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都市社会運動

スチュアート・ロー著,山田 操・吉原直樹訳 1989. 『都市社会運動』恒星社厚生閣,286p.,3000円.

久し振りに面白くない本を読んでしまった。1977年に出版されたマニュエル・カステルの『都市問題』は都市社会学のなかで新しい流れを作り出すきっかけとなった有名な本であり,同じ出版社から同じ山田氏の訳が1984年に出版され,またカステルの主要論文も収録したピックバンス編『都市社会学』も同じ出版社,同じ訳者たちによって日本語訳が出されている。『都市問題』は非常に入手しづらいもので,私はまだ読んでいないが,『都市社会地理学』は以前に読んで面白かったので,本書も古書店で見つけた時に買っておいた。そしてたまたまここ数年共同で論文を執筆していた香川雄一氏の専門が都市社会運動である。
そんなこともあって,結構期待して読み始めた。冒頭では,カステルの『都市問題』を含む3部作,つまり『都市・階級・権力』(1978)と『都市とグラスルーツ』(1983)を詳細に検討している。ちなみに,この2冊はどちらも法政大学出版局から邦訳が出ており,前者は読んだことがある。でも,正直なところではカステルの本はガッツリと私の関心を引くものではないことは書いておいたほうがいいかもしれない。やっぱりそれは,私が狭義の政治ってものに弱いところからくるのだろう。カステルの議論を詳細に検討しているのだが,その詳細さが私にとっては関心を引かず,読んでもなかなか頭に入ってこない。
また,都市社会運動の事例も,カステルが『都市とグラスルーツ』で都市社会運動の原型としているという1960年代のマドリッドの市民運動をはじめ,ヨーロッパを中心にさまざまなものが示されるが,事例自体に馴染みが湧かないだけでなく,都市社会運動が都市自体になにをもたらすのかということについてもさほど興味深い論点を得ることはできなかった。

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