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明日から夏休み5連休

8月7日(木)

テアトル新宿 『純喫茶磯辺
『机のなかみ』で妙な世界に引き込んでくれた吉田恵輔監督。この作品でも吉本興業のお笑い芸人、あべこうじが主演していましたが、本作『純喫茶磯辺』でも父親役で宮迫博之が準主役で出演している。随分つながりが強いみたい。主演は宮迫の娘役の仲 里依紗。この女優、けっこう好きなんだけどかなりへんな役が多いんだよね。濱田マリ演じる母親とは離婚して父親と2人暮らし。父親は土木作業員として働いていたが、祖父が亡くなり、遺産が入って体たらく。ついに始めたのが喫茶店。趣味の悪いインテリアと、冷凍ものを解凍しただけのフードメニュー。ふとしたことで、麻生久美子演じる女性をアルバイトで雇い、彼女にフリフリのユニフォームを着せることからようやくお客が来るようになるが...
そこからはいろいろ問題発生のドタバタ劇。前作よりも焦点がボケた感じがしてイマイチ。里依紗ちゃんは怒ってばかりで、もっと微妙な演技を見てみたい。でも、麻生久美子を堪能するためだけにでも観る価値はある作品。といっても、メイド喫茶的衣装のことではありませんよ。そういうバカシーンも含め、なんというか役者外のプライドといったものを一切感じさせず、まさに役者として監督の要求以上の演技を見せてくれる彼女の役者魂には脱帽します。とにかく、どのシーンも彼女の演技は素晴らしい。そして、もう一つの見所はこの喫茶店に集まる常連たち。特に台詞のひとつもないミッキー・カーティスの存在感ときたら。ちなみに、あべこうじも『机のなかみ』でカップルを演じた女優さんと一緒にちょこっと出ています。

下高井戸シネマ 『今夜,列車は走る
続いては、再映映画館、下高井戸シネマで見逃してしまった作品を観る。この作品はアルゼンチン映画。とある田舎町。英国の映画で、閉鎖してしまった炭鉱の町で、失業してしまった男たちを描くものはけっこうありますが、その鉄道版といった感じ。日本でもよくありますね。わずかながら利用している地元の人がいるのに、採算が取れないという経済的な理由で閉鎖されてしまう路線。その路線で働いていた労働者が「自主退職」という形で解雇されてしまう。そのうちの一人は息子を残して自殺してしまい、一人は運送業も兼ねたマイカーによるタクシードライヴァー。一人は拳銃を手にして危ない仕事に就くと思わせといて、スーパーの警備員。以前にも『ある日、突然』という奇妙な空気感のアルゼンチン映画がありましたが、本作も深刻なテーマながらもそれを感じさせない雰囲気があります。予告編とタイトルから予想できることではありますが、ラストがいいんです。すっかり何かを見失ってしまった大人たちに対して、その息子や娘たちが行動に出る。といっても、3人の子どもたちが「この列車は私たちのものだ」という文字を書いた大きな布を列車につけて、閉鎖された路線に列車を走らせるというもの。失業者の一人がスーパーに強盗に立てこもり、その様子をテレビ中継している脇の線路をその列車が通ることで、大人たちがそのメッセージを受け取るというもの。まあ、思ったよりもお涙頂戴な感じではありませんが、そこが逆にいいのかも。

8月8日(金)

外苑前Z・imagine 鈴木亜紀
北京オリンピックの開会式の日ということですが、ひっそりと外苑前にある地下のライヴバーで過ごすことにしました。私はうっかりチェックしていませんでしたが、8月4日に誕生日を迎えたばかりの鈴木亜紀さん。先日のラ・カーニャのライヴでは至近距離だったので、この日はカウンターの中ほどで黒ビールを飲みながら、亜紀さんの著書『お尻に火をつけて』を読みながら開演を待ちます。あれだけの歌詞を書いて、旅先ではあんなに素的な写真を撮る亜紀さんですから、旅日記でもあるこの本がつまらないはずがない。でも、ところどころは説明不足で理解不可能な箇所もなくはない。彼女が惚れ込んだアルゼンチンのシンガー、リリアナ・エレーロの来日ライヴには私も行ったが、初めて亜紀さんがリリアナに会うためにアルゼンチンに行ったことを綴ったこの文章を予め読んでいれば良かったのに、と思いながら、なんかいろいろ感じます。
そして、このZ・imagineについても。この日はサポートにベーシストの熊坂義人さんを招いてはいますが、確か初めて来た頃の鈴木亜紀さんのライヴは900円でドリンク付き、しかもおつまみに豆もついてきたように思う。さすがにそれは安すぎなので、その後1500円になったのは頷けますが、この日はライヴチャージだけで2000円、ドリンク1オーダーは必須なので、2700円ですよ。まあ、2ステージたっぷり聴けるわけですから、これが正規の値段といえばそれまでですけどね。でも、やはりオリンピックの影響か、誕生日直後で熊坂さんのサポートつきだというのに、お客さんは10人程度。もちろんTOPSさんの姿もありますが。
本人もいっていましたが、この日の衣装は何かがおかしい。下はよく肉体労働者がやるようなつなぎの上半身だけ脱いで袖の部分を結んでいるような、そんな感じ。でも、上は丈が異様に短くて、結果お腹が見えています。そして、熊坂さんといっしょなせいか、妙なテンションです。普通は演奏しているうちにテンションがあがってきますが、この日は始めから高め。まあ、それはそれで楽しい。そして、普段のライヴでは休憩時間にお客さんと話し込んじゃって、長くなり、アンコールを含めて23時を回ることもありますが、この日は22時きっかりに終わってしまいました。でも、やはり熊坂さんとのデュオは素敵です。よく考えたら熊坂さんのお兄さん(映画監督の熊坂 出)がhitmeさんと大学で同期だから、いくつ離れているかは分かりませんが、熊坂さん自身は30歳台前半ということか。ソロもあったり、歌も唄ったりとなかなか楽しいステージでした。
終演後は熊坂さんとTOPSさんが話しこんでいるので、私も参加させてもらいました。亜紀さんはなにやら後方のお客さんと話しこんでしまったので、お話はできませんでしたが、早く『お尻に火をつけて』を読破して、また亜紀さんの歌を聴きに来ることにしよう。

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コメント

この日は特別料金でしたが、鈴木亜紀さんのライブは普段は1900円で1ドリンク付です。そういえば、900円(実質ミュージックチャージなし)というときもありましたね。

ヤング☆ナッツのHPを見ると、熊坂さんは昭和52年1月21日生まれの31歳のようです。芸術一家の兄と妹も含めて、熊坂さんはなぜかヨーロッパに縁がある。3人で何かやるかも知れません。

僕は「ボブテイル」でBe The Voiceを聞いたときに、熊坂さんがサポートをしていたのが印象的だった経験がありました。この日の熊坂さんによると、以前は彼らのサポートをよくしていたらしく、「ブルームーン」にも(1回目か2回目から)3回出ていたのが、今年は久しぶりに声がかかったとか。

先日PASSした「歌種」(「マーキー」の辻香織もPASS)のゲストに今野英明さんが出演、安宅浩司さんのほか、ライブ後の「440」には橋本歩さんやhitmeさんもいたとか。歩さんにはしばらく会えない可能性が高いので、そっちを選ぶべきでしたか。

投稿: TOPS | 2008年8月13日 (水) 09時58分

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