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今年の花見は京都と府中

4月4日(土)

恋人はかなり早くから仕事。私も一緒に朝食を食べて、最後の準備。なんだかんだで、出発は8時半になる。品川に行き、新幹線のぞみの自由席に乗る。ほとんど5分おきに列車が来るので、よっぽど混む時期じゃなければわざわざ指定券を買う必要もない。余裕で三列シートに1人で座る。実は、この日の発表の準備、文献の整理を優先させたために、最後の最後のオリジナルな考察ができていなかったので、オースター『ガラスの街』を持参して、自分で引いた下線部をじっくりと書き出して考察。こういう場ってなぜかけっこう集中できます。後ろに座った名古屋までのサラリーマンがずーっと鼻をすすっていて、寝ることはできなかったけど、おかげで作業には集中できた。正直いって、『ガラスの街』の考察は、最近読んだ2本の論文によって、ずいぶん書きたいことが書かれているように感じたが、まだまだ自分らしい考察もできることを確認して安心する。京都まではけっこうすぐに着いてしまいますね。
13時半から京大会館のところ、京都駅についたのは11:40。時間もあるし、まだ雨は降っていなかったので、北東方向に歩き出す。前に京都に来たときに初めて京都の街を一人で散策したので、京都駅北部はなんとなく分かってきたような気がしたからだ。幸い、迷うことなく四条から三条へ。そのちょっと手前で昼食をとる。やはり京都は食に関しては素晴らしく充実している。カフェや喫茶店は多いし、料亭や飲み屋でやっているランチも800円程度。しかも、どの店も個性的で入りやすい雰囲気。東京だと入りやすいといえばフランチャイズ店で、特に一人の場合は困ることが多い。結局、入った店は若者中心の飲み屋だったが、730円のデリランチはとても美味しく満腹になった。

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ちょうど昼食の前後で雨が降り出し、カメラはしまうことになってしまった。三条辺りで迷い込んだアーケード街が素敵だったので、おもわず自宅へのお土産に「かぶせ茶」を購入。結局、それ以降はゆっくりお土産を選ぶ時間がなく、買ってよかった。ぼちぼち、会場を目指さなくてはならない時間になり、急ぎ足で鴨川を渡る。まさに桜が満開で、天気はイマイチでしたが、十分に堪能。結局、13:10ほどに会場に到着。今回は人文地理学会の地理思想研究部会というグループでの発表でしたが、おそらく1996年くらいに一度招待されて発表したことがある。世話人はすっかり世代交代していますが、島津俊之さんや福田珠己さんなど、以前から親しくさせてもらっている人が世話人としていらして安心。他にも山田晴通氏や濱田琢司君や若松 司君、今回声をかけてくれた大平晃久さん。共同研究者の香川雄一君など。全体的には20名弱ということで寂しい感じではありましたが、その分、ディープな会になったのでしょうか。もう一人の報告者は京都大学大学院生の安藤哲郎さん。平安京の研究をしているということで、ポール・オースターに関する報告との組み合わせはどうなのか?と思いますが、一応彼も日本の歴史的文学作品を資料として用いるということで。

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当初は報告時間は35分。当日には45分くらいいいですよ、ということだったが、なんだかんだで1時間弱の発表。しかも、用意した内容を全て話すことはできず、中途半端な割愛。やっぱり最近はこういう場に慣れていませんなあ。でも、翌週から大学講義も始まるので、その予行練習にはなったかも。春休みの3ヶ月のブランクを経て、年度初めに人前で話すと、よく声を枯らす。山田さん、若松君を中心に意見をもらい、最後に島津さんにコメントをもらって、かなり満足。
懇親会は京都大学関係者御用達という居酒屋で山田さんのパートナーもなぜか加わって、10人参加。たらふく食べて、飲み会では久しぶりに一緒になった島津さんともゆっくりお話し、くだらない話からアカデミックな話まで、こういうメンバーでの飲み会ってのも久しぶりだったのでかなり新鮮。そのまま2次会に流れるかと思いきや、最寄り駅まで歩いて少し距離があったので、皆で名所をめぐりながらのナイトハイク。そこから帰る人もいて、残った4人でまたまた京都駅まで歩く。今度は高瀬川に沿って、夜桜を観、街の様子を観察する。京都駅で山田さんたちと待ち合わせだったが、京都駅近くの名物ラーメン屋で呑み後のラーメン。久しぶりです。スープが黒く、見た目かなりグロテスクでしたが、小ラーメンを完食。意外に食べやすかったです。
駅で山田さんたちと合流し、私と山田さんのパートナーとが12時前の夜行バスということで、それまで皆に付き合ってもらい、6人でアイリッシュパブで時間をつぶす。皆と別れて、軽くトイレで顔を洗い、歯を磨き、いざ夜行バス初搭乗。私は通路側の席ということで、後での案内。乗り込むと既にフードを被って寝る気満々の車内。このバスは新宿で停車しますが、最終的にはディズニーリゾートまで行くということで、4人家族なんて客もいます。そして、やはり若い女性が中心。4列シートですが、さすがに男性一人客は男性一人客と組みます。ファッションではなく長髪のお兄さんが隣。やはり車内では寝るしかないんですね。幸い、ホームページで見たとおりの、けっこう快適なシートでしたが、さすがにいきなり熟睡はできず、1回目の休憩だった浜名湖サービスエリアまでは浅い眠り。隣のお兄さんも同じような感じだったみたいですが、途中から熟睡モードに入ると、吐く息が臭かったりして、車内が乾燥していることもあって、用意したマスクを着用。その頃から私もけっこう深めに眠ることができるが、2回目の休憩、海老名サービスエリアではまた起きる。そんなこんなで、思ったよりも早く新宿に到着。

4月5日(日)

夜行バスにて新宿に着き、帰宅したのは7:30すぎ。朝食を恋人とともに食べ、もう一度2人で寝る。彼女も連日研修で疲れている様子。午前と午後に2つの宅急便がやってくるということで、家でのんびり過ごします。でも、寝ても寝ても足りない感じ。午後の宅急便も早めに来たので15時には外出。ちなみに、午後の宅急便は私のノートPCの修理で、引取りに来てくれた佐川急便。購入時の保証期間がきれるということで、音が鳴らなくなったものを修理してもらう。
恋人と2人で府中に出かける。昨年は2人で聖蹟桜ヶ丘の桜を観に行ったが、今年は府中。昨年は山の上まで歩いていって公園での花見でしたが、今回は駅から少し行ったところの普通の道路です。ここの桜はすごいのです。ということで、府中でも桜まつり開催中。その中をのんびり抜けて、府中市美術館へ。

府中市美術館 企画展「山水に遊ぶ 江戸絵画の風景250年」
府中市美術館は、こちらも桜が満開な都立府中の森公園のなかにある。この日開催中の企画展は江戸時代の風景画。これが思いの他面白かった。まあ、ある程度は想像がついたが、江戸時代だからといって、日本の風景画がどっぷり山水画に染まっているわけではない。もう17世紀の後半から18世紀に入れば、油彩に手を染める者、遠近法を学ぶ者。そもそもやはり日本の地形が山水画の手法に馴染まないものも少なくないということだろうか。既に、江戸時代から富士山は多く描かれているが、この対象などまさに山水画的ではない。特に私が注目したのは司馬江漢という人物。作品ごとに作風が異なり、あえて古風なタッチを強調するものから、西洋画の手法を模倣したり、あるいはその折衷的なものを模索したり。解説には彼は遠近法を学んだらしい。後期の作品などは、アルファベットを用いてサインを入れている。もう一人は小田野直武という人物。彼は『解体新書』の挿絵を担当していたという。なので、風景画も西欧的なものが色濃く出ているのも当然だ。司馬江漢については、常設展の一角にも小特集を組まれていて、府中市美術館の所蔵作品も多いようだ。地理学者で研究してもおかしくないな。今度知り合いの歴史地理学者に聞いてみよう。

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