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大学の前期授業もおしまい

7月10日(金)

有楽町スバル座 『群青 愛が沈んだ海の色
沖縄を舞台に映画を撮り続けている、中川陽介監督の最新作。いつもひっそり上映されている彼の作品ですが、今回は上映館はさほど多くないものの、主演が長澤まさみということで話題にはなっている。でも、そのせいか、あまり良い話題性ではない。最近、出演ドラマも視聴率がイマイチという長澤まさみ。芸能ニュースでは、自身が持つ性的な魅力を出し切れていないのが最近の不振の原因などとめちゃくちゃ書いているが、そもそも中川氏の作品は沖縄にこだわりながらも、一般的な沖縄的なものを売りにするようなものではなく、しかも淡々としていて一般受けする作品ではないと思う。
だから客が入らなくてもいいというわけではないけど。結構私の周りでは佐々木蔵之介ファンが多いんだけどな。そして,この作品はあくまでも佐々木蔵之介であって,長澤まさみは幼少期の配役はもちろん違うし,けっしてスクリーンに映っている時間は長くない。実は私は彼女の出演映画をあまり観ていないが,やはり最近に関しては演技的にどうかとは思う。『ロボコン』を見逃してしまったのは今でも後悔しているが,私が彼女の存在をきちんと知ったのは『深呼吸の必要』だったと思う。ジャージ姿で脇役の彼女はなかなか良かった。それから,『タッチ』,『ラフ』とお飾り的なヒロイン役が続くが,『そのときは彼によろしく』は結構良かったと思う。しかし,あのしゃべり方で演技派はないよな。といっても,彼女の存在は嫌いではないんですよ。もうちょっと,周りにも本人にもふっきりが必要だと思う。そうした意味では,本作の台詞の少ない難しい役どころはけっして悪い配役ではなかったと思うが,やはりイマイチだったか。
でも,彼女を一出演者として脇において考えるならば,この作品は決してクオリティの低いものだとは思わない。相変わらずショーロクラブの沢田穣治さんに音楽を託し,主題歌は畠山美由紀。しかし,それだからこその難点もあった。主題歌の「星が咲いたよ」。沢田さんの曲に美由紀さんが詩をつけた,あまりにシンプルだけど心に染みる名曲。これがエンドロールでしっとりと流れればそれほど効果的なことはないのだが,なんとこの曲を中心においてしまったのだ。長澤まさみの母親は彼女が幼いころに亡くなってしまうのだが,ピアニストの彼女が娘のために残した曲がこの曲。たびあるごとにその旋律が登場し,流れる。こういう演出,嫌いなんですよね。ただ,この演出で唯一「おー」と思ったのが,本編中で大人になった長澤まさみがその曲を思い出すとき,畠山美由紀さんの鼻歌が流れることと,幼少時代の音楽の時間(?)にピアノを弾く音楽教師として一瞬畠山美由紀さん自身がスクリーンに登場するのだ!まあ,それだけでも得した感じ。
でも,この作品が「長澤まさみ不振」ってニュースだけで話題になるのはもったいない。是非,多くの人に観てもらいたかったが,もう公開終了か...

渋谷ユーロスペース 『スティル・アライブ
渋谷に移動して観たのが,クシシュトフ・キェシロフスキ監督に関するドキュメンタリーフィルム。といっても,テレビ番組の特集のような感じです。私はこの監督の名前も知らずに,当時渋谷の文化村ル・シネマで次々に公開された『トリコロール』3部作を観た。それから少しして,彼が亡くなったことを知り,けっこう偉大な監督であったことを知ると同時に,名前だけ知っていた『ふたりのベロニカ』も彼の作品だと知る。それから年月は過ぎたが,ようやく2006年に,その『ふたりのベロニカ』をスクリーンで観ることができた。その作品は今簡単にストーリーを思い出すことができるほど分かりやすい作品ではないが,主演女優イレーネ・ジャコブ(トリコロール『赤の愛』でも主演している)の美しさも含めて,最近では「一番好きな映画は?」と聞かれた時にこの作品を挙げるようにもしているくらいだ(この作品を観る前は『マップ・オブ・ザ・ワールド』と答えていたが,知っている人がほとんどいない)。ともかく,いかにも人間臭いこの監督のことが次々と知らされ,とても魅力的な人物に仕立て上げられるドキュメンタリーだった。そして,『トリコロール』についてはもう15年前の作品であり,私もまだ若かったから,その良さがあまり理解できなかったのかもしれない。もう一度観返してみたくなった。

渋谷から目黒で東急目黒線に乗り換えて洗足へ。以前この辺を歩いていた時に見つけた「Cafe Shion」で伊藤志宏さんと古賀夕紀子さんのライヴがあるというので,それを知ったのは2日前だったが行くことにした。casaに出演してもらう自主企画ライヴのチラシを配るのにもちょうど良かったし。前にそのお店を見つけたときの記憶を頼りに駅近くを歩くがなかなか見つからず。何度も同じところを往復して,やっと見つけたと思ったら,お店の外で夕紀子さんが電話で話をしていた。

洗足Cafe Shion 古賀夕紀子伊藤志宏
以前は外苑前のZ・imagineで伊藤志宏さんのソロライヴに,ゲストヴォーカルとして夕紀子さんが出演していた関係だったが,3回目の今回から,2人のユニットとして「声楽的手法と器楽的手法の巡間」という長ったらしい名前で活動することにしたらしい。いかにも志宏さんらしい。カウンターに座って,ガッパオとこのお店で特別に扱っているような,日本で生産しているドイツ風ビールを生でいただく。この日はなんとなく私の精神状態が良くなかったので,ライヴについては断片的に。志宏さんのピアノは素晴らしいんだけど,はやり延々と続く雰囲気はせっかちな私には向かないかも。そして夕紀子さんとの組み合わせ。ピアノの高いキーと夕紀子さんの歌声がシンクロしてしまって,それが良さかもしれないけど,個人的にはギターとの組み合わせの方が良いかな。私の右隣に座った人。shima & shikou DUOのスタッフの人だと思うんだけど,私の真後ろ(ステージを向くと後ろになる)で煙草をふかすのは勘弁して欲しい。目の前で何度も苦しくてもだえているのに,何も伝わっていないようだ。まあ,私の機嫌が悪くなった一番の原因がこれ。チラシだけ夕紀子さんに預けてとっとと帰ってくる。

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