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4日間で映画6本

4月24日(金)

シネスイッチ銀座 『ダイアナの選択
主人公の17歳の時をエヴァン・レイチェル・ウッドが演じ、その15年後をユマ・サーマンが演じるということで、観たかった作品だが、なんだかんだで最終日に観ることになってしまった。合衆国では、高校で銃の乱射事件というのが何度か起こり、その素材を借りた映画も何本かあるが、本作もそんな1本。主人公のダイアナはいつも親友の女の子とつるんでいる。その事件が起こった時も、始業間際でトイレに2人で入る。彼女たちが入るはずだった教室で、同級生が銃で無差別殺人をしていたのだ。もちろん、その銃声とわめき声はトイレにまで聞こえ、不安におびえていると、銃を持ったマイケルという同級生が入ってくる。「2人は助けない。どちらかを殺す。どっちがいい?」と2人に聞く。と、このシーンは予告編でも使われている。そして、ユマ・サーマンが15年後のダイアナとなって登場する。ちょうど15年目のその事件の日に彼女はひどく心を痛めているという映像を見て、鑑賞者は17歳の彼女の言動によって、その事件の日、親友を失い、彼女だけが助かったのだと思い込む。映画はこの2つの時間を行ったり来たりしながら進行する。32歳のダイアナは最愛の伴侶を見つけ、かわいい娘とともに同じ町で暮らしている。
もう公開終了してしまったので、ネタバレでいきます。その事件の詳細については、時折フラッシュバックのように登場するのだが、なかなか真相が明かされない。そして最後の最後で、ダイアナが「私を撃って」と発した一言によって、彼女が撃たれ、そしてマイケルは自殺する(と思われる)。なんと、親友は助かるのだ。その時点で、ここまでの展開のなかでいくつものポイントがつながってきます。32歳のダイアナの夫は、17歳の時のダイアナが高校の生物の教師に勧められて聴きに行った大学の講演会で壇上にいた哲学教授。その時の講演では「想像力」という言葉が強調される。17歳のダイアナは近所の不良男と付き合って妊娠してしまい、中絶する。その後、近所の教会の庭の小さな十字架を見つける。親友は幼きして亡くなった子どものお墓だ、と教えてくれるが、そのなかの「エマ」という墓標の前で佇む主人公。32歳のダイアナの娘はエマ。しかも、彼女が通っているミッションスクールはその教会と同じ建物。エマはおてんばで若かりし頃のダイアナと似ている。ダイアナの母親がダイアナをしかる言葉を、32歳のダイアナがエマに対して使っている。つまり、32歳のダイアナの生活は、全て17歳のダイアナの経験の範疇にあるのだ。つまり、17歳の彼女がどの時点で15年先の自分の人生を「想像」したのかは分からないが、まさにこれは放縦に生きてきた17歳の彼女が、この事件をきっかけに自分自身の人生を改め、15年後にまっとうな幸せをつかんだ自分自身を想像することで、神に赦しを請うべく、想像上の物語である。しかし、実際には最大の悔い改めるべき過ちを彼女は犯すことなく、その銃撃事件の瞬間に親友に対する思いやりを示すことによって、悔いなく死んでいった、ということでしょうか。
まあ、私の場合はこんな風に解釈しましたが、もちろん解釈はひとそれぞれあると思います。でも、エンドロールの最後で監督の考えを知るべくホームページのパスワードが示されたので、それを見ると、1つの正解が書いてあるのかもしれません。と、私はとりあえず、それを観る前に自分の解釈を記録することにしました。

4月25日(土)

新宿武蔵野館 『今度の日曜日に
ユンナという日本で歌手として活動している19歳の韓国人女性が主人公。日本に映像を学びにくる留学生役です。長野県の松本市が舞台。撮影協力に信州大学とありましたが、作品中では信濃大学。本当は高校の先輩が映像を学びに日本に留学し、主人公チェ・ソラは先輩と一緒に学びたくて日本に出てきてしまう。しかし、先輩は実家の都合でソラに告げずに休学して帰国している。親の反対を押し切って出てきたので、簡単に帰るわけにもいかず、彼女は竹中直人演じる教員のもとで映像を学ぶ。そのゼミの課題「興味の行方」のためにいろいろ観察するソラだが、ある日、いろんな場所で市川染五郎演じる松元さんに出会う。初めて会ったのは大学構内。用務員のおじさんをやっています。次は宅配ピザを届けに来たのがこの人で、ネームプレートを見て、「松元」さんだと判明。そして、最後は早朝に新聞配達をしている松元さんの姿を見かける。こんな偶然な出会いから、ソラは彼を興味の対象とし、ゼミの課題制作の被写体とするのだ。まあ、予想できるように、松元さんは借金に負われて、寝る間も惜しんで、本業の大学事務員が公務員時間なのを利用して、早朝と夜にバイトをしているのだ。そんなソラにも先輩のことや、母親のことなどいろいろな悩みを抱えているが、松元さんと過ごす日々を通じて何かを学んでいく。さすがにこの2人が恋愛関係に発展するわけではなく、途中でなんと息子が登場する。この息子役の男の子がかわいい。
そんなこんなで、ユンナちゃんは決してBoAやユンソナのような美形ではないし、もう今年20歳なので若さだけが売りにできるわけでもないが、とりあえずこの作品においては非常にいとおしく感じさせるいい存在感があります。ちなみに、作品中で後半の重要な存在であるガラスの空き瓶に水を入れてたたいて音を鳴らすというシーンがあるのですが、そこではさすがの音楽的センスをみせています。もちろん、主題歌は彼女自身が歌います。まあ、楽曲的にはBoAのようなポップスの路線ですが、ちょっと年を重ねれば面白いかもしれません。映画全体的にはもうちょっと軽い感じでも良かったと思いますが、とてもいい作品です。

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