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観劇は自分への誕生日プレゼント

7月24日(木)

この日は2日後のライヴのリハーサル。12時に下北沢440の上、2階にあるANDY'Sというスタジオに出演者と集まります。最近渋谷にも出店した「クリスピー・クリーム・ドーナツ」が食べたくて、恋人と少し前に渋谷で待ち合わせ、ドーナツを購入してから軽くランチをして下北沢へ。ここのドーナツは行列で有名だが、イートインも充実している渋谷店は木曜日の11:30ではガラガラ。以前にも「コールド・ストーン」という行列のすごいアイスクリーム店が渋谷にオープンした時には行列は短かった。何かあるんですかね。ともかく、意外にもここのドーナツは種類が少なく、スタンダードなもので値段も法外には高くない。
スタジオに着くと、既に松下美千代さん、そしてわたしたちの後ろから登場した戸田和雅子さん、少し遅れて橋本 歩さん。いつも夜に会うミュージシャンですから、こんな真昼間には化粧もしてないのではと思ったが、戸田さんはバッチリ。でも、歩さんはどうやら二日酔いの様子。美千代さんも右手首が腱鞘炎気味ということで、ミュージシャン生活もなかなか大変なようだ。当初は「成瀬さんのやりたいように」といわれていたが、やはりもっぱら聴く一方の私には具体的な方策を提示することはできず、最終的には歩さんがリーダーとして2人を引っ張っていってくれた次第。美千代さんは2人と初対面だし、26日当日は昼間にもライヴがあり、十分にリハーサルができなそうだったので、事前のリハーサルの予定が立たないのを私はどうしようもなく不安だったが、水面下でリハーサルの日程調整はされていたらしい。最終的に登録制というこのスタジオを戸田さんが確保してくれて、実現したのです。そして、当日の全体的な流れも歩さんが考えてくれていて、ほぼそのとおりの進行になりそうです。
残念ながらこの日はわたしが予定を入れてしまい、恋人もアルバイトがあるということで、われわれ2人ははじめの1時間ちょっとしかいられませんでしたが、なにやら音楽用語が飛び交うなか、見守ることしかできませんでした。でも、譜面とその音楽用語のちょっとしたやり取りだけで、音が出来上がっていくのはすごい。やはりさすがだこの3人、と安心して私は渋谷に移動したのでした。結局、彼女たちのリハーサルは17時まで続けられたとのこと。少しでも役に立とうと、7000円強のスタジオ代だけはわたしが払いました。でも、平日パックでかなりお得なようです。確かに、先日うさぎさんの呑み会で銀座カラオケをしたときは2時間で11人、飲み食いはしたものの、1人2000円取られましたから、それよりよっぽど安い!

渋谷PARCO劇場 SISTERS
さて、わたしが急遽行くことになった舞台は長塚圭史氏作の「SISTERS」というもの。長塚氏の舞台といえば、歩さんも前回の「ドラクル」という作品で生演奏で参加したものだ。まだ地方公演は残っていると思いますが、ネタバレでいきますので注意してください。
主演は松 たか子と鈴木 杏。実の姉妹という関係ではない。鈴木 杏は父親とホテルで2人暮らし。そのホテルは父親の妹がやりくりしていたもので、その妹は自殺し、その旦那が現在経営している。子ども向けの物語を書いているというこの父親は、そんなことでホテルの一室を間借りしている。その旦那は妻がいなくなった今、レストランの食事を調理するために、親戚のシェフの手を借りて料理修行をすることに。そのシェフを演じるのが田中哲司で、その奥さん役が松 たか子という関係。だから、松 たか子と鈴木 杏はかなり遠い親戚関係にある。この夫婦が料理修行のためにホテルの一室に泊まっている数日間を描いたもの。父娘が住む部屋と夫婦が住む部屋とはもちろん別だが、ホテルという画一的な部屋の構造を活かして、セットは変えずに、時折登場人物が入り乱れながら展開していきます。
この父娘は恋愛関係を結んでしまっている。そして、この夫婦は新婚だというのにイマイチうまくいっていない。この2つの人間関係から、松 たか子と鈴木 杏が互いを求めるように急接近する。松は幼い頃、父親に悪戯されていたという記憶が恐らく夫婦仲に響いている。悪戯といっても、一方的な父親による娘の支配という構図ではなく、まさにこの父娘と同様に、娘の側も支配されていることを望んでいるのだ。ただ、松の場合にはそこにもう一人、妹が介在する。その父親が妹に執着するがために、松は悪戯から解放されはするのだ。しかし、妹はそれで気がふれてしまう。松は杏に妹の姿を重ね、彼女の将来を想って、断ち切ることを薦めるが...
まあ、そんなドロドロ悲劇です。ちなみに、私は2週間前ほどにチケットを購入したので、後ろから数えて4列目くらい。でも、PARCO劇場ってやっぱり舞台のためにつくられているので、上のほうでもさほど遠くはないです。以前に矢野真紀のコンサートで最前列に座りましたが、その時後ろを振り返って感じたほど広くはない。ただ、舞台の臨場感という面ではさすがに前半は冷静に見ていました。杏ちゃんのテンションの高さに比べると、松さんの前半はかなり抑え気味で、演出自身もかなり控えめ。ちょっと退屈しそうになるところでしたが、全体を見越しての演出だったんですね。徐々に舞台はヒートアップしていきます。ここから松さんの本領発揮(?)。私はテレビでしか彼女の姿を知らないが、舞台によく出演しているのは知っている。始まった頃はちょっと声が聞こえにくいくらいだったが、後半になるにつれて、テレビでは観ることのできない彼女の激しい姿に圧倒されます。最後のシーンでは、いつの間にかセットが床上浸水してきて、出演者はバシャバシャしながら、立ち居振る舞います。特に意味のある演出かどうかは疑問なところですが、緊迫感を増すのに役立っているのは確かかも。1日2公演ある日もあるのに、ベッドだのソファだの、はたまた革靴だのはどうなるんだろう。
いかにもフロイト的テーマでしたが、なかなか楽しめる舞台でした。舞台セットもシンプルで、登場人物も少なくて、このくらいだと集中して楽しめます。

さて、続いては日暮里に移動。その道すがらで夕食を食べるつもりでしたが、なかなかいい店がなく、結局目的地のBar Portoまで着いてしまった。でも、まだ時間に余裕があるので、もう少し先まで歩くことにする。この日もかなり暑く、もう疲れてしまったので、唯一何か食べさせてくれそうな、小料理屋に入る。まあ、それほど高級なお店でもなさそうだし、いわゆる居酒屋でもないようで、店頭にはメニューがあったので安心して、メニューにあった「天丼1200円」を注文。まあ、なんとか許容範囲だ。飲み物などは控えるつもりだったが、あまりにも暑かったので思わずビールを注文。すると、キリンの「ブラウマイスター」でした。たまに、「キリンシティ」で飲みますが、こうしておいてある店もあるんですね。しかも、キリンシティよりも安いような。お客は私一人で、もちろん全てその場で調理してくれます。刺身と漬物と味噌汁とついて、大きな海老が2匹というような一般的な天丼ではなく、ふわっとした衣ではなく、カリっとした薄い衣で小さな海老が6匹くらい、その他も野菜とキノコ類などで、満足な定食でした。食べ終わる頃に「これ食べてね」と沖縄産のドラゴンフルーツ1/4カットを持ってきてくれる。ふと入ったこんなお店で、ちょっと心細くなっていた気持ちもすっかりよい気分になって(少し食べすぎ感はありましたが)、Portoに戻ります。

日暮里Bar Porto tomoca
これまでわたしがオーボエ奏者tomocaさんの演奏を聴くのはいつも太宰百合さんと一緒だった。でも、彼女の演奏を初めて聴いた時に購入した彼女のCD『Aqui』もとても好きで、このCDで一緒に演奏している鴛淵(おしぶち)禎祐さんとのデュオを一度聴いてみたくて楽しみにしてきたのだ。お店に入ると、お客さんは3人程度で、出演者の2人を交えて妙に話が盛り上がっています。新国立美術館の話かなんかで、終演後の話題はオペラの話で、妙にハイカルチャーでわたしにはついていけません...見た目普通のおじさんたちなんだけどね。
まあ、それはともかく、以前から鴛淵さんは変な人でって話は聞いていたけど、見た目もなかなかです。なにせ、tomocaさんが一緒にやるようになったのは、tomocaさんの楽曲にギターサポートという形ではなく、むしろ面白い曲を書く人がいるってので、一緒にやるようになったとのこと。年齢はかなり不詳だが、少し長めで後ろで束ねている髪は白髪交じりである。でも、奥さんはわたしと同い年らしく、お子さんはまだ生まれたばかりという。まあ、ともかく、ギターをたてに構えての演奏や、CDでも披露しているスキャット(?)もなかなか魅力的で、素的なステージでした。

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