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1週間で映画6本

5月13日(水)

新橋ヤクルトホール 『ガマの油
恋人が久し振りに試写会を当てたので,2人で仕事帰りに観に行った。試写会とは口コミによる宣伝効果を狙った広告だから,アンケートはつきものなのだが,そこでは本作がファンタジー映画であることを強調している。まあ,観終わってもこれが果たしてファンタジー映画かどうかは私には分からないが,まあ,予告編からしても分かりやすい映画でないことは確かだ。
既に,それなりに話題になっているので,説明は不要だと思うが,役所広司の初監督作品である。役者をやっていると監督もやりたくなるという心情は分からないでもないが,不用意にやるもんではないというのも一つの意見だ。しかし,『無花果の顔』を監督した桃井かおりや,本作の役所広司くらい,役者としての貢献度が高ければ大歓迎だ。といっても,大して期待はしていないが。果たして1500円払って観たかどうかは微妙。
もちろん,主演は監督本人。まあ,これで味をしめてクリント・イーストウッドみたいにならなければいいけど。役所広司と瑛太は親子役。母親が小林聡美ってのはどうなのだろうか。瑛太の幼馴染が少年院から出てくるというところから物語は始まる。この幼馴染の男性を演じる澤屋敷純一という男,実は格闘技家ということだ。後半はこの男と役所広司のロードムービーと化す。そして,ちょこちょこと益岡 徹演じるガマの油売りのシーンがあったりして。まあ,支離滅裂とまではいわないが,かなり無駄なシーンが多くて,退屈するかもしれません。そんななかでも本作の救いは瑛太の恋人役。二階堂ふみという沖縄顔の14歳の少女。まあ,これが瑛太の恋人役ってのも無理があるが,この子がとにかく愛らしい。だんごっ鼻は,表情によっては宮﨑あおいちゃんを思い起こさせるし(まさに『パコダテ人』のテンションだ),その祖母役が八千草 薫ってのも素晴らしい。この2人の登場シーンで全てを許す気になる作品。といっても,それほどひどいわけではありませんよ。

5月15日(金)

この日は講義の後,有楽町で献血。

シネカノン有楽町2丁目 『ミルク
まあ,私自身も観たいとは思っていたが,恋人が先に1人で観ていて,お勧めしていたので,観忘れないように気をつけていた。この作品で,ショーン・ペンはアカデミー賞主演男優賞を受賞したが,監督はガス・ヴァン・サント。私的には日本の黒沢 清のように,有名だが一般的な映画賞とは無縁な監督と思っていた。私のなかで意味不明だった『ジェリー』や『エレファント』,結局観なかったが『パラノイド・パーク』などの印象が強い。暗くて痛くて救いがない。でも,『グッドウィル・ハンティング』(私は未見)や『小説家を見つけたら』も彼だったんですね。これは良い作品だった。
ということで,1970年代の合衆国で,ゲイにして初めて公職についたハーヴィ・ミルクを描いた実話に基づく作品。恐らく日本ではほとんど知られていない人物について知らせてくれるというだけで存在価値のある作品。もちろん,ミルクを演じるのがショーン・ペン。基本的に彼の演技は好きではないが,映画を観ているだけでも彼以上にヴァイタリティ溢れた人物を演じているだけに,いつもの押し付けがましさがなくとても良い。アカデミー賞を受賞するかどうかまでは私には分からないが。まあ,『スラムドッグ』を観ていても,米国アカデミー賞の基準なんてそんなもんだとは思うが。実際の歴史的な映像も時折交えながらで,それなりには良い作品だとは思うが,私が知りたかったのは,なぜ,ただのカメラ屋がどんどん有名になっていったのか,その過程であったが,そこはあまり詳細に描かれることはなかった。

5月16日(土)

講義を終えて東中野へ。そのまま中央線快速に乗ってしまうと東中野は止まらないので,三鷹で別のホームに乗り換えた。ウトウトしていたら,それが東西線に乗り入れる電車だと知らずに,中野を過ぎてしまった。着いたのは落合だった。引き返して中野からまた乗り換えることも考えたが,意外に映画までの時間がなかったので,一駅くらいだったら中央線からそんなに離れてないだろうと判断して,降りて歩くことにした。幸い,10分程度で東中野に到着。

ポレポレ東中野 『沈黙を破る
土井敏邦という日本人ドキュメンタリー映像作家の作品。長年パレスチナ問題に関わり,パレスチナ関連作品も本作で4作目になるとのこと。この「沈黙を破る」というのはこの作品のためにつけられた名前ではなく,実際にイスラエルで起こった運動の名前。イスラエル軍は多くの若い兵士を使っているが,未成年で入隊し,30歳を前に除隊する兵士が多いらしい。その除隊した数人の元兵士が,パレスチナ占領地区で行なってきたことを写真展示とともに語りだした,というのが「沈黙を破る」という運動だ。その運動の実際の担い手は元兵士たちだが,その資金面などを支える人物は,パレスチナ人の自爆テロで幼い娘を失った男性。本当はパレスチナ人たちへの怒りがこみ上げるが,なぜかれらがそこまで追い詰められているのかということを理解するための糸口として,イスラエル軍の兵士の語りを集め,そこから理解への道を探ろうとする。監督の土井氏はこの運動を追うだけではない。もちろん,そのパレスチナ4部作でおそらくずーっと追いかけてきたのだろうが,占領キャンプ内に住む幾人かのパレスチナ人への取材を続けている。実際にその占領地区への侵攻が始まる前後にもカメラを回していて,爆撃などで一気に破壊されてしまった一角を,破壊前,破壊直後,復興後と3時点で定点観測をする。
正直,なぜ日本人がパレスチナの問題に首を突っ込むのか,という疑問がなきにしもあらずだったが,なかなか報道だけを頼りにしていては,この問題の本質は日本にまで伝わってこない。今日も世界各地で起こっている紛争の本質的なものがパレスチナ問題に象徴的に顕れているともいえるし,やはり知るべき問題だと痛切に感じさせる作品。

さて,帰りもなんとなくもう少し歩いてみたくなる。落合から東中野までは山手通りを下ってきたのだが,さらに下ると中野坂上までいける。そこまでいって丸の内線に乗ろうとも思ったが,そこまで行くと,東京都庁が見えてきたので,さらに歩いて結局新宿まで。コクーンタワーの地下に入っているブックファーストで本を物色し,さらに1階に入っているカフェで一服。

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