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1週間遅れですみません

6月27日(土)

講義の後、渋谷へ。この日も夜に池袋でライヴだったが、池袋では観たい映画があまりないので、渋谷で2本。その前に献血です。土曜日に献血というのは時間的に余裕を持たないといけないものですが、新しくできたこの渋谷のど真ん中の献血ルームはなぜか空いている。献血後、ドーナツとアイスクリームを食べて昼飯に代える。

渋谷シネフロント 『愛を読むひと
ケイト・ウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞を獲得した作品。まあ、彼女は若い時からノミネートされていたので、ようやくという感じだが、正直いうとこれまでの作品と比べて本作の演技が飛びぬけてよかったとは思えない。彼女がヌードを披露したのも今回が初めてではないし、むしろいつもどおりの演技だ。なので、よくあることですが、今までの作品を含めて総合的な評価での受賞という感じでしょうか。前半は予告編で想像できるどおりの展開だったが、後半思いもかけない展開になる。ここがアカデミー賞に絡んでくるのに相応しいところといえようか。ケイトの相手の若かりし頃を演じたデヴィッド・クロスがとてもよい。顔の作りが、亡くなったヒース・レジャーに似ていると思うのは私だけだろうか。でも、大人になってレイフ・ファインズってのはどうなのか?まあ、彼女が姿を消してから、人が変わってしまったという展開だとすれば分かりやすいとはいえるけど。レイフ・ファインズの役どころもけっこう固定してきてしまっている気がする。
さて、今回はネタバレをやめて後半の展開については説明していませんが、そのあたりでなぜこの作品が英語圏の俳優をつかいながらも舞台がドイツなのかってことが分かってくる。でも戦後20年が経過してのこの問題を扱うってのがなかなか新鮮で面白い。

次の映画とライヴの間には時間的な余裕がないので、ここでブランチ。といってもラーメンだったが。

渋谷シアターTSUTAYA 『幼獣マメシバ
佐藤二朗主演のほんわかムービー。なにやら地方局のテレビドラマでもやっていたものらしく、けっこうな人気。シアターTSUTAYAでも客席の多い地下のスクリーンでしたが、かなりお客さんも入っています。佐藤二朗が主演とくれば観ないわけにはいきません。しかも、共演が子犬とくれば、『イヌゴエ』や『ネコナデ』的雰囲気ですね。ストーリーを語るのはもったいないのでやめておきましょう。ともかく、35歳の引き篭もり役の佐藤二朗ははまり役すぎます。役名もそのまま「二郎」。藤田弓子演じる彼の母親は行方不明になり、さまざまな方法で彼に自分を探すように仕向ける。その一つが、「一郎」と名づけられた豆柴犬(一応正確にはそういう犬種はいないそうです)。この子犬を頼りに母親を探すロードムービー。そこに登場するのが安達祐実。子役から出てきて「可愛い」が先行していた彼女ですが、やはり美人ですね。本作の役どころはなかなかいいです。人世話を焼くとてもいい人で登場しながら、久し振りに実家に帰ると、家族の間では嫌われ者であることが発覚する。登場する一人ひとりに事情があって、そんななかで二郎が一郎への愛情を深めつつ成長していく(?)物語。
先日のblogタイトルでちょっと先取りしましたが、『ウルトラミラクルラブストーリー』、『路上のソリスト』、そして『幼獣マメシバ』は主人公が同じ精神的性向を抱えている。つまり「頭のなかで鳴り響く声」である。『ウルトラミラクル』の場合には「声」という明確な形をとらないが、後二者はそれが明確に表現されている。簡単にいってしまえば被害妄想的なもので、時折発作のように、見知らぬ他人も含めた周りにいる全ての人が自分を非難しているような幻想を抱いてしまう。こういう人たちのことを自閉症と呼ぶのか分からないし、そもそも「そういう人」とか特定の病名とかで一括りにしていいものかわからない。またそれらを俳優がフィクションのなかで演じることをどう倫理的に捉えたらよいのかも分からない。今、私が通勤に使っている電車でも途中の駅にそうした人が通う学校か職場があるようで、毎日奇声を発しながら降りていく男性がいたりして、不謹慎な言い方だが、かれらを見ているのは興味深い。よく、かれら(また一括りにしているが)は映画のなかでもとても記憶力がいいといったりするが、ちゃんと一人で電車の乗れるし、日常生活で困ることはどういうことなのだろうか。
私はまだ観ていないが、日本のドキュメンタリー映画で『精神』ってのが上映中だ。その映画に、河瀬直美氏は「精神病患者と健常者の区別が分からない」というコメントを寄せている。まさにそういう感じなのかもしれない。上に挙げた3本の映画は、ひょっとするとそういう人たちへの侮蔑的表現だという非難があるかもしれないし、そうしたフィクションを観て、そういう人たちについて分かったつもりになるのも危険だったりする。しかし、じゃあ、一見健常者と見える人については全く理解できているのかというところが問われる映画なのではないだろうか。ちょっと話がそれましたが、素敵な作品です。

池袋鈴ん小屋 辻 香織
2007年は6回もライヴに行った辻 香織ちゃんだが,調べてみたら2008年はFABでのワンマンに一度行ったきり。今年もこれが初めてです。すっかり髪の毛が伸びた彼女ですが,帰ってblogを見たら,久し振りに前髪を短くしたとのこと。さて,私は開演時間5分前ほどに到着したので,後方の入り口に近いところに座って開演を待つ。その後もけっこうお客さんが来て,このお店にこんなに入るんだなあって思う。でも,FABで後方がすかすかになるよりも,このお店くらいがちょうどいいように思う。それにしても,辻 香織ファンにはけっこう女性一人客が多い。しかも意外とキレイどころだ。といっても,気軽に声を掛けづらい雰囲気もあったりして。そして,団体男性客もけっこう多いのだが。
さて,この日はけっこう急遽決まったというバンドメンバーでのガッツリライヴ。キーボードの桜田さんについては特にいってなかったけど,ドラムスの宮川 剛さんとベースの小山晃一さんは6月に入ってから出演を依頼したとのこと。7月の中止になった水戸ワンマンライヴとなんか関係があるのでしょうか。ちなみに,ベースの小山さんは知っています。流線形でベースを弾いている人で,その頃見た印象とは違っていたし,彼が辻 香織のバンドってのもはじめは確信が持てなかった。でもやっぱりそうだったんですね。なかなか強力バンドです。この日はプロデューサーの小宮山氏がいなかったが、香織ちゃんのギターもしかっりしてきているし、文句なしのバンド演奏。さすがに私の知らない曲も多かったけど、いい感じです。残念なことに朝からスケジュール満載な一日だったために、ここで黒ビールを飲んで、かなりウトウト状態でした。それもあって、あっという間の2時間でしたね開演時間が遅かったのでこの日も急いで帰宅。果たして香織ちゃんは髪型も変わった私を覚えているだろうか。

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