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休みを入れ替えて、昼間のジャズ

8月22日(金)

渋谷TOEI 『旅するジーンズと19歳の旅立ち
『旅するジーンズと16歳の夏The Sisterhood of the Traveling Pants』という3年前の映画の続編。邦題は分かりやすく違うタイトルにしましたが、原題には16歳と入っていなかったので、珍しくタイトルそのままで「2」とついているのが続編の原題。アメリカに住む女子高生4人の仲良しが主人公だった前作。アメリカということで、髪の色も目の色も、体型も異なる4人が離れ離れになる夏休み。なぜか違う体型でも4人ともピッタリ履けるという不思議なジーンズに出会い、これを2週間毎にそれぞれの滞在場所に送って、履きまわす。そして、このジーンズが4人それぞれに幸せをもたらすという物語。
3年経ち、故郷を離れ、それぞれやりたいことを目指して大学に進学する。そのなかでも元恋人の結婚。母親の再婚、母親の自殺からなかなか立ち直れない父娘。恋人との初性交の後での想像妊娠。さまざまな困難を一人で乗り越えようとしたりするが、夏休みに久し振りにこの「旅するジーンズ」に頼ろうと4人が集まる。しかし、以前ほどの連帯感がなく、ジーンズの魔力も力を失っているように思える。中盤、この4人の間にいくつかの溝ができ、皆困難にくじけそうになるが、最終的にはジーンズは4人の絆の象徴にすぎず、4人のうちの一人の妹が紛失してしまったジーンズをめぐって4人は結束し、結局ジーンズは見つからないが、4人の友情の大切さを再認識するというラスト。こう、私の言葉で書いてしまうと有体のストーリーに思えますが、ディデールがとてもよくできている作品だと思います。父娘のエピソードでは思わず号泣。3年前の前作もすっかり忘れてしまっていましたが、4人の顔を思い出すと不思議とそのシチュエーションも思い出し、中盤からはすっかり引き込まれました。巷では「セックス・アンド・ザ・シティ」がもてはやされていますが、年増の4人がゴージャスに着飾るよりも、素顔で美しいこの4人たちの物語を私は支持したい。

恋人と新宿で待ち合わせて昼間のpit innへ。

新宿pit inn 松下美千代トリオ
このお店は普段私が行っているようなお店よりもかなり本格的なジャズのお店。私は以前、NUUちゃんがゲストで呼ばれたピアニスト塩谷 哲さんのライヴで行ったことがある。その時はドラムスが山木秀夫さん、ベースが井上陽介さんだった。今考えてもすごいメンバーだが、ジャズは何も分からないながら、その日の演奏はすごかった。でも、空いている席が右の端っこしかなくて、山木さんのドラム捌きがほとんど見られなかったんだよな。それ以来、山木さんも塩谷さんも生演奏を見ていない。
さて、この日はさすがに平日の昼間(普段は木曜日が休みだが、この週は金曜日に入れ替えた)だということで、会場時間ピッタリに来たのはわたしたち2人だけ。15分遅れで開場するときには5人ほどのお客さんが集まりましたが、席は選び放題。後から来た美千代さんの女性友達3人組みがピアノの前の最前列を占めましたが、わたしたちは中央の2列目を陣取る。トリオメンバーはいつもどおり、ベースは工藤 精、ドラムスは斉藤 良。やはりstringsやJammin'のようなお店とは違い、それらより広い空間ではそれぞれの楽器の音量バランスがちょうど良い。いつもはドラムスの音が勝ってしまいますが、この日はベースの音がとてもよく聴こえ、工藤さんの演奏を見直したりして。そして、この日はゴスペルレッスンの先生として来日している黒人シンガー、エリックさんが飛び入りでスティービー・ワンダーの曲を歌ってくれました。ちなみに、美千代さんはゴスペルレッスンでの演奏もしています。そして、さらに後半では、隣のスタジオにリハーサルに来ていたという音楽仲間たちが飛び入りでジャム・セッションのような状態に。ギターとアルトサックスが入り、斉藤さんに代わって、なんと工藤さんの弟さんがドラムスを叩く。もう一曲では工藤さんの代わりにベーシストが入り、斉藤さんが戻ってのトリオ演奏。お客さんは10人程度でしたが、いろいろ楽しいライヴでした。

渋谷に移動して、早目の夕食を食べて恋人とは別れ、一人で映画。

渋谷シネ・アミューズ 『この自由な世界で
英国のケン・ローチ最新作。またまた思いテーマです。33歳のシングルマザーが主人公。外国人労働者を多く扱う人材派遣会社で働いているが、仕事後の呑み会でちょっとしたセクハラにあって、上司に酒を浴びせたらクビ。どうやら30もの会社をこうして渡り歩いているとのこと。小学生の子どもは両親に預けっぱなしで、子どもも学校で母親をからかわれ、同級生を殴ってしまう。そんな彼女はついに腹を決め、仲の良い友達とふたりで起業を決意。その会社で培ったノウハウとコネを使って外国人労働者専用の人材派遣会社を作る。そのうちに不法滞在の外国人にも手を出し始めるが、ある日雇用者が不渡りを起こし、数十人の労働者に2週間分の給料を払えないという問題発生。そこから歯車がかみ合わなくなってきて危ない目にあったり。
とにかく、毎回ケン・ローチの作品は現代社会の問題を的確に捉え、それをドキュメンタリータッチでリアルに描きます。といっても、ドキュメンタリーではなく、あくまでもフィクションなのがよい。問題を具体的にではなく、抽象化されたものとして考えることができるから。状況は違え、物語の舞台であるロンドン固有の問題としてではなく、わたしたちの社会でも共通する問題として考えることができるからだ。まあ、ともかく生きるのは簡単ではないことを教えてくれる作品。

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