« 久々1週間遅れ日記 | トップページ | また、心待ちの組み合わせ »

七夜待

11月6日(木)

渋谷シネマライズ 『七夜待
河瀬直美監督最新作。国際映画祭で2度栄冠に輝いた彼女。知っている人も多いと思うが、ドキュメンタリーフィルムから始まって、彼女の作品は彼女の生まれ故郷、奈良県にずーっと関わってきたけど、本作は初めてそこから離れて、それどころか日本から離れて帯を舞台にした作品。しかも、主演が長谷川京子。これまでは出演者に奈良県で生まれ育った素人を出演することも多く、もちろん奈良県とは縁のない俳優さんも出演してきましたが、著名度よりは演技というか、その場に溶け込むかどうか、そんな渋い俳優さんの出演が多かったように思う。しかし、今回はバリバリの人気女優。しかも、演技的にどうかは不明。
ということもあって、これまでの短館上映とも違って、観る前にいろいろ情報が入ってきた。基本的に日本人俳優は長谷川京子のみなのだが、毎日の撮影は台詞は決められず、大体の行動を示した指示書を渡されるだけ、というもの。まあ、彼女の作品はストーリーがあってないようなものですが、基本的なストーリーは、タイ語も大してできない30歳女性が一人でタイ旅行に来て、予定していたホテルに行けず、たまたまたどり着いた場所で毎日マッサージされつつ癒される7日間、というもの。もうひとつ、事前に仕入れてしまった嫌な情報があった。それは公開前の試写会での監督と長谷川京子とのトークがネットニュースとして流されたものだ。いわく、長谷川京子は終始タンクトップ姿だが、この撮影はノーブラだったというものだ。この情報はよくなかった。上映が始まるや否や、男性観客の目はそこにばかりいってしまう。確かにノーブラだが、明らかにニプレスをつけています。それに幻滅しながらも、形のよい乳房は常に気にかかってしまう。
そんなところに目がいっていると、腰につけたマイクの機材。そして時にはタンクトップの下に隠れた小型マイクまで気になってしまう。後半に薄い白いズボンで沼地を歩くシーンではTバックの下着が気になるし、なんだか大したストーリーがあるわけでもないので、そんなところに気をとられる映画でした。しかも、結局長谷川京子はタイ語もできない、英語すら大してできない。7日間を過ごす家にはゲイのフランス人男性がいて、男の子のいる女主人となぜかずーっと居座っているタクシー運転手の男性はもちろんタイ人。そんななかで、言葉が通じずもどかしい長谷川京子。もちろん、観客である私たちも長谷川京子が思わず叫んでしまうように「タイ語もフランス語も分かんないの!」だが、私たちには日本語字幕がある。そんな感じで、一人いじめられている長谷川京子の姿を監督と共犯になって楽しむ観客たち。果たして、作品のなかの彩子がこの旅で学んだことと、長谷川京子がこの撮影で学んだことの区別はつくのだろうか。このフランス人もゲイなのに妙に女性に対していやらしい感じでいやですねえ。女主人も、はじめは優しい人でしたが、徐々に本性を現します。唯一の救いはその子ども。
まあ、そんな感じで、観る人によって捉え方が違うし、そもそもがネガティヴなところは河瀬さんらしい作品だが、まあどうにもこうにもってのが正直な感想です。とにかく、毎回制作費の工面に苦労している監督ですから、今回のもので多少なりとも次回作の資金になればと願うのみ。しかし、木曜日の昼間の回ということもありますが、お客さんは10人足らずでした。
ところで、このタイトル。彼女は何を待っていたのだろうか...

|

« 久々1週間遅れ日記 | トップページ | また、心待ちの組み合わせ »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/218863/43080508

この記事へのトラックバック一覧です: 七夜待:

« 久々1週間遅れ日記 | トップページ | また、心待ちの組み合わせ »