の感情のない死神役は抑揚のない彼の演技にピッタリだという。まあ,チンピラ役の石田君がうるさい以外は標準的に楽しめる映画だったと思います。

渋谷duo music exchange 竹仲絵里
ランチが遅かったので,軽くお腹を満たして,開演15分前に到着。この日は指定席だったのでのんびりです。会場に入ると,すごい人。8列ほど椅子席があり,その後ろはスタンディング。私はかろうじて6列目。ここduoは柱がいくつかあるので,指定席のときはドキドキものです。右寄りでしたが,なんとか柱にも邪魔されず。しかし,ピアノが遠い。この日は昨年の赤レンガ倉庫の時と同様に,ギター松岡モトキとピアノ小林健樹に加え,パーカッションが入ります。マツキチさんだったっけな。なんか最近調べものをしていて見た名前だったような気もするが思い出せない。そして,嬉しいメンバーがもう一人。ヴァイオリンの岡村美央さんです。最近はほとんど活動していないようですが,チェロの橋本 歩さんとデュオでも活動しているようで,先日歩さんに会ったときにそのことを聞いてみたら,「いやあ,オカミオ(アベミオに対抗して?)の曲って暗くってさー」などといっていました。その「憂い」がたまらないんですよね。この日はさすがにヴァイオリンが全て入るわけでもないので,なにやら機材をいじって効果音を出したり,グロッケンを叩いたり,なかなか大活躍でした。昨年duoでの矢野真紀ライヴではちょうど柱で美央さんが見えなかったので,この日は美央さん側でよかった。
アンコール3曲含めて2時間弱で終わってしまいました。聴きたい曲もいくつか聴けなかったりしたけど,Meja「how crazy are you?」なども披露したり,新曲も4曲ほどあったりと満足な内容。最近彼女のライヴは確実にグッときます。
さて,終演後に2階席を見上げると最前列に広沢タダシ氏の姿が。他の人は1階に降りてきてはいろんな人と挨拶しているのに,タダシ氏は頑として席を動きません。いやあ,孤独な男だ。

渋谷Q-AXシネマ 『カフェ代官山
21時前に終わってしまったので,レイトショーを観る。いろんな作品を吟味したり,前売り券を買いに行ったりするのが面倒だったので,カードで500円割引のきくQ-AXシネマでイケメン映画を観ることにする。全く名前も聞いたことのない4人の若い男優が主演の映画だが,やはり若い女性客で賑わっています。まあ,特筆することのない映画ですが,私はこういうB級映画もけっこう嫌いではない。

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321の会

3月21日(金)
この日は「321の会」。といっても意味不明ですね。映画『Jenifa』をきっかけに好きになった脚本家,今井雅子さんのホームページで知り合った「岡山のTOM」さんが上京するのに合わせて,私とTOMさん,そして今井さんによる会合をTOMさんが企画してくれて,予定されたとおり,実行された。
TOMさんは昨年公開の『フラガール』に首っ丈で,今回3月20日の休日を利用して,『フラガール』の舞台だった,常磐ハワイアンセンターを訪れるのが主目的。名前どおり住んでいる岡山に帰る前に東京で一泊する夜,わたしたちと会うという,ハードなスケジュールだ。今井さんは小さなお子さんもいるということで,自宅からさほど遠くないところということで,私が選んだのが茗荷谷駅近くのアスカフェ。私も随分お世話になっているお店です。TOMさんと今井さんは6年前にお会いしたことがあるものの,私はお2人と初対面。せめてお店くらいは馴染みのくつろげる場所がよかったのだ。
ということで,詳細はTOMさんのレポートに任せることにして,初対面とは思えないほど穏やかで楽しいひと時でした。アスカフェで2時間半ほど過ごした後に,今井さんお勧めのイタリアンレストラン「タンタローバ」に移動。こちらでは今井さんにご馳走になってしまいました。お酒はあまり呑まないお2人なので,食べる方中心。最後にはデザートまでいただいておなか一杯です。
初対面の今井さんは思ったよりも美形。作品もカラフルで楽しいし,身に着けている洋服もオレンジを中心にビビッドな色使いで可愛らしい感じなんですが,声も意外に低く落ち着いた口調。でも,それが可愛らしい洋服の趣味と全然ギャップがないんですね。さすが,クリエイター。自分のことをよく分かってらっしゃる。でも,意外だったのが,今井さんが私に抱いていた外見的イメージがかなり実物とはかけ離れていたこと。まあ,ライヴ好きというところからきていたようですが,今井さん曰く「洋服は黒。前髪で顔が見えないような雰囲気」。まあ,「ライヴ」と表記すると通常はそんなイメージかと思いますが,私が聴く音楽まで分かってくれれば違っていたかもしれませんね。まあ,ともかくアスカフェも気に入ってくれたらしいし,ボチボチ今井作品をテレビや劇場できちんと観られる日も近いかもしれません。
まあ,ともかくこの日は出発点。これからも色々とお付き合いが続いていくことを願いましょう。

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2008年4月のライヴ予定

4月4日(金)
青山プラッサオンゼ casa
4月5日(土)
渋谷duo music exchange 一十三十一/i-dep/他(チケット購入済み)
4月7日(月)
吉祥寺strings みちしたの音楽/BE THE VOICE(予約済み)
4月9日(水)
吉祥寺strings ko-ko-ya(予約済み)
4月10日(木)
吉祥寺strings 太宰百合(予約済み)
4月11日(金)
北沢タウンホール モダーン今夜(予約済み)
4月12日(土)
下北沢440 山田タマル/ヨシンバ(予約済み)
4月13日(日)
下北沢440 Quinka, with a Yawn(チケット購入済み)
4月18日(金)
吉祥寺star pine's cafe HARCO
4月19日(土)
下北沢lete 戸田和雅子(予約済み)
4月20日(日)
仙川森のテラス miggy & eri/casa(予約済み)
銀座cafe ohana 山田タマル(抽選中)
4月21日(月)
吉祥寺strings 島 裕介+松下美千代
4月23日(水)
渋谷duo music exchange おおはた雄一(チケット購入済み)
4月27日(日)
入間so-so 広沢タダシ(チケット購入済み)  

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ことば,この未知なるもの

ジュリア・クリステヴァ著,谷口 勇・枝川昌雄訳 1983. 『ことば,この未知なるもの――記号論への招待』国文社,512p.,4500円.

クリステヴァの本は,『テクストとしての小説』(原著1970年),『ポリローグ』(1977年),『セメイオチケ』(1969年)に続いて読むのは4冊目。どれも分厚いんですよね。でもとっても面白い。
前にもちょっと書いたように,今私が執筆しようとしている(といいながら,最近サボり中)テーマは「バベルの塔」。本書の存在はもちろん知っていたけど,先日早稲田の古書店で本書を手にしてビックリ。表紙をめくると,ヴァルケンボルグのバベルの塔の絵画が図版でついていました。まあ,ことばをテーマにした本書でそんな話があっても不思議じゃないな。
ということで,早速読まなければならなくなったわけです。『セメイオチケ』がクリステヴァの処女作だと思っていましたが,本書と同じ年に出版されています。どうやらついになっているようですね。テーマは同じでも内容はかなり異なっています。かなりオリジナルな議論が展開する『セメイオチケ』に対して,第一部が「言語学入門」というタイトルで始まる本書はかなり教科書的な内容。けっこう読むのが辛いです。第一部はソシュールから始まって,「ことばの物質性」,すなわち音としてのことばに関する議論を細かく紹介しています。どうしても私の関心は意味論なので,音韻論の議論はついていけません。
第二部は「歴史のなかのことば」と題して,人類学研究から,古代文明以降の歴史が辿られます。ようやく面白くなってくるのは第三部「ことばのいろいろ」のなかの精神分析に関する議論。
クリステヴァはブルガリア出身で主にフランスで活動しているフェミニストでもありますが,バフチンを再評価した初期の人物でもあります。こうして考えてみると,現代思想と呼ばれる分野での著作家のなかでもフランスの人たちは言葉にこだわるなあと思います。人類学のレヴィ=ストロースや,歴史のミシェル・フーコー,ロラン・バルトやジャック・デリダは当然のこと,精神分析のジャック・ラカンも。まあ,現代思想というもの自体が,言葉の捉え方から新しい方向性を見出しているわけではありますが,どこまで探求しようともいつまでも「未知なるもの」であり続ける,本質的なテーマなんでしょうね。

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お彼岸

3月19日(水)

珍しく、月火水と3日間ライヴも映画も行かなかった。水曜日にはこれまた珍しく、呑むためだけに友達3人と渋谷に集まる。私の恋人も紹介して、5人で立ち呑みワインバーから和風居酒屋へ。途中退散したものの、けっこう酔っ払って帰りの電車が辛かった。量はそんなに呑んでなかったけど、赤ワイン→白ワイン→熱燗という組み合わせが悪かった。

3月20日(木,祝)

私はいつも木曜日が大学講義。長い春休み中の今は単なる休日だ。なので、国民の休日と重なるととても残念。木曜日に重なることは滅多にないんだけどな。しかも、前日から降り続く雨模様。

川崎ラゾーナ
さらにはこの日の予定は野外でのフリーライヴですよ。そういえば、前にもここで傘さしながら聴いたことあったな。この日のライヴは高橋ちかとairdrop。もちろん、ちかちゃんが目当てだけど、airdropもQuinkaやフルカワモモコさんと仲が良くて3,4回聴いたことがある。13時からは15分ずつ2組のステージで、15時からちかちゃん、17時からairdropの30分ステージということですが、ちょっと15時まではいられないので、3曲ずつだけ。
高橋ちか:この日も一人でしたが、さすがに寒かったのか、上着を着たままでちょっと着膨れしていますね。風も強かったので帽子もなし。でも、いつもどおりセンスのいいギターと力強い歌声を聴かせてくれました。
airdrop:さて、以前にも書いたことがありますが、曲も演奏も良くできているユニットだと思うんだけどどうにも好きになれないairdrop。ヴォーカルの女性はこんな天気なのにかなり薄着です。けっこうCDを出しているのに、3曲中2曲は知っていた。まあ、私の聴くようなかれらのライヴは初めてのお客さんが多いということで、自己紹介も演奏する曲も同じ感じなんでしょうね。人気的にはこちらの方があると思いますが、集客及びCD販売はちかちゃんの方が上回っていたように思う。
airdropのステージの途中でちかちゃんが楽屋のテントから傘を持って出てしまったので、ちょっと残念だなあと思っていたら、後方で聴いていたようで、しかも顔見知りのお客さんの挨拶をするという気の遣いよう。しかも、私の顔も覚えてくれていたみたいで、軽く挨拶。15時からのステージは聴けなかったので、ちょっと気まずくはありましたが、嬉しいですね。そして、近くで見るとやっぱり可愛い。

食事をしに、駅の反対側の丸井に入っているカフェハイチでドライカレー。久し振りに食べると美味しい。ハイチコーヒーもね。そして、私の好きなトートバッグ「VRANA」の商品を扱っている雑貨屋に行ったところ、なんとVRANA商品が全てなくなっていました。うーん、残念。私のトートバッグを気に入ってくれている戸田和雅子さんに誕生日プレゼントとしてポーチでも買っていこうかと思ったのに。結局,戸田さんには渋谷に戻って,本屋で購入したポール・オースター『鍵のかかった部屋』にした。

渋谷シアターN 『シスターズ
ライヴの前に映画。15:30のつもりで行くと,15:15だった。まあ,予告編が10分以上あるにしても,すでに本編は始まっていた。まあ,最終的に考えると理解できなかった部分はなく,私が入ったときにやっていたのはどうやらはじめのシーンだったらしい。本作はブライアン・デ・パルマ監督の1973年作『悪魔のシスター』の現代版リメイクということらしい。まあ,私の関心はそこではなく,主演のクロエ・セヴィニー。シスターズというくらいで,双子の女性が中心にいるのだが,その双子を演じるのはルー・ドワイヨンというフランス人女優で,なんとジェーン・バーキンの娘。シャルロット・ゲンズブールは母親とは違って顔立ちが柔らかいが,父親の違うルーの方は母親にそっくり。まあ,大して面白い作品でもなかったので,ネタバレしてしまいますが,この双子はもともと身体がつながって生まれてきてしまい,そのまま成長しますが,いろんな問題から切り離しの手術を行います。その時に片割れは死んでしまう。そして,その後,生き残った一人は2人の極端な性格を保有したまま精神分裂で生きるというもの。そして,クロエ演じる彼女たちが関わった事件を追っていた女性記者がいつのまにか,その死んでしまった双子の片割れになり変わっていくという物語。うーん,途中まではけっこう面白かったのにな。

渋谷7th floor ナナカイ☆レディース&ジェントルメン
さて,久し振りのナナカイ☆イヴェントですが,開場時間ちょうどに行くと,7階のエレベータ前には人がひしめき合っています。といっても,開演時間にもそれほど人は増えませんでしたが,楽しみにしていた人は多かったようです。いろいろ出演者の変更もあったようで,男性出演者は1組だけ。
廻田彩夏,星羅:オープニングアクトはまた2人。一人でいいよね。廻田彩夏はピアノ弾き語り。19歳だったと思いますが,ピアノも歌も上手い。曲もオリジナルだし,この辺にくると偏見もなく音楽性の良し悪しを判断するにはとても難しい。というか,また好きなミュージシャンを増やしてもしょうがないし,なんだかんだいって理由をつけてこれ以上聴かないようにしている私がいる。でもその抵抗に屈しないほどインパクトのあるミュージシャンが出てくるから不思議だ。もう単なる好きか嫌いかの問題だね。星羅はギター弾き語り。背と手足がすらっと伸びた17歳くらい?名前といい(本名とは限りないが)白人の血が混ざっているようです。こちらもお見事なステージ。
平 絵里香:でも,やっぱりこちらのお姉さんには存在感では負けてしまいますね。平はこの日急遽呼ばれた出演者。声量もさすが。でも,やっぱりもう少しギターにも感情をこめられるようになるといいかな。なんて偉そうにね。
戸田和雅子:もちろん,私のお目当てはこちら。久し振りにチェロの橋本 歩さんとの2人のステージ。昨年はオオニシユウスケさんと3人のステージが一度あったものの,2人だけのステージは一昨年の年末以来かもしれない。後から戸田さんに聞いたところによると,知り合いのミュージシャンの沢山お客さんとしてきていて,いつになく緊張したそう。でも,その緊張をまさにテンションとして楽しめるのが彼女のすごいところだと思う。MCもメチャクチャ面白いし,今回はライヴでも馴染んできた新曲「出会った頃のあなたより」(あってるかな?)「三日月スプリンター」もやってくれたし,やはり彼女が歌いだすと,いつものナナカイ☆とは違った空気が流れます。そして相乗効果でこのステージに輪をかけて素晴らしいものにしているのが歩さんのチェロ。例えは私にしか分かりませんが,戸田さんのサポートをする歩さんって,HARCOのサポートをする時の大橋エリさんと似ているような気がする。自分がメインでやっているユニットとはまた違った魅力が,特に工夫をするわけでもなく,自然に引き出されるというか。やはり相性なんですかね。素晴らしいです,この2人。
いいくぼさおり:こちらはいつものようにピアノ一人弾き語り。彼女のピアノは本当にすごいので,一人で完結する力強いステージでした。ステージ上ではいつもニコニコなのに,曲がそれほど明るくないのも面白い。今回は2枚目のCDを買おうと思っていたのに,どうやら品切れらしいですね。重版はするのだろうか...
どぶろく:さて,こちらが唯一の男性バンド。ギター&ヴォーカルとベース,ドラムスというベーシックな3ピース。まあ,いかにも男っぽいバンドですね。なぜかれらがこのイヴェントに出演するのかよく分からん。鉄平氏の音楽の趣味はこの辺も守備範囲なのだろうか。最近はじゃんけん大会もなくなったのでしょうか?もちろん,アンコールなしでともかく22時前に終了したので,お店でまったり。そう,お客さんでオオニシユウスケさんと高井亮士さんが来ていたので,その辺にいたり,戸田さんを捕まえたり,ようやく歩さんを捕まえたり。高井さんは先に帰りましたが,どうやら戸田さんと歩さんとオオニシさんでどこかに流れるようなので,どさくさに紛れて私も着いて行く。なにやら,かれらが親しい人がやっている近くのお店に行くということです。「楽屋(がくや)」という神泉駅に程近いお店に到着すると,なんとそこには7th floorのキッチン担当の人が。どうりで7th floorのメニューが少し減ったと思ったら,ゆういちさんという彼が新しいお店を始めたとのことでした。一番奥の個室には3人と親しい音楽関係者が先におでんをつつきながら盛り上がっています。このお店は焼酎がかなり豊富のようで,私は歩さんが選んだ焼酎を一杯いただき,みなさんの話をいろいろ聞いていました。さすがにそれなりに遅い時間だったので,1時間もいられませんでしたが,なかなか楽しかった。

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たまにはライヴもなしで遠出

3月15日(土)

20080315a_2  この日は恋人と横須賀まで小旅行。横須賀美術館に行くのが主目的。川崎から京急線に乗って馬堀海岸駅まで。ここは昨年の夏,馬堀海岸にある「かねよ食堂」で行われたmoodstockのイヴェントで行ったのだ。その時にも,たまたま来ていたミトメさんとその友人と一緒に,途中抜け出して横須賀美術館まで行った。その時はその友人がすでに特設展示を観ていたということで,屋上に上って一息ついただけ。場所の確認と,斬新な建築物を見ただけだった。
まあ,美術館なんてほんの小一時間で見終わってしまうので,むしろその前後も目的の一つ。バスは使わずに海岸沿いを歩きます。海岸沿いを歩くにはもってこいの天気でした。

横須賀美術館 若林 奮「VALLEYS」展

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若林 奮(わかばやしいさむ)は数年前に亡くなった彫刻家。非常に抽象的なデッサンから,木材や金属板などを使って,幾何学的線形を中心とした作品。こういうのも彫刻っていうんですね。私は先天的な男女の違いなど信じない方ですが、男の子が鉄道などを好きになるのは、遠くまで続いていく直線と、遠くになるほど小さくなる遠近法の原理に心惹かれるのではないかと思っている。彼の作品にはそんな空間や形に対する素朴な愛着が表出しているように思う。そして、本展示のタイトルにあるように、晩年には「谷」というものに執着するようになる。谷のミニチュアから始まって、巨大な作品まで。その一つは美術館手前の広場に設置されました。
20080315_013 横須賀美術館は、特別展の料金で、常設展と、谷内六郎館とがあるが、常設展を見たところでギブアップ。映画やライヴは1日に2本とか3本、時間にすると4時間とか6時間とかやったりするけど、美術鑑賞は1時間でかなり疲れます。立ちっぱなしってのもあるけど、やはりかなり積極的に神経を使うからだと思う。ところで、この日はパンにハムとチーズを挟んで持参していたので、屋上に上ってランチブレイク。トンビの襲来を恐れながらいただきます。やっぱり外で食べるのは美味しいね。さて、そこから浦賀の岬に向かって散歩。ちょっとした高台に観音崎の灯台があったので、そこまでいきます。灯台自体は有料なのでやめておきましたが、ここの観音崎公園、いいところです。
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まだ時間的にはちょっと早いので、どこかで映画でもと思いましたが、思いの他疲れてしまったので帰ることに。しかも、長時間バスや電車に揺られたので、これまた疲れてしまい、川崎で一休み。久し振りにソフトクリームでも頬張りながら、休日で混み会うラゾーナで一服。そのままおとなしく帰宅しました。

3月16日(日)
恵比寿ガーデンシネマ 『ダージリン急行
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』の監督、ウェス・アンダーソン作品。観ていないけど、あまり好きな感じではない。でも、この作品は短編『ホテル・シュヴァリエ』が同時上映されるということで、観に行ってしまった。この短編は、本編の付属品のようなものだが、ジェイソン・シュワルツマンの元恋人役で出演しているのがナタリー・ポートマンなのだ。ほんの13分の短編だが、それだけで観たくなった。
さて、本編『ダージリン急行』だが、父親の死をきっかけに、オーウェン・ウィルソン演じる長男、エイドリアン・ブロディ演じる次男、ジェイソン・シュワルツマン演じる三男がインドを走る「ダージリン急行」で旅をするというコメディ。もう予告編を何度も観すぎて嫌になっていたが、あまり期待していなかったので、逆に楽しめた。やっぱりジェイソン・シュワルツマンはけっこう好きな俳優だ。ところで、先ほどの短編はインドに来る前に三男がパリでホテル滞在中にナタリー演じる元恋人が彼の居場所をつきとめてやってくるというシチュエーション。もちろん肝心なところは見えないようになっていますが、ナタリーがほぼ全裸になるシーンがあり、ドギマギです。いやあ、やっぱり好きだわ。これだけでもう満足です。それから、本編については母親役でアンジェリカ・ヒューストンが出演していた。なんかとても久し振りで、その存在感はさすが。

渋谷duo music exchange HARCO
インストアに続いて今年2回目のHARCO。最近は演奏する曲も、バンドメンバーもかなり安定しているので、毎回行かなくては、という危機感はなくなってきた。整理番号は55番だったが、2列目をゲット。それこそ最前列も空いていたのだが、さすがに少しステージの高さが高くなって、最前列に座るとステージ全体がよく見えないので、本当は3列目くらいがいいみたい。その3列目には最低な女たちが座ってしまった。これさえなければもっと楽しめたのに、と残念なライヴだった。後ろの女性たちは団体で来ていたのか、2人組の組み合わせだったのかよく分からんが、ともかく演奏中もずーっとしゃべっているのだ。私も隣のみうさんも何度も振り返って眼を飛ばしていたが、全く気にするようすなく、本人たちは楽しそう。まあ、ああいう無神経だからそういうことができるんだろうな、と諦めました。
一応、昨年発売されたフルアルバム『KI・CO・E・RU?』の発売記念ツアーということで、ゲストを期待したが、「響き合うぼくらの呼び声」でデュエットしているadvantage lucyのaikoさんがアンコールで登場しただけ。やっぱり昨年の10周年ライヴに比べると、かなりコンパクトな感じ。なんか、あっという間に終わってしまいました。楽しい時間はあっという間、ということではなく、ガツンと楽しめる場面があまりないままに終わってしまった感じ。4月にはstar pine's cafeで完全一人弾き語りワンマンをはじめて開催するということで、そちらが楽しみ。抽選、当たるといいなあ。
終演後にアルバムにも参加している原口友也君を2階席に発見。そして何故か良原リエさんがいらしてました。いろんな人に挨拶して、帰りにはみうさんと2人で近くの串焼き屋で一杯。

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今のところライヴ50,映画46

3月13日(木)

有楽町の献血ルームに行ったら、かなり混み合っていたので、映画を先に観ることにする。この日のライヴは柏だからその移動時間を考えて、時間的に適切だった映画が『スルース』。予告編を初めて観たときから楽しみにしていたので、公開1週間以内に観るとはちょっと心の準備ができていないが、まあ、いいでしょう。

銀座シネスイッチ 『スルース
ケネス・ブラナー監督作品。彼は自身も俳優で、前作は観ていませんが、モーツァルトの『魔笛』をミュージカル仕立てにしたもので、基本的にシェイクスピアをはじめとする古典が大好き。しかし、本作は現代劇。『サイダー・ハウスルール』でアカデミー助演男優賞を受賞したマイケル・ケインと、ジュード・ロウが、とある一軒の家で繰り広げる2人劇。『恋人までの距離』シリーズや『テープ』で2人、ないし3人の会話だけで成立する映画が得意のリチャード・リンクレイター作品など、こういう俳優以外にお金をかけない、脚本で勝負する映画、好きなんですよね。この前観た『カンバセーションズ』は好きな俳優だった割りにあまり面白くなかったので、本作ですっきりしました。さすが、米国リンクレイターとは違い、演劇の国英国のケネス・ブラナー。そして、英国を代表とする世代の違う男優の競演。まだ公開間もないので内容は詳しく書きませんが、見応えたっぷりです。個人的な欲をいえば、字幕なしで楽しめるようになれれば最高。

映画の後に献血。ゆっくり休んで柏まで。どうやら常磐線が一時止まっていたようですが、私を乗せた千代田線は日比谷からそのまま1時間ほど揺られてほぼ開場時間に到着。まあ、あせって行くこともないと思い、軽く食べられる店を探しながら柏の街を歩きましたが、思いの他ライヴハウスの場所が見つからず、結局食事はできず開演10分前に到着。地下にあるいわゆるライヴハウスでしたが、この日はアコースティックイヴェントということで、前方に15席ほどの椅子が出ていたので、1つだけ余っていた最前列をゲット。

柏JUDGE
ナチュラル・ハイもけっこう名前を聞くメジャー・アーティストだというのに、開演前には集まったお客はせいぜい20人程度。このお店自体、かなり小さいです。しかも、前方に座るお客の多くはかなりおたくっぽい男たち。
non-St:男性ギター、女性ヴォーカル、女性ピアノという3人組。かなり見た目重視な感じで、目の保養にはいいですね。ギタリストはサポートのようで、女性2人組。曲調はいわゆるJ-POPな感じですが、それほど単調なメロディでもない。ただ、やっぱり言葉が入ってこないです。
ナチュラル・ハイ:こちらもキレイどころのお姉さん2人組ですが、さすが東京音楽大学出身ということで、なかなかいいです。派手な感じではないんだけど、しっとりしみる感じでしょうか。
関口由紀:こちらは宇都宮在住だという女性一人ピアノ弾き語り。MCも歌声もかなり熱い感じです。タテタカコとか、熱い女性シンガーは嫌いではありませんが、この人はちょっと苦手かな。しかも、ナチュラル・ハイが6曲だけだったのに、この人は相当長いステージでした。
fonogenico:ライヴ2回目のfonogenico。この日もパーカッションのサポートを加えた3人のステージ。キーボード川口氏は前回と同じ帽子を被り、高山さんは前回と同じ衣装かな。意外にも、このライヴハウスは3度目の登場とのこと。そして、non-Stともナチュラル・ハイとも共演済み。奈帆子さん、私の目の前です。いやあ、やっぱりキレイだわこの子。「今日の出演者はキレイなお姉さんばかりで私も仲間に入れてもらえるかしら?」といっていましたが、そんな控えめなところも良いですね。関西出身の2人のトークも穏やかで、歌声も前回のFABよりもとても良く響いていたと思います。なぜか私が聴きたいと思った2組の曲数が少なかった気がしますが、満足。終演後にシングル『オレンジの砂』を購入してサインをいただく。ついでに橋本 歩さんの話などをしましたが、「歩さんは仲良くさせてもらっています」などというと大抵「ミュージシャンの方ですか?」と聞き返される。さすがに「仲良く」ってのは言い過ぎかもしれませんが、単に「顔見知り」とか「ファン」ではちょっと寂しいよな。まあ、ともかく歩さんも参加したレコーディング曲はまだ発売されていないので、楽しみにしましょう。
終演は22時前だったので、急いで帰宅。幸い、乗り継ぎが良かったけど、やっぱり遠い。1時間半はかかりますね。でも、fonogenicoは5月にも出演予定だとか。3月25日には丸ビルでフリーライヴもありますよ。

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記憶/物語

岡 真理 2000. 『記憶/物語』岩波書店,123p.,1200円.

実はロラン・バルトの『テクストの出口』を読んでいた。しかし,思わず吉祥寺stringsに忘れてきてしまい,帰りの井の頭線でその日吉祥寺の古書店で購入した本書を読み始めた。本書は岩波書店の「思考のフロンティア」というシリーズの1冊で,上記のように薄くて安い。内容的には重いものでしたが,かなりさらっと読むことができた。
岡 真理はアラブ文学研究者だが,ポストコロニアル・フェミニズムという,現代思想の流行のテーマを扱っているため,『現代思想』などにも寄稿していて,いくつか文章を読んだことはあったが,著作を読むのは初めて。
彼女の文章は少し不思議なところがある。もちろん,テーマ的にも難解な箇所があるのに,さらっと読めるのだ。まあ,それは小冊子で書き下ろしという,このシリーズものだからこそかもしれませんが,女性的なのかもしれません(などとフェミニストに対して書くのはどうかとも思いますが)。
本書の中心にはパレスチナ問題がある。はっきりいって私は戦後60年続いているこの問題について知るようになったのは,研究を始めて少し経ってからだ。さすがに,今日だとその問題がどういうものかは知らなくても,パレスチナという言葉は誰でも知っていると思う。しかし,私が高校生の頃,その名前はどこに登場しただろうか。しかも,最近よく聞くようになってからも,なにが問題何かも基本的に知らないのに「パレスチナ問題」というものが自明のように,ニュースでイスラエルの映像が流される。でも,本書はその基本的な知識も省略せずに書いてくれる。ヨーロッパの長い歴史のなかで迫害されていたユダヤ人は,第二次世界大戦でナチス・ドイツの「ホロコースト」に遭ってしまうわけですが,そんなユダヤ人を保護するために建国されたイスラエル。もちろん,米国が主導だったわけですが,今度はもともとその地に住んでいたパレスチナ人が迫害に会うことになったわけですね。もちろん,いきなりここに国を作るから転居してくださいといわれても,そんなことはできません。それが可能になるのは強制的な暴力を除いてありえません。詳細はまだ知らないことばかりですが,想像も及ばないすごいことですよね。
本書ではこの問題そのものを扱うのではなく,そういうことが(パレスチナ問題に限らず),映画や小説などに描かれることを深く考えようとしています。誰によって語られ,それを受け取る人たちはどのように受け取るのか。なかには是枝監督の『ワンダフルライフ』なども取り上げられていて,私では思いつかない視点が新鮮だ。私はこれは日本映画なのだからという前提からそんなことは自明なこととして観てしまったが,恐らく国境などない死後の世界のはずなのに,登場人物が全て日本人であるということは実は不自然なのかもしれない,ということだ。この物語に登場する老人には戦争の記憶があるが,この全て日本人であるということと,戦争を語るナショナリスティックな物語。これが本書で問われる,この映画の問題だ。
まあ,ともかくさっと読めて刺激がある,そんな魅力的な本です。

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3月11日(火)

下北沢440 冬眠放送
omu-tone企画のイヴェント。440には初出演とのこと。そういえば、私がマリンバに出会ったのは大橋エリさんがまだerimba名義の時にDiningというイヴェントを440でやっていた時だ。
iro:「アイロ」と読みます。ギター&ヴォーカルの男性と、ベース&ヴォーカル(この日の紹介で、初めてコーラスからヴォーカルに格上げしたらしい)の女性2人組。サポートでキーボードの女性、そしてomu-toneからドラムスで佐藤貴子ちゃんが入ります。以前はこの手の穏やかポップス、ライヴでよく聴いていたけど、最近はこういうのから離れているなあと実感。そのせいで、どれも同じに聞こえます。
荒井のりたか:ギター1本のインストゥルメンタル。最近はドラマーとのデュオでやっているそうです。omu-tone若菜ちゃんは後方から「カッコイー」と叫んでいますが、やはりいろいろなギタリストを知っている私には物足りない感じ。
omu-tone:やっぱりいいねえ、omu-tone。3人のキャラクターのバランスがとても良い。そして、リーダー澤口 希ちゃん、素晴らしいわこの子。曲のセンスもマリンバとピアノの演奏も。この日はCD収録曲が中心でしたが、なんと5月に3枚目のアルバム『3』発売決定!嬉しいですね。
この日はomu-toneも「メトロポリタン美術館」で参加している『音のブーケ』の歌詞カードを持参したものの(参加者全員のサインをもらう!)、なんとなく、話しかけられず、帰宅。人が多くなるととたんに意気地がなくなる私でした。

3月12日(水)

府中TOHOシネマズ 『エリザベス:ゴールデン・エイジ
以前その日に観るつもりで前売り券を購入したものの、やはりこの作品はどこでも観れると予定変更。それからナカナカ観る機会がなかったので、なにも予定がない平日に近くの府中、レイトショーで観ることにした。21:50とかなり遅い時間だが、電車で5分ほどなので安心して帰れます。
ケイト・ブランシェットが『エリザベス』でアカデミー主演女優賞にノミネートされたのは10年前。その続編が作られました。もう、ストーリーは全く覚えていませんが、エリザベスが女王に君臨するまでを描いた前作に続いて、今回は当時の覇権国スペインの無敵艦隊を破って大英帝国の黄金時代を築くところが描かれます。前作にもジェフリー・ラッシュも出ていたんですね。予告編を観た時に、クライヴ・オーウェン演じるウォルター・ローリー卿がスペイン艦隊といかに戦うかというところが見せ場かと思ったが、なかなか戦争の場面はやってきません。むしろ、ヴァージン・クイーンとして国に命を捧げたエリザベス1世がほのかに抱いたローリー卿への恋心が、恐らくかなりフィクションとして描かれているラヴ・ストーリーだといえる。結局、ローリー卿はエリザベスの侍女ベスと結ばれるのですが、このベスを演じるのが『キャンディ』主演のアビー・コーニッシュ。はっきりいって、彼女の存在がこの映画のなかではぴか一です。
結局のところは、非常にお金がかかっていることは分かるものの、ちょっと盛り上がりに欠けますね。個人的に面白かったのは、エリザベスに助言する天文学者ディー博士。これは恐らく、ジョン・ディーのことですね。まだ彼のことを詳しく勉強してませんが、1570年にユークリッド『幾何学言論』を英語に翻訳した人物。ルネサンス期の科学者ですね。

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初めて行く場所はきちんと確認を

3月9日(日)

虎ノ門ニッショーホール 『ブラブラバンバン
この日はTOPSさんに誘われて試写会を観に行くことに。最近試写会づいています。会場に向かう途中、交差点の向かい側にTOPSさんの姿を発見したので、手を振ってみるが一向に気付く気配なし。やはり相当目が悪いんだろうか。なんとか気付いて、一緒に会場まで。今回は満席とまではいきませんでしたが、やはりそれなりの集客。前方に座りましたが、前方では試写会マニアのような人たちでしょうか。会場で挨拶しています。私の背後では1日に4本映画を観るような男性2人が盛り上がっています。幸い、私の観た作品だったからよかったものの、こういう場でのネタバレは困りますよね。こういう人に限って声でかいし。
さて、こちらはシンガーの安良城 紅(あらしろべに)主演の高校生ブラスバンドの物語。まあ、つぶれそうな少人数の部活が、ある一人の存在に導かれてチームワークで強豪高をおびやかすって展開はいかにもありがちです。マンガが原作ってことで、ちょっと2時間の映画の展開には無理があるところも少なくなかったですが、安良城さんの存在が大きく、それなりに楽しめる作品。ブラスバンドのメンバーには『天然コケッコー』の岡田将生、『エンマ』で舞台挨拶も観たことがある近野成美、『放郷物語』の徳永えりなどが出演しています。

この試写会の会場の場所はしっかりと確認してきたものの、この日初めて行くライヴ会場の場所を確認してくるのを忘れる。一応、数日前に見た、うる覚えの地図を頼りに渋谷の街を徘徊。お店の前は通ったはずなのですが、結局分からずに断念して一度渋谷の繁華街に戻り、ネットカフェで400円払って再確認。ようやくたどり着きます。このお店はバーということで、その前に食事。近くの七宝麻辣湯というお店でスープ春雨をいただく。680円で、3品のトッピングを選び、辛さを選ぶ。白湯スープに、冷麺のようなしっかりとした春雨。トッピングを追加したり、ご飯を注文して残りのスープに入れたり、他にもいろいろ楽しみ方があるみたい。また来ようっと。

渋谷カボット
結局、開場時間ちょうどについてしまいました。限定20名ということでしたが、カウンターのみの席は10しかない。お客さんは結局9人ほどでちょうどよかったけど、それ以降は立ち見なのだろうか。もともとライヴはあまりやっていなかったようで、常連のMitaTakeがいろんな人を連れてきて、最近では週1回ライヴをしているそうです。ということで、MitaTakeの紹介で戸田和雅子さんも初めての出演。いつもはお客さんが座るカウンターの数席をステージにして、カウンター越しに演奏を聴きます。
MitaTake:それにしても、最近とても戸田さんと仲良しで羨ましい限りの25歳の男子2人。この日は彼らが最近発売したCD『あそびかたのちゅうい』からカヴァー曲を数曲演奏。『音のブーケ』でariさんもカヴァーしている大貫妙子さんの「突然の贈り物」やスガシカオの「夕立ち」などを演奏。やっぱり佐野君の歌声は(もちろん素晴らしいけど)あまり好きではありません。ハーモニカの方が好き。昔好きだったスガシカオのこの曲はイントロで分かってグッときた。この日はこの小さなお店に、MitaTakeと戸田和雅子さんの3人だけということで、戸田さん1人で演奏したり、MitaTakeの2人を入れて3人でやったり、休憩したりと自由な感じでいいですねえ。戸田さんはレーシックの手術を受けてから初めて会いましたが、好調の様子。でも、ライヴ前には眼鏡をかけてたんだよな。「結局、眼鏡は手放せません」っていってたけど、なぜ?まあ、ともかく10人ほどのお客さんで非常にこじんまりとした時間でした。一応、ワンバーなので、私も赤ワインを2杯。おつまみメニューは誰も頼まなかったので、私が牛筋と牛蒡の煮込み(こう漢字で書くとなにやら素的だ)を注文。時間はかかりましたが、なかなか美味しかったです。赤ワインで煮込んだのでしょうか。そう、この日は私がはじめに赤ワインを注文しましたが、その場で開けてくれたので、多分その日に余ってしまった分はもう次の日には出さないんでしょうね。何らかの形で処分するんだと思います(例えば煮込みね)。
そして、なんとうっかりしていたことに、翌日3月10日は戸田さんの誕生日だったとのこと。私もここ最近は熱心な戸田ファンを自認していますが、他の常連さんは皆誕生日プレゼントを用意していて、少し焦る。今年は私自身の誕生日を祝ってもらう予定なのに、それはイカン。まあ、20日にまたライヴに行きますから、その時に渡すことにしましょう。ところで、3月10日といえば、東京大空襲の日で松田聖子も誕生日ですね。そんな話をしたら、藤井 隆など他にも誕生日の有名人がけっこういるそうです。この日は他のお客さんがけっこう居残りそうだったので、早めに退散。出口にいた見田君と少しお話。

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パラケルススの薔薇

ボルヘス, J. L.著,鼓 直訳 1990. 『パラケルススの薔薇』国書刊行会,174p.,1800円.

ボルヘスについてはもう説明は要らないだろう。そして,彼の『伝奇集』には「バベルの図書館」という小文があり,またイタリアの出版社が同名のシリーズを刊行する企画の編者にボルヘスを選んだということもすでに述べた。
そして,この「バベルの図書館」シリーズの1冊として,このシリーズの企画者フランコ・マリーア・リッチの計らいにより,ボルヘス自身の短編集もこのシリーズに加えられたというわけだ。本書に収められた短編は以下の通り。

1983年8月25日
パラケルススの薔薇
青い虎
疲れた男のユートピア
等身大のボルヘス――マリア・エステル・バスケスによるインタビュー

訳者は『伝奇集』と同じ鼓氏なので,私がボルヘスの作品にも好き嫌いがあるというのは,やっぱり訳のせいではない。ともかく,この短編集はとても面白かったのだ。ボルヘスの作品を,初めて『不死の人』を読んだときの驚きをもう一度味わうことができた。そして,本書には貴重なインタビューと,そしてボルヘス年譜・書誌までついているところが嬉しい。
パラケルススとは16世紀前半に生きた錬金術師であり医者である。天文学から物理学,化学に生物学と,緩やかに近代科学へと移行する時期です。大学における文献医学を批判しながら,ヨーロッパ各地を遍歴しながら民衆たちの医療行為を行った人物。日本語でも『奇蹟の医書――5つの病因について』(工作舎)が読めます。それからも分かるように,パラケルススはルネサンス期の科学的思考を受け継いでいて,医学は天文学と密接な関係があります。そんなこんなで,パラケルススは奇怪文学のジャンルにも入れられるボルヘスの物語に相応しい人物。「1983年8月25日」では年代の違う自分自身がであったり,「青い虎」は未開の地での伝説の動物と,そして現地の人びととのやりとり。うーん,素晴らしい想像力です。

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けっこう映画を観逃している。

日本人俳優も出ていて話題になった『シルク』とか,堀北真希ちゃん主演の『東京少年』とか。

3月8日(土)
新宿タワーレコード モダーン今夜
これまでミニアルバムを3枚出しているモダーン今夜。今回はヴォーカルの永山マキがソロ活動やLynnなどの活動を始め、メンバーが一気に数人抜け、ライヴも1年以上休んでいて、どうなることかと思いましたが、10曲入りの初のフルアルバム『天気の存在する理由』を発表することとなりました。正直な話では、私はモダーン今夜から入ったのではなく、永山マキさんのソロ活動から好きになったので、大所帯、高テンションのマキさんを見られる場としては楽しみでしたが、それ以上の存在ではなかった。でも、今回のアルバムは相当気合が入っています。まあ、基本的には楽曲をマキさんが書いているので、嫌いなわけではないんですよね。繰り返し聴くCDではありませんが、テンションをあげたい時などにピッタリくる作品です。
メンバーが減って7人になりましたが,タワーレコード新宿店にはこの位がちょうど良い。15分前ほどに到着するとすでにかなりのお客さんがいたので,とりあえず待ちます。最終的には相当なお客さんがいらしてましたね。さすが,インディーズのCDチャートではいつも上位に入る人気ぶり。そしてなぜか,PAを高橋ピエールさんがやっています。そういえば,マキさんのソロアルバム『銀の子馬』にもひっそりとピエールさん参加していましたね。そして,もう一つ驚いたのは,7人のメンバーに加えて1人だけ,ギターでサポート参加していたのが,なんと後藤郁夫さん。知らずってことはありませんが,やはり『銀の子馬』でマリンバ参加している大橋エリさんの旦那さんです。
それにしても、最近ここタワレコ新宿店でのインストアライヴの開始時間が遅れ気味だ。10分近く遅れて、5曲。購入者特典引渡しなどを含めると終わったのが14:50。まあ、ライヴは楽しいし、無料だし、文句のいいようはありませんが、大盛り上がりで熱いし、けっこう辛かった。それにしても、マキさんのパフォーマンスはさすがだ。この日は歌声にわずかな乱れがありましたが、いつものテンションでカヴァー。この日から予約開始された4月11日のレコ発ライヴも予約できたし、この北沢タウンホールでのライヴはかなりいろいろ工夫が凝らされているらしく、楽しみ。

高田馬場早稲田松竹 『ブエノスアイレス』
ウォン・カーウァイ監督の1997年の作品。この日は『花様年華』との2本立てでしたが、さすがに1本でやめておきます。トニー・レオンとレスリー・チャンのゲイカップル物語ってことは知っていたので、公開当時は観なかったんだよな。なんか、雰囲気も暗い感じがして。確かに、別れたり喧嘩したり、復縁したりの繰り返しですが、映画そのものはそんなに暗い感じはしない。アルゼンチンということで、映画にもよく使われるピアソラの曲がふんだんに使われています。そういえば、以前調布キネマのレイトショーの特集で、ピアソラ特集があり、この作品も含まれてたっけ。ところで、レスリー・チャンって数年前に自殺しちゃったんだよね。
この作品はこれといったストーリーもなく、雑然とした感じ。そういえば、『恋する惑星』もけっこうこんな感じだったっけ、と思い出す。予告編から受ける重たい印象よりも、本編は軽い感じでよし。

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女性強し

3月7日(金)

吉祥寺strings Cian
Cianさんは数年前に『marble』というCDのレコ発ライヴに行った。ecoさんと同じプロデューサー、山本恭久さんということで、私の好きなミュージシャンが多数レコーディングに参加し、レコ発ライヴもトランペットの島 裕介さんやギターの原口友也君、ベースで須藤剛志君などが参加していたのだ。でも、それ以来ライヴに行ってなかったけど、eau cafeでのshima & shikou DUOやMURIUWIでのport of notes、stringsでの松下美千代などでお客さんとしてきているCianさんを見かけていて、何故か美千代さんに紹介されて再対面を果たしたというわけです。そして、先日のJZ Bratでのshima & shikou DUOでは顔を覚えてくれるまでになった。
で、美千代さんと最近かなり一緒にやっているということで、改めて聴きに行きたかったのだが、なんとこの日はさらにヤマカミヒトミさんと山本恭久さんも加わってのステージということで、AKAGI cafeのdois mapasをけって吉祥寺に行くことになりました。最近なぜかライヴ会場ではあまりお酒を飲んでいなかった私、金曜日の夜ということもあって、この日ははじめて赤ワインをデキャンタで注文。グラスだと1杯700円。デキャンタだと2100円ということで、3杯飲むんだったらいいかなと思ったが、やはりデキャンタだと満杯に注いで3杯飲める。500ml弱は入っているのかな。ナカナカお徳。ボトルもライトボディのものだったら2500円だけど、一人じゃ飲みきる自信はない。久し振りのワンプレートに舌鼓を打ちながら、この日はあまり遅れることなく演奏が始まります。ecoさんのライヴもしばらく行っていないので、山本さんの演奏も久し振り。そして、hitmeさんのサックスも久し振りかな。うーん、予想通りこの3人の組み合わせは絶妙です。「この4人のなかで一番おしとやかなのは山本さん」なんていう振りで、女性人たちは男前な演奏を披露。そこに柔らかな山本さんのリズムはちょうどよいです。Cianさんのオリジナル曲も改めて聴いて心地良い。詳細は忘れてしまいましたが、この日はカヴァー曲も多く、その選曲も素的。hitmeと美千代さんはこの日初共演でしたが、2人でピアニカの場面もあり、かなり意気投合した様子。翌日がhitmeさんの誕生日ということもあって、サプライズバースデイケーキの登場もあり。
ステージに近いカウンター席に座っていたおかげで、休憩中も女性陣3人に囲まれて「わたしたちのガールズトークに加わります?」などとからまれて楽しい話の聞き役になっていました。終演後はお店からスパークリングワインのサービスもあり、ケーキとともに私もおこぼれに預かりました。この1週間でstringsは3回来たわけですが、宮嶋みぎわ、太宰百合、松下美千代と私の好きな女性ピアニスト3人を1週間で見られて聴けて大満足でした。しかも、みぎわさんは女性2人、太宰さんと松下さんは4人中3人女性という華やかな編成でのstringsライヴはとても贅沢です。来月頭にも、みぎわさん、太宰さん、そして初登場のko-ko-yaと女性中心の編成によるstringsライヴが週に3回集中しています。
やっぱりライヴがなかなか減らせないナルセでした。

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春,新芽

わが家の苔玉です。

20080307

3月4日(火)

吉祥寺strings Asa festoon
今年は東京ライヴ強化ということで、毎月1回は行いたいというAsaさん。先月プラッサオンゼに行ってとってもよかったので、また来てしまいました。ピアノの太宰百合さんはもちろんのこと、ヴァイオリンのmaikoさんもゲストで出演するってことで、見逃せません。パーカッションは萱谷亮一さんという人。控えめな印象がいいですね。この日は女性3人で華やかです。そして、もちろん演奏も素晴らしかった。選曲もプラッサとはかなり違って、カヴァー曲も多く、MISIAの「everything」や松任谷由実など、またまたベタなポップスってところが素的なんです。もちろん、プラッサでの電子ピアノとは違って(前にも書いたようにこちらも素的なんですよ)、グランドピアノでの太宰さんはやはり格別。maikoさんの出番も多かったし、萱谷さんのパーカッションもやっぱり控えめな感じがバランス的にとても良かった。ところで、maikoさんはやはりリーダーバンドのときとは違ってとても冷静。いろんなところに気を遣いながら演奏しています。けっこう客席も見ているんですよね。何度か目が合いました。
この日は久し振りにサカウエ君と一緒だったので、あまり長居はせずに帰宅。帰り際に太宰さんに「今日は帰るの早いね」といわれてしまった。4月は残念ながら行けませんが、ぼちぼちニューアルバムのことも考え始めたらしく、楽しみです。

3月6日(木)

銀座テアトルシネマ 『4ヶ月,3週と2日
カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したというルーマニアの作品。『息子のまなざし』も主演男優賞を受賞しているし、カンヌはこういう「痛い」作品が好きみたいね。ちょっとネタバレでいきますのでご注意を。
予告編では主人公の女性がなにか訳ありの数日間を過ごす、ということしか分からない。この訳ありの行動、ルームメートの女性が妊娠してしまい、違法で子どもをおろすというもの。映画自体では語られないけど、1980年代という東欧にとっての暗い時代背景があり、人々の行動に大きく制限がかかっていた時代の出来事だったらしい。この秘密裏の行動も、この妊娠した女性のいい加減さによって、思ったとおりに事が運ばず、さまざまな不測の事態に陥りつつ、主人公はそれらを切り抜けていく。ちょっとショッキングなシーンありの、なかなか重たい映画です。

渋谷ル・シネマ 『トゥヤーの結婚
うーん、こちらもちょっとテーマ的には重いかな。モンゴルの遊牧民が舞台。毎日3度、3時間かけて水を汲みに行くという生活ですが、娘はローディに乗って遊んでいるというところが面白い。実は、主人公トゥヤーを演じるのは中国の女優、ユー・ナン。作品ホームページを見ると、美しい女優さんだということが分かる。でも、本作ではもちろん厳しい自然にさらされた焼けた顔と、下半身不随の夫を養うために労働に励むたくましい体とが目立つ。彼女の他のキャストはほとんどモンゴルの人のようだ。
労働のできない夫と2人の子どもを抱えての毎日によって彼女の体は消耗しつつある。そこで、夫の姉が提案したのが離婚して新しい夫を迎え入れること。姉は夫を引き取るといっているが、トゥヤーは夫も一緒に生活することを条件に結婚相手を探す。求婚者が次々と現れるが、なかなかうまくはいかない。最終的にはほろっとさせられる結末なのだが、それでも万時うまくいくわけでもない、ってところを匂わせて終わっているところが、なんとも面白い。そう、本作はテーマは重いものの、嫌な感じはない。それにしても、最近モンゴルを舞台にした映画多いな。ちょっとステレオタイプ化している気がするので、今度はもっと違った視点の作品が観てみたい。

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悪の華

ボオドレール, C.著,鈴木信太郎訳 1961. 『悪の華』岩波書店,480p.,500円.

実は私は詩を読むのが苦手。まあ,そもそも想像力や創造力が欠けている私ですから,少ない言葉から自由に想像して楽しむってことができないんですね。しかし,本書はベンヤミンのフラヌール論を考えるのに重要なので,読むことにしました。ベンヤミンのフラヌール論は,著作集の6巻『ボードレール』で展開されるわけですが,そこに収録された「翻訳者の使命」という文章は,ベンヤミンが『悪の華』の第2章「パリ風景」をフランス語からドイツ語に翻訳したときの序文として書いたもの。そんなことで,とりあえず第2章を読んでみた。
ちなみに,『悪の華』は堀口大學訳でよく知られるが,私は岩波文庫版。そして,私は今回初めて詩を読んで面白いと思ったわけだが,詩の歴史についても何も知らないし,他の詩篇を読んでいるわけでもないので,ボードレールの特徴など何も分からない。でも,何も分からないなりになんだか書いてみよう。
ボードレールの詩については,本書に収められたポール・ヴァレリーの「ボードレールの位置」という文章や「年譜」,訳者の「後記」を読むだけでもいろいろ分かる。現代の詩をはじめとするさまざまな表現に対するボードレールの影響の大きさ,同時代的な批判の多さと社会的反響。発禁になったりしたこと。
そもそも,この「悪の華」というタイトルが象徴的だ。私が想像するに,詩というのは基本的には言葉の美しさによって世界の美しさを賞賛するようなもの。それに対して,ボードレールは汚いもの,醜いものに眼をやり,美の価値観を反転する。例えば,件の「パリ風景」には,ベンヤミンをして「19世紀の首都」といわしめた,大都市パリがその過密さゆえに生じるさまざまなほころびを描き出している。乞食,老爺,老婆,盲人,賭博といったタイトル。売春婦,酒,死,憂鬱,などなど。
その詩線は決して世界を美化しようとする理想的なものではなく,現実を見据えるものである。そんな,社会に向けられた批判的な視線がゆえに,私はこの詩篇を面白いと感じたのであろう。

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音のブーケ,あるいは雛祭り

3月2日(日)
一つ書き忘れていました。2本の映画の合間に青山ブックセンター本店に行ったんです。そこで偶然,テルミン大学の佐藤紗恵さんのトークショーと演奏会がやっていたので,素晴らしい時間つぶしになりました。15時から始まっていたようで、16時までの30分ほどしか聴けませんでしたが、楽しかった。

3月3日(月)
池ノ上bobtail
3月2日にbobtailオーナーの羽場さんが主催するオヤスミレコードと、bobtail出演者がこぞって出しているMIDI Creativeの共同レーベルで、『音のブーケ』と名づけられた大貫妙子カヴァー集が発売された。もちろん、カヴァーする15組は皆bobtail出演者ばかり。レコーディングもbobtail店内で行われたとのこと。その発売を記念して、3月1日から3日間続けてレコーディング参加者によるライヴが行われた。私は残念ながらこの最終日しか行けなかったけど、犬塚彩子さんとariさんが意外にも初共演というこの日に行くことができた。ちなみに、前日はこのアルバムにも永山マキさんの伴奏で参加しているmiggyさんに会ったわけだが、彼女がCDを持っていたので、ちょっと見せてもらった。ジャケットのイラストデザインは、やはりこの出演者の多くと仲の良いイラストレータの小池アミイゴさん。出演者全員の似顔絵を歌詞カードに載せている。しかし、miggyさんの話では当初、歌詞カードにはアーティスト写真を載せるということで、わざわざ寒空の中、春に発売されるこのCDのために薄着で撮影したとのこと。まあ、ともかく私はこの手のカヴァーアルバムとか、V.A.とかいうのがあまり好きではない。ついでにベスト盤ってのも好きじゃない。でも、この『音のブーケ』は愛のこもった素晴らしい作品だと思う。これについてはチョコチョコ書くことにしましょう。あ、でもちなみに私は大貫妙子さんのCDは1stソロアルバムの『Grey Skies』しか持っていないんです。1stからは「街」しか収録されてないんだよな。
犬塚彩子:この日のトップバッターは犬塚さん。毎週月曜日は彼女の日。「月曜ボッサ」と題してフリーチャージで唄っているんです。といっても、私はフリーの時には来たことがないのですが、そんなこともあって非常にリラックスした彩子さん。相変わらず佇まいが素的です。彩子さんがカヴァーしたのは「海と少年」という曲。羽場さん曰く、「原曲を越えたね」。その他にも普段唄っている妙子さんの別の曲も演奏。どんな曲でも彩子色に染まるから面白い。
蛇腹姉妹:私ははじめましてですが、名前から想像されるように、女性2人のアコーディオンによるインストゥルメンタルデュオでした。アコーディオン奏者って不思議な雰囲気がありますよね。そして、私はよく知りませんが、アコーディオンの曲ってヨーロッパでも各国で独自のジャンルを確立していて、もちろんアルゼンチンタンゴにもありますし、やっぱり1人でどこでも、電源なしでも演奏できるからでしょうか。大貫妙子「Rain Dance」を含むなかなか多彩なステージでした。
ari:かなり久し振りのariさん。『音のブーケ』はariさんによる「突然の贈りもの」から始まります。開演前にすでにCDを流していたので聴いてしまいましたが、本当にトップバッターに相応しい素晴らしい歌声。今回の選曲は羽場さんによるものではなく、各アーティストが自らのライヴでレパートリーとしていたものということでしたが、ariさんがこの曲を歌ったのをこれまで聴いたことはない。ちなみに、dois mapasの場合には羽場さんから薦められたということで、昨年くらいから「新しいシャツ」をよく唄っていましたが、そのころからこのアルバムの企画はあったのかもしれません。この日のariさんはbobtailのアップライトピアノでの一人弾き語りだったのですが、私がariさんを聴き始めたころに感じていた緊張感を感じました。もともとピアノの演奏はうまいと思うのですが、私が聴き始めてまもなく彼女はバンドスタイルでのライヴを好んでやっていて、一時期腕が鈍ったようですね。それで、2年前くらいから修行のために弾き語りスタイルでのライヴを多くしたわけですが、改めて彼女の歌声に酔いしれる演奏でした。もちろん、「突然の贈り物」がこの日の目玉ですから、後半に用意されていました。最後は「マリー」でしたが、さすがbobtail常連さんたち。ここでアンコールは要求せずに心地良い感じで終演を迎えます。
そして、その後はCD販売会。常連さんのなかには3日間連続で来た人もいると思いますが、私のようにこの日購入した人も含めて、この日出演の3組に歌詞カードのそれぞれのページにサインをいただきます。私もこの後、hitmeさん、omu-tone、永山マキさん、miggyさん、casa、とライヴが予定されているので、サインを集めることにしましょう。現在レコーディング中のdois mapasにも早く会いたいな。

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予定変更の午後

3月2日(日)

この日は7th floorでナナカイ☆レディースデーの日曜日ランチヴァージョンに拝郷メイコといいくぼさおり、そして1度見たきりの日本松ひとみも出るというので行ってみた。最近7th floorは前売料金を設定しないイヴェントも多く、大抵が先着順なので予約せずに行ったら、既に長蛇の列。前後で女性シンガーマニアの人たちが挨拶を交わしているなかに、ちょっと気になる言葉があったが、エレベータ前にきて、そのことが事実だと確認。「本日は予約者のみとなります」。まあ、既に定員オーバー的だし、そんな状況でランチ出されてもなあ、ということで、ライヴは断念することに。まあ、久し振りに夜のライヴ前に映画2本ってのもいいかなって感じで、予定変更。

渋谷シネクイント 『全然大丈夫
荒川良々主演作品。もうこれだけで十分ですね。といっても、実は初主演ではないんですよ。井口 昇監督作品で『恋する幼虫』ってのがありました。松尾スズキをはじめとして、大人計画の人も何人か出演していましたが、そのなかの一人村杉蝉之介は『全然大丈夫』にも出演。どちらもひどく怪しい役です。
荒川君の友達が岡田義徳君で、病院のメンテナンス会社で働く。そこのアルバイトで入ってきたどじな女性が木村佳乃。そして、荒川君ちは古本屋をやっているんだけど、そこの常連さんがココリコの田中直樹。そんな4人が中心で、その家族や職場の同僚など脇役も面白い。基本的には奇を衒った感じのつくりなんだけど、不自然さはそれほどなく、またストーリーもそれなりにあって、とても楽しめます。とりあえず、お勧め。

渋谷アミューズCQN 『奈緒子
次は『ビッグコミック スピリッツ』で連載していたので、ちゃんと読んだことはないが、その存在は知っていたマンガを原作に実写化された作品。上野樹里ちゃんは大好きなので、観ることにした。共演は三浦春馬。加藤ローサちゃんが出演していた『キャッチ ア ウェーブ』という映画で主演していた頃はかなり初々しかったけど、『恋空』がいけなかった。本作の演技もそれを引きずっていますね。まあ、なんてことはないんだけど、ほとんど笑わない役。上野樹里ちゃんは笑わない役は新鮮ですが、女子高生って設定はちょっと無理がある。それにしても、駅伝選手の物語ということで走るシーンがやたらと多い。100m走で注目を浴びる選手が、亡き父親の思い出とともに駅伝で奮闘するということで、春馬君の走る姿はなかなか美しい。周りの俳優たちも頑張っています。もちろん、樹里ちゃんは走るくらいお手の物。BGMはよっぽどのことがない限り気にならない私ですが、この映画はちょっとした時のピアノの音色が素的。クライマックスの駅伝のシーンは抜かしたり、引き離されたり、追いついたりがあまりにも極端で無理がありますが、まあまあの映画ですかね。

吉祥寺strings 宮嶋みぎわ大橋エリ
最近恒例になったピアニスト宮嶋みぎわさんとマリンバ奏者大橋エリさんのデュオ。といっても、前2回はベースの高井亮士さんがいたので、2人でがっつりは今回が初めて。高井さんがいない分、ステージも広いということでエリちゃんも比較的大きなYAMAHAのマリンバで臨みます。やっぱり音色が違います(Saitoマリンバごめんね)。最近miggy+(みぎわさんがリーダーをとる17人編成ビッグバンド)のレコーディングが始まったということで、多忙を極め、体調を崩していたらしいが、そんなことは顔に出さない激しいステージ。高井さんを含む3人のステージはとても楽しいのですが、2人きりではちょっと緊迫感があり、一味違って迫力があります。特筆すべきはhitme & miggyやmiggy+でも演奏しているみぎわさんの曲「SAKURA wind」。私が何度も聴いた演奏では必ずイントロはみぎわさんのピアノソロだったが、この日はイントロをマリンバソロに任せていました。miggyさんとhitmeさんは長い仲ですが、最近急速に接近しているエリさんとの演奏のなかで、みぎわさんの楽曲も少しずつ変化を遂げるのでしょうか。思い起こせば、エリさんとみぎわさんの出会いを私は目撃しているかもしれない。私はもともとHARCOを通じてエリちゃんにあったのが4年前。彼女のホームページの掲示板にしつこく書き込んでいるある日,miggyさんが代官山eau cafeでのライヴの告知を掲示板にしたんですよね。hitmeさんがエリちゃんと仲良しだったということで。で,そのライヴで私は初めてhitme & miggyを聴いたんですが,そこにエリちゃんも遊びに来ていました。確かみぎわさんとエリちゃんが初対面したのはそこではなかったでしょうか。その後,とんとん拍子で東京TUCでのhitme & miggyクリスマスライヴにエリちゃんがパーカッションで参加。後にLynnのきっかけともなる,BE THE VOICEの和田純子さんがヴォーカルゲストで参加したのもその日が初めて。そっか,あれからまだ4年は経ってないんだよな。

20080302_005 20080302_011
そして,やっぱりライヴ写真は難しい。特に動き回るエリちゃん。ちゃんと撮れたのが顔なしでゴメンネ。まあ,ともかくこれからも楽しみな人たちです。次回は4月20日(日)の昼間に仙川の森のテラスにて。casaと一緒です。

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思わぬ疲労困憊

3月1日(土)

この日はとある人に会いに高田馬場まで。せっかく高田馬場に行ったので、早稲田松竹で映画。昨年観損ねてしまったニコール・キッドマン主演映画を観ることに。映画の日なので800円でした。ちなみに、もう1本『アイズ・ワイド・シャット』と2本だてでしたが、こちらは3時間に及ぶ大作なので、1本だけにしておきます。
高田馬場早稲田松竹 『インベージョン
この映画、確か以前にジョニー・デップとシャーリーズ・セロンが主演で撮られた映画のリメイク。しかも、それ自体もリメイクだったように記憶しています。といっても、物語は全く同じではなく、とにかく男が宇宙飛行士で、地球に帰還した後におかしくなるという設定だけが共通。ここでは、宇宙飛行士は皆死んでしまうのだが、空中爆発してしまったスペースシャトルの破片に付着していた物質から感染していくという設定。ニコール・キッドマンの元夫役で,いち早く感染してしまう男の役にジェレミー・ノーザム。以前『カンパニー・マン』という映画にも主演していましたが,ちょっと怪しい感じのこういう役はよく似合いますね。それにしても,久し振りにこういうドタバタ劇を観たような気がする。やたらと騒がしくて面白い。たまにはこういうのもいいですね。
それにしても,一度閉館してしまった早稲田松竹ですが,キレイに改装されてなかなか快適です。お客さんの入りもなかなかですね。

早稲田から東西線,茅場町で日比谷線に乗り継いで恵比寿まで。かなり余計な時間がかかってしまいましたが,その分ゆっくり眠れたのは,この後の予想外の事態にとってはむしろ良かったようです。

恵比寿ガーデンホール 原田知世
ちょっと開場時間を過ぎていたので,急いでガーデンホール前に到着すると,ものすごい人だかり。しかも,「650番以降の方はこちらです」と叫んでいる。おいおい,どんだけ入れるんだよ。私は151番だったけど,その前にファンクラブの人がいるようです。もう,列はかなり膨らんでいるので,並べません。もう開場時間は過ぎているので,もう入れるだろうと,高をくくっていたら,待てども待てども入場する気配なし。20分ほど経って,リハーサルが押しているとのこと。それにしても,ここにくる時はいつも風が強い。もう~ちょっと寒すぎますよ。さすがに心苦しく思ったのか,客席に入れないまでも先にロビーに入れようということで,列が進みます。しかし,それもわずかな人数。結局私は寒さに耐え切れず,高島屋のなかに退散。遠くから行方を見守ります。結局,全体が入場を開始したのは40分遅れ。開場から開演まで1時間あったものの,結局あの人数を20分で入れるのは不可能。結局,開演も30分遅れでした。
そして,中はというと,最前列から椅子席が6列。ほぼファンクラブの人で埋まりました。その後ろには関係者席3列。われわれはその背後に立ちます。背の高い人がいて,その後ろが空いていたので,私はとりあえずそこに立つ。そのうち混み合ってきて,その人をよけて前にいけるだろうとふんだらその通りになりました。立っている人の3列目くらいで,中央でステージ全体が良く見えます。開演前に関係者席をチェック。高野 寛が目立ちます。その隣に高田 蓮,そして権藤知彦。なぜこの3人が並んでいたかは後で分かります。そのほかには女優の市川実日子さんもいました。
バンドメンバーはこんな感じ。ギター伊藤ゴロー、ベース鈴木正人、ドラムス伊藤葉子、ピアノ中島ノブユキ、ヴァイオリン伊勢三木子、チェロ徳澤青弦、ハープ吉野友加。名前だけ知っていた中島ノブユキさんも初めて演奏を聴けたし、伊勢さん以外は皆馴染みのメンバーです。鈴木正人さんがかなり髪を短く切っていて、しかもいつになく終始ニッコリ笑顔で楽しそうだったので、なかなか確信を持てませんでしたが、やっぱり彼のベースが私には一番安心できます。そして、参加曲数は多くなかったけど、巨大なハープで参加した友加さん、今回は何度かかなり音が目立つシーンもあったので良かった。特にブライアン・イーノ「by this river」のイントロをハープで弾き出したときにはかなりビックリ。グッときました。もちろん、青弦さんのチェロも素的。葉子さんのドラムスもこれだけガッツリ聴いたのも初めて。
実はこの日の私は前後の人との間隔がなくて拍手がしにくいということもありますが、上で書いたようなお客の扱いのひどさに腹を立て、拍手を拒否していました。せっかく来たんだから、嫌なことが多少あっても楽しまなきゃ損って考えももちろんあるんだけど、こういう不快感も忘れずにいたいと思う。しかし、それにしても豪華すぎます。バンドだけでなく、ゲストは登場順(と思ったが正確には思い出せません)にオニキユウジ、キセル、高橋幸宏、高木正勝、大貫妙子、鈴木慶一。皆、今回のニューアルバム『music & me』に参加している人たちです。オニキユウジさんも前からいろんなところで名前を聞いていたものの、演奏を聴くのは初めて。といっても、ギターとコーラスだけだったのでよく分かりません。キセルはすっかり気に入られてしまったようで、2度登場しました。自分たちの曲も披露。高木さんという人は全く知りませんでしたが、ピアノで1曲参加。楽曲提供をしています。ちなみに、この日は途中休憩を挟むのですが(知世さんは休憩中に体でも伸ばして、っていってくれるけど立ち見の人はその場を動けないんだよね。一人客はトイレにさえ行けない)、休憩明けにドラマーとして幸宏さんが登場。これはかなりカッコいいです。その後、シンセサイザー(?)でYMOの曲も知世さんと一緒にカヴァー。大貫妙子さんはさすがの貫禄。知世さんもそれほど大きいわけではありませんが、妙子さん小さいんですね。『music & me』に収録された妙子さんのカヴァー曲「色彩都市」と数曲を一緒に歌います。デビューの頃から妙子さんは楽曲提供しているらしく、そのなかでも逆に自分が気に入って歌っている曲も多いという。妙子さんと一緒の時の知世さんは本当に少女のように可愛い。あ、ちなみに休憩中に衣装替えをしています。鈴木慶一さんもさすがの存在感ですね。この人の歌は上手いんだか下手なんだか。でも、このアルバムのために提供した曲はなかなかの名曲。
開場時間の17時から立ちっぱなしの私の腰はもう限界をすぎていましたが、この後もアンコールやら何やらでありました。詳細は誰かのblogでも検索してください。まさか原田知世コンサートでこんなに疲労困憊になるとは思わず、開演時間が早いので家でのんびりって思ってたけど、終演時間は21時。急いで帰って夕食作って、呑まずにはいられずビールを一杯。なにやら疲れてしまった一日でした。まあ、それでもここまでスペシャルなライヴはそうないので、よしとしましょう。

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1日デート

2月28日(木)

この日は恋人と付き合い始めて初めてのまる1日デート。写真もけっこう撮ってきたので,掲載しながらいきましょう。
20080228_00220080228_003まずは谷中にあるSCAI BATHHOUSEという銭湯を改装したギャラリーに行くために,千駄木駅で下車。3月28日に永山マキさんのライヴが行われる,ペチコートレーンというお店の場所をチェックしつつ歩きます。とにかくお寺の多いこの界隈。カフェというよりはモダーンな雰囲気のある喫茶店もとても多いです。

20080228_007そんなことをしているとあっという間に谷中。例のギャラリーは12時オープンで,ちょっと早めに着いてしまったので,先にランチをすることに。dois mapasのライヴで2度来たことのある谷中ボッサで恋人はカレーを,私はキッシュのランチセットをいただきます。キッシュセットにはガトーショコラもついてきて,珈琲も絶品。わたしたちが入ってからあっという間に満席。

20080228_006さて,この日のBATHHOUSEは横尾忠則展をやっていました。実は私は入るのは初めて。本当に無慮のギャラリーだったんですね。10点あまりの横尾作品。さすがの迫力です。
こちらは愛玉子(オーギョーチイ)。実は三木 聡監督作品『転々』でオダギリジョーと三浦友和が東京散歩の途中で愛玉子を食べるシーンがあり20080228_009ます。ランチ後でしたが,やっぱり食べて起きたいということで,店内に入ってみますが,全く人の気配なし。ちょっと待ってみますが出てくる様子はないので断念。
20080228_010上野方面に歩きます。東京藝術大学の構内に古いレンガ造りの建物を見つけて思わず撮影。上野公園内を歩き,20080228_012寒桜が咲いているのをまたパチリ。アメ横を冷やかして,御徒町駅から有楽町へ。

シネカノン有楽町2丁目 『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生
有名人を被写体にした、有名な写真の多くが、この女流写真家アニー・リーボヴィッツであることが予告編で分かる。なかでも裸体のジョン・レノンがオノ・ヨーコにまとわり着く写真は、暗殺された日に撮影されたこと、そして近年アニーが表紙写真を担当している雑誌『vanity fair』でのデミー・ムーアの妊娠ヌード写真は英国の地理学者ピーター・ジャクソンも広告分析で取り上げたっけ。そんな彼女も、駆け出しの頃はローリング・ストーンズを追いかけるあまりにアンダーグラウンドカルチャーにどっぷりはまってしまったこともあるなど、まさに波乱万丈な人生が綴られます。こういう時に、写真という記録が残されているのは、ドキュメンタリーとしてはとても効果的だ。この映画はアニーの妹さんが監督しているが、やはりそれが素晴らしいできになっている。そして、予告編では分からなかった一つの事実。彼女の恋人は米国の女流批評家・哲学者のスーザン・ソンタグ。ソンタグは『写真論』で有名で、もちろん私も数冊著作を持っています。私も写真研究をしていますから、この『写真論』はその出発点になった本。まさか、ソンタグが同性愛者だったことは驚くべきことではありませんが、その晩年のお相手が写真家だというのはちょっと驚きます。ソンタグは数年前に来日し、その時私は講演を聴きに行きました。それからまもなく亡くなってしまったんですよね。アニーがその死を見届けたというわけです。その後、アニーは(恐らく)3人の養子を迎え入れて母親にもなり、相変わらず多忙な生活。そのアグレッシヴな生き方に驚くばかりの映画です。

新橋ヤクルトホール 『犬と私の10の約束
20080228_015恋人が試写会を当てたので、最後は映画もう1本。この作品は福田麻由子演じる女子中学生が母親の死の前に飼い始めたソックスと名づけた犬との10年の付き合いを描く物語。獣医を目指して、最終的には有名な旭山動物園に就職するという大人になってからは田中麗奈が演じます。この2人はけっしてそっくりではありませんが、眉毛の感じや黒目がちな瞳など、なかなかいいつながりです。舞台が函館だったり、犬が登場したりで、脚本協力に今井雅子さんも参加しています。今井さんの映画デビュー作は函館を舞台にした『パコダテ人』だし、確か旭山動物園関連のもあったはず。そして犬ではありませんが『子ぎつねヘレン』を手がけている今井さんにはぴったりな作品。まあ、基本的には母親も死ぬし、ソックスも死ぬので、お涙ちょうだいなシーンがいっぱいあるのですが、演出的にはそれらが決して腹黒くないところはいいですね。私も素直に何度も泣かせてもらいました。主人公の幼馴染で、幼い頃から英才教育でクラシックギターを演奏する少年がいるのですが、大人になってからは加瀬 亮が演じます。ちゃんと演奏しているところもしっかりと映し出され、相当練習した様子。ここまでやってくれると見ているほうも安心です。やっぱり田中麗奈ちゃんはいいですね。旭山動物園の飼育係で出演していたピエール瀧など、脇役もなかなか面白い。総じていい作品だったと思います。
せっかく、新橋だったので駅地下にあるパブでギネスビールを一杯呑んで帰りました。

2月29日(金)
池袋自由学園明日館 ビューティフルハミングバード
20080229_003明日館でのビューティフルハミングバードのライヴは3回目。1度目は講堂でしたが、2回目以降はかつて食堂に使用されていたという場所で、人数限定生音ライヴ。今回も藤原マヒトさんを迎えての演奏です。今回は19時開演と少し時間も遅く、アンコールも含めて90分以上、ちょっと長めのライヴでした。タバティは変わらず細めの体型をキープ。光子さんはちょっと太ったかな。この日は1曲目からマヒトさんを交えての演奏でしたが、この貴重品のピアノの音がやはりちょっと大きかったよう。といっても、整理番号が悪いながら最前列を確保した私の席の目の前がこのピアノだったせいもありますが。はじめ2曲はちょっと光子さんの歌声も響きが悪く、ちょっと喉の調子イマイチかなと思いましたが、ここでマヒトさんが下がり、2人での演奏。mona recordsレーベルから発売された1stアルバムからの曲も多く、この辺りから光子さんの歌声に潤いが出てきます。会場自体の音の吸収と反響も徐々に馴染んでいく感じでしょうか。その後はマヒトさんが加わっても程よい音のバランスが保たれていたように思います。タバティも意識的にギターの強弱を調整しながらの演奏はさすがです。MCも楽しかったし、やっぱりいいなあ、この飲食なしの清潔なコンサート。

この日は隣駅の大塚GRECOで太宰百合+maiko+tomocaという組み合わせでライヴがあって、2ndセットからは間に合っただろうけど、やめておいた。さすがにお金がね。ちなみに、オーボエ奏者のtomocaさんはビューティフルハミングバードのアルバムにも1曲参加しています。

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伝奇集

ホルヘ・ルイス・ボルヘス著,鼓 直訳 1993. 『伝奇集』岩波書店,282p.,560円.

珍しく定価で買った岩波文庫版。私はほとんど書籍は定価では買わない。古書店で多少なりとも安く買いたい。特に普通の書店で売っているような岩波文庫は古書店でも手に入りやすいが,この本はちょっと早めに読まなくてはならなかったのだ。というか,このボルヘスの主著を私が読んでいなかったというのは怠惰です。
下北沢にある書店「フィクショネス」は本書の原題からとられている。ここはHARCO「お引越し」のPVにも使われているように,HARCOもお気に入りのお店。HARCOと顔見知りになって間もない頃,私は彼に「1分の1の地図」という曲があることから,同じテーマを持ったボルヘスの「学問の厳密さについて」のコピーを上げたことがある。その時に,フィクショネスの話をしていたのだ。HARCOは読んだことがないものの,その書店の店長からボルヘスのことは聞かされていたとのこと。
さて,脱線しましたが,私は今文章を書いている。詳細はまだ明らかにできませんが,目下のところの小テーマは「バベルの塔」。その議論のなかで重要な作品であるポーの「盗まれた手紙」と「群集の人」を私が読んだのは,ボルヘスがイタリアの出版社の企画に応じてセレクトした短編集シリーズ「バベルの図書館」の11巻目,「エドガー・アラン・ポー」でだったんです。で,この「バベルの図書館」というタイトルは,この『伝奇集』に収められている短編のタイトルでもある,というわけで,本書を読まなくてはならなくなったのです。
ボルヘス作品の特徴を知っている人には冗長ですが,本書に本人の言葉で書いてあったので引用すると,「長大な作品を物するのは,数分間で語りつくせる着想を500ページに渡って展開するのは,労のみ多くて功少ない狂気の沙汰である。よりましな方法は,それらの書物がすでに存在すると見せかけて,要約や注釈を差し出すことだ。」まあ,基本的にはオリジナルなフィクションなんだけど,ボルヘス作品を読む限りではそれがオリジナルなのか引用なのか,要約なのか,はてまたフィクションなのかノンフィクションなのか,よく分かりません。そもそも,そんなことをこだわることの無意味さを思い知らされます。
しかし,と偉そうに書きましたが,ボルヘスの作品を何冊か読みましたが,「面白い!」と思うものはそう多くありません。まだまだ,私はボルヘスを理解していないし,ボルヘス好きをも胸張ってはいえないくらい。本書も彼の代表作なので,かなり期待したのですが,やはり引き込まれる感じではありませんでした。

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無料ディナー

2月26日(火)

目黒blues alley japan 小林 洋&ザ・室内バンド
blues alley japanは数年前に、知らないバンドに高宮マキさんがゲストヴォーカルで出演した時にいったきり。とても高いんだけど、あの頃はマキさんが全然ライヴをしていなかったし、ホームページからもメールを送れなくなっていて、どうしようもなくなって会いに行ったのだ。でも、その時は初めてお話をし、サインもいただいたので、とても嬉しい、楽しいライヴだった。その際にメール予約をしたおかげで、それ以降メールマガジンが送られるようになった。毎回、一通り目を通して、たまに知っている人がライヴをしていてもミュージックチャージの高さに行くことはなかったが、今年の初め、新春プレゼントと題して、ディナー2名分プレゼントというのに軽い気持ちで応募したら、当選してしまいました。その有効期限が2月中ということで、スケジュールを確認すると、なんと「橋本 歩」さんの名前が。彼女が所属する「小林 洋&ザ・室内バンド」のライヴがあるということで、この日にしました。
最近付き合い始めた恋人を連れてさんま祭り以来の目黒。やはりお客さんの年齢層高いです。ディナーはお通し、前菜、パン、メイン、デザート、コーヒーor紅茶で、上品で満腹って感じではありませんでしたが、久し振りに食べるちゃんとしたステーキ(ペッパーランチなどはたまに食べますけどね)や魚介のカルパッチョなど、贅沢気分。結局、ドリンクは別料金で、シートチャージも別だったので、またさらに3000円ほどかかってしまいました(ミュージックチャージは4500円!)。やはりただも安くはつきませんね。
さて、このバンドですが、ヴァイオリン4人に、ヴィオラにチェロ。ウッドベースにドラムス、サックス。そして小林 洋さんがピアノという編成。この小林 洋さんって人がおしゃべり好き。まあ,こういう場でのおしゃべり好きといったら真面目な話ではなく,面白い話ってのが常ですが,かなり捻くれた感じで面白いです。本人は呑み仲間がついでに演奏しているようなものです,っていってたけど,いやいやどうして。皆さん高い技術を持った人たちですよ。でも,それでいて,しかもお店もちょっと気取った感じではありますが,演奏は肩の力が抜けたとても聴きやすい感じ。といっても,素人相手に分かりやすい選曲と分かりやすい演奏をしているわけではなく,耳の肥えた年配のお客さんたちを十分に楽しませています。もちろん,私もとても楽しかった。ちなみに,ウッドベースの人は先日関内KAMOMEでのmaikoさんのライヴで演奏していた佐瀬さん。彼のベースは一見やる気がなさそうなところが穏やかでいいですね。サックスの音色もとても穏やかで,全体的に穏やかさが心地良い,そんな感じのステージでした。私の席からは歩さんの姿がちらっちらっとしか見えなかったのが残念。でも,終演後にけっこうゆっくりお話できたのでよかった。
帰りはかなり強く雨が降っていました。

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