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2008年4月

映画監督の対談

4月26日(土)

新宿紀伊国屋ホール 河瀬直美トークショー
講義を終えて新宿に急ぐ。先日たまたま行った紀伊国屋書店で知った映画監督、河瀬直美さんのトークショー。この日の予定はまだきちんと決めていなかったので、その場でチケットは買わず、当日行ってみて当日券があれば聴いてみようと思った。初めて来た紀伊国屋ホール。やはりかなりの座席数があるようです。当日券も十分とまではいかないものの、あったので聴くことにした。
今回のトークショーは、昨年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『殯の森』のDVDだけでなく、1992年の「につつまれて」以降、彼女が長編映画と並行して撮り続けているドキュメンタリー作品8編を収録したDVDボックスの発売を兼ねたイヴェントだった。当然当日券の席は埋まっていたのだが、けっこう空席が目立つ。と思ったら、いきなり河瀬さんが登場するのではなく、『殯の森』DVDに収録されている50分間のメイキング映像がまず上映された。DVDを購入した人には意味はないが、購入するつもりのない私には嬉しい上映だった。さすが、ドキュメンタリー作家でもありますから、メイキングといえども十分に楽しめるないようでした。特に「殯(もがり)」とワープロでも変換されない言葉の説明があって嬉しい。そもそもは監督がたまたま読んでいた民俗学の本に登場した、今でも日本のいくつかの土地に伝わる土葬の風習のことをそう呼ぶらしい。まあ、ともかく撮影監督の辛さなど、映画本編からは分からないような内容盛りだくさんなので、確かにこのメイキングを観ると、本編もまた違った角度で観られるかもしれない。
さて、その後に河瀬監督が登場します。この日のトークショーのお相手は、ドキュメンタリー映画『選挙』の監督、想田和弘氏だった。この作品はサカウエ君が観て、かなり面白かったといっていたのに、見逃してしまった。これを観ていればもっとこの日のトークが面白かったのに。といっても、同じ世代のタイプの違う、そして異性であるドキュメンタリー作家ということで、その対照性に焦点を当てたこの対談は面白かった。ちなみに、以前雑誌『現代思想』でも対談した2人らしい。まあ、そんなこともあって、話題は『殯の森』ではなく、ドキュメンタリー作品に集中する結果になりました。その対談の内容について詳細を説明するのはやめておきますが、この2人の監督は今後も要チェックですね。この対談を聴きながら、DVDボックスを買う気満々でしたが、15000円もするとのことで断念。是枝監督との対談など、特典映像もいくつか入っていて、1作品2000円以下ということで考えれば高くはないし、こういう商業主義でない監督にこそ売り上げで貢献したいというところですが、さすがに思いとどまってしまいました。

新宿シネマスクエアとうきゅう 『さよなら。いつかわかること
このトークショーが思いのほか長かったので、この日の映画は1本にすることに。この日が公開初日だった、ジョン・キューザック主演作品。最近非常に多い、イラク戦争をストーリーに組み込んだアメリカ映画の1本ですが、ちょっと工夫を凝らして、戦地に行くのは女性の方。残された夫と女の子ども2人を描く作品。その他の出演者がほとんどおらず、この3人の数日間の行動を追ったもので、けっこう低予算でできそうな作品だ。どうせならばもう少し短い時間でいいと思うが、この父親が母親の死をなかなか娘たちにいえないというもどかしさを描くにはこの冗長な映像が必要なのかもしれない。気持ちよく泣きたい気分で観に行ったのに、最後のシーンしか泣き所がなかった。でも、不自然なほど似ていないこの姉妹のキュートさに癒されます。

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5月のライヴ予定

5月2日(金)
都立大学Jammin' 松下美千代
5月3日(土,祝)
江ノ島サンセットテラス Quinka, with a Yawn/BE THE VOICE/他
下北沢lete 朝日美穂/エマーソン北村(予約済み)
5月6日(火,祝)
南青山MANDALA 拝郷メイコ(チケット購入済み)
5月7日(水)
吉祥寺strings Asa festoon(予約済み)
5月8日(木)
品川TRIBECA Cian
5月10日(土)
タワーレコード新宿店 岩﨑 愛
5月11日(日)
渋谷Cabotte casa
5月13日(火)
池袋自由学園明日館講堂 湯川潮音(チケット購入済み)
5月14日(水)
外苑前Z・imagine 伊藤志宏(ゲスト古賀夕紀子)
5月15日(木)
東京タワー展望台 戸田和雅子/MitaTake
5月17日(土)
吉祥寺manda-la 2 ノラオンナ(チケット購入済み)
5月18日(日)
都立大学ギャラリーグラナダ 戸田和雅子+橋本 歩
下北沢lete TICA(予約済み)
5月22日(木)
荻窪ルースター 音あそび(予約済み)
5月23日(金)
渋谷クラブ・クワトロ 山田タマル(チケット到着待ち)
5月29日(木)
中目黒楽屋 戸田和雅子/橋本眞由己(予約済み)
5月31日(土)
谷中ボッサ コーコーヤ(予約済み)

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イヴェントも疲れる

4月25日(金)

当初、この日はライヴの予定を入れていなかったんだけど、先日Quinkaのサポートで出演していたコケストラを見て、一度ちゃんと聴きたいなあ、と思っていたら、最近ご無沙汰のカセットコンロスと対バンするイヴェントがあるので、興味が引かれた。しかも、薬膳カレーのお店が出店するというので行くことにした。O-Nestも久し振りだ。

渋谷O-Nest foodstock
開演前に到着して早速カレーをいただく。最近、こういったイヴェントは行かなくなってしまったので、新鮮。しかも、誰も知り合いのいないライヴってのも久し振りかもしれない。出演者含めてもヤマカミヒトミさんしかいないはずだ。カレーはまあまあかな。でも、最近にしては珍しくプラスティック容器使い捨て。
ディエゴ:一昔前には対バンでよくいたタイプのバンド。まあ、別に古いというわけではなく、私がこういうタイプのバンドが出演するライヴに行かなくなったということです。どう表現したらよいのですかね。音楽オタクって感じでしょうか。その一昔前はこういうのも楽しめる柔軟性を持っていたのですが、最近あまりありません...柔軟性を全般的に失っているというわけではないのですが、柔軟性にも容量があるのでしょうか。
コケストラ:Quinkaのサポートとして、3人の演奏は2度聴いているのに、コケストラとしての演奏は初めて。最近は幼稚園などで子ども相手に演奏することも多いらしく(それにしては、ヴァイオリンの彼はちょっと強面だ)、この日のライヴで一番ゆるかった。この演奏時間では本領発揮という前に終わってしまったような気がする。うん、やっぱりライヴハウスではなく、屋外などでゆったり聴きたいものだ。
カセットコンロス:さて、久しぶりのカセットコンロス。昨年夏の航空公園以来でしょうか。もともと実はカセットコンロスは『パラボラ』しかCDを持っていないのであまり曲を知らない。特にこの日のセットリストは知らない曲が多かったし、和田君もMCでいっていたように、どちらかというとばか騒ぎする感じの曲は少なかったが、久しぶりに体を動かして気持ちのよいライヴだった。最近は、はしゃぎたいときでも椅子席のことも多くて、年齢的にはそっちの方が助かるんだけど、たまにはこういうのもいいですね。特にカセットコンロスはこういう時最適。MCも最高に面白い。ちょっと肉付きの良くなったhitmeさんのサックスを思い切り聴くのも久しぶりかもしれない。
さて、カレーは美味しかったし、コケストラもカセットコンロスも良かったが、イヴェントとしてはやはり私がついていけない雰囲気があった。カセットコンロスは40分強のステージだったが、最初の2組は30分程度のステージ。なのに、1組が入れ替わるまでに1
時間要するというルーズさ。まあ、DJも毎回代わるような進行でしたから、やむを得ないとは思うのですが、多くの一人客が退屈しているという事実はきちんと認識してほしいと思う。複数人で来ている客はおしゃべりしていて待ち時間は苦にならないと思うが、地べたに座るしかないこういう会場で一人客は辛いんですよ。
ちなみに、Quinkaサポートの林君とか、島さんの奥さんとか私の知っている人も来ていた。また、SAKEROCKのハマケンも来てたりしましたよ。本当はこの後にキセルの演奏があったのだが、私はあまり好きでないということと、カセットコンロスが終わった時点で22時前だったので、キセルは聴かずに、誰とも話をすることもなく帰ることにしました。やっぱりこういうイヴェンとはもう来ないだろうな、とライヴは楽しかったけど、少し後悔する夜でした。

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木曜日いつも雨

4月24日(木)

午前中は献血。久し振りに新宿東口の献血ルームに行く。かろうじて予約者の空きがあって、あまり待たされませんでしたが、やはり平日の午前中といえども人は多いですね。しかし、一時期よりは落ち着いたようで安心。実は以前はここが私の一番のお気に入りだったのですが、バラエティ番組などでタレントが献血する様子を放映したりしてから、あまりサーヴィスがよくなくなったので、私は渋谷に移動したのだ。待合室の混雑も減り、スタッフも丁寧だったが、看護婦は何故か年配の人が多く、けっこう無愛想だった。やっぱり渋谷がいいかな。

新宿テアトルタイムズスクエア 『つぐない
キーラ・ナイトレイ主演作品。同じく彼女が出演していた『シルク』を見逃してしまったので、これはなんとか観たかった。舞台は第二次大戦前のイギリス。キーラの役どころは豪邸に住むお嬢さんで、家政婦の息子と恋に落ちてしまう。それが、幼い妹のちょっとした気の迷いで2人は離れ離れになってしまい、しかも姉妹の仲も疎遠になってしまう。そんな不幸の物語。幼い頃から想像力のたくましい妹はその後、作家になるのだが、高齢になって最後の作品として、自分の人生を振り返り描いたのがこの物語、という設定になっている。前半はとても面白いのだが、後半の戦争のシーンは冗長で退屈だ。結末もけっこう悲しいので、あまりすっきりしない作品。
妹役は幼い頃と、戦時中、そして現在の老婆と3人の女優が演じますが、戦時中を演じるのは『エンジェル』で主演をしたロモーラ・ガライ。『エンジェル』でも作家の役だったので、どちらでもタイプライターを叩いています。ところで、この作品の最も注目すべきは音楽。基本的にピアノ曲が使われているのですが、映像の中で登場するタイプライターを叩くシーンのその音がそのまま継続して音楽の一部として組み込まれているのです。他にも家政婦が息子を連れて行くパトカーのボンネットを木の棒で叩くシーン、その叩く音がBGMに溶け込んでいく、作品全般は深刻な雰囲気なのだが、音楽については遊び心満載で楽しめます。
講義を終えて渋谷で恋人と合流。19時からの映画を観ます。

渋谷Q-AXシネマ 『音符と昆布
今年初めに六本木のシネマートで上映された作品のアンコール上映。70分余りの短い作品です。しかし、主演は池脇千鶴と市川由衣ですから、けっこう豪華です。池脇がお姉さんで、市川が妹。妹はそれと知らずに別々に育てられた姉妹。姉と住んでいた母親は亡くなり、父が不在の時に姉が妹宅にやってくるところから物語は始まる。妹は臭覚が利かず、姉はなにやら症候群。コミュニケーションがうまく取れません。妹の恋人も半同棲生活をしていますが、この3人のやりとりがナカナカ面白い。これで2時間たっぷりやられると辛いところですが、こういうちょっと不思議な雰囲気の映画を中篇で作るってのは大歓迎です。そして、B級映画として見知らぬ俳優が出演するのもいいですが、有名俳優による軽い作品ってのもいいのでは?父親役が宇崎竜童ってのも渋いね。千鶴ちゃん、ちょっとむちむちしていますよ。
久し振りに2人で、神泉駅近くの串焼き屋で一杯。

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トランペット3本!

4月21日(月)

吉祥寺strings 島 裕介トランペット・コミュニティ
島 裕介さんがトランペッター仲間を2人集め、松下美千代さんのピアノ伴奏で好き勝手やるという趣旨(?)のライヴの2回目。初回はちょっと恐れをなして行かなかったけど、意外にも美千代さんは「癒しのステージ」と自身の日記に書いていたために、今回参加することにした。共演するトランペッターは「勝手にしやがれ」のKazzさんとJabberloopの長友 誠さん。Kazzさんの紹介の場面では、美千代さんが沢田研二の「勝手にしやがれ」を弾いて、島さんにウケル。そして、私はなんとピアノ周りの席、一番前に案内されてしまいました。目の前にトランペットが3本もこちらを向いていますよ。
この3人のトランペッターは年齢的には島さんが真ん中で、Kazzさんが少し上、長友さんは少し下という感じの3人。3人ともそれぞれ特徴があって、その持ち味を活かしたようなアレンジで、かなりセッション的なステージではありますが、とてもしっかりとしたプロのステージです。もちろん、美千代さんの出番も十分にあります。ところで、これだけ優れたトランペッターがいるのに、これまで私が聴いていなかったのも不思議だ。私が聴くトランペッターといえば圧倒的に島さんであることに、ちょっと不思議だと感じた。
今回、この4人の演奏を聴いていて、美千代さんのいわんとすることが少し分かった。それはもちろん、shima & shikou DUOのCDを聴いていてもそうだが、トランペットというと「うるさい」という印象を持ちがちだが、ドラムスやエレキベースのようなリズム隊と比べれば、瞬発的な音の衝撃はない。エレキギターのような耳にキンキンするような場面もそう多くはないし、穏やかな中音を響かせる場面だって多いのだ。さすがに、ヒートアップして間近で高音を響かせる場面も少なくはなかったですが、全般的には大人なステージ。なによりも、演奏者が皆楽しそうでした。2ndセットの前には隣に美千代さんが座ってくれて、前日まで行っていたニューヨークの土産話をいち早く聞かせてもらいました。

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のんびりと過ごす日曜、というイヴェントコンセプトなんだけど...

4月20日(日)

この日も朝から忙しい。でも、こういう時って、予定以上に早く起きてしまうものです。ということで、いつもより短めのコースで軽くジョギング。10:15に仙川駅で恋人と待ち合わせて、森のテラスへ。

仙川森のテラス とてつもなくゆったりとした春
日曜日の昼下がり、以前ここでも3度ほど演奏している(1度はお客さんで来て飛び入り)宮嶋みぎわさんが自主企画イヴェントを主催。みぎわさんのデュオのお相手がマリンバ奏者の大橋エリさんだし、対バンゲストがcasa、そして料理ケータリングがアスカフェということで、仲良しさんばかり。ということで、自らお手伝いを志願して、リハーサルの時間に合わせてやってきた。実際にはリハーサルの時間に私たちの手伝うことは多くなかったけど、リハーサルを終えて、11:30の開場時間から開演の12:00まで、出演者が一息できるように、私たちは受付を手伝うことにした。といっても、全部で40人だけなので、まったく大変な仕事ではなく、お客さん一人一人と接することができる楽しい仕事だった。私が誘って初めてこの場所に、そしてこの出演者のライヴを聴きに来てくれた人や、よくライヴ開場で顔を合わせる人、面識はないけど顔を見かける人。ひとそれぞれ、思い思いの場所で、カレー食べたりしてくつろいでいましたよ。ただ、あまり天候が良くなく、まあそこは気を遣ってくれた家主さんが焚き火をしてくれたり、場所によっては寒かったりしましたが、それはそれでまたこういう会場での楽しみといえましょう。森のテラスはこんな場所です。
Photo
casa:この日は以前この森のテラスにcasaが出演した時と同様に、コントラバスの守屋さんを迎えての3人のステージ。民家の板の間がステージということで、夕紀子さんは素足です。いやあ、演奏するほうも気持ちよさそうですねえ。もちろん、聴いている方も素晴らしく気持ちよいです。やはり夕紀子さんのこの伸びやかな歌声は、もちろんbobtailのような空間を満たすのも良いのですが、際限なく空間に拡がっていくこの感じ、たまりません。この日はグランドピアノもあるということで、守屋さんがピアノをポロンポロンとする場面も。いやあ、守屋さん、面白い。
Casa
eri & miggy:もう4回目くらいになるこのデュオですが、まだ名前がついていないようです。最近はhitme & miggyの活動も再開の目途がないので、勝手にこんな感じで呼ぶことにしましょう。今まではstringsでのみ演奏していた2人ですが、ついに他の場所でも。本格的指導って感じでしょうか。前回、ベースの高井さんを欠いての演奏をして、単なる面白い組み合わせって以上に馴染んできたピアノとマリンバ。この日は本当に素晴らしい演奏だった。最近、あまり音が響かないなあと思っていたSaitoの古いマリンバもメンテナンスをしたこともあり、本人は野外で乾いちゃって状態はイマイチといっていましたが、とても良い音色を響かせていましたよ。特に、miggyさんが故郷の茨城の海を思い浮かべて書いた曲ってのが、エリちゃんの曲といっても分からないくらいマリンバに馴染んでいて、素晴らしかったです。後半は子守で来ていた後藤郁夫さんも飛び入り参加して、ギターを加えたトリオ演奏。これもまたいい感じ。
  Miggy
Photo_3 演奏が始まってからは、お手伝いはなしでしっかりライヴを楽しませてもらって、残念ながらアスカフェのカレーは完売で食べられませんでしたが、本当にしっかり楽しませてもらったイヴェントでした。後片付けも、売上金のチェックもせずに帰ってきてしまってスミマセン。

この日も前日のようなミスを犯すところだった。山田タマルさんのマンスリーカフェライヴ。平日の時は20時スタートなのだが、この日は日曜日。改めてチェックすると、19時会場になっている。わたしたちは整理番号は6番と早かったので、なんとか開場前に行きたいところ。でも、観る予定だった映画は終了が19:05。シネスイッチとcafe ohanaは非常に近いが、悩みどころ。でも、前日も映画を1本見逃していたので、開場が10分ほど遅れる予想にかけて観ることにした。しかし、そんなスケジュールなので、事前に新宿駅構内にあるおにぎり屋で軽くお腹を満たす。

銀座シネスイッチ 『譜めくりの女
この日選んだのは怪しげな雰囲気を持ったフランス映画。先日の『地上5センチの恋心』にも主演していたばかりのカトリーヌ・フロ主演映画。でも本当の主人公は彼女に執拗につきまとう女性である。ネタバレなしではつまらないので、いきますよ。観る方は読まないように。といっても、粗筋は予告編でも分かってしまいますが。
主人公のピアノ大好き少女は、ある実技試験を受ける。それに落ちたらピアノを辞めるという約束だ(父親は続けてもかまわないというが、その辺の事情は分からない)。審査員の一人にカトリーヌ演じる女性ピアニストがいるのだが、試験教室に入る前に断った、サインをねだるおばさんが試験中に入ってきてしまう。主人公がまさに演奏している最中にだ。そこで、彼女は集中力をそがれ、それ以降の演奏がめちゃくちゃになり、結局試験には落ち、ピアノを辞めてしまう。
数年後、大人になった主人公を『ある子供』に出演していたデボラ・フランソワが演じ、とある弁護士事務所に見習いで勤めることになる。実はこの弁護士事務所は、件の女性ピアニストの夫が所属する事務所。真面目な勤務態度だが、どこか他人を寄せ付けない雰囲気を持つ主人公。徐々にこのピアニスト家族に接近します。数日だけその子どもの面倒をみるということでそのお宅に住み込んだ彼女。弁護士事務所見習いから、子どもの遊び相手、そして最後にはこのピアニストの譜めくり役にまで昇格する。一見無愛想に見えるのは、全て彼女の策略。知らずのうちに、彼女に関わる者は彼女を好きになってしまい、思惑通りになってしまうのだ。そして、それは結局全て自分のピアニストとしての将来を壊してしまった、1枚のプロマイド写真へのサイン。そんなくだらないことで幾人もの人生が狂わされてしまう、そんな映画。でも、なぜか絶望的な感じがしないのがこの作品の面白いところ。確かに、一般的に良いと思われる人生のあり方からは外れてしまうかもしれないけど、それが故にこの作品の外部に、そうではない生き方を見出していくのかもしれない。ともかく、怖い映画ではありますが、観た後はすっきりします。

銀座cafe ohana 山田タマル
ということで、19時10分遅れで急いでcafe ohanaへ。先日島さんと話している時に、実はhands of creationと一緒に(shima & shikou DUOでってことか?)このお店で演奏したことがあるらしい。結局、私の予想は当たり、ちょうど10分ほど遅れて入場が始まるところでした。カウンターに近い側のソファをゲット。この日もキーボードとパーカッションでしたが、キーボードはいつもの広田さんではなく、男性。かなり激しい演奏で、この狭い空間にはどうかなあ?先日のヨシンバをバックにしたステージが良かったために、この日のライヴは私的にはイマイチのれず。「ハイヒールの丘」など何曲かは久し振りに聴くので良かったし、歌声もいつもどおり素敵でしたが、ちょっと私自身が疲れ気味だったか...
この日はお客さんが熱心にアンケートを書いていて、なかなか減らないので、先に帰ることにしました。なので、意外にゆっくりとタマルさんとお話できたりして。『あなたになら言える秘密のこと』の主演女優、サラ・ポーリーさんが監督した作品『アウェイ・フロム・ハー』が今度日本でも公開されるので、そんな話題など。あー、大分タマルさんにも慣れてきたけど、やっぱり間近で見つめられるとドギマギします。

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過密スケジュールも思い通りにはいかない

4月19日(土)

この日は朝から講義だが,いろんなスケジュールを完璧に入れて充実した1日になる予定だった。
まずは講義を終えて散髪へ。3月のはじめに切ったんだけど,ここ数年切ってもらってた美容師さんがお店を辞めてしまうということで,切るに切れずにいた。しかし,ずいぶん伸びてどうしようもないので,切ることを決意。自宅周辺ではめぼしいのが見当たらないので,国分寺で探すことに。いつも私が利用するバス停の近くにZENKOという美容院があった。ここの吉祥寺店は私が20歳の頃に一時期通っていたお店だったので,いいかなあと思ったら,なんと違うお店に変わっていた。後で調べたら,ZENKOは南口から北口に移転したらしい。その後何軒かみて回りますが,美容師が全て男だったり,予約で一杯だったり。ようやく辿り着いたとても空いている美容院。なんとか予定の時刻までには切ってもらうことができました。後ろ以外はあまり切っていませんが,なかなか気に入った感じ。急いで銀座に移動。

銀座シネスイッチ 『ポストマン
長嶋一茂が製作総指揮と主演をつとめる作品。まあ,それはともかく彼の娘役に『幸福な食卓』の北乃きいちゃんが出演しているということで観たかったんだけど,なかなか観られず。そしたら,意外にもここシネスイッチで予定外の上映ということで,この機会を逃してはいけません。タイトル通り,一茂演じる男は郵便配達員。いい年して千葉の港町の郵便局で,役職にも就かず自転車(バタンコと呼ばれる)で毎日配達を続ける日々。大塚寧々演じる奥さんは数年前に他界している。娘と息子がいるが,中学3年生の娘は母親の死を受け止められずにいる。そんな時に,彼女の代理担任として原 沙知絵演じる女性が関わってくる。
まあ,いかにもお涙頂戴の家族愛讃歌の映画だけど,こういうのに弱いんですよね。一茂の大根役者ぶりや,あまりにも分かりやすい役どころできいちゃんの演技も発揮どころがないし,しいていえば原 沙知絵さんの存在は良かったかな。でも,脇役は野際陽子や竹仲直人などはいるものの,あまり有名どころはいないけど,なかなかよし。まあ,ともかくとりたてて悪くいう必要もない,いい映画です。素直に泣けばいいんです。

映画が終わって恋人と待ち合わせ。スケジュールの関係上,16時過ぎに食事をとることに。いろいろ探しましたが,結局最後に思いついて初めてナイルレストランに行きました。なんとなく,入りづらい雰囲気でしたが,まったくもって一見さんもウェルカムなお店。もちろん,ほとんどの人がカレーライスを注文します。しかも,「はじめてだったらこれね,ムルギーランチ。」と強制的に1500円のメニューを食べさせられる。もちろん,カレーとご飯。それにキャベツの茹でたものと,マッシュポテトが乗っています。そして,鶏モモ1本が乗っています。かなりのヴォリュームでしたが,店員さんに監視されている感じなので,ゆっくり味わえない。2人で一気に食べてしまいました。
しかし,次の映画も迫っているので,足早に銀座テアトルシネマへ。しかし,ここで一つの失敗。実は観ようと思っていた『ラフマニノフ』は公開初日だったのです。開演5分前に行ったって無理でした。あちゃー。しょうがないので諦めてとりあえず,慌しかったのでカフェでお茶。そして,もう一つ失敗。この後のleteのライヴはいつもどおり20時開演だと思っていたのです。まあ早く行くかなんて到着したのは19:20。すでに店内からは拍手が起こっているではないですか!なんと,19時開演でした。幸い,私が入ったのは1曲目が終わったところでした。

下北沢lete 戸田和雅子
lete登場2回目の戸田さんですが,今回は堂々の単独です。2ヵ月後にハセガワミヤコさんとの毎年恒例6月イヴェントが迫ってきているせいか,ハセガワミヤコファンの姿もちらほらと。大盛況です。私が遅れて到着した時にはすでに席は1つしかなく,受付カウンターのところで鑑賞。まあ,狭い店なので,こんなところでも十分です。この日はたまにサポートしているギターのオオニシユウスケさんに加えて,なんとトランペットの島 裕介さんが参加。ダブルユウスケです。vice versa好きの戸田さん。ライヴを見に行ったときにサポートしていた島さんの音色に惚れてしまったようです。島さんは2ndセットのみの登場でしたが,戸田さんの曲に何の違和感もなく入り込んでくる島さんのトランペット。さすがですね。彼も女性シンガー好きですから,ツボを心得ています。そして,やっぱりオオニシユウスケさんのギターの素晴らしいこと。戸田さん自身のギターも相当なものだと思いますが,やはりオオニシさんはそれに装飾を加えるというか,戸田さんも歌に集中することで相乗効果。
TOPSさんも書いてくれましたが,この日はこの狭い店で大声で野次を飛ばすひどい客がいましたが,一応演奏中ではなかったので,私は演奏に集中して十分に楽しめました。それにしても,その男は1st,2ndともに一度ずつ席を立って外に行ってしまったが,あの態度は許せませんねえ。
終演後,もう一杯注文。私の姿に気づいて島さんがやってきました。「いるねえ」これが意外なところで私に会った時の口癖。そして,オオニシさんも「またいるよこの人は」って感じ。島さんはleteがはじめてだったようですが,「あそこにあったピエロではよく演奏してたんだけどなあ」とピエロの思い出話に花が咲きます。そんなこんなでまたまた最後まで居座ってしまったのですが,戸田さんとはあまりお話できず。一緒に店を出て3人は食事という感じで,私もあわよくばなんて思ったけど,戸田さんが「じゃあ,ナルセさん,また!」というので,帰らざるをえませんでした。でも,翌日も朝早いのでそれでよかったんですけどね。

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HARCO弾き語りワンマン

4月18日(金)

吉祥寺star pine's cafe HARCO
けっこう苦労して入手したこの日のチケット。しかし,天気のせいもあって人の出足は悪かったようです。スタンディングを覚悟してライヴの前に食事をしたせいで,開場時間に15分ほど遅れてしまうが,特に整理番号無視で入場でした。そして,店内には椅子がしっかり並べられていて,立ち見のお客さんはさほど多くなかったようです。私もちょっと後方の席をゲットできたのでなんとか安心。
この日のHARCOは2度目のstar pine's cafe登場ですが,一人ピアノ弾き語りワンマンです。ほとんどが女性客。私の知り合いの顔もちらほら。この日は開場から開演まで1時間あるということもあって,というよりは私と同じく先行予約に落選してしまったナホちゃんの分も一緒にチケットを購入したので,並んで鑑賞。こういう時,同行してくれる人がいると助かります。
さて,先月のワンマン@duoに一抹の不満を感じていたこの2人に,この日のライヴはどう映るのでしょうか。「ナズナの茶漬け」から始まった,グランドピアノによる弾き語りライヴ。グランドピアノだとピアノの技術が直に音に出ます。確かに,HARCOのピアノはナカナカすごい。しかし,それと同時に丁寧さに欠けることもよく分かる。難しい旋律もこなすのだが,「難なく」ではない。やはり最近ジャズピアニストではあるが,かなり頻繁に演奏を聴いている私にはピアノを専門に弾いている人との音のブレの違いはなんとなく分かる。でも,HARCOはこれがいいんです。完璧に弾くことを望んでいるわけではなく,楽しんで弾いている姿を見,そして音を聴きたいのだ。そういう意味で,この日のステージは私にとってかなり魅力的なものだった。まあ,「文房具ルーヴ」とか,i-Podを使ったカラオケチックな「神様の両手」とか「Night Hike」はかなり飽きてしまった感がありますが,ピアノとコーラスをサンプラーに入れての「バッティングセンター」や,私がHARCOを聴きだした頃によくやっていた「嘘つき」,もちろんグランドピアノといえば「1分の1の地図」などなど,曲目もかなり満足。そして何よりもちょっとグダグダなHARCOの姿。ステージ中にも感情の起伏があって,こういうのこそライヴって感じでとても良いです。ちなみに,この日はアンコールの時に「響き合うぼくらの呼び声」のコーラスをお客さんが歌いながらHARCOを呼び寄せるシーンなどあり,ちょっといつもと違う雰囲気もありました。そして,ダブルアンコール。HARCOもけっこう感無量な感じでしたよ。
この日は終演後にドリンク引き換え。ゆっくり呑みながらお客さんの引けて行く店内を眺めながらミッコさんと少しお話したり。

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月曜ボッサスペシャル

4月14日(月)

池ノ上bobtail
昨年も行った、犬塚彩子さんのバースデイライヴ。犬塚さんはほぼ毎週月曜日に「月曜ボッサ」と題して歌っていますが,今年は偶然にも誕生日が月曜日に。ということで,「月曜ボッサスペシャル」。でも,加わるのはcasa古賀夕紀子さんだけ。
この日は家で食事を済ませ,以前から気になっていた池ノ上の十二月文庫に行ってみた。しかし,そのお店の雰囲気とは違って私好みの本は少なかった。なので,開演時間の19:45にはbobtailに到着しワインを呑みながら待ちますが,一向に始まる気配なし。以前も犬塚さんのライヴにcasaが共演した時,楽屋で彩子さんと夕紀子さんがおしゃべりしすぎてなかなかステージが始まらなかった。特にこの日は,いつもの(といっても来たことはないのだが)月曜ボッサの雰囲気で,客席も非常に平均年齢高いbobtail常連さんばかりなので,のんびりしたものです。
犬塚彩子:でも,本人は一応いつもの月曜ボッサよりは気合十分なようで,「今日はおしゃべりは控えめで曲を多く」なんていっていましたが,私からすればやっぱりおしゃべりも多かった。でも,それなりに曲も演奏してくれたので,よしとしましょう。こういう時は,場の雰囲気に飲まれないと。
casa姉妹:ということで,ゲストに古賀夕紀子さんを迎えて,彩子さんと2人で「casa姉妹」。最後にははやり,bobtail店長でシンガーソングライターPAJANこと健ちゃん登場。通常,月曜日はお休みらしいですが,この日はいつもどおり呼び出されたそう。けっこう機嫌悪い。でも,歌を歌うことは心底好きなんですね。しかも,この仲良しで素敵な女性2人とハモルのはまんざらでもない様子。
お客さんから,ケーキや花束,プレゼントなど,その後は地味な誕生日会のような雰囲気。私もなんとなく,その雰囲気を味わいながらその場にいましたが,後半はなにやら羽場さんのお話中心になってしまいました。

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メディア政治時代の選挙

飽戸 弘 1989. 『メディア政治時代の選挙――大統領はこうしてつくられる』筑摩書房,238p.,1230円.

本書は1988年のアメリカ合衆国大統領選挙の解説本だ。なんと,20年前で現大統領のブッシュの父親が当選した時の選挙。ちょうど今は大統領選挙真っ最中なので,ちょうどいいと思って取り出してきた。多分私が大学4年生の頃,メディア研究ってのが面白いって思い出して,就職活動や教育実習もしていたのに,同時に大学院受験もして(理学研究科だったので試験は9月),一社内定が出ていたのを蹴って大学院進学を決めた頃です。
なんでも,メディアとタイトルにつく本を気にかけていました。といっても,手当たり次第に買ったり読んだりしたわけではなかったのですが,この本だけは政治の分野で珍しいなと思って購入した。その後,学生の頃の気の迷いで買って,どう考えても読まないようなものは処分したりもしたけど,この本はまあ軽く読めるだろうとおいておいたのだ。「ちくまライブラリー」はあまり持っていないけど,前田 愛『文学テクスト入門』も山中速人『イメージの〈楽園〉』も,ただ読みやすいだけでなく,かなり専門性を有しているので,本書にも少し期待をかけたりして。確かに,著者はこの選挙の間,米国に滞在し,かなり密な調査を行なったらしい。しかし,彼の根底にある意識は,私が期待したような「メディアの存在によって民主主義の根底が揺るがされる」というような危機感ではなく,むしろ逆に「日本の選挙制度は米国に30年遅れている」という認識の下,進んでいる米国の状況を把握し,それを今後の日本の選挙に活かしたいという意識である。
ということで,本書の目的は,断片的にかつ表面的にニュースなどで伝えられる米国大統領選挙について,より詳しく深く知らしめること,そして同時に小難しい学術書ということではなく,読者により容易に理解してもらうような内容になっている。といっても,私はそういう文章を読むのが苦手なので,逆に断片的にしか大統領選挙について知ることができなかった。こういう文章苦手なんです。とても,一字一句丁寧に詠むには退屈すぎたので,思わず斜め読みでした。私は斜め読みってほとんどやったことがありません。そんなのをするくらいだったら読むのをやめますが,それでも箇所によっては得ることがあるのではないかと,読み進めましたが,やはりそれほど多くのことはありませんでした。
というか,やはり本書は私が求める「メディア研究」ではなかったのです。そこには「批判的立場」はなく,本書自体がメディアに組み込まれているという印象です。

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昼下がりの影絵

4月13日(日)

下北沢440 Quinka, with a Yawn
今年出た『Field Recrodings』のレコ発です。といっても、1月に発売され、発売直前にもmona recordsでライヴがあって行けなかったけど、今度もいろいろお楽しみありの440ライヴ。なんだかんだで開場時間ギリギリになってしまったので、駅から小走りしたものの、開場時間は遅れています。けっこう寒いのに結局30分近く待たされてしまう。なんかテンションが下がってしまって、整理番号2番だったけど、前方には行かず、中ほどの段差があるところの一番前に。全体を見渡すんだったら、この席は特等席なんですよね。この日は昼間のライヴで、特別お食事メニューもあるということだったので、朝食はパンで済ませてきてお腹が空いたので、早速カウンターへ。しかし、そおオーガニックフードとやらは見当たらず。440特性の玄米入りスパムにぎりに変更になっていました。1月のmonaライヴでもオーガニックフードが急遽キャンセルになったらしいんだよね。またまた残念。
今回のライヴでは、前座として、影絵のパフォーマンスがありました。Ambivalentという集団でアジアンテイストな物語と音楽。まあ、影絵自体はともかくとして、この音楽がなかなかすごかった。いろんな国の民族楽器を使っているようですが、全て一人の男性が演奏しているのです。口と両手を使って、最低一度に2つの楽器を操っています。これが聴き応えありで、そのおかげで影絵もとても素敵に演出されています。こういうの見せられちゃうと、待たされたことの憤りも消えちゃうんだよな。ずるい。
さて、この日は久し振りに小貫早智子さんのコーラス付きのQuinkaライヴ。ミッコさんが正面を向いています。今回のアルバムにはコケストラという3人組みが参加して、今回のライヴにもサポートとして登場し、ドラムレスで総勢7人のバンドなので、今までとはステージ上の配置も違います。そして、ベースの鎌田さん、今度結婚なさるそうで、おめでたい。私がQuinkaを聴くようになっていた時から、ライヴに来ていた女性だったので、交際期間も長いですね。なんだかちょっと嬉しい。やはり人数が多くてもドラムスがないので、かなり穏やかです。そのせいか、以前のようにグッとくる曲よりも、ウトウトしながら聴き流す感じの曲が多いのかもしれない。心地良く日曜日の昼下がりを過ごしました。しかし、一つ残念だったのは、この日は小学生以下が無料ということもあって、昼間の開催だし、子連れのお客さんが多く、その人たちは後方にいたのですが、他にも影絵集団の関係者も含めて関係者が後方にいて、かなり賑やかにしゃべっていたこと。まあ、これはどうしようもないのか?
アンコールで「はるにれ」が演奏され、思わず反応。やっぱり馴染みのある曲も良いですね。と、そんな私の姿を後方のフルカワモモコさんに見られていたらしい。「眼鏡をかけているからナルセさんだって分からなかった。あー「はるにれ」好きなんだなあ、と思ったらナルセさんだった。」なんて会話を楽しむ時間を惜しみつつ、恋人と待ち合わせている駅前に急ぐ。10分ほど遅刻したらかなり心配した様子。「携帯電話持ってないんだから気をつけてよ!」って感じで。この日は結局、ライヴだけで、後は下北沢の散策したり、440に近いタイ料理屋で食事したり、三軒茶屋まで歩いたり、若林にあるギャラリーに行ったり。あまりいい天気ではありませんでしたが、のんびり過ごした日曜日でした。

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芋煮会

4月12日(土)

この日は東京経済大学も2008年度初日。こちらも50人程度です。

さて,この日は私の近所の多摩川河川敷で会社主催の「芋煮会」が開催された。同じ部署からも4人の社員が参加するということで,私も恋人を連れて行った。「芋煮」とは山形料理で,毎年巨大な鍋で行なわれる芋煮会はニュースなどでも取り上げられる。まあ,豚汁のようなものだが,豚肉の代わりに牛肉,そして具材のメインは里芋です。他にも人参や牛蒡,長ネギが入っていましたね。第二段には水団も。私はグローブを持っていっていたので,見知らぬ少年や,新入社員とキャッチボールしたり,本格的な綱をレンタルしての綱引き大会など,全く予想意外に面白かった。生ビールまで登場してけっこう呑んでしまったので,一度帰宅してひと寝入りしてから下北沢へ。

下北沢440 ゆるやかな接点
ヨシンバ:ヨシンバは相変わらずだ。しかし,この日はゲストの山田タマルさんのサポート3人組としてどんな感じになるのか想像しながら聴いていた。すると,やっぱり以前から山田タマルさんをパーカッションでサポートしていた朝倉真司さんはもちろんのこと,ベース,キーボード,そして吉井さんのギターもとても素晴らしい。これならタマルさんのステージは素晴らしいに違いないと期待が高まります。
山田タマル:「手」から始まったステージはやはり予想以上の素晴らしさ。もちろん,一人ギター弾き語りも,またcafeでやっているキーボードやパーカッションとのアコースティックセットもいいけど,こんだけしっかりしたバンド編成ははじめて聴くので,とても新鮮です。「手」はCDでHARCOがキーボードを弾いていますが,同じように再現されていましたし,CDであらきゆうこさんが叩いている「秘密の静寂」とか,朝倉さんのドラムスがいいねえ。さすがに440だとちょっと音が大きすぎるようにも思いましたが,一人弾き語りの「祈り」では力強いヴォーカルも堪能できたし,意外にも「風をあつめて」のカヴァーまで。もちろん,アンコールはタマルさんも含めたセッション。
さすがに終演後にタマルさんとお話はできないだろうな,とアンケートを書いて渡して帰ろうと思ったら,随分前からタマルさんが物販のところに立っていました。お客さんと直に接するのはcafe ohanaだけの時かと思いましたが,ガードが前より甘くなってきたようです。いい傾向ですね。そうそう,危害を加えそうな人なんて滅多にいないんです。ということで,「大体アンケートに書いてしまいましたが」と少しだけお話。で,帰宅すると4月20日のcafeライヴの当選メール。嬉しいですね。

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モダーン今夜ライヴ

4月11日(金)

北沢タウンホール モダーン今夜
モダーン今夜が今年初めに4枚目にして初の10曲入りフルアルバム『天気の存在する理由』を発売し、その記念コンサートが下北沢の北沢タウンホールで行われた。私は永山マキさんがソロアルバムを出す少し前に、miggyさんと一緒に演奏している彼女を知って、聴くようになった。正確にいうと、彼女を中心とする大所帯バンドはモダーン今夜のステージは、その前にorbit blenderのイヴェント@渋谷クワトロで聴いていたが、基本的にお祭り騒ぎ的なものは好きではないので、その時は聞き流していた。しかし、ソロで活動する時に彼女が少人数編成で歌うモダーン今夜の曲はやはり素晴らしく、1枚だけだが、ミニアルバムは持っていた。今回のアルバムの前に、メンバーが大幅に減って、現在は7人編成。もちろん、アルバムレコーディングは多くのサポートミュージシャンを招いて賑やかにやっているが、そこに収録されている曲たちは、かつてロックも好きだった私のリズム魂を呼び起こすのに足るナカナカの出来だった。
ということで、無条件にこの日はこのライヴを予約したのだ。マキさん好きの友達、みわちゃんと一緒に開場を待ちます。ところで、ここ北沢タウンホールは世田谷区の施設。ちょっとネットで調べたら、ホールの使用料は驚くほど安い。しかし、もちろんただのホールなので、コンサートをするためにはそれなりの人手と技術者がいるので、大変だとは思うが、全て信頼できる人に任せるのなら、ここはいいかもしれない。平日で開場時間が18:30ということで、お客さんの集まりは思ったほどではない。幸い、最前列に2つ席が空いていたので、そこを陣取る。ん?席?そうなんです。私もスタンディングを覚悟してきたのですが、なんとフロア全体に椅子が設置されています。それにしても、スタッフの多さ。そう、私はソロ活動のマキさんを聴くようになってライヴに通い、かつて彼女が週に1度ママをやっていたバー黒猫船に何度か遊びに行くうちにすっかり仲良くなってしまいましたが、モダーン今夜はCDを出すたびにインディーズチャートの上位に食い込む人気バンドでもあるのです。開演直前までなかなか席は埋まりませんでしたが、それは単に仕事をしている人が遅れているだけであって、終演後に振り返るとほぼ満席でした。
今回のマキさんもウィッグをつけ、そして丈の短いワンピース(?)。もちろん下にタイツは履いていますが、そんな短いので腰を振り振り踊りながら唄うもんだから、最前列の私は目のやり場に困ります。あ、ちなみにオープニングは客席から男女2人のマーチングバンドば登場。初っ端から「真夜中の鼓笛隊」で場を盛り上げますが、残念ながらこちらは着席名ので一気にヒートアップはしません。それにしても、マキさんのテンションはすごい。もちろん、ドラムスの岡部量平氏も。一つ残念だったのはキーボードのタムさんは私の位置からは見えづらく、特にコーラスの2人が登場するとほとんど見えません。Bophanaの小池龍平氏をはじめとして、ゲストも数人。入れ替わりも激しく、時にはステージ背後に映像が映し出されたり、とても多彩なステージでした。着席でもどかしく感じる場面もありましたが、スタンディングだったら最後まで持たなかったかも...
ともかく、マキさんの、そしてメンバーの、もちろんスタッフも含めて熱い想いが伝わるコンサートでしたね。客席にもhitmeさんやmiggyさん、vice versaの2人、良原リエさんに大山百合香ちゃん、などなどいろんな人が来ていました。メンバーも終演後すぐにロビーに出てきてお客さんにご挨拶。いいですね、こういうの。
終演後はみわちゃんと下北沢のバーで軽く呑み。2人とも翌朝が早いので、早めに引き上げました。

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2008年度開始

4月10日(木)

渋谷シネ・アミューズ 『ジェリーフィッシュ
『迷子の警察音楽隊』に続いてイスラエル映画。イスラエルというとパレスチナ人側からすると悪の国家だが,やはりそこに暮らす人が全て悪人であるわけではない。世界を知るって,とても難しい。
さて,本作は10年前くらいにいろんな国で流行った,緩やかに結びつくオムニバス形式。主人公は結婚式場で働く女性。恋人が去るところから物語は始まる。住んでいる部屋は雨漏りがひどく、職場はクビになり、怪しげな少女と出会い、預かることに。でも、その少女もいなくなってしまう。彼女が働いていた結婚式場で結婚式を挙げた若いカップルは、新婦が足を骨折してしまい、新婚旅行の海外旅行はキャンセル。国内の海の見えるホテルで我慢するが、いい部屋は取れず。てな具合で、なにやらうまくいかない人生の一コマ一コマを描きながらも、なんとなくそんな人生にも幸せを感じさせてくれる素的な映画です。
ジェリーフィッシュといえば、海に浮かぶゼリーということでクラゲのことですが、以前ここシネ・アミューズに併設されていたカフェがなくなり、ロビーが広くなったわけですが、そこではクラゲの写真展開最中。ところで、「ジェリーフィッシュ」といえば、フルカワモモコさんのアルバム『美重箱』の1曲目に収録されている名曲。後日、Quinkaのワンマンでモモコさんにお会いした時にそんな話題をしてみました。映画好きの彼女ですが、まだ観ていないとのこと。「私に断りもなく、こんな映画公開してねえ」とか「広くなったロビーで歌わせろ!」などと面白い会話でした。

さて、映画の後、急いで白金高輪に移動。以前、扇谷一穂さんが個展をしたroom021というギャラリーで、また個展が開催されるということで、調べていたら、なんと今会期中なのが、naruseという服飾デザイナーさんの新作発表がなされているということで、恋人を連れて訪れてみました。とても可愛らしい服ばかりで、私も欲しくなりますが、さすがにここまで女の子っぽいのは着られません。といっても、生地に柄はほとんどなく、色も素朴なものばかりです。デザイナーの成瀬文子さんがいらしたので、名字ネタで盛り上がります。宝塚在住とのことでしたが、親戚以外で成瀬さんに会うのは初めてとのこと。私の両親は大阪なので、関西にはそれなりに多いと思っていたが、そうでもないらしい。

さらに急いで市ヶ谷に。この日は法政大学「地理学I」の初日です。50人くらいの学生が来てくれました。まあ、年度はじめはこんなものです。やはり女性は少ないですね。一通りのガイダンスの後、出席に一言書いてもらいましたが、予想したよりは反応がよさそう。何人かは話しかけてくれて、幸先いい感じでしょうか。
この日のライヴは吉祥寺ですが、またまたJR中央線が午前中は不通で、午後になってもダイヤ乱れが解消されないというので、渋谷を経由して井の頭線で。雨の日に困りますね。そのとばっちりで京王線や井の頭線にも若干のダイヤ乱れが。stringsについたのは開演ギリギリでした。

吉祥寺strings 太宰百合strings trio
実はこの日は恋人が講義を聴いていたので、ここまでずーっと一緒。当初、ライヴは一人の予定でしたが、着いて来てしまいました。でも、太宰さんは先日の汐留で聴いているし、橋本 歩さんもblues alleyで経験済み。まあ、どちらも本領発揮というステージではなかったので、この日のステージは楽しんでもらえるはず。一人での予約席はこの週の2回と同じようにピアノ脇の席だったので、2人が並んで座れる後方のカウンター席に代えてもらう。やっぱりこっちの方が良いですね。
さて、改めて紹介すると、今回ようやくstringsの井上さんによって命名されたというこの女性3人トリオは、ピアノの太宰百合さんを中心に、チェロの橋本 歩さん、そしてヴァイオリンのmaikoさんという編成。年初めに続いて2回目の組み合わせですが,太宰さんを中心として,maikoさん,歩さん,そしてオーボエのtomocaさんのトリオ組み合わせはいろいろ見ているので,2回目という感じがしない。まあ,ともかくトリオジョイナスもAsa festoonさんの時もそうだけど,太宰さんの周りに集まるミュージシャンたちはどなたも素晴らしい人ばかりなので,本当に安心して聴けます。この日はmaikoさんのCDにも太宰さんのCDにも入っているピアソラを,しかもピアソラがこの編成のトリオのために書いた曲ってのを演奏してくれる。他にもジャズのスタンダード曲で,歩さんがチェロでベース音を出したり,見所,聴き所満載。恋人も気に入ってくれたようです。
終演後に歩さんと私の誕生日ライヴの打ち合わせをちょっとして,もっとゆっくりお話していたいところですが,翌日も仕事なので,それなりに切り上げて岐路へ。

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覗くひと

アラン・ロブ=グリエ著,望月芳郎訳 1970. 『覗くひと』講談社,288p.,650円.

『嫉妬』,『消しゴム』に続いて,ロブ=グリエの作品を読むのは3作目。相変わらずわけが分かりません。あらすじを書けば,なんてことはない。マチアスという男性の主人公がいる。彼は生まれ故郷に行商のために帰ってきた。彼は腕時計の行商で,週に数往復しかないこの島を訪れる。朝について夕方に帰る船に乗る予定。この島の世帯数は限られているので,港町で自転車を借りれば回るのはたわいない。しかし,実際に回ってみると,思うようには売れず,またたまにはかつての知り合いに出会って引き留められたり,自転車が故障したりで,結局寸でのところで船を逃してしまい,数日宿泊するはめになる。その数日間の1日に,どうにも行商を諦めたっぽい怪しげな空白の1日がある。しかし,翌日になるとそのことを忘れたかのようにまた時計を売りに歩く。そんななか,ある少女が一人行方不明になるのだが,なんだかんだ町は騒いでいる間に,次の船に乗ってマチアスは島を後にする。そんな物語。しかし,その一つ一つの出来事の描写が曖昧で,主人公の記憶も曖昧で,錯綜していて,記述は繰り返す。どうやら,その行方不明の少女は,マチアス自身が暴行をし,殺害してしまったということになるらしい。しかし,それにも明白な動機もあるわけではないし,そもそもそれは計画的なものなのか,衝動的なものなのか,サッパリ分からない。
まあ,恐らく1955年に原著が出たときにはそのこと自体が意義があったんだろう。もちろん,有体の誰にでも理解可能な事実の羅列のような退屈な小説と比べて面白いのは間違いない。はやく,『去年マリエンバードで』を手に入れたい。

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好々爺ライヴ

4月9日(水)
吉祥寺strings コーコーヤ
そういえば,いつもMC担当の江藤有希さん。このゆにっとは一体誰がリーダーなんでしょうか。というか,それぞれに役割があるところがこのトリオのいいところかもしれません。都内ではプラッサオンゼを拠点にしていたコーコーヤ。あ,そうそう,有希さんのMCによると,以前までko-ko-yaという表記だったのを,カタカナ表記にしたそうです。夏のCD発売をにらんで,拠点を増やす計画でしょうか。ここstrings初登場。最近音あそびも聴いていないので,ピアノを使わないstringsも久し振り。ちょっと新鮮です。コーコーヤのファンとプラッサオンゼの常連さんとがかぶっていることが多いのでしょうかね,プラッサより客席の少ないstringsはすぐに満席かと思いきや,程よい感じです。
それにしても,いいなあ,このトリオ。MCも,もちろん演奏も,そして普段女性シンガーのサポートではみせない笹子さんの表情。とにかく,最近ではかなりライヴが待ち遠しいトリオです。あまり説明は要りません。5月には谷中ボッサでもライヴするということで,早速予約。今回は2ndステージの前にトイレ待ちをしていたところで,江藤さんが目の前のお客さんに写真撮影をお願いしていた。彼女は「それはかまわないけど,私写真ヘタよ」というもImgp1281んだから,隣にいた黒川さんが,「じゃあ,ナルセさんにお願いしたら」ということで,大役を仰せつかりました。最近,デジタルカメラの扱いにも少し慣れてきた私ですが,江藤さんのカメラは私の持っているのよりもコンパクト。コンパクトな方がもちろんカッコイイのだが,実はシャッターが非常に押しにくく,テブレしてしまうことが判明。満足できる写真はあまり撮れませんでしたが,構図的に気に入ったのを後日江藤さんに送ってもらいました。ピアノに映る黒川さん。トランプのクイーンのようですね。
そんなこんなで,ようやく江藤さんとも少し仲良くなれた今回のコーコーヤライヴでした。帰りの電車では先にお店を出たはずのTOPSさんと一緒になったので,久し振りにおしゃべり。

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日曜の昼の正しい過ごし方

ちょっと宣伝です。いつも私のblogを読んでくださっている皆様。
今度の日曜日にとても素的なイヴェントがあります。私からもお勧めです。
まだ、予約に余裕があるようですので、是非遊びにいらしてください。

2008年4月20日(日) 
Greetings from seasons[1-Spring] 

時間:
11:30 オープン
12:30- casa
13:30- おひるやすみ フードドリンク&おかいものをお楽しみください
14:00- エリ&miggy
15:30 クローズ

MusicCharge:2700円

演奏:
casa古賀夕紀子vocal 古賀美宏guitar guest:守屋拓之wood bass)
エリ&miggy (大橋エリmarimba、宮嶋みぎわ)piano
フード/ドリンク提供:アスカフェ 
石けん販売:+nicori+

ご予約受付中
お名前/人数/お電話番号を明記の上miggy+0420@auone.jpまでメールにてお申し込みください。携帯電話からでも送信いただけます。
(ご予約受付順に返信メールが送信されますのでmiggy+0420@auone.jpからのメールを受信できるよう設定をお願い致します)
*万が一、人数変更/キャンセルの場合は、必ず前日までに同アドレスへご連絡くださいますようお願い致します。

会場:森のテラス
〒182-0003 東京都調布市若葉町1-32-13 TEL / FAX 03-3307-1987

*森のテラスは半屋外の会場ですが雨天決行いたします。
*一軒家を改装した会場のため、お子様連れのお客様でもお楽しみいただけるかと思います。どうぞお気軽に、予約先メールアドレスへお問いあわせください。

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たまにはメランコリックな気分もある

4月7日(月)

吉祥寺strings
この日は「みちしたの音楽」こと道下克己さんが大阪からやってくるということで、今回はピアニストの宮嶋みぎわさんがデュオとして3日間東京ライヴツアーを行う。前日は下北沢BIG MOUSEで、この日は2日目、翌日は池ノ上bobtailという日程。私はピアノを取り囲むカウンターの一番奥の席に案内されてしまった。このことがきっかけでなんだかこの日は気分が落ちてしまう(まあ、このことだけが原因ではないけどね)。私が開演15分前に到着した時には4番目くらいだったのに、あっという間に満席になる。私の隣はTOPSさんでしたが、注文もしにくいし、だからといって身動きも取れないし。大人しく本を読んでいましたが、なんだか集中できない。
BE THE VOICE:久し振りのBE THE VOICE。基本的にstringsは対バン形式ってのがないので、どんな感じかなあと思ったけど、1stセットがBE THE VOICEで道下さんも数曲参加しましたが、miggyさんの出番はなし。私の精神状態のせいもあるけど、グッとくるというよりはさらっと心地良い感じのステージ。でも、道下さんのトランペットが入ったときはなんとなくテンポがずれていたような気もする。まあ、当日合わせでしょうからしょうがないですかね。
道下克己+宮嶋みぎわ:道下さんの演奏はいつもbobtailだけど,2,3度聴いたことがある。いつも若いギタリストと2人の演奏だ。道下さんはおおはた雄一さんやflex lifeのCDにも参加していて,そういうときには本人たちがライヴに遊びに来たりする。おおはたさんのアルバムではhitmeのサックスとホーンセクションを組んでいるが,そのhitmeの相方,miggyこと宮嶋みぎわさんのピアノとのデュオ。今回はトランペットの出番が多かったですが,なんとなく以前聴いた時ほど「スゴイ!」って感じがありません。後半ちょっと登場したフリューゲルホルンで,ようやく素晴らしい音色を実感。なんとなく,このお店の雰囲気が道下さんの気取りのない人柄に合わなかったような気もします,と分かったような偉そうなことを書いていますが,それはもちろん受け取る側の私の問題です。なんとなく,この日はライヴを聴く気分ではなかったのかもしれません。そんななので,終演後いつも仲良くお話させてもらうmiggyさんにもなんて声をかけていいのか分からず,そのまま帰ろうとしましたが,miggyさんが声を掛けてくれました。挨拶だけですみません。
まあ,こんな日もあるさ。

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ラヴコメ2本

4月6日(日)

久し振りに一人で過ごす週末。ライヴの予定もないので、ちょっと浮き足立ったフランス映画を2本。

銀座シネスイッチ 『地上5センチの恋心
カトリーヌ・フロという、実年齢50歳の女優が主演。早くに夫を亡くし、ゲイで美容師の息子と、どうしようもない男を連れ込んでいるニートの娘を持っている主婦。百貨店の化粧品売り場で働き、人生最大の楽しみが大衆小説で自分がなりえない人生を疑似体験すること。特にバルタザール・バルザンという名の作家の作品が大好き。アルベール・デュポンテル演じるこのフランス人作家が、新作のプロモーションで、彼女の住むベルギーにやってくる。喜び勇んで会いに行くが、あまりもの緊張でボロボロ。
だが、その後いろいろあって。二人は急接近する、というラヴコメディ。以前にもレニー・ゼルウィガー主演の『ベティ・サイズモア』っていう映画があって、主人公が昼ドラマの主人公にメロメロになってしまうというのがありましたが、本作で主人公は憧れの作家と近づいても、心で浮き足立っていても実際の対応は非常に現実的。『ベティ・サイズモア』もとても面白かったけど、本作もカトリーヌ・フロの演技がとてもキュートで好印象です。ちなみに、フロは近日公開の『譜めくりの女』でも主演級の出演をしています。

シネカノン有楽町2丁目 『プライスレス 素敵な恋の見つけ方
続いてはオドレイ・トトゥ主演作品。玉の輿を狙って、高級ホテルのパーティに出入する女性を演じます。そんな彼女にとあるホテルの荷物運びが恋をしてしまうという物語。はじめはホテルの従業員であることを隠して、彼女に接近するのだが、それがばれてからは冷たくあしらわれる。しかし、彼女に付きまとっているうちに、彼自身もとあるホテルで金持ちの初老女性に目を付けられて、玉の輿仲間として彼女と再び仲良くなる。まあ、それからの展開はご想像の通りのハッピーエンドですが、金持ち男性の気を引こうという女性ですから、毎回露出の大きいドレスを着るオドレイはナカナカセクシーです。そこはフランス映画ですから、肝心な部分が見えないような最新の配慮はなし、時折きれいな裸体を拝見することもできます。かといっておおっぴらにヌードというわけではない。この辺がラヴコメディのいいところですね。

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一十三十一さん,ポリープ手術

4月5日(土)

渋谷シネマライズ 『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎
ヘンリー・ダーガーという人をご存知だろうか。私は作品,東京藝術大学大学院出身の友人に誘われて原美術館まで,ダーガーの作品展を観に行った。名前は知らなかったのだが,そこで観たペニスの生えた少女の姿の絵は見覚えがあった。そう,斎藤 還『文脈病』(青土社,1998)の表紙に用いられ,本文でも言及されている作品だ。この作品はダーガーが生涯をかけて作成した15000枚に及ぶ長編小説『非現実の王国で』の挿絵である。この物語は子どもを奴隷として使っている王国のなかで,その子どもたちを救い出すべく立ち上がった7人の少女,ヴィヴィアン・ガールズらによる反乱戦争の物語である。ダーガーは亡くなって,管理人がその部屋を整理するまで全くその奇怪な作品を知られることのなかった孤独な老人。
そんな肖像写真も3枚しか残されていない知られざるアウトサイダー・アーティストを追ったドキュメンタリーフィルム。この物語を挿絵を加工してアニメーション化したもので語りながら,彼の存在を知る人の証言を交えながらフィルムは進行します。ナレータの一人にはあの名子役,ダコタ・ファニングが務めます。
多分,劇場公開用というよりテレビ番組として作成されたものだと思いますが,とても良くできていると思います。

渋谷ユーロスペース 『接吻
続いて観たのは小池栄子主演映画。豊川悦司演じる男性は無差別に選び出したとある家に忍び込み母親を殺し,帰宅した娘,父親を次々と殺害するという事件が起こる。その弁護をするのは仲村トオル演じる国選弁護士。その事件の逮捕の映像をみた小池栄子演じるお人よしな幸薄い女性は,その殺人者の不気味な笑顔に惹かれてしまい,その事件にのめりこんでいき,裁判を傍聴し,弁護士に接近し,被告に差し入れをする。そこからエスカレートしていく物語だが,これがなかなか見応え十分の展開で面白い。小池栄子の演技は決して自然なものとはいえず,映画の作りも古臭い感じもしないでもないが,それがまたいい味を出している作品。
ここでネタバレはしませんが,この映画のタイトルがようやく分かるラストシーンも意外で面白いです。

渋谷duo music exchange perfumed garden
このイヴェントは一十三十一主催のようでした。実は,一十三十一ちゃんは最近喉にポリープが見つかってしまい,緊急に手術が必要だとのこと。他人のイヴェントだったら出演をキャンセルするところですが,自主企画であるために,このイヴェントを最後に手術に入るとのこと。最低3ヶ月はライヴで観られませんし,彼女を励ますためにも早々にチケットを購入しておいてよかった。今回もDJはL?K?O氏だが,あまり興味はなし。
de de mouse:まずはじめに登場したのはこちら。男性一人が機械を前に立ってそれをいじったりたまに鍵盤を弾いたりしながらその場でミックスしていくというスタイルの演奏。こういうジャンルは詳しくない,というか好きではないので,こんな説明で正しく伝わるかどうか,もっと一言で表現できる言葉があるように思いますが,まあどうでもよいというかんじでしょうか。それにしても,この小柄な男性はとても楽しそうで,そしてリズムに乗って身体がよく動くもんだ。ちなみに,外人の男性がその隣でマッキントッシュ2台を使ってVJをしていました。
i-dep:ハセガワミヤコや永山マキのサポートとしてウッドベースを弾いている高井亮士さんが所属するバンド。こちらもどういうジャンルと表現すればいいのですかね。1曲目は男4人,キーボーディストがリーダーのようです。ベースにギター,テナーサックスは流線形のライヴでも演奏している人なので,知っていましたが,もう一人のフロントマンという感じ。ここまで立ちっぱなしで疲れてしまったので,程よい具合に身体をほぐせるいい感じのリズムです。先日,戸田和雅子さんのライヴに遊びに来ていた高井さんにちょっと話しかけたら,ちょうどこの日のライヴのリハーサルをその日にしていたらしく,「自分たち主催のイヴェントじゃないので,好き勝手に暴れます」といっていたので,かなり明るめで,テンポのある曲が集められたのでしょうか。高井さんのベースも目立っていて,演奏は素晴らしいが,どっぷり好きにはならないタイプかな。などと思っていると,ヴォーカルの女性が登場。男性人と比べるとだいぶ若いようだ。とても透明感のあるショートヘアの素敵な女性。高音の響く歌声もうーん,どうかなあ。やっぱり個人的に聴いていて,歌詞が入ってこないのはイマイチなのかもしれない。洋楽は逆なんだけどねえ。
一十三十一:さて,登場しましたよ一十三十一ちゃん。この日もサックス奏者ゴセッキーを加えたいつもバンドメンバー。新曲もあったけど,基本的にはいつもどおりのステージ。この日はスミレさん側ではなく,レオ君側だったのこともあるかもしれないけど,グッとくるシーンが少なかったのが事実。ただ,やはり本人が自分の喉のことを「ある日起きてメールチェックしようと思ったら,ヤフーニュースで自分が出てた」とお笑いネタにして報告する,その姿は見ていてちょっと辛かった。まあ,ともかくこの手術がいい方向に行くことを願うばかりだ。
終演後,さすがに一十三十一ちゃん。この日は当分ファンたちに会えないということで,またファンの方も励ましのメッセージを伝えたいということを酌んで,CDとグッズ購入者にはサインをします,ということになっていた。私も彼女と一言交わしたいところだったが,改めて購入するものもないし,本人も再登場するのに準備時間を要していたので,帰ることにしました。

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エッフェル塔

ロラン・バルト著,宗 左近・諸田和治訳 1979. 『エッフェル塔』審美出版,100p.,890円.

1969年に「記号学と都市の理論」と題した講演を行なった(1975年の『現代思想』に翻訳あり)ロラン・バルトだが,日本について論じた1970年の『表徴の帝国』(翻訳1974年,新潮社)とともに,本書は都市の記号学的解釈の書といえる。
実は本書の翻訳にはみすず書房から,エッフェル塔の写真を散りばめたちょっと大判のものが出ていて,学生時代に大学図書館で借りて,バルトの文章部分だけをコピーして持っていた。しかし,数年前に古書店でこの審美出版のを見つけて購入しておいたのだ。こちらも,最近話題にしているバベルの塔論の延長線上で読む時期がきたと思い,読んだ。本書でバルト自身の文章は約半分で,残り半分は訳者によるバルト論になっている。発行当時はバルトを理解する助けになるだろう文章だが,今日読むには逆に本文の印象を薄めてしまうような気がして残念。
一般的にバルト前期と呼ばれる時期の作品で,構造主義的思考として特徴付けられる。確かに,ちょっと押し付けがましい断定的な解釈が多いが,やはりそれは非常に魅力的でもある。例えば,『象徴の帝国』を日本という国を日本語も読めない著者が面白おかしく論じたオリエンタリズム的なものにすぎない,という批判もあるが,あくまでもバルトは彼自身に現前する記号としての「日本」を論じ,しかもその記号が「中心の空虚」というまさに記号の本質を体現している記号であることを強調したにすぎない。本書のような小文はパリ全体ではなく,それを象徴する一つの記号要素であるエッフェル塔を取り上げたものにすぎないが,やはりそこには記号としての都市パリが念頭に置かれていて,パリを表現する中心でありながら記号内容に満たされていない過剰な記号表現としてエッフェル塔を捉えている。そうなると,同じ時期にデリダによって論じられたポスト構造主義的記号論に近い主張がすでに含まれているようにも思える。
まあ,今日でも「都市の記号論」が成立するかどうかは疑問だが,そのことを考えるためには必読の書だ。

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今年初casa

4月4日(金)

この日は急遽,若くして技術士の試験に合格した社員をお祝いする呑み会があったために,30分ほどそれに参加して,オリオンビール1杯に,沖縄料理を急いで詰め込んで表参道へ。

青山プラッサオンゼ casa
久し振りにcasaのライヴに行けた。昨年は17回も行ったのに,今年は4月になって初めてのライヴだ。予約はなしだったけど,最終的には大盛況で嬉しい。店内に入ると,クラウジアさんが「あなたはここ」と私がよく座る席に案内してくれる。服部さんなどの常連さんも来ていましたが,そのやりとりにウケル。「だって,あなたはいつもそこでしょ?」とおとぼけクラウジアさん。そんな久し振りの私の姿に夕紀子さんも驚きの顔。「いらっしゃらない間に新曲も増えましたよ~」といわれたが,それを痛感する1stステージ。
この日は最近のバンドメンバーが島さんを抜いて勢ぞろい。そんなメンバーでテンポの良い曲を中心に新曲も多く,ちょっとついていけない感がある。夕紀子さんも痩せたみたいだし,美宏君は髪が伸びていて少しやつれた感じだし,ちょっと疎外感を感じる1stステージでした。
2ndステージでちょっとお客が入れ替わる。遅れてきたのは予約していた3人組。大きな旅行鞄を預けもせずに客席に。演奏が始まっても携帯電話でなにやら交通機関の時間など調べながら大きな声で情報交換。そして,変わりばんこに煙草を吸う。アンコール時にはついに私は煙に耐えられずに席を立ち,入り口の階段に座って聴くはめになってしまった。演奏が終わって店内に戻ると,彼らは会計を済ませて出て行こうとする。入り口で私は美宏君とお話していましたが,彼らは美宏君に「よかったよ」と声を掛けていく。全く意味不明で頭にくる。まあ,そんなことにまた文字を費やしてしまいました。2ndステージでも新曲がありましたが,比較的落ち着いた曲を集めていて,とても落ち着けるステージ。改めて,やっぱりcasaを好きだと実感。新曲の1曲はどことなく遠藤賢司の「雨上がりのビル街」を思い出す一節もありました。そういえば,以前1度だけカヴァーしたこともありましたね。アンコールでは自主制作CD『はな うた リズム』にしか収録されていない曲を披露するなど,新曲たちで新しい展開をみせながらも以前と変わらないcasa。やはり「casa=家」というだけあって,この先も落ち着ける場所であってくれるでしょう。

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花見から夜景まで

4月3日(木)

翌週からは大学の講義が始まる。木曜日が一日中休みってのは当分はないということ20080403_004 で,有意義に,そしてのんびりと過ごそうと,恋人と一緒に私の近所の桜ヶ丘公園にお花見をしに行くことにしました。近所といっても,坂道で2km以上,散歩には十分すぎるコースです。しかもちょっと道を間違えて,たまたま渡った橋の名前がこれ。
公園につく前から,立派なお花たちに出会います。公園につくと,20080403_006 早速芝生の坂道をダンボールで滑り降りる子どもたちを発見。うー私もやりたい!この公園は数年前にも一度来たことがありますが,起伏が激しく20080403_013 て,意外に花見スポットは多くない。一通り回って到着したところに「花見の坂」ってのがあって,すでに多くの人が花見をしていましたが,わたしたちも随分花の散ってしまった桜の木下で一服。こんなお弁当を作ってきました。一応,デザートも持ってきました。帰りの道中でもさまざまなお花たちに出会います。

20080403_03320080403_022 
一度帰宅してゆったりしてから,今度は都心に繰り出します。

日比谷スカラ座 『マイ・ブルーベリー・ナイツ
ウォン・カーウァイ監督最新作。主演はなんとジャズ・シンガーのノラ・ジョーンズ。まあ,カーウァイ監督作品は役者の演技で勝負するものではないので,話題性の点でも,ヴィジュアル的にも,そしてこの物語の主人公としても,役者としては初々しいこの配役は納得。といっても,ノラ・ジョーンズをちゃんと聴いてもいない私にとってはお目当てはそれ以外の出演者。前にも公言したかもしれませんが,私にとって理想的な女優である,ナタリー・ポートマンに,これまた大好きなレイチェル・ワイズ。
ストーリーはこんな感じ。ノラ演じる女性エリザベスは男に裏切られる。彼女は彼がよく来るカフェを訪ねて,彼の消息を尋ねる。そのカフェを経営するのがジュード・ロウ演じる男性ジェレミー。ジェレミーは彼は別の女性と一緒に来たとエリザベスに告げ,エリザベスは今度彼が来たら鍵を返してくれと鍵を置いて行くが,その鍵の行方が気になって毎晩のように閉店時にそのカフェに通うことになる。彼女は毎日余ってしまうブルーベリーパイをほおばりながら,ジェレミーに愚痴を聞かせる。そんな感じで2人は近づくように見えながら,エリザベスはまだ彼を忘れられずに旅に出ることにする。ちなみに,私は予告編を観た時点でノラ・ジョーンズとレイチェル・ワイズの顔の系統が似ていると思っていた。それがキャスティングで意識されているかどうかは分かりませんが,エリザベスがまず辿り着き,働いているバーでデイヴィッド・ストラザーン演じるアニーという,毎晩一人で飲んだくれる男と出会う。彼はレイチェル・ワイズ演じるスー・リンを忘れられずに毎晩呑んでしまうのだ。いつもは誰とも話すことなく閉店まで呑んでいるのだが,エリザベスと出会って,アニーは彼女とは話すようになる。この展開,私は勝手にノラとレイチェルが雰囲気的に似ているからではないかと想像している。ちなみに,ストラザーンは『グッドナイト&グッドラック』で主人公のキャスターを見事に演じた俳優。すっかり徐々にノラの魅力を感じていたところでの,レイチェルとのシーン。いやあ,やっぱり本物の女優の貫禄は違うと申しましょうか,どうにもノラが子どもっぽく見えてしまいます。まあ,年齢的にも8つ違うようですけど,やはりレイチェルは洗練された美しさがありますね。
さて,次の街ではナタリー演じる女性ギャンブラーと出会います。ここでもやっぱりナタリーの存在感に圧倒されます。今回はギャンブラーということで誰も信じない,キツイ役どころ。いやあ,ステキです。メロメロです。今年でもう彼女の出演作3本目ですから,いい年ですねえ。
まあ,そんなことはさておき,エリザベスは旅先からカフェにジェレミー宛の手紙を書いていました。旅の終わりに想う人は,ってことで最後はニューヨークのジェレミーのもとに戻ります。結局,ジェレミーとのそれからは鑑賞者の想像にお任せしますというラストでしたが,なんとなく『恋する惑星』を思い出すような全編軽い感じがいいですね。

さて,この日はまだ予定があります。日比谷のsoup stock tokyoで軽い夕食を食べて,汐留まで歩きます。

汐留パーク・ホテル・ラウンジ 太宰百合tomoca
なんと行き先はパーク・ホテルという高そうなホテルの25階。こちらは25階から10階分がホテルになっていて,25階はフロント&ラウンジ。夜景の見渡せる窓際はレストランにもなっています。その中央のラウンジはなんとホテルの10階分吹き抜け。そう,このホテルは全室外側に向いていて夜景が見られるんでしょうね。かろうじてフロントの背後はガラス貼りで東京タワーが見えるようになっています。
そんなホテルのラウンジでオーボエ奏者tomocaこと広多智香さんとピアニスト太宰百合さんの演奏が聴けるというので,滅多に足を踏み入れない空間に来てみました。もちろん,ミュージックチャージはありませんが全く無料ってわけにもいかず,バーテンダーが注文をとりにきます。ワインが1杯1200円とか1400円とか。2人で3000円弱かかりましたが,40分のステージを2回楽しみましたので,十分でしょう。さすがに洒落たホテルということで,tomocaさんの衣装,ヘア&メイク,ばっちりです。一人,どうやらtomocaさんファンの男性がきていたようですが,基本的に外国人が多く泊まるホテルのようで,1ステージ楽しむ人はいても,じっくり聴いているのはその人と私たちくらい。でも,目立って迷惑な客もいなかったし,なかなか楽しめました。ちなみに,曲目は当然2人のオリジナル曲はなかったものの,松田聖子「sweet memories」なども交えつつ,なかなかウィットが効いています。さすがの2人。帰り際には太宰さんが挨拶しにきてくれたし。
なかなか充実した1日でした。

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ピエール・リヴィエールの犯罪

ミシェル・フーコー編,岸田 秀・久米 博訳 1975. 『ピエール・リヴィエールの犯罪――狂気と理性』河出書房新社,291p.,1800円.

本書は以前の日記でも紹介したように,フランスのドキュメンタリー映画『かつて,ノルマンディーで』に登場する30年前の映画『私ピエール・リヴィエールは母と妹と弟を殺害した』のもとになった作品。編集といっても,フーコー自身の文章は7ページの「まえがき」と,「物語られる殺人」という10ページにすぎない。そもそも,本書は当時の訴訟記録,新聞記事,被告自身による手記,法医学的鑑定書などが半分を占める。そして,後半がフーコーの文章を含めた現代のさまざまな立場の人による評論文,そんな構成になっている。
さて,この犯罪。1835年に当時20歳だったピエール・リヴィエールが,妊娠中の母親,18歳の妹,そして8歳の弟を殺害したというもの。本人は事件後,1ヶ月ほど近くを放浪生活して,ようやく逮捕される。裁判における地域住民の証言によると,ピエールは以前からその素行により住民たちには狂人と見做されていたことが分かります。今回の犯罪に関してもそのことが原因だろうと。ちょうどこの時代に法医学が確立しつつあり,精神科医によって,犯罪者の精神状態が診察され,その結果によっては犯罪の責任を問えない,というあれですね。しかし,ピエールは鑑別所で自らの生い立ちと,殺人に至る経緯,そして殺害後の行動についての詳細な手記を作成します。そもそも読み書きすら十分に学んでいないただの農夫がです。ここがこの事件の特殊性です。
今日,子どもが親を殺すことは現代的な病だなんていわれるけど,19世紀ではこの種の犯罪は珍しいものではなかったようです。よって,この犯罪が現在でも関心を引く点は,犯罪者自身によるこの手記の存在である。しかし,本人によればこの手記はそもそもは殺人実行前に書かれる予定であったし,実行後はそんなことは忘れてしまったかのように放浪し,予審が始まった拘留中に書き出す。しかし,この手記もその後の裁判で,雑誌で,新聞で正当には扱われなかったようである。もちろん,本人は死刑を望んでいたわけだが,この理性に満ちた手記はむしろ,被告を極刑にするの有利な資料だったのに,そうはならない。原告や陪審員たちは結局,どんな刑を望んだのだろうか。結局,裁判では死刑が決定するのだが,その後陪審員たちの働きかけによって,国王への嘆願で恩赦が下り,終身刑に減刑になる。しかし,最終的にピエールは独房で首を吊って自殺してしまうのだ。
まあ,ともかく現代的な感覚では意味不明なことが多いこの犯罪ではありますが,資料の提示から時代的な背景の分析など,非常に丁寧に編集された本で,とても読みやすくて面白かったです。
ちなみに,この本を読み終えようという時に『接吻』という映画を観ました。

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ライヴ会場に忘れ物2回目

3月31日(月)

青山月見ル君想フ シーシャ・ミーティング
結局のところ,いまいち趣旨がわからなかったイヴェント。どうやら,旅人&写真家である須田 誠という人物による主催らしいが,シーシャとは水煙草のこと。店内にも何台か置いてあり,500円で吸えるそうです。料理もいつものメニューはなく,アラブかアジアかどこかの豆のスープのみ。まあ,私は食べましたけど。
まずは,この須田さんによるトーク。お相手は浅草で外国人向けの安宿ゲストハウス「カオサン東京」の経営を展開する植田富男なる人物。まあ,外国人向けの宿泊施設経営をしているくらいですから本人も外国旅行好き。まあ,旅好き2人のお話は面白いといえば面白いんだけど,1時間もするようなものだろうか。会場もけっこうしらけているように思う。旅ってのは結局は自己満足であり,写真ならまだしも,言葉で説明してもね。
おっと,ここで意外な人たち現れる。HARCOとQuinkaこと,青木夫妻です。そういえば,先日のHARCOワンマンライヴの時に良原リエさん遊びに来てたっけ。
trico!:ということで,良原リエさんのユニットtrico!。この日はよく一緒に演奏している山口ともさんと, 上々颱風のベーシスト西村直樹さんの3人です。セッティングの時に岡部量平君も働いていましたよ。まあ, 上々颱風といっても私は名前しか知らないわけですが,まあ,こんな組み合わせですからすごくないはずがありませんね。皆好き勝手やってるんだけど,それがなんとも心地良い。基本的に遊び心だけで成り立っているような音楽ってのがいいですね。それにしても,ともさんのお子さん(と思われる)可愛かった。
タブラクワエイサ:こちらはエジプトの太鼓集団。男ばかり7人です。ステージだけでなく,ステージからも降りたり歩き回りながらの演奏。
まあ,確かに面白いんだけど,trico!以外の2組は30分くらいでよかったと思うイヴェントでした。まあ,ギャラのことなどもあって同等の時間が割り当てられて然りなんだけど,出演者によって持ち時間の違いがあってもいいんじゃないかとときに思うこともある。
終演後,けっこうすぐ帰ったんだけど,なぜか会場に本と眼鏡を忘れてしまった。

4月1日(火)

朝,mixiを見ていたら,この日立川で松下美千代さんが演奏するというので,予定を変更して行くことにした。仕事を終えて,一時帰宅して簡単な夕食を作って食べてから出かけます。立川は意外に近く,30分もあれば十分です。JR立川駅に久し振りに降り立ってビックリ。大宮駅にもあるecuteができていましたよ。確か,あそこはみどりの窓口だったはずだ。ルミネの前面にもBEAMSとかが出ていて,すっかり大宮駅のようになってしまった。思わずどっち口に降りたらよいのか分からなくなる。まあ,幸い初めて行くお店ではあったが迷わずについて安心。

立川ジェシー・ジェイムス TWINS
ジェシー・ジェイムスといえば,2月に観たブラッド・ピット主演映画『ジェシー・ジェイムズの暗殺』の主人公の名前だ。強盗の主犯格であり,ならず者。英雄列伝として語られた人物は実際にあるお話だったようですね。地下にあるこのお店は入り口の方にグランドピアノが置かれたステージがあります。
私はカウンターの一番入り口に近い席に案内される。ミュージックチャージが2000円と安いので(しかも,なんとボトルを入れると会員料金1500円になる),フラッと来てみたのだが,なんとワンドリンク+ワンフード制。なんだそういうことか。ならば,家で食べてくるんじゃなかった。と思いつつ,軽食というものはあまりメニューにないので,800円のピクルスを注文。ドリンクはウィスキーが中心。こだわりのあるお店です。
さて,TWINSとは同じ生年月日という松下美千代さんと加藤景子さんという2人のジャズピアニストによるユニット。私は初めて聴きます。以前からこのライヴがあると美千代さんが自らのblogに写真をアップしていたので,景子さんの顔も知っていたし,歌謡曲やアニメ主題歌などを演奏する楽しいライヴだと聞いていた。しかし,景子さんは想像していたよりも背が高くて大人な雰囲気。そして,初っ端からアニメソングどころか,いきなり激しい曲を2人で連弾。かなり度肝を抜かれました。カッコイイです...途中で左右入れ替わったりしながら,終始楽しそうだ,この2人。なんでも,TWINSで出演するのは初めてのお店だということで,お店の人やお客さんに引かれないように,初心に帰って真面目な選曲と演奏を心がけたとのこと。
まあ,ともかく加藤景子さんのピアノもすごいし,もちろん美千代さんのメロディオンも素晴らしく,がっつり聴ける演奏でした。しかし,美千代さんは花粉症とのことで,はじめのメロディオン曲で,鼻水をすすりながらの演奏はきつそうだった。でも,そこはさすがプロですね。見た目よりも音です。
さすがにドリンクも高めなので2杯目は注文しませんでしたが,ピクルスが一人で食べるには量が多く,しかも辛くて大変だった。でも,美千代さんとお話したりゆっくりしながらでも帰りも時間がかからなくてよかった。南武線の本数が増えればもっと便利だけど,たまには立川にも来なくちゃね。

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3年ぶり学会発表

3月30日(日)

20080330_003 この日は早起き。7:20に家を出て、分倍河原から府中本町、武蔵野線に乗り換えます。座席に座って寝たりもしますが、それなりに神経が高ぶっていて熟睡はできません。そう、この日は日本地理学会の春季学術大会。3年ぶりに発表します。3年前もそうだったけど、最近関東地方で開催される春季大会は平日が多く、学会自体に行くことができない。当然学会といえば年度末なので、会社も忙しく休みを取るのははばかれるからだ(私自身が忙しい訳ではないけど)。3年前もやはり平日だったが、会場が青山学院大学だったので、午後半休をとって行くことができた。今年は久し振りに土日開催ということで、埼玉県草加にある獨協大学まで出かけた。まあ、発表内容は大したことないので、花見ついでの小旅行ってっ感じで、道中写真を撮りました。
20080330_005  武蔵野線から南越谷-新越谷で東武伊勢崎線に乗り換えます。この日は上野駅での人身事故かなにやらで京浜東北線が不通になっていて大変だった人もいたらしい。私はジョルダンで検索した結果、武蔵野線経由だったのがとても良かった。早いし座れるし。久し振りの新越谷駅はさすがに随分変化していました。すっかりキレイになっています。そこから各駅停車で松原団地駅下車。大学2年まで毎日のように通っていた東武伊勢崎線ですが、この駅で降りるのは初めて。20080330_008こちらも駅前に高層ビルができてとてもキレイ。私はここと同じ住都公団の団地で育ったので、こういう風景にとても愛着があります。しかし、やはり都心に近いここの団地は開発が早いのでしょうか。5階建てではなく、4階建てです。その団地に隣接してすぐ私立っぽい敷地の広い獨協大学があります。大学といえば少なからず桜の木が植わっているものなので、予想通り満開の桜を観ることができました。
20080330_012_2  結局、はじめの発表開始9:00の10分前には到着してしまいましたが、古今書院の太田君を訪ねたり、フラフラして、特に聴きたい発表もないので、自分の発表のある第4会場へ。わたしたちのセクションはなぜか「地理教育」。そして,その前は「交通」です。それにしても,学会発表ってのは相変わらずだ。確かに,自分が発表してみればわかるが,15分という発表時間では,自分の考えや主張を論理立てて話すには短すぎる。結局,分かりやすい事実の報告だけを手短に要点だけ話すだけ。こんなものが聴いていて面白いのだろうか。というか,これは学会発表ではなく,調査報告会ではないか?まあ,そんな批判をしても,自分の発表はどうなの?って聞かれると返す言葉はありません。

20080330_016 今回は事後処理みたいな内容なので,15分で十分だって思ってたけど,案の定3/4も話しきれずに2鈴。幸い,土居 浩氏が質問として「時間切れで話せなかった内容を説明してください」と残り時間を与えてくれたので,とりあえずいいたいことだけ勝手にしゃべる。でも,結局なぜその主張に至ったのかのプロセスまでは説明できないんですよね。とにかく,松本さんとか,濱田君とか,上杉君とか,終了間際に山口君とか,ナカニシヤ書店の女性とか,見知った顔も着てくれていてなんだか嬉しい。しかし,発表している時にやたらとニコニコしながら聴いている人がいて,発表が終わり部屋から出ると,その人は話しかけてきた。その人は私より若干年上の男性で,山形県で小学校の先生をしているとのこと。私の論文を昔から読んでいてくれているとのことです。どんな読まれ方をされているにせよ,ともかく嬉しいものです。
20080330_020 その後,3人で今後のことを打ち合わせしたり,食事したり。昼食はどうせ学食になるだろうと,朝は早起きなこともあって,朝食をパンにしておいた。しかし,獨協大学の学食は安くて少ない。写真のものは独協ランチで260円だが,こんな量は珍しいね。最近の大学生は小食なのかも。午後はフェミニズムと関係ないシンポジウムを女性主体でやっていたので聴きに行った。というよりは森本 泉さんと稲田七海ちゃんが発表するからだ。しかし,やはりここでも事実の説明中心で退屈な発表だった。七海ちゃんの発表の後,そそくさと駅に向かった。

この日は4月18日にstar pine's cafeで行なわれるHARCOの弾き語りワンマンライヴのチケット発売日。先行予約は外れてしまったし,10時にチケットぴあには行けないので,16時からの店頭販売を狙って,学会そっちのけで東京に戻ることにした。移動中に予報どおり雨が降ってきましたね。早めに吉祥寺についたのでとりあえず,お店に行くと長蛇の列。なんと,HARCOとも親しい堂島孝平氏のチケット発売もこの日だったということです。お店のスタッフの人に説明しましたが,並んでいる堂島ファンのなかにもHARCOチケット購入者がいるかもしれないから,列に並んでいただくか,列がなくなった頃に来てもらうかってことになった。もう,このことは書くのも腹が立つので書きませんが,結局17時前にようやく購入。雨に打たれてすっかり疲れ果てて帰宅しました。

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テクストの出口

ロラン・バルト著,沢崎浩平訳 1987. 『テクストの出口』みすず書房,256p.,2400円.

ロラン・バルトは1980年に亡くなっている。彼の著作はほとんど翻訳されているし,さらにはそのほとんどを出版してきたみすず書房により,「ロラン・バルト著作集」として新訳が次々と出されている。自分の仕事を自ら否定してるってどうなの?って思うからってわけじゃないけど,私はこの著作集は買わずに旧版を集めます。
この本はちょっと色々あって,読み始めから随分時間が経過してしまってあまり覚えていないので,詳細目次を書くことにしましょう。本書はさまざまな媒体に書かれた小文を寄せ集めたものです。遺稿も収録されているので,本人の意図に基づいた論集というわけではないようです。そして,すでに翻訳されていた『言語のざわめき』と本書は,原書では1冊に収録されているとのこと。

第1部 レクチュール
1 削除(1964)
2 ブロワ(1966)
3 今,ミシュレは(1972)
4 ミシュレの現代性(1974)
5 ブレヒトと言述――言述研究のために(1975)
6 F・B(1964)
7 バロックな面(1967)
8 「能記」に生ずること(1970)
9 テクストの出口(1972)
10 研究の構想(1971)
11 《長い間,私は早くから床についた》(1982)
12 ルノー・カミュ『トリックス』への序文(1979)
13 人はつねに愛するものについて語りそこなう(1980)
第2部 イメージの周辺
14 作家,知識人,教師(1971)
15 ゼミナールに(1974)
16 周期的に行なわれる訴訟(1974)
17 イメージ(1977)
18 省察(1979)

このように,発表された年もまちまちで,長さもまちまち。構成も発表順とは違います。まあ,そもそもバルト自身が「作者の死」を主張したり,「断章」という手法を多用して,テクストの時間的つながりを否定した人物ですから,まあ,読者の好きな解釈で理解したりしなかったりして,楽しんだり貶したりすれば良いのではないでしょうか。まあ,私の場合もある文章は集中して読んだり,その他の文章は気散じながら活字を読んだりした感じなので,うまく説明はできません。
ともかく,バルトは小説の型にはまらない小説的な作品を作ろうと構想しながらも1980年に事故で亡くなってしまうわけですが,晩年にはその構想の一端を読み取れる小文があったり,日記的な文章があったりと,本書はエッセイ集ではありますが,ジャンルというものを実践的に解体しようとしていたようなことが訳者あとがきに書かれています。まあ,本当のところは私には分かりません。

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桜もゆっくり観たいものだ

3月29日(土)

新宿K's cinema 『受験のシンデレラ
豊原功補っていつも態度のでかい人を見下す感じの役が多いが、本作も例外ではありません。確かに彼にはそういう役が似合うし、憎まれ役はなかなかできない人もいる。例えば、本作で彼の親友役で登場する田中 実。こちらは本作も含め、いい人の役ばかりだよな。まあ、そんな感じで配役で新鮮な感じはしないが、そんな今までどおりの役どころを見事に演じきる配役を含め、なにしろ脚本がいい。タイトルを見て、いまどき「シンデレラ」?と思ったけど、改めてシンデレラの意味を思い出す。そう、貧しく醜い少女が羽ばたく物語だったね。
そんな主人公を演じるのは寺島 咲。彼女の演技は何度か観ているはずだが、ちょっと印象に残らないさらっとした演技と顔立ちをしている。しかし、本作はいいですねえ。浅田美代子演じる母親は全くやる気のないブティックを経営しているが、娘にアルバイトをさせ、家事を任せ、毎度しょうもない男に入れ込んでいる。そんな貧乏家庭だから、主人公はいつもおばさん臭い洋服で、髪の毛も伸ばしたままを結んでいるだけ。まさに「ダサい」スタイルだが、若さゆえの美しさが故にそれがさまになるのが清純は女優の証だろうか。まあ、ともかくシンデレラといっても恋愛に目覚めて美しくなるわけではない。母親に振り回されっぱなしの16年間の人生を徐々に内側から変えていくのが、本作の魅力。外見的にも美しくなるのは最後の最後だ。私が観たのは公開初日だから、ストーリーは書かないでおこう。ストーリー自体は分かりやすいことこの上ないので解説は不要。
ともかく、豊原と寺島のやりとりに泣かされっぱなしの私でしたが、受験にまつわる細かなシーンがとても緊張感があって面白い。最近、こういう緊張感のある場面は1年に1度あるかないかですからね。といいつつ、私も翌日に3年ぶりの学会発表を控えていて、そんな緊張感を思い出したりして。ともかく、こちらも和田英樹という監督が自らの経験を活かした作品であるが故に、受験にまつわるエピソードは非常にリアリティがあって、ディテールが精確でそのあたりも、安心して2人のやりとりに没頭できます。些細なことが非常識だったりすると興ざめってこともありますよね。ともかく、素的な作品です。舞台挨拶の次の回でしたが、お客さんの入りはなかなかでしたよ。皆さんも是非。

九段会館 湯川潮音
早めに移動して、千鳥ヶ淵で桜でも、と九段下に降りた途端、ものすごい人だかり。千鳥ヶ淵に行くには行列に並ばなくてはなりません。そこまで行かなくても北の丸公園周辺のお堀岸に桜は十分に咲いているので、それらを歩きながら観ることにして、ちょっと小腹を満たすためにカフェに。当然どこも混んでいます。まあ、なんとかちょっと離れたTULLYSでベーグルをいただく。
やってきました、九段会館。知人でありながら潮音ちゃんのライヴくらいでしか会わないやすこさんが、以前「潮ちゃんを九段会館で見たい!」と話していたのがすぐに実現してしまった。多分、趣味からいって潮音ちゃん自身も念願の九段会館だったと思う。やすこさんはなんと2列目だったらしいが、7列目の私もかなり中央に近く、前に人もほとんど気にならずにとても見やすい、聴きやすい座席だった。この日はインディーズ時代の廃盤になってしまったアルバム『逆上がりの国』が会場限定で再発されるということで、会場につくと長蛇の列。それだけ持ってない人が多いことにも驚きます。
今回のコンサートは「弦とわたし」と題したツアー、最終日。数年前にもZepp Tokyoでストリングスカルテットとのライヴがあった。それはイヴェントだったので、3,4曲だったと思うが、玉城亜弥さん率いるカルテットで、チェロが橋本 歩さんで、とても素晴らしかったのを覚えている。今回は当日まで全くそのメンバーが分からなかったが、セットの様子からもカルテットだけではないことが分かり、宮田まことさんかなあ、と思いながらも桜井芳樹さんでした。おっと、その前に潮音ちゃん1人で登場です。1曲アカペラで歌ってから,一人ギター弾き語り。最近は本当に安心して彼女のギターを聴くことができるようになりました。インディーズの頃は,そのギター演奏の危うさがまた楽しみでもありましたが,そういえばエレキギターでインストア弾き語りってのもありましたね。そこから桜井芳樹さんが加わって数曲。マンドリンの出番はなかったように思いますが,アコースティックギターも数種類,エレキギターやその他諸々。続いて,チェロの徳澤青弦さんが加わります。まあ,彼だろうとは思ってましたが,やっぱり出てきて安心。しばし3人で演奏。最後に登場したのは男性の第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが沖 祥子さん。ブルーハッツのメンバーですね。そして女性のヴィオラ。Zeppのときより桜井さんが加わっただけですが,その時は確か潮音ちゃんもギターを弾いていなかったので,音数がずいぶん違います。Zeppのときのシンプルさもまた味わいたいものですが,ここ九段会館ではこの豪華さがちょうど良い。もちろん,時折潮音ちゃんはギターを置いてハンドマイクでステージ上を歩き回ったり。この日の選曲は『逆上がりの国』からも2曲演奏したが,けっこうメジャーデビューアルバム『湯川潮音』からが多かったような気がします。これまで私が観てきた21回のライヴのなかで一番曲数が多く,時間も長かったような気がする。そして,長さだけではなく,私がここで改めて詳しく説明する必要もないように,まさに集大成にようなステージになったと思う。

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久しぶり長いです。

3月27日(木)

吉祥寺バウスシアター 『明日への遺言
藤田まこと主演の戦争映画。戦後の裁判ものです。岡田 資(たすく)という実在した人物を演じます。東海地方で本土防衛にあたった仕官である岡田中将は戦犯として裁判にかけられます。空爆に来た米空軍のなかでもわずかに日本軍によって打ち落とされた飛行機があり、そこから脱出して捕虜になった米兵士を正式な裁判にかけることなく処刑したことを罪に問われている。この裁判で面白いのは、岡田とその部下たちを弁護するのが米国人ということだ。裁判は翻訳機を通して基本的には米軍側も弁護士も裁判官も米国人で、英語でなされる。まあ、八方塞の日本の戦後って感じですが、岡田は自分の決断を悔いることなく戦い続けます。つまり、米軍は日本への空爆を、軍事施設に限定するのではなく、無差別的に行ったという、その点に関して国際法の違反であるということがこの裁判の争点になるのだ。まあ、そういう細かいことは抜きにしても、そこをしっかり考えさせる藤田まことの耐えの演技は素晴らしい。そして、それを古臭い映画製作の手法で淡々と描き出す監督の演出。やっぱりこういう地味な日本映画をなくしてはいけませんね。
日曜日に学会発表を控えているので、落ち着けるカフェに入って軽い夕食をとりながら、発表の内容の詰めの作業を行う。久し振りに行く「イルカッフェ」。といっても3度目くらいですが、この日はけっこう混んでいました。

吉祥寺strings 太宰百合トリオジョイナス
この日は少し久し振りのトリオジョイナス。急遽nobieさんのゲスト出演が決まったそうです。桜が咲いてきたということで、太宰さんのこの日のテーマは「気持ちいい音楽」。衣装も落ち着いています。店に入ると、お気に入りの店員さんが迎えてくれます。名前を告げると、前回忘れていったバルトの『テクストの出口』を返してくれる。どうやら,この女性スタッフ,カナさんというらしい。そして,間もなくサカウエ君がやってきたのだが,彼は先日,ここでのvice versaライヴの時に酔っ払って記憶をなくしたらしい。まあ,自分は覚えていないんだから,皆が迷惑はかけられていないといっても,本人にはそれが真実だという確証はなく,気を遣ってくれているとしか思えない。そんな彼は,そんな迷惑をかけてしまったお店の皆さんへと,焼酎を持参したのだ。店員さんに平謝りする彼の姿は滑稽ではあるが,それが故に店員さんと仲良くなっているのは少し羨ましくもある。しかも,この日はvice versaのライヴでよくサポートをしている石川 智さんがメンバーのトリオということで,なんとvice versaの2人が遊びに来ていたのだ。当然,サカウエ君は帰り際に2人にまたまた平謝りしたわけだが,演奏中もそのことが気になって聴く方に集中できなかったというのだから,面白いこと極まりない。
あ,すっかり脱線しましたね。さて,上述したように,この日のトリオジョイナスはテーマがあったわけだが,そのおかげでこれまでとは少し趣の違うステージとなりました。百合さんのオリジナル曲は少なく,他の選曲も私の聴いたことがないものも多い。そんなことを終演後に百合さんに伝えると,「そうかな?どの辺が?」と聞かれちゃうくらいだから,本人的には別にいつもと違うつもりはないんだろうね。まあ,それだけ懐が深いということです。クラシック出身でジャズピアニストだけどブラジル,キューバ,アルゼンチンと南米音楽にも強いし。この日のラストは桜が咲いたということで,「桜」をオリジナルアレンジで聴かせてくれたし。ともかく,どんなジャンルの曲でも自分らしくアレンジしてしまう人なのですごいんですよね。
まあ,そんな「気持ちの良い音楽」ということで,いつもよりも百合さんのピアノは控えめ。しかし,そのことで逆にトリオジョイナスのすごさを思い知らされてしまうのでした。まずはドラムスの石川 智さん。いやあ,本当にそのスティック捌きはスゴイ。しかも,譜面を見ているわけではなく,なぜか壁を見ながら,時には上を見上げながら叩いています。仙道さおりさんが「music tide」というハービー山口さんの番組のインタビューでいっていたけど,演奏中は無心になるらしいが,まさに石川さんもそんな感じ。頭のなかは音しかないんでしょうね。というか,それ以外のものを全て取り除くことのできる境地。そして,この日特別に感じていたのが,ウッドベースの土井孝幸さん。いやあ,なんと表現したら良いのかは分かりませんが,ベースにグッとくることは少ない私ですが,この日の土井さんはいい音出していた。帰りの電車でサカウエ君からそんな話題をふられたくらいだから,私の思い過ごしではない。しかも,終演後はカウンターのなかに入ってお客さんと話をしていたら,太宰さんに「おーマスター」といわれて,わたしたちが帰るとき「ありがとうございました」とすっかりバーテンになりきってしまうお茶目な人です。いやあ,やっぱりトリオジョイナス,すごいです。
あ,思わず書き忘れるところでした。nobieさんは最近百合さんと曲を作っているらしく,この日も2曲ほど披露しましたが,これがなかなか。本格的に始動するといいですね。

3月28日(金)
千駄木ペチコートレーン 永山マキ
数日前まで雨の予報だったこの日。前日の夜に雨のマークはなくなったものの、当日は夕方から降ってきてしまいました。この日のライヴは古風な喫茶店で、先日の谷中散歩の際にちらっと見ていたので、ちょっとした食事はできるものと思い込んで行くと、ライヴの時はテーブルを取り払って、ようやく30人くらい入れる感じ。なので、食事メニューはなし。ドリンクにちょっとしたおつまみを出してくれましたが、空腹のまま開演を待ちます。
この日のライヴは、この場に合わせたかのように特別な組み合わせ。永山マキさんを中心に、篠笛のことさんとモダーン今夜のドラマー岡部量平さん。なんでもことさんと量平さんはデュオでこのお店でライヴをしたことがあるそうです。そして、ことさんは山口ともさんの事務所の所属だということ。そして、もう一人、鍵盤各種で良原リエさん。良原リエさんもtrico!として山口ともさんとよくライヴをしているので、この4人の組み合わせってのはとても自然にみえます。
でも、実は以前とあるイヴェントライヴで永山マキさんと大山百合香さんとが対バンしたことがあり、私は行けなかったのですが、百合香ちゃんのサポートでリエさんが出演することが分かっていたので、マキさんとリエさんのお互いに、「こんな素的なシンガーがいるんですよ」「こんな素的な鍵盤奏者がいるんですよ」と知らせておいた。すると、当日マキさんがリエさんに声を掛けて、随分意気投合したそうです。まあ、そのつながりは実は伏線もあったりして。マキさんの親友であるトモエさんがやっているアスカフェに私が遊びにいったとき、私が当時はまだ持っていなかったtrico!のCDが店内でかかっていたのだ。彼女はtrico!が何者かも知らず、たまたま鎌倉のカフェgoateeに連れられて行った時に勧められて購入したとのこと。私もたまたまその直前に友人に連れられて行った時に店内でtrico!のCDを発見し(その時点では聴いたことがなかったので購入せず)、しかもその後鎌倉の海岸であったラジオの公開収録をleyona目当てに行ったら、大山百合香ちゃんも出てきて、良原リエさんが演奏していたのだ。その時はまだリエさんと知り合いじゃなかったが、もう、そのつながりに驚いたこと。
まあ、ともかくそんなことで、マキさんに過剰に感謝されながら、ようやくこの
組み合わせが実現したということです。私はステージからは遠かったけど、なんとなくの気分でカウンター席を陣取ります。空腹にラム酒だったので、いきなりちょっと酔いながら、楽しいライヴの始まりです。篠笛というのは伝統的な和楽器ですが、そんなこともあってことさんは和服。地声がとても高い彼女はとても可愛らしい。笛を吹く時はものすごくカッコいいんだけど、終始場を盛り上げる役。量平さんは女性3人を相手にしているからか、パフォーマンスがやや控えめでした。この日はマキさんのオリジナル曲は控えめで4人が全員主役という感じのステージでした。もちろん、リエさんのオリジナル曲もあり、そんなインストゥルメンタル曲の時はマキさんはクラリネットを吹いていました。ちなみに、この日のマキさんの衣装はオフホワイトの胸元の露出の多いもので、もうドキドキものです。幸い私の場所からは座っているマキさんの姿はあまり見えずに、ある意味助かりました。あんな衣装で目の前の席だったら目のやり場に困ります。
リエさんがアコーディオンでマキさんが電子ピアノとか、本当に自在な編成で楽しいステージでした。もちろん、それぞれのMCも面白い!2ステージ制で、休憩中にお店の人におつまみは何があるかとたずねると、特に用意していないから柿の種をサービスで出します、ということだったので思わず赤ワインも注文。とても控えめなお姉さんで、素的なお店でした。今度は昼間にもゆっくり来てみたいものです。
終演は22時をすぎていましたが、なんとなくその雰囲気に浸っていました。マキさんに挨拶しに行くと出演者4人と写真を撮りましょうといって写してくれた
り、リエさんとも少しお話したりと、ライヴ後も楽しい時間。帰り道はちょっと
遠いですが、翌日も休みですし、楽しさに浸りながらいい気持ちで帰宅しました。

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