« 平日ライヴ,映画 | トップページ | 場所の運命 »

暗い映画たち

5月22日(金)

講義後、大学の近くにある名画座映画館に行った。1年前くらいに上映された作品が1500円で2本観られるということで、客席は最前列も含めてかなり埋まっています。ちなみに、年会員になると、1万いくらで観放題。

飯田橋ギンレイホール 『その土曜日,7時58分
この日観たのは、昨年見逃してしまったもので、フィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホークが兄弟を演じる作品。フィリップ演じる兄はお金はそこそこあるが、夫婦仲がうまくいかず、ときおり麻薬に頼る生活。ブラジルに移り住んでなんとか心機一転を図ろうとしている。イーサン演じる弟は離婚した元妻に子どもの養育費と家賃をせがまれて金に困っている。兄が宝石店強盗を思いつき、弟がそれを実行する。なんと、そのお店は両親が営む小さな店。かつて2人ともバイトをしていて勝手知ったお店。土曜日の午前中はバイトのおばさんに店番をお願いしているということで、土曜日の開店時に襲うことにする。しかし、弟の行きつけのバーの店員に実行犯をお願いしたこと。たまたまその日はバイトのおばさんが午前中用事があって、ここ数年は店に立つこともなかった母親が午前中お店にいたこと。いろんな偶然が重なって、強盗は失敗し、なんと母親が銃で撃たれ、意識不明になる。だが、母親は店に隠し持っていた銃で犯人を射殺する。
まあ、そんな感じで泥沼の2人。ジョシュ・ハートネットが2枚目俳優だというのなら、イーサン・ホークも2枚目だと思うが、こういう落ちぶれた駄目人間をやらせるとけっこううまいんだよね。父親役アルバート・フィニーの演技が素晴らしい。また、兄の妻役マリサ・トメイは1964年生まれの44歳ということだが、素晴らしい裸体を披露している。まあ、演技を見るにはいい作品だが、こういう出口のないストーリーのアメリカ映画はやっぱりあまり好きではない。

銀座シネスイッチ 『ベルサイユの子
こちらも暗い映画だな。主演のギョーム・ドパルデューはこの作品の後、37歳で急逝してしまった。しかも、私は知らなかったがバイク事故の後遺症で、右足を切断していたらしい。確かに、本作でも右足を引きずっていたが、浮浪者の役なのでまったく違和感はない。さて、この映画は冒頭で幼い男の子を連れた若い女性が登場する。無職の彼女は街を徘徊し、毎晩の寝る場所を求めて彷徨う。とある夜に、福祉団体の人に一夜の宿を世話してもらう。仕事を世話する施設などがあるその地区はベルサイユ宮殿の近く。しかし、やはりパリの戻ろうと敷地内を通って駅へ向かう途中、子どもが森に迷い込んでしまう。そして、たどり着いたのがギョーム演じる男の住む小屋。母親は何を思ったのか、この男と一晩肌を重ねた後、子どもを置いたままその場を立ち去ってしまう。そこから奇妙な2人暮らしが始まる。ここベルサイユの森では、かつての代々木公園(今はどうなのでしょう?)のように、浮浪者たちの生活の場がある。いろんな事情を抱えた人たちが集まり、助け合って仲良く暮らしている。この子ども、エンゾはすっかりその生活が気に入ってしまうが、男の家が燃えてしまったり、新しい家を作ったと思ったら体を壊してしまったり。やはり安定した生活には程遠い。まあ、そんな感じのドキュメンタリータッチの作品。個人個人の事情を詳細に説明したり、余計な台詞や音楽もほとんどない。しかし、どこか美的な雰囲気を醸し出すのはフランス映画のなせる業だろうか。

|

« 平日ライヴ,映画 | トップページ | 場所の運命 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/218863/45139139

この記事へのトラックバック一覧です: 暗い映画たち:

« 平日ライヴ,映画 | トップページ | 場所の運命 »