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久しぶり長いです。

3月27日(木)

吉祥寺バウスシアター 『明日への遺言
藤田まこと主演の戦争映画。戦後の裁判ものです。岡田 資(たすく)という実在した人物を演じます。東海地方で本土防衛にあたった仕官である岡田中将は戦犯として裁判にかけられます。空爆に来た米空軍のなかでもわずかに日本軍によって打ち落とされた飛行機があり、そこから脱出して捕虜になった米兵士を正式な裁判にかけることなく処刑したことを罪に問われている。この裁判で面白いのは、岡田とその部下たちを弁護するのが米国人ということだ。裁判は翻訳機を通して基本的には米軍側も弁護士も裁判官も米国人で、英語でなされる。まあ、八方塞の日本の戦後って感じですが、岡田は自分の決断を悔いることなく戦い続けます。つまり、米軍は日本への空爆を、軍事施設に限定するのではなく、無差別的に行ったという、その点に関して国際法の違反であるということがこの裁判の争点になるのだ。まあ、そういう細かいことは抜きにしても、そこをしっかり考えさせる藤田まことの耐えの演技は素晴らしい。そして、それを古臭い映画製作の手法で淡々と描き出す監督の演出。やっぱりこういう地味な日本映画をなくしてはいけませんね。
日曜日に学会発表を控えているので、落ち着けるカフェに入って軽い夕食をとりながら、発表の内容の詰めの作業を行う。久し振りに行く「イルカッフェ」。といっても3度目くらいですが、この日はけっこう混んでいました。

吉祥寺strings 太宰百合トリオジョイナス
この日は少し久し振りのトリオジョイナス。急遽nobieさんのゲスト出演が決まったそうです。桜が咲いてきたということで、太宰さんのこの日のテーマは「気持ちいい音楽」。衣装も落ち着いています。店に入ると、お気に入りの店員さんが迎えてくれます。名前を告げると、前回忘れていったバルトの『テクストの出口』を返してくれる。どうやら,この女性スタッフ,カナさんというらしい。そして,間もなくサカウエ君がやってきたのだが,彼は先日,ここでのvice versaライヴの時に酔っ払って記憶をなくしたらしい。まあ,自分は覚えていないんだから,皆が迷惑はかけられていないといっても,本人にはそれが真実だという確証はなく,気を遣ってくれているとしか思えない。そんな彼は,そんな迷惑をかけてしまったお店の皆さんへと,焼酎を持参したのだ。店員さんに平謝りする彼の姿は滑稽ではあるが,それが故に店員さんと仲良くなっているのは少し羨ましくもある。しかも,この日はvice versaのライヴでよくサポートをしている石川 智さんがメンバーのトリオということで,なんとvice versaの2人が遊びに来ていたのだ。当然,サカウエ君は帰り際に2人にまたまた平謝りしたわけだが,演奏中もそのことが気になって聴く方に集中できなかったというのだから,面白いこと極まりない。
あ,すっかり脱線しましたね。さて,上述したように,この日のトリオジョイナスはテーマがあったわけだが,そのおかげでこれまでとは少し趣の違うステージとなりました。百合さんのオリジナル曲は少なく,他の選曲も私の聴いたことがないものも多い。そんなことを終演後に百合さんに伝えると,「そうかな?どの辺が?」と聞かれちゃうくらいだから,本人的には別にいつもと違うつもりはないんだろうね。まあ,それだけ懐が深いということです。クラシック出身でジャズピアニストだけどブラジル,キューバ,アルゼンチンと南米音楽にも強いし。この日のラストは桜が咲いたということで,「桜」をオリジナルアレンジで聴かせてくれたし。ともかく,どんなジャンルの曲でも自分らしくアレンジしてしまう人なのですごいんですよね。
まあ,そんな「気持ちの良い音楽」ということで,いつもよりも百合さんのピアノは控えめ。しかし,そのことで逆にトリオジョイナスのすごさを思い知らされてしまうのでした。まずはドラムスの石川 智さん。いやあ,本当にそのスティック捌きはスゴイ。しかも,譜面を見ているわけではなく,なぜか壁を見ながら,時には上を見上げながら叩いています。仙道さおりさんが「music tide」というハービー山口さんの番組のインタビューでいっていたけど,演奏中は無心になるらしいが,まさに石川さんもそんな感じ。頭のなかは音しかないんでしょうね。というか,それ以外のものを全て取り除くことのできる境地。そして,この日特別に感じていたのが,ウッドベースの土井孝幸さん。いやあ,なんと表現したら良いのかは分かりませんが,ベースにグッとくることは少ない私ですが,この日の土井さんはいい音出していた。帰りの電車でサカウエ君からそんな話題をふられたくらいだから,私の思い過ごしではない。しかも,終演後はカウンターのなかに入ってお客さんと話をしていたら,太宰さんに「おーマスター」といわれて,わたしたちが帰るとき「ありがとうございました」とすっかりバーテンになりきってしまうお茶目な人です。いやあ,やっぱりトリオジョイナス,すごいです。
あ,思わず書き忘れるところでした。nobieさんは最近百合さんと曲を作っているらしく,この日も2曲ほど披露しましたが,これがなかなか。本格的に始動するといいですね。

3月28日(金)
千駄木ペチコートレーン 永山マキ
数日前まで雨の予報だったこの日。前日の夜に雨のマークはなくなったものの、当日は夕方から降ってきてしまいました。この日のライヴは古風な喫茶店で、先日の谷中散歩の際にちらっと見ていたので、ちょっとした食事はできるものと思い込んで行くと、ライヴの時はテーブルを取り払って、ようやく30人くらい入れる感じ。なので、食事メニューはなし。ドリンクにちょっとしたおつまみを出してくれましたが、空腹のまま開演を待ちます。
この日のライヴは、この場に合わせたかのように特別な組み合わせ。永山マキさんを中心に、篠笛のことさんとモダーン今夜のドラマー岡部量平さん。なんでもことさんと量平さんはデュオでこのお店でライヴをしたことがあるそうです。そして、ことさんは山口ともさんの事務所の所属だということ。そして、もう一人、鍵盤各種で良原リエさん。良原リエさんもtrico!として山口ともさんとよくライヴをしているので、この4人の組み合わせってのはとても自然にみえます。
でも、実は以前とあるイヴェントライヴで永山マキさんと大山百合香さんとが対バンしたことがあり、私は行けなかったのですが、百合香ちゃんのサポートでリエさんが出演することが分かっていたので、マキさんとリエさんのお互いに、「こんな素的なシンガーがいるんですよ」「こんな素的な鍵盤奏者がいるんですよ」と知らせておいた。すると、当日マキさんがリエさんに声を掛けて、随分意気投合したそうです。まあ、そのつながりは実は伏線もあったりして。マキさんの親友であるトモエさんがやっているアスカフェに私が遊びにいったとき、私が当時はまだ持っていなかったtrico!のCDが店内でかかっていたのだ。彼女はtrico!が何者かも知らず、たまたま鎌倉のカフェgoateeに連れられて行った時に勧められて購入したとのこと。私もたまたまその直前に友人に連れられて行った時に店内でtrico!のCDを発見し(その時点では聴いたことがなかったので購入せず)、しかもその後鎌倉の海岸であったラジオの公開収録をleyona目当てに行ったら、大山百合香ちゃんも出てきて、良原リエさんが演奏していたのだ。その時はまだリエさんと知り合いじゃなかったが、もう、そのつながりに驚いたこと。
まあ、ともかくそんなことで、マキさんに過剰に感謝されながら、ようやくこの
組み合わせが実現したということです。私はステージからは遠かったけど、なんとなくの気分でカウンター席を陣取ります。空腹にラム酒だったので、いきなりちょっと酔いながら、楽しいライヴの始まりです。篠笛というのは伝統的な和楽器ですが、そんなこともあってことさんは和服。地声がとても高い彼女はとても可愛らしい。笛を吹く時はものすごくカッコいいんだけど、終始場を盛り上げる役。量平さんは女性3人を相手にしているからか、パフォーマンスがやや控えめでした。この日はマキさんのオリジナル曲は控えめで4人が全員主役という感じのステージでした。もちろん、リエさんのオリジナル曲もあり、そんなインストゥルメンタル曲の時はマキさんはクラリネットを吹いていました。ちなみに、この日のマキさんの衣装はオフホワイトの胸元の露出の多いもので、もうドキドキものです。幸い私の場所からは座っているマキさんの姿はあまり見えずに、ある意味助かりました。あんな衣装で目の前の席だったら目のやり場に困ります。
リエさんがアコーディオンでマキさんが電子ピアノとか、本当に自在な編成で楽しいステージでした。もちろん、それぞれのMCも面白い!2ステージ制で、休憩中にお店の人におつまみは何があるかとたずねると、特に用意していないから柿の種をサービスで出します、ということだったので思わず赤ワインも注文。とても控えめなお姉さんで、素的なお店でした。今度は昼間にもゆっくり来てみたいものです。
終演は22時をすぎていましたが、なんとなくその雰囲気に浸っていました。マキさんに挨拶しに行くと出演者4人と写真を撮りましょうといって写してくれた
り、リエさんとも少しお話したりと、ライヴ後も楽しい時間。帰り道はちょっと
遠いですが、翌日も休みですし、楽しさに浸りながらいい気持ちで帰宅しました。

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コメント

ナルセさんは「strings」にけっこう通っているようですね。僕はまだ5、6回。渋谷まで定期を持っているので吉祥寺でも交通費はそれほどかからないのですが、イメージ的には遠くて二の足を踏むこともありますが、来週は2度予定しています。

3月31日は渋谷「SPUMA」で、3月の写真を展示していた女性カメラマン二名によるクロージングパーティのライブアクトに畑中摩美。パフォーマーは彼女一人だけということもあり、ふだんのイベントライブより時間は多目で50分ほどの弾き語りでした。新曲もあり、独特のアンニュイなMCなど客席が寂しい(とは云っても関係者席には大勢いましたが)のは残念でしたが、今回も全くもってたまに聞きたく不思議な魅力のステージでした。僕は彼女のライブは久々で、新しく出ていた自主制作CDを求めつつ、少し立ち話をして帰路に。

4月2日、「赤坂BLITZ」で熊木杏里。再開発された赤坂サカスがOPENしてから初めて付近を歩きましたが、赤坂らしいゴージャスさを感じました。BLITZは以前よりも小さくなっていて、全座席だと収容は約600人とのこと。彼女のライブ会場には年配の男性や業界人ぽい客がけっこう多いのですが、予想通り中島信也さんの姿がありました。驚いたのは中島信也さんに挨拶する人の中に、よく知った顔が。山歩きの仲間の一人であるその男性は広告代理店の執行役員なので別に不思議ではないのですが、関係者席にいたということは熊木杏里を使ったCMの制作に関わっているのでしょうか。(調べたら「ニッセイ同和損保」の新しいCMがそうでした)ライブはカバーや新曲を交えて2時間たっぷり。バンドのメンバーが一新していましたが、僕には加藤いづみでなじみ深い(ほかに松本英子や辻香織も)上田タダシが入っていたのが良かった。客席とかみ合わないMCも彼女らしいなぁと感じましたが、終演後に姿を見せなくなるなど、だんだん存在が遠くなるようで、寂しい気もしました。

投稿: TOPS | 2008年4月 3日 (木) 12時58分

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