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平日ライヴ,映画

5月20日(水)

横浜motion blue 松下美千代トリオ
ついに今年CDを発売したピアニスト松下美千代さん率いるトリオがmotion blue初登場です。しかも、チャージフリーということで、その日たまたまお休みだった恋人と待ち合わせて横浜まで。引っ越してなぜか横浜が遠く感じるようになりました。結局、到着したのは1曲目が始まる直前。私たちが入店する時にはステージ上で挨拶も終わって拍手が鳴っている時。ゆっとり聴ける感じにほどよくお客さんも集まっています。この前のShima & Shikou DUOの時もそうでしたが、18:30の開演時間はキッカリ守っています。
stringsなどではちょっとマイクいらないんじゃないの?と思うほどのドラマー斉藤 良氏の演奏ですが、これだけ広いといいですね(といいながら最前列。私はドラムスの目の前)。それほどトリオ演奏を頻繁に聴いているわけではないんだけど、最近はけっこう聴き慣れちゃった感があります。以前ほど刺激がありません。やはり演奏者とあまり仲良くなるのもどうかということか。まあ、ともかく美千代さんが嬉しそうに、そして楽しそうに演奏する姿を観られたので満足。しかし、2ndステージが20時からだと思っていたら、20:30で待ち時間は長いし、終わりの時間が遅くなるしでちょっと困りました。

5月21日(木)

府中TOHOシネマズ 『天使と悪魔
3年前の『ダ・ヴィンチ・コード』の続編。同じ原作、監督、主演ということのようですが、実は原作はこちらの方が先ということです。しかも、主人公が同一人物ということでの本当の意味での続編なので、前後関係は映画では入れ替えられているとのこと。トム・ハンクス演じる主人公はアメリカの大学に所属する象徴学者。まあ、この書き方はあまり正しくはないが、正直なところ彼のような研究がどこに所属すべきかは知らない。基本的には歴史学者ということになるが、ルネッサンスが対象ということで、科学史の分野に入るのか、あるいは逆に神学に入るのか、そこが微妙なところです。まあ、おそらく後者なんでしょうね。
舞台はバチカン。まあ、ここはキリスト教徒のための都市国家のようなものです。一番偉い教皇が亡くなり、その次に偉い4人の司祭のなかから1人を選出するという時に事件がおきる。ある者が4人を誘拐する。それと同時にイタリアで進められていた国際的な物理学的実験で作られた「反物質」も盗まれる(この反物質とは単純に爆発物として扱われる)。最も古いキリスト教の形式が残されているものと、最も先端的な科学技術とが同時に同一人物によって危機にさらされるという設定。その犯罪のやり方にはある形式があり、それを解くためにトム・ハンクス演じる教授が呼び出されるわけだ。しかも、ここでは『ダ・ヴィンチ・コード』での事件解決のおかげでこの教授が有名になっているということ。まあ、簡単にいうと、ヒントは科学と宗教(あるいは魔術)とが分離し、後者が前者より支配的だった時代から、前者が後者を押しのけて人々の考え方を支配していく時代への転換点、それがルネッサンスというわけだ。つまり、この事件を起こした人物は新しい科学技術の力をもって、古い宗教的な組織を破壊しようというもの。しかも、それは単なる現代的問題ではなく、かつて16世紀から17世紀にかけての時代に、地動説を訴えたガリレオ・ガリレイが投獄されたように、新しい科学的発見の多くが古い宗教的考えによって抑圧されたという歴史がある。よって、新しい科学者は抑圧され、場合によっては抹殺された。そこで、この映画の設定ではその時期に科学者たちが地下組織を作って密かに復讐の時期を狙っていたということだ。
まさに、この映画のタイトルが表しているように、この歴史解釈は二元論に支配されている。科学と宗教、それらの支配権が入れ替わる時代に両者の衝突が起こったのだと。しかし、これは明らかに歴史の単純化だ。もちろん、そうすることで敵と味方を明確にし、勝敗というものを派手に演出することができる。だからといって、こうした作品がある程度教育的な効果を持って、鑑賞者たちの歴史認識を規定するということを忘れてはいけない。どこまでが事実に基づき,どこまでがフィクションなのか。
実は私はこの辺のことに結構詳しい。まあ,趣味で歴史書を読み始めたのだが,地理学前史のような形で,講義でもたまに話をしている。有名なところではエルンスト・カッシーラーなどに詳しいが,より魅力的なのはフランシス・イエイツの研究。

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