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平日も映画三昧

6月22日(月)

渋谷シアターTSUTAYA 『非女子図鑑
腐女子とか非女子とか、なにやらこういうテーマがB級作品で流行っていますが、このオムニバス作品は出演者が意外に豪華だったので、公開終了を前にレイトショーで観に行った。その出演者とは『世界で一番美しい夜』に主演していた元宝塚の月船さらら、片桐はいり、江口のりこ、仲 里依紗など。オープニングとエンディングはいいとして、6話のうち、1話が面白く、2,3話がつまらなく、だんだん面白くなって6話が最高に面白いというのは、全体的なつまらなさを上手くごまかしていると思う。
ということで、1話目はスネオヘアー演じる神主(?)に主演の女子中学生が惚れてしまうという内容。この神社にはおみくじならぬ占いのガチャガチャが置いてあって、毎朝その女の子が引きにくるというもの。毎日奇怪な行動をとる主人公が心配になって白人の同級生が友達になります。素朴で面白い。
月船さらら主演の短編は考古学調査のフィールドが舞台。さらら演じる主任はそんな土臭いところで、化粧もしなければブラジャーもしない。しかし、そこで働く作業員の若い男性がブラジャーを着けているという事実が発覚。そんな内容。月船さららは正直キレイだとは思わないけど、この物語の発想が面白い。
江口のりこ演じるのは混浴温泉フリークの女性。一人旅で訪れた伊豆の温泉。自殺客だと思ってしまう旅館の人や、やはり温泉フリークのおじさん、いちゃいちゃカップル。そしていやらしい目的で近づいてくる男性客。そんな人たちとの顛末を描きます。この男性が実は自殺をしにきたのだが、最後には江口の思惑にほだされてしまうという内容。この男性を演じるのは深水元基。深水と江口は『気球クラブ、その後』で共演していたし、仲 里依紗ちゃん主演の短編には、やはりこの映画に出演していた長谷川朝晴も出演してる。ついでにいえば、江口は『世界で一番美しい夜』にも出演していた。
片桐はいり主演の短編は、病気で降板してしまった映画の主演を探すオーディションの一風景を描いたもの。「40年女をやってきて、そろそろ飽きた」といって、ヤクザの組長役をやろうっていうんだから、この脚本の発想と、まさにそれには片桐さんしかいないよ、という感じの面白さ。このオーディションに応募してきた男のなかには『花ゲリラ』に出演していた小西遼生も出ている。
さて、最後に仲 里依紗ちゃんが登場する。相変わらず眼鏡、Tシャツ、スウェットパンツといういでたちでの登場。なんでこんなに美形の彼女がいつもこんな役どころなんだろうか。まあ、そこがまた魅力なんですけどね。会社員になって初めて男の人に告白したらあっけなく振られたということで、一人暮らしの自宅で自殺をしようと思い立つというお話。テンション低いまま自殺をしようとするが、自殺した後の自分が発見された時のことを想像して、いろいろやってしまうというお話。まずは部屋を片付け、手首を切るための包丁を買い、冷蔵庫に入れるための見せ掛けの野菜と肉を買ったが、高かった包丁の切れ味を試すために、一人暮らしを始めて始めての料理をしてしまう。最後にはすっぴん部屋着ではみっともないということで服を買い揃え、カットモデルでメイクまで。疲れ果てて、とりあえず仮眠をしたらそのまま朝になってしまい、遅刻しないようにと大急ぎで出掛けてしまう。そんな自殺失敗の物語。この空想上の自殺現場発見の場に出てくる刑事が長谷川朝晴と佐藤二朗。これがまたたまりませんね。ともかく、最高です、この短編。最後にすっきりして気持ちいい。

6月24日(水)

恵比寿ガーデンシネマ 『おと な  り
随分前にガーデンシネマに久し振りに行った時に、前売り特典が可愛くて思わずペアチケットを買ってしまった。でも、なかなか2人では観にこれないので、ようやくこの日になりました。水曜日ということで、ここは性差別をせずに誰でもサービスデイ1000円。ガーン!ちなみに、前売り特典はキーケース。部屋の鍵がこの作品のキーアイテムなのです。
麻生久美子3部作の最後。『インスタント沼』、『ウルトラミラクルラブストーリー』とかなりぶっ飛んだ作品が続きましたが、最後はかなり横道なラブストーリー。監督は『ニライカナイからの手紙』『虹の女神』の熊澤尚人。冒頭から、『虹の女神』でも使われていた独特の色彩でぼんやりした映像が流れます(特別なフィルム?)。このタイトルは「お隣り」のなかに「音」と「大人」が含まれていますね。30歳前後の男女がお隣同士。大人なので、隣に異性が住んでいても妙に欲情したりしない。でも、お互いに特定の相手もいずに仕事に忙しい毎日だから、家で過ごすふとした時間にお隣さんから聴こえてくる生活の音に妙に愛着を感じたりして。実際に顔を合わせたりすると幻滅するかもしれないし、変に仲良くなっても気まずいので、この関係がいいのでしょう。私は年齢に限らず、こういう成熟しない恋の物語ってのはけっこう好きなんです。そういえば、もっと大人の似たようなシチュエーションのラヴストーリーとしてはウォン・カーウァイ監督作品『花様年華』って映画がありましたね。ネタバレしてしまうと面白くありませんのでやめておきますが、鑑賞者の期待にこたえて面白い偶然が2人を近づかせます。主演はV6の岡田准一君ですが、CMもやっているSONYのデジタルカメラを劇中でも使用しています。彼に関る女性として、市川実日子ちゃんと谷村美月ちゃんが出ていて、この2人の存在がいいですねえ。そして、この作品を単なる甘い恋物語にしていないのは、麻生久美子に絡んでくる岡田義徳。いやいや、意外な展開でした。そして、彼の役どころがこの作品を現代都市っぽくきりっとさせていますね。そして、彼に相対する場面の麻生久美子の演技にも注目。

6月25日(木)

新宿厚生年金会館 『ムウ
またまた試写会。この作品は手塚 治生誕80年記念ということで、けっこう話題になっています。しかし、
作りがあまりにも派手でお金を払ってまで観に行くつもりはなかったが、試写会ならちょうどよい。客席には映画はほとんど試写会でしか観ない、というような懸賞好きのおばさんも多いようだ。後ろでは「試写会って当たりはずれがあるのよねえ」などといっている。この発言、明らかにおかしい。映画祭のコンペティション作品ならば、そのなかから公開に値する作品かそうでないかがきまるので、もちろんはずれはある。しかし、一般のこういう試写会は既に公開が迫っている作品で、単なる口コミの宣伝のためのものにすぎない。つまり、当たり外れはあくまでもあなた方の好みの問題だよ。
まあ、そんなことはどうでもいいな。公開前だし、内容に関するコメントは短めに。物語の設定と展開は原作を読んでいないが、さすがである。しかし、あまりにも派手に演出されたこの手の映画化では原作も浮かばれないだろう。果たして生前に作られていたら手塚氏はイエスといっただろうか。でも、実は手塚氏はディズニーからの影響が大きく、またアニメーションをテレビ番組として定着させた貢献者でもあるので、作品を芸術と捉えるのではなく、あくまでも商品と捉えるはずだ。なので、映画として受ける要素が大きければそれはそれで彼の遺志に応えているといえるかもしれない。ちなみに、本作で米軍駐屯地が登場するが、なぜか日本映画に米国人が登場するとインチキ臭くなる。こういう作品を超大作ではなく、もっと素朴に作れないのだろうか。

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