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2010年1月

2010年2月のライヴ予定

行きたいライヴは限られているのに,日程的に調整しにくい2月。
後半はスカスカです。

2月5日(金)
国立no trunks こめ
2月6日(土)
中目黒楽屋 ハシケン/vice versa
2月7日(日)
下北沢風知空知 岩崎 愛(予約済み)
2月10日(水)
吉祥寺strings 太宰百合
2月11日(木,祝)
赤坂BLITZ 竹仲絵里(チケット購入済み)
2月12日(金)
渋谷七面鳥 BE THE VOICE(予約済み)
2月16日(火)
青山プラッサオンゼ コーコーヤ
2月17日(水)
青山CAY おおはた雄一(予約済み)
2月21日(日)
品川原美術館 高鈴(予約済み)
2月25日(木)
青山プラッサオンゼ 小畑和彦×tomoca

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夫婦で過ごす時間が増えました

1月21日(木)

下北沢lete TICA
久し振りのTICA。しばらくチェックしてなかったのだが、昨年10月に『Johnny Cliche』という新しいアルバムが発売されていた。2005年にベストアルバムが発売されて以来で、10曲中4曲がオリジナル。私がTICAを聴くようになったのは3年前くらいだと思うが、今回のアルバムにはライヴで聴いてきた曲も多い。そして、英語詞のそれらの曲を私は勝手にカヴァー曲だと思っていたが、オリジナルだった。作詞はManuel Bienvenuなる人物で、唄う武田カオリさんの英語発音も素晴らしいので、カヴァーだといわれても全く違和感はない。さて、ライヴだが、久し振りに見るカオリさんはサイドを刈り込んだ素敵なヘアスタイルに、素敵なジャケット。相変わらずこの人の体のラインやナチュラルなメイク、すっきりしたヘアスタイル、そして衣装。無駄がなくて洗練されている。一方の石井マサユキ氏は一見、そうしたことには無頓着だが、毎日のジョギングで鍛え上げた体には無駄がない。それは2人の音楽についてもいえる。確かにCDには2人以外の楽器も入っているのだが、ライヴの時には2人で完結するのだ。この日はなにやら石井氏の無駄話が多かったが、ライヴ中のMCは全く無駄ばかりのくだらない話。そのアンバランス感もまた良い。その無駄のないステージに観客もアンコールを要求しない。

1月23日(土)

この日はわれわれ夫婦共通の友だちさくさんちのパーティ。久し振りに夫婦揃って出かける。もちろん、それは夕方からなのでその前に映画を1本と思って、新宿ピカデリーへ。もう少し早く行けばよかったのだが、予想以上の混み具合で、受付の列に並んでいる間に、観る予定だった『ソフィーの復讐』が満席に。仕方がないので献血をしに行く。こちらも待つことを覚悟していたが、最近は新宿でも成分献血が主流らしく、400ml全血献血を勧められる。まあ、どうせ恋人は全血しかできないので、あまり待たせるのもなんだということで、久し振りに全血献血をする。あっという間に終了でつまらない。新宿から小田急線に乗ってさくさんちへ。この日は13人が集まるチーズフォンデュパーティ。わたしたちは温泉旅行のお土産としてどぶろくを持参する。やっぱり人数が多い時はちょっと盛り上がりが分散してしまって難しい。なんだかんだで長居してしまったが、2人だと帰り道も寂しくない。

1月24日(日)

この日はわたしたち夫婦の撮影会。結婚式をしていないわたしたちだが、彼女の母親からはせめて記念写真でも撮ってほしいとの要望があり、撮ることにした。でも、レンタルの衣装を借りてスタジオでってのも趣味じゃないので、彼女の専門学校の同級生カメラマンに依頼して、駒沢公園で撮影。寒空のなかなんだかんだで3時間ほど。2人で三軒茶屋に移動して東京餃子楼にて餃子を食べる。世田谷線で下高井戸に移動し、映画。

下高井戸シネマ 『あの日,欲望の大地で
シャーリーズ・セロン主演作だったが、なんだかんだで見逃してしまった。予告編は何度も観ていたが、シャーリーズ・セロン演じる主人公は幼い頃母親を失う。というのも、母親は近所に住む男と不倫をしていて、人里離れた所のトレーラーハウスのなかで密会をしていたのだが、ある日そのトレーラーが爆発し、2人とも死んでしまうのだ。そして、その男の息子と主人公が親しくなり、恋に落ちる。そして、主人公が成人してシャーリーズが演じる現在に。そういう過去の痛みを抱えながら、行きずりの男たちに身を任せる、恋を知らない大人の女性になった彼女のもとにある男性が近づき、娘を会わせる。そんな内容。予告編ではまさに断片的に粗筋だけが分かるようにうまく編集しているが、実際に本編を見ると、その継ぎ接ぎの予告編の隙間をしっかりと埋めていく、非常に説明的で分かりやすい展開。といっても、実際にはいくつかの時間の断片が交互に挿入されていて、物語の進行はとても映画的である。ちなみに、この母親を演じるのはキム・ベイシンガー。そう、『ナインハーフ』でミッキー・ロークと艶かしいエロティックなシーンに臨んだあの女優さんだ。米国製のこの種の映画は、最近は女優の美しさよりもリアリティ重視なので(この辺は日本と違うと思う)、若かりし頃は美人だった中西部田舎町の主婦という役どころがはまっていたと思う。一方で、シャーリーズ・セロンはブラジャーもしないような、かといってセクシー路線を前面に出すわけではない役どころ。『モンスター』以降、裸体にためらいはないが、全くいやらしくもない。私生活ではキレイにしているのだろうか、と疑ってしまうほど、女優という職業にはまっているな。そして、この映画では、シャーリーズの幼い頃を演じるジェニファー・ローレンスという女優さんがなかなか良かった。顔はシャーリーズには似ていないが、すらりと伸びた体は、2人を同一人物だとみなすのに説得的だ。さらに、シャーリーズの娘役を演じるテッサ・イアというメキシコの子役女優の存在感も良い。登場した当初は普通の女の子。それが生き別れた母親が登場するという場面で、頑なになり、最後に対面してからは落ち着いて接する芯の強さを表現する。なかなかいい映画だったと思う。

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新婚旅行に行ってきました

写真アップしました。

1月16日(土)

この日は夫婦で母親の家に行く予定。その前に映画を一本。韓国映画がかなり勢いを失っている一方で、台湾製の映画がけっこう頑張っている。

銀座シネスイッチ 『海角七号 君想う,国境の南
そんななかでも、本作は台湾でも興行成績が一位二位を争うようにヒットしたらしい。ここ数年、台湾を舞台に活動している日本人女優、田中千絵も出演しているし、歌手の中 孝介も本人役で出演しているように、日本とも関係の深い作品。「海角七号」とは古い地名。戦後、台湾在住の日本人の引き上げによって引き離された男女の物語りがベースにある。台湾で愛をはぐくんだ男女がいて、男は帰国し、女は台湾に残る。そっと船に乗り込んだ男は、その女性に宛てて7通の手紙を書くが投函しないまま日本で亡くなる。その娘が遺留品の中から手紙を見つけ、現代になってまとめて手紙を台湾に送ったものの、住所不明で、たまたま郵便配達の仕事をし始めた主人公の男性のもとに置かれることになる。時折、船で男が手紙をつづるシーンがあり、読まれる手紙は日本語。台詞にも時折日本語が混じります。サブタイトルに「国境の南」とあるように、舞台は台湾島南部。海岸沿いに立つあるホテルが、砂浜にステージを組んで、中 孝介を呼んだライヴイヴェントを企画している。地元の議員がオープニングに地元のバンドを使うようにと指導をし、主人公であるその議員の息子を中心にバンドが結成され、田中千絵演じる日本人女性がコーディネイターを務める主人公は音楽での成功を目指して活動の場を台北に移すが、上手くいかず、生きる気力を失って地元に戻ってきたところ。まあ、そんな感じでドタバタ劇あり、諍いあり、恋愛ありで物語は進展していく。まあ、それなりに楽しい映画ではありますが、大ヒットするほどのものかどうか。

銀座まで出たので、久し振りに北千住経由で東武伊勢崎線にて鷲宮駅まで。駅からの帰り道はめちゃくちゃ寒かった。今回の帰省は母親宅の冷蔵庫がウンウン唸っていて、冷凍庫の冷えも悪いということで買い換える。ついでに隣の電子レンジを入れていた棚も交換し、ニトリで購入した新しい組み立て式の棚を組み立て、またちょっとゆがんで引き出しの出し入れがしにくくなっていて食器棚を修理。1泊していろいろお手伝いをして有意義な帰省でした。

1月18日(月)
3日間、有給休暇をいただいて、新婚旅行。渋~く、山形県の銀山温泉に2泊3日の旅行です。山形には縁があって、数年前に二度ほど訪ねたことがあったけど、それ以降に山形新幹線は新庄まで延伸していて、銀山温泉の最寄り駅大石田まで新幹線で東京駅から一本です。しかも、自由席もできていた。ちょうどお昼に東京駅を出発する電車にして、東京駅で山ほどある駅弁を選び、ビールを買って昼から呑みます。さすがに酔っ払ってしまって、いろいろ車中でやろうと思っていたこともできずに、寝てばっかりで到着。ただ、恋人が購入したDS用のゲーム「リズム天国」にけっこうはまってしまう。
大石田駅からは旅館の送迎車が迎えに来てくれる。40分ほどで到着。実は今回の旅行先は『OZ magazine』に掲載されていた写真によって決定したもの。料理とか露天風呂とか、そういう魅力を持つような温泉街ではないが、古い建築物をそのまま使った、レトロなこじんまりとした温泉街ということで、モデルのKIKIちゃんを中心とする写真が素敵だったのだ。しかし、到着すると、確かに雰囲気のある温泉街だが、こじんまりさはかなりなもので、分かってはいたものの、写真の威力ってすごいなと実感。でも、これほど雪の積もった場所で数日を過ごすなんて経験はなかなかないのでよしとしましょう。しかも、幸い私たちが滞在した期間はほとんど雪も降らずに傘いらずでした。その上、かなり覚悟して防寒対策をしていったのに、耐えられる寒さでした。むしろ、埼玉の方が寒かった。
滞在した旅館は「古山閣」。旅館にあった説明によると、銀山温泉はかなり歴史が古いようです。古い写真ではどの旅館も茅葺屋根でしたが、大正初期に洪水に見舞われ、昭和初期に建て直しが行われて、多くの旅館はそのまま現在に至るということのようです。古い建築物なのに、3階建てでなかなか立派なものです。さて、駐車場に着くと、さっそく旅館の人が迎えに来てくれました。けっこう若い女性も働いています。われわれの部屋は2階で2人には十分すぎるほどの広さですが、残念ながら部屋の外の景色は楽しめません。とりあえず、温泉へ。1階には男性用と女性用の浴室。男性用はシャワーが3つあるほどの広さ。特にサウナとか余計なものはありません。3階には貸し切り用の露天風呂が2つ。片方はシャワーなし、もう片方はシャワーが1つ。2人に適切な広さ、せいぜい4人家族というところでしょうか。露天といっても片方は窓はなく、もう片方は窓があり、両方屋根はあるようなもの。この時期は雪の山肌しか見えません。でも、普段追い炊きのできないせまい浴槽で、お湯を節約しながら使っているわれわれにとっては、肩まで浸かれて足が伸ばせる浴槽というだけで大満足。しかも、24時間いつでも大丈夫です。結局、滞在中に5回ほど入りました。
料理は山形といえば牛肉。銀山温泉は尾花沢市になるので、尾花沢牛だったようです。1日目がしゃぶしゃぶと芋煮(山形名物です)、2日目はすき焼きでした。魚料理は内陸とあって、川魚が中心。鮎の干物ってのは珍しくてよかったけど、イワナかヤマメの刺身はイマイチだった。山菜はこの辺の名産らしく、美味しかったし、宿の隣にある豆腐屋から仕入れる豆腐も美味しかったけど、野菜で美味しいものはあまり印象に残らなかった。どうやら、その日の料理という決め方ではなく、1泊目の料理、2泊目の料理という感じらしい。夕食は部屋で食べたので分からなかったが、朝食は広間で食べるので、2回目の朝食で、新しい客がわれわれの前日のメニューを食べていた。夕食は2日目の方が断然グレードアップ。なぜかフカヒレやお吸い物に松茸など、いわゆる贅沢な食材が少しずつ使われていた。50名収容できる旅館なので(そして、平日にもかかわらず、部屋はけっこう埋まっていたようだ)、地の素材を活かしたその日限りの料理ってわけにはいかないけど、いわゆる旅館的料理だった。1日目は新幹線でビールを飲んだので、冷酒を頼む。1日目の夕食は食べきるのがやっとの感じだったので、冷酒を余らせてしまい、翌日をそれを呑む。そして、せっかくなので地ビールも1本。お茶菓子で出てきた亀まんじゅうという黒糖を使った餡のまんじゅうが美味しかった。
1週間前までは雪が降り続く東北地方だったので、雪が降っているようだったら旅館に閉じこもっても良いといろいろ用意をしてきたけど、幸いわたしたちが行っている間はほとんど降らなかったので、2日目は出かけることにした。とりあえず、最寄り駅まで車で40分というので、チェックアウトして駅まで向かう送迎バスに乗せてもらって大石田駅へ。本当は日本海を見に、酒田でも行きたかったが往復の電車でかかる時間以上に、電車の本数による待ち時間が多く、断念。代わりに各駅停車で50分ほどということで山形に行くことにする。たまたま、大石田の駅で手にしたフリーペーパーに山形市内の「寺町」の特集があり、山形駅から100円の循環バスに乗り、七日町付近まで。思ったよりも近く、お寺をブラブラ、その辺のお店で昼食をとり、団子を食べ、そのまま山形美術館へ。この日は酒田出身の写真家、土門 拳の写真展をやっていた。オリジナルプリントを観るのは初めてだったが、やはりすごい迫力だった。途中にもお土産やさんやらで買い物したり、変わりどら焼きのあるお店でお茶したりと、普段の街歩きと変わりませんが、なかなか面白かった。大石田駅から旅館までは最終の路線バスで帰る。途中で高校生が乗ってきたりしてこれまた風情あり。
今回は私も有給休暇をもらっていたので、会社へのお土産。恋人も退職した職場へのお土産。他にも私の母へのお土産やら、数日後に遊びに行く予定のさくさんちパーティへの差し入れなど、お土産だけでけっこうな荷物。
Photo 銀山温泉
Photo_2宿泊した古山閣
Photo_4 大石田駅から最上川へ 

1月20日(水)

山形から帰ってきて、一息ついて、そのまま近所の映画館へ映画を観に行きました。

府中TOHOシネマズ 『今度は愛妻家
最新作として『パレード』ってのがあることは知っていた行定 勲監督がいつの間にか別の映画も撮っていたらしい。中谷まゆみという人の原作だが、元は舞台だったらしい。確かに、自宅のシーンが多く、舞台っぽいな。そして、『パレード』も予告編を観る限りでは一室で繰り広げられる人間模様なので、行定氏の関心がその辺にあるかもしれない。主役は豊川悦司。その妻役を薬師丸ひろ子が演じる。まあ、私はあまり前情報なしで観たので、CMや予告編でどの程度の内容が伝えられているのか分からないが、基本的にはネタバレ禁止っぽい展開。他の出演者も知らなかったので、水川あさみちゃんが登場した時には驚いた。そして嬉しかった。でも、こういう怒鳴っている訳ってのは確かに彼女に合うんだけど、彼女自身を魅力的にはみせない気がする。そして、その相手役の濱田 岳はもうすっかりこんな役ばかり。やはりオカマ役の石橋蓮司が一番良かったかな。それにしても、この物語はどのレベルを意図しているのか微妙である。元が舞台ということで、台詞のやり取りが基本。その台詞の多くが常套句なのだ。相手をなじる言葉、相手を励ます言葉、慰める言葉。特に、水川と濱田のやりとりは歯の浮くような台詞も多く、特にかれらが登場する最後のシーンはうんざりする。でも、それさえなければ、水川演じる女優志望の女性の本心が分からないような台詞の組み合わせはひょっとすると、その常套句を批判的に眺める超越的な視点を有しているようにも思える。石橋と豊川のやりとりについてもそうだ。石橋の有体な励まし言葉に対して、豊川はいつも斜に構えた視点でものをいい、「先に進むって具体的にどういうことなんだよ」という台詞はなかなかいいところを突いているが、結末的にはやはりどうなのだろうか。行定氏がこの物語を映画化する意図も微妙に測りがたい。

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映画・ライヴが少ないと日記が追いつく

1月13日(水)

新宿たかのや
初めて行くライヴハウス。新宿の厚生年金会館隣の地下1階にあります。フロア内は禁煙ですが、いかにも地下空間っぽいライヴハウス。でもスタンディングではなく、50席弱の椅子が出ていて、ステージ上にはグランドピアノ。ドリンクと乾き物のおつまみのみ。カウンターのお姉さんは丁寧にカクテルを作っているので(プラカップではなく、グラス)、時間がかかります。なぜか、ドリンクチケットはミニカー。この日はオープニングアクトも含め、男性シンガー3人に、プラス山田タマルちゃん。彼女のblogには出演時間が遅めということだけしか書いてなくて、開演時間よりも遅めに行ったが、聴かなかったのはオープニングだけ。結局、タマルちゃんは最後で、男性シンガー2人のステージを聴くことになりました。さすがに、プロとしてやっている2人なので、先日の武蔵新城のように、耐えられないことはない。歌も上手いし、オリジナル曲もまずまずだが、やはりそう簡単に好きになるような男性シンガーはいないね。ともかく、なぜあそこまで声を張り上げて歌うのだろうか。でも、客席はほとんど女性ファンで埋められていました。男性客は数えるほど。
山田タマル:そして最後に登場したタマルちゃんはこの日、「はっちゃん」と呼ばれるピアニストと2人のステージ。このピアニスト、つい先日dorlisのサポートで見たばかりだ。そういえば、昔はこうしたライヴレポートに演奏曲のリストもつけてたっけ。ということで、久し振りに覚えてきました。
新曲(タイトルいわず)
青写真
my brand new eden
close to you(カーペンターズカヴァー)
電話
マグネット・ラヴ
let it be(ビートルズカヴァー)
前回、渋谷のレストランで聴いたタマルちゃんライヴはバンド編成で、カヴァーばかりだったので、この日のライヴはとても良かった。まあ、はじめましてのお客さんが多いイヴェントなので「my brand new eden」は仕方がないにせよ、カヴァーも入れながらの選曲はなかなか私好み。そして、この1曲目が良かった。曲の進行が複雑で、なんかインディーズ時代のアルバムの雰囲気があります。この日はいつも一緒にいる男性のスタッフの姿もなく、いつにも増して自然体だった気がする。彼女はいつでも自然体なんだけど、そのなかでも他人に対する気遣いを忘れない人なので、時にもっと自分を出してもいいのに、と思うときもある。まあ、ともかくこれからどんどんいろんなしがらみを脱ぎ捨てながら彼女らしい音楽の道を突き進んでくれればと願います。

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正月映画はどうなの?

1月10日(日)

渋谷シネマライズ 『誰がため
デンマーク映画。またまたナチスものです。デンマークでも、ナチスに寝返ったデンマーク人たちを抹殺するというレジスタンス集団が実在したという。フランスを舞台にしたコメディ・タッチの『イングロリアス・バスターズ』に対して、こちらはスタイリッシュではあるが、きわめてシリアスな内容。予告編でも語られていたように、主人公の2人は正義感に満ちて殺人行為を繰り返すが、その命令自体に裏があることが分かっていって、何が正義なのか分からなくなっていくという展開。この正月はあまり観たくなるような作品がなく、「まあ、観てもいいかな」的な感覚で選んだ映画だったけど、やはりこの種のテーマに新たな展開を求めるのは難しいようだ。

代官山LOOP
もう、スタンディングで最前列を確保するために、開演までの1時間を待つというのも辛くなってきたので、開場時間過ぎてから会場に向かい、お腹が減ったので、西郷山公園の入り口にあるカフェでカレーでも食べようと思ったら、17時で閉店の様子。しかたがなく、30分ほどを会場内で立って待つことに。やはり辛いです。
dorlis:この日はサポートに後藤郁夫氏の姿はなし。ピアノとギターとベースとドラムスというオーソドックスな編成。dorlisを聴くのは2回目だが、それほど好きにはならない。でも、この日は1人で弾き語りもしていて、バンドだと彼女のギターがどれほど上手いのかよく分からなかったけど、かなりです。パフォーマンスの質はさすが。
一十三十一:この日はなんと、田中慶一氏のドラムスと、「あおちゃん」と呼ばれるギタリストのサポートは2人だけ。いいところで、ちょっとした変化をつけてくれますね。昨年発表したカヴァーアルバム『letters』から数曲と、久し振り披露のオリジナルやそのほかのカヴァーも交えたなかなか考えたステージ。この日は樫の間違えもほとんどなく、無駄なトークもなく、まずまず緊張感のあるステージでした。

1月11日(月,祝)

新宿K's cinema 『書の道
いろんな若い男女が出演する、シアターTSUTAYA辺りで上映されそうないかにもB級映画。大学生たちのスポ根的雰囲気だが、彼らが熱中するのはスポーツではなく「書道」ってところが気に入って、観ることにした。川野浩司という監督は、『LOVE MY LIFE』や『花ゲリラ』も撮っている人物だった、ということを後から知る。ということで、はずれではなかった。主演の柳下 大はなんとなく嵐の桜井 翔君に似ている(こんなことを書くと、また怪しげなコメントとか入りそうですが)。柳下演じる男子大学生はボクシングに挫折し、大学に入学するもののこれといってやりたいものを見出せずにいる。そんなところ、偶然入ってしまった部室が書道部で、なんとなくはじめることになる。といっても、部員2名の書道部。そこに1年生の書道経験者をなんとか丸め込んで、かれらの部活動が始まる、という展開。他にはなかなかプロテストに合格しないかつてのボクシング仲間、その妹。書道部の先輩の女性。書道経験者1年生の高校時代の書道仲間。そんな面々が登場します。まあ、これといって見ごたえがあったり、考えさせられることがあったりするわけではないけど、退屈しないし、観ていて楽しめる作品。ただ、デジタルビデオによる撮影が、室内での肌色がかなり悪くて、若い俳優を使っているのになんかもったいない感じ。やはり編集などのことも含めてデジタルが便利で主流なんですかね。

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2009年度大学講義も終了

1月8日(金)

法政大学今年度最後の講義。結局,レポートを提出したのは9人だけだった。まあ,採点が楽でいいけど。この日はいったん帰宅して,夕方映画を観に新宿にもう一度出て,恋人の仕事終わりに待ち合わせて夕食という予定。いつもチケットを買うところで,観る予定の作品の前売り券が売っていなくて,映画館への道のりを遠回りして,いくつものチケット屋をまわるが,やはりなし。最後のチケット屋でようやくあった。当日料金1800円のところが,前売り券で1300円になったので,気分が良くなってしまい,上映時間まで時間があったので思わずMUJI cafe & mealでケーキと紅茶を飲んでしまう。このケーキが名前を忘れてしまったのだが,カステラとスフレを足して2で割ったようなもので,とても美味しかった。

新宿シネマート 『理想の彼氏
さて,選んだのはこちらの映画。キャサリン・ゼタ=ショーンズ主演で,夫の浮気で子ども2人連れて離婚した中年女性が若い男を恋人にするという物語。昨年もサンドラ・ブロック主演の『あなたは私の婿になる』が同じように,会社の部下が相手っていう設定があったばかり。まあ,その邦題もどうかと思うが,なんとなく観ておいたほうがよいと思って,公開終了間際に観ることができた。その「なんとなく」の勘はよかったようです。とてもいい映画でした。ちなみに,原題は「the rebound」という。カタカナで「リバウンド」というと,ダイエットに成功した後に元の体型に戻ることを意味しているが,英語ではもうちょっと意味が多様のようだ。たとえば,単純なところでは,バウンドが跳ねることだったら,リバウンドは跳ね返ること。この映画のなかでは,離婚を経験し,多少の男性恐怖症になっている主人公に対して,男遊びの激しい女友達が発する台詞に出てくる。要は,男関係に慎重になっていないで,一発やってしまえば弾みになっていい恋ができる,というものだ。あるいは,シャスティン・バーサ演じる,24歳の設定の若い男と付き合い始めた頃。彼を「踏み台」にしてもっといい男をみつけなさい,という助言。さて,そんなタイトルに関してはこの辺にして,中身。
前半は予想通りのコメディ的展開。しかも,主人公の2人の子ども,姉と弟がめちゃくちゃ面白い。普通はきょうだいがいたらどちらかが面白くてどちらかが真面目だと思うんだけど,2人ともはちゃめちゃなのだ。それに対して,相手役の男は若い割には価値観が妙に古臭い。それが子どもに受けて,仲良くなる。彼も子どもたちを好きになって,いつの間にかベビーシッターとして主人公の自宅に入り浸るようになり,それが徐々に恋人関係に発展するという展開。しかし,そのままコメディのままハッピーエンドで終わるのではなく,ちょっとシリアスな展開になっていって,最後はいってしまうと面白くないような意外というか必然的というかの結末。こういう映画,好きです。

1月9日(土)

翌日は東京経済大学の今年度最終講義。こちらもレポート提出者は20名弱。この日も一度帰宅。国分寺のパン屋「キィニョン」でランチでも買っていこうと思ったら、1000円の福袋があったので、思わず購入。この日の私のランチ、翌朝の2人の朝食、2,3日分のお茶菓子、という感じ。
この日の夜のライヴは武蔵新城ということで、結局映画を観るのを断念して、自宅作業。今年の3月には私の非常勤先の法政大学で日本地理学会春季学術大会が開催されるということで、口頭発表を申し込む。最近は全てネットで申し込みできるので楽でいい。

武蔵新城cafe HAT 佐奈枝
武蔵新城の商店街にある喫茶店で、佐奈枝ちゃんがチャージフリーのライヴをするというのででかけることにした。この日はcasaの古賀美宏君がサポートで入るし、佐奈枝ちゃんも美宏君に手伝ってもらって、初のCDを製作し、この日から売り出すというので入ってみた。商店街にある喫茶店ということで、大体の位置だけ押さえて、探したが、なんともかんとも見つからない。結局、商店街中を30分ほど歩き回ってようやく見つかる。何度か前を通ったのですが、2階のお店だったんですね。開演時間を過ぎてお店に入ると、なんとすでに誰かが歌っています。チャージフリーというので、もっとこじんまりと、佐奈枝ちゃんだけが歌うのかと思いきや、何組も出るらしいです。入り口のところに佐奈枝ちゃんと美宏君がいたので、とりあえず間に合ったようだ。この私のblogに、このお店の生パスタが美味しいという書き込みがあったので、生パスタに表記はなかったが、とりあえずアサリの白ワインスパゲティを注文。まあ、手作り感溢れる素朴な美味しさでした。一人目の未成年女性のギター弾き語りが終わって、今度は私と同世代だと思われる男性フォークシンガー(?)が登場。いやいや、いくらチャージフリーとはいえ、これほどひどい演奏で1時間以上を過ごすのは今の私には苦痛すぎる。もう、お情けの拍手はやめて持参した本を読み始めます。いっそ、店が見つからず諦めて帰ったほうがよかったのではないかと、常連客が多いと思われる客のなかでお店に馴染めず思った次第。
ようやく、次が佐奈枝ちゃんの出番で、とりあえず聴いて帰ろうと思ったら、なにやら常連のお客さんだと名乗る人が突然マイク片手にしゃべりだす。どうやら、佐奈枝ちゃんは以前からこのお店に出演していて、このおじさんのお客さんも佐奈枝ちゃん目当てにこのお店の常連になったようで、しきりと「佐奈枝ちゃんの歌声は聴く価値ありです」と繰り返す(いかにも、他の出演者は聴く価値なしだと私の想いを代弁してくれるようだ。まあ、本当はそんなことを彼が思っているはずはないのだけれど)。ようやく私にもこのお店のライヴの趣旨が理解でき、しかも佐奈枝ちゃん目当てに来ているお客も多いと知り、なんとなく馴染んでくる。そして、佐奈枝ちゃんのステージ。お客さんからお花ももらったようで、なんだか急にお店も盛り上がりを増します(しかし、なぜか後方では大きな声でずーっとしゃべっているおじいさんがいた)。佐奈枝ちゃん自身もおじさんに褒められ、CDができ、サポートもいて、そして新年一発目のライヴということで、かなり上機嫌のステージでした。2度目に聴くライヴでしたが、やはりいいシンガーですね。2度目の印象は1度目とは少し違って、それほどやさぐれたりしていない、明るい曲も似合うんだなと思ったりする。
彼女のライヴの後も、次なる出演者のセッティングが始まり、さすがにここで帰ることにする。早速、CDを購入し、美宏君とも新年の挨拶を交わし、帰路につきました。武蔵新城くらいだとまだ意外に近いです。

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2010年初ライヴ

1月6日(水)

新宿T's bar こめ
この日はベーシスト水谷浩章さんの47回目の誕生日ということで,彼がやっているトリオ「こめ」での演奏を新宿pit innのすぐ近くのこじんまりとしたバーで開催。なんとこのお店,ホームページがない。実は私,大の電話嫌い。ということで,電話でしか予約できないお店はかなり苦手なんです。ライヴのチョイスもそんなくだらないことで左右される自分がたまに嫌になりますが,電話って難しいんですよ。個人でもお店でも,「いつだったら相手はいるのか」「今かけたら迷惑だろうか」そんなことを考えているとかけられません。
水谷さんは,11月に初めてその演奏を聴く。チェロ奏者橋本 歩さんも所属している水谷さんのバンド,phonoliteのライヴを聴きに行ったのだ。そのバンドにはフルート奏者の太田朱美さんもいて,この日はphonoliteと「こめ」の演奏だったのだ。朱美さんも以前から聴いていたので,「こめ」の存在は知っていた。そして,11月の初体験,その日の日記でも書いたように,「こめ」のもう一人のメンバー,ピアニストの片倉真由子さんの演奏にやられてしまったのだ。ということで,2010年初っ端のライヴはこの3人。
さて,さきほどの電話の話に戻すと,そのpit innのライヴが大盛況だったので,この日もこめを目当ての人とか,水谷さんをお祝いする人なんかで賑わうんだろうと思って予約したかったのだが,なかなか重い腰が上がらず。やっとのことで電話したのが1月3日。電話は一向に出ず。よく考えたら3日はまだ営業しているはずがない。けっきょく,もう2度と電話をかけようという勇気は沸いてこなかった。まあ,入れなかったら新宿で映画でも観て帰ってこよう。という軽い気持ちで,でも少し早め(開演25分前)に行ってみると,まだお客さんは3人くらい。「予約ないけど大丈夫ですか?」とたずねると,大丈夫とのこと。stringsよりも狭い感じで,カウンター席とテーブル席。常時ライヴをする店ではないので,窓際のカウンター席を潰して,客席は15席程度。さらに立ち見はちょっと難しい感じ。ということで,私は一番奥のカウンター席に座らせてもらう。ステージを横から見る感じ。カウンター席なので,椅子の足が長く,ピアノの鍵盤も良く見えます。最終的には満席になりましたが,お客さんの入りはちょっと遅め。しかし,この日は太田朱美さんのフルートが故障したというハプニングがあった。壊れたという情報はその日の朝にmixi日記で公表され,楽器を預け,代替器でリハーサルを行い,本番前に取りに行ったらしい。ということで,朱美さんが戻ってきたのはちょうど開演時間。20分弱の遅れで始まったのでしょうか。この日はゲストもいるということで,前半が3人の演奏。やはり「こめ」2回目の体験ということか,ちょっと衝撃は和らぎましたが,やはりこのピアニストはすごい。そして,pit innでは客席に視線を向けずに礼をするだけのぶっきらぼうな人だと思ったけど,3人が近く,お客さんも少ないので,表情はかなり和らいでいたようです。そして,はやり29歳の女性の可愛さも確認しました。意外にアイメイクがしっかりしていますね。そして,演奏中。やはり伊藤志宏さんのように,唸っています。やはり早弾きには何か体の動きを加速させる原動力が必要なんですね。こういうのはこういう演奏者と近い距離で体験しないと分かりません。そして,この日改めて認識したのは,水谷さんのすごさ。やはりこのトリオはすごいです。
そして,後半のステージで登場したゲストはなんと,元「たま」の柳原陽一郎さん。一昨年のレテのコンサートで滝本晃司さんのソロライヴを聴きましたが,こんなところでもう一人の「たま」を聴くことになるとは。ちなみに,「たま」が有名になったのは1989年くらいからのようなので,私がテレビなし生活に入る頃なんですよね。なので,その存在は知っているものの,その曲や活動自体はほとんど知らない。なんで,柳原さんがゲストかというと,なんと彼は水谷さんと高校の同級生だったらしい。といっても,それからずーっと付き合っているかというとそうではなく,ここ数年ミュージシャン同士として一緒に仕事をするようになったとのこと。ということで,5曲ほど柳原さんの曲をこめがバックで演奏するステージ。彼のステージの最後の方で,なんと客席に橋本 歩さん登場。それからまた数曲やった後,会場にいたフルート奏者(彼女はphotoliteの新規メンバーだとのこと)とこのお店のマスターがトロンボーンで参加して2曲ほど。後半はそんな感じのお祝いムードで終わります。ということで,私的にはもうちょっとこめをがっつり聴きたいところでしたが,まあこの日は特別ということで,柳原さんのステージも観られてお得でした。ちなみに,彼の曲と歌声は悪くありません。
ちなみに,前日の5日は仕事初めだったのですが,就業後に簡単な飲み会があり,胃腸を壊して治った後はじめてビールを飲む。これがまずくてすぐ酔ったので,この日はアルコールはやめておこうとも思ったのだが,お店がバーということもあり,赤ワインを注文。これが濃厚なタイプではなくすっきりタイプなのだが,しっかりと味がして美味しかった。歩さんも来ていたし,ライヴも21:30には終了したので,もう一杯ほど飲みたいところでしたが,我慢して歩さんと朱美さんと少しお話して帰路につく。

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正月からお酒は控えます

年末年始は実家で過ごすつもりが、29日夜に行ってみると母親の体調悪し。本人は牡蠣があたったといっているが。本来ならばわれわれが看病すべきところだが、「一人だったら大丈夫。あんたたちがいると気を遣って疲れるから帰って」といわれ、30日夜に東京に戻る。
夫婦水入らずの年越しだ、と思ったら2人も立て続けに胃腸の不調を訴え、文字通りの寝正月に。妻は大晦日に、私は元旦に休日診療の医者に診てもらう。

2010年1月1日(金)

まあ、医者に行くころには食べられない以外の体調は悪くなかったので、座っているだけだったら大丈夫だろうと、診療の帰りに地元の映画館で映画を観て帰る。
調布PARCOキネマ 『のだめカンタービレ最終楽章前編
「のだめカンタービレ」は昨年の正月に実家で過ごしている時にテレビで総集編を部分的に観て、つい最近献血ルームでコミックを3巻くらい読んだので、大体のストーリーと人物相関図は分かった状態で劇場版を観る。当然、テレビのスペシャル版のヨーロッパ編は予告編しか知らない。なので、私が説明するまでもないが、のだめを演じる上野樹里と千秋を演じる玉木 宏のどたばたクラシック修行コメディ。日本でのシーンは知っている俳優の慣れない楽器演奏シーンが多くて見ていられないところもあるが、ヨーロッパ編はそれが少なくて観やすい。まあ、指揮者がいるようなコンサートを生で観ることはほとんどないが、玉木君のその堂々とした姿はなかなかはまっている。ということで、劇場映画よりもテレビドラマの監督らしいし、映画として特筆することはなく、この体調で観るにはちょうどよい作品。でもさすがに2時間は疲れた。

1月3日(日)

2日は一日家に居て、翌日ようやく都心まで出かける気になった。でも、予定は夕方の映画1本のみ。それ以外は家で執筆活動。年末から書き始めた新しい論文ではなく、ここ数年取り組んでいるオースター本が思いがけず進むようになった。昨年末に本の執筆は難航し、その逃避策として、修士論文のあまりの部分を新たに論文としてまとめる構想を思い立ち、それを進めていたのだが、実家への帰り道に持っていった、昨年新たに単行本として出版されたオースター(柴田元幸訳)『ガラスの街』を読みながら、いくつかのアイディアが浮かんだのだ。

渋谷ル・シネマ 『ヴィクトリア女王 世紀の愛
さて、夕方から出かけて観たのはこちら。実はこの作品は恋人が試写会を当てて観に行くつもりだったのだが、急遽ビートルズトリビュートライヴに行くことになってキャンセルしていた作品。『プラダを着た悪魔』や『サンシャイン・クリーニング』で最近お気に入りのエミリー・ブラントがヴィクトリア女王を演じるということで観に行った。いろいろ関連の映画が出たエリザベス女王の時代は16世紀末。エリザベスが大英帝国の始まりだとすれば、ヴィクトリアは19世紀後半に在位した強い英国の最後の皇帝といえようか。エリザベス女王の時代のシェイクスピアがヨーロッパの各王国の話をいろいろ書いているが、本当に複雑で分かりにくい。ヨーロッパの各国が政治的策略として子どもたちを各国に送り出す。それでいて、国同士はいがみ合っている。国の内部ですら、肉親の間ですら策略から逃れられない世の中。まあ、そんななかでもイングランドの女王になる身のヴィクトリアにも国内外から求婚者が耐えないようだが、やはりベルギーから親たちの策略で送り込まれてヴィクトリアと出会うアルバート。ルパート・フレンドという俳優が演じる。2005年の『プライドと偏見』にも出演していたらしい。映画のなかではいかにも運命の出会い的な感じの相思相愛になり、長い友人関係の期間を経て結婚にいたる。でも、この辺りは脚色によるところが大きいんだろうな。まあ、この手のドラマは日本でいうところの大河ドラマだし。色恋沙汰まで史実と思うのはばかげている。まあ、ともかく最近はそうでもないが、昔はこの手のヨーロッパ映画はとても好きだったので、飽きませんな。
それにしても、日本の大河ドラマを含めた歴史ドラマは、相変わらず社会の上層階級や権力者を描き続けるのだろうか。そろそろ新しくもないここ半世紀の歴史学の成果を活かした、斬新な歴史ものが観てみたいものだ。

1月4日(月)

銀座テアトルシネマ 『ずっとあなたを愛してる
こういう映画が観たかった、というような雰囲気を持つフランス映画。しかも、主演は『イングリッシュ・ペーシェント』に出演していた英国女優クリスティン・スコット・トーマスが主演。作品中では英国人とフランス人とのハーフという役どころでフランス語で演じる。自分の6歳の息子を殺して15年の服役から出所してきたジュリエットという女性を演じる。ひとまず住む部屋を提供するのは妹のレア。演じるのはエルザ・ジルベルスタインという女優だが、なんと1993年の映画『ミナ』でロマーヌ・ボーランジェと共演していたあの女の子だ。この時はちょっと太めで、その後も『葡萄酒色の人生 ロートレック』などでもヒロイン役を務めた女優。ロートレックの相手役だからそこでもかなりふくよかだったような気がする。それがすっかりスリムになって2児の母親役だし、ちょっとビックリですが、その美しい肌と青い目、その笑顔はまさにあの女優さんです。そして、年の離れた姉妹役というのは非常に説得力のある配役。日本語タイトルはイマイチな感じですが、直訳のようで、物語と照らし合わせても問題はない。ジュリエットは事件当時、警察でも裁判でも口をつぐんだままでなぜわが子を殺めたのか、なぞのまま。もちろん、出所しても口数は少なく、謎を秘めたまま。社交的なレア夫妻の周りの人々は突然現れた美しく知性溢れた姉(事件前は医者だった)に興味津々。ベトナムから養子縁組で迎えた2人の娘も少しずつ彼女に惹かれていく。まあ、最終的にはハッピーエンドなのだが、そこまでの押さえたクリスティンの演技が素晴らしいし、表面的に明るく振舞いながらも、そういう姉を持ち、その姉との関係を絶たせようとした両親との狭間で生きてきた(そして、なぜレアは自ら腹を痛めずに養子を取ったのか)レアの複雑な心情を演じるエルザも素晴らしい。最近、ファミリードラマでも本作のようにちょっとプロットを複雑にしたものが増えてきているので、それほどの斬新さはないが、非常に良質な映画です。あまりこれといったお薦めがない正月映画のなかで、胸を張ってお薦めできる映画。ただし、単館上映で平日でも混み合いますので、余裕を持って受付を。

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2010年1月のライヴ予定

1月6日(水)
新宿T's bar こめ
1月9日(土)
武蔵新城cafe HAT 佐奈枝
1月10日(日)
代官山LOOP 一十三十一/dorlis(チケット購入済み)
1月18~20日
山形県銀山温泉 新婚旅行
1月21日(木)
下北沢lete TICA(予約済み)
1月26日(火)
吉祥寺strings maiko+伊藤志宏
1月29日(金)
お台場cafe gigi 高橋ちか(チケット購入済み)
1月30日(土)
谷中ボッサ 行川さをり
1月31日(日)
九段会館 湯川潮音(チケット購入済み)

なお,1月19日(火)の広沢タダシ(横浜THUMBS UP)および,1月29日のビューティフルハミングバード(新大久保日本福音ルーテル東京教会)は行けないのにチケット購入してしまい,それぞれ1枚余っています。希望者がいれば知り合いじゃなくてもお譲りします(タダではありません)。左下の「メールを送信」からメールでお知らせください。

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2009年総括

ライヴ本数145本,総額336,774円

出演者別回数
casa:8回
湯川潮音:6回
emi meyer:5回
コーコーヤ:5回
一十三十一:5回
竹中絵里:4回
松下美千代:4回
ノラオンナ:4回

ライヴ会場別回数
吉祥寺strings:8回
渋谷duo music exchange:7回
吉祥寺star pine's cafe:6回
下北沢440:5回
代官山LOOP:5回

映画本数181本,総額226,480円

国別本数
日本:98本
合衆国:40本
フランス:12本
韓国:8本
英国:6本

映画館別本数
新宿武蔵野館:15回
渋谷ユーロスペース:11回
新宿バルト9:9回
新宿ピカデリー:9回
テアトル新宿:6回
シネマート新宿:6回
渋谷シアターTSUTAYA:6回
渋谷イメージフォーラム:7回

12月27日(日)

渋谷シネマライズ 『牛の鈴音
2009年最後のライヴの前に映画を1本。韓国のドキュメンタリー作品。予告編では,年老いた農夫が長年連れ添った年老いた牛を,奥さんよりもかわいがってしまう,というほのぼの系のお話だったはず。しかし,実際に観てみるとなんとも痛い映画だった。山間部の農家が非常に厳しい生活を強いられるというのはどこの国でも同じ状況だと思うが,それ以上にこの70歳台後半の農夫,チェ・ウォンギュンさんの場合は自らの人間的性格によるところが大きい。奥さんの口癖は「こんな男に嫁いじゃったせいで,私は一生苦労する」だ。チェさんは若い頃に片足を負傷し,片足にはほとんど筋肉もつかず,自分の足ながら義足のような役にしか立たない。しかし,彼は毎日毎日田畑に出かけ,ひざをついて農作業をする。しかも,「昔からこうやってきたんだ」といって,農作業に機械は使わないし農薬の類も使わない。人力以外で使用するのは牛だけだ。40年一緒に働いてきたその牛もついに寿命を迎えようとしている。その牛がいなくなると農作業に支障が生じるので,新しい牛を買ってくるのだが,なかなか仕事を覚えないし,その牛が産んだ仔牛も暴れん坊。そんななか,年老いた牛は黙々と働き,命を全うする。とにかく,この牛にしてもおじいさんにしても,働いていないといられない性分で,頭が痛かろうと,足が痛かろうと,雨が降っていようが農作業に出かける。その姿を見るのががあまりにも痛いのだ。しかも,9人の子どもたちを育てたというこの夫婦は別に経済的に貧窮しているわけではないらしい。正月に子どもたちが集まるシーンがあるのだが,都会でかなり裕福な暮らしをしている子どものなかには「金の面倒はみるから引退してくれ」などといっているが,この農村にとどまろうとする子どもは誰一人としていない。その現代風の子どもたちと,一昔前の老父の対照があまりにも大きい。

池ノ上ruina 真冬の笑顔
今年の私の誕生日ライヴの際に知り合いになったシンガーソングライター梅原ヨシヒロさんの企画ライヴに行ってきた。今回は予約制ということでお願いしていたのだが,ruinaのカウンター席は常連さんのためにとってあり,私は中央のテーブル席に座る。ここのところ,お酒の席が続いているので,養命トニックにしておく。かなりのお客さんの入りで,開演は30分遅れる。
Dois peixinhos:トップバッターは大きなお子さんもいるという女性シンガーとギタリストの男性のブラジリアン・デュオ。確かに,この女性の歌はうまいが,こんな歌声でブラジル音楽を歌う人は初めて聴いた。1曲ジャズのスタンダードも歌ったのだが,こちらのほうが自然。ヴィブラートを多用する歌い方はボサノヴァには似合わないということを改めて感じる。私の背後には複数の女性をはべらかした中年男性のお客がいて,やたらと飲み,うるさい。どうやら自身も歌うみたいで,ヴォーカルレッスンを受けている仲間たちらしい。とにかく,この日はこのおじさんが癌だ。
mue:続いてはmueちゃん。久しぶりだと思ったら,2009年最初で最後のライヴだった。だいぶ前に購入したギタレレを思い出したように持ってきたとのことで,そちらでも1曲。いつもどおりの楽しいステージでした。
行川さをり:彼女のライヴは意外にも2度しか聴いたことがないようだ。どちらも前原さんのサポートだったと思うけど,なんとこの日はソロです。ということで,時間が押し気味に進行していましたが,さをりさんのステージは若干短め。そういえば,さをりさんとも仲の良いcasaの夕紀子さんもこのお店でソロライヴをやったことがありますが,ピアノを弾いたりしていました。しかし,さをりさんは全く楽器を用いずに声だけのステージ。普通に歌った後に声のパーカッションのような感じで続けるといったもので,確かにその歌声は素晴らしいのだが,一人はちょっと難しいかな。
梅原ヨシヒロ:時間的に遅くなってきたので,当初は失礼ながらヨシヒロさんのステージの前にこそっと帰ろうとも思っていたのだが,mueちゃんがステージ上でヨシヒロさんのあの曲を聴くと毎回泣いてしまうといっていたので,どんな曲か聴かずに帰るのももったいないと思って残ることにした。すると,意外や意外,でもある意味では意外でもないのだが,なかなか素敵なギターと歌声でした。なかなかいそうでいない,1970年前後のフォークソングの匂いがぷんぷんする雰囲気。そして,この日はruinaの店長であるPAJANを招いて,2人でサイモンとガーファンクルのカヴァーコーナーがあったのだが,そう,梅原さんは単に日本のフォークソングというだけではなく,それよりもう少し前の時代の洋楽の雰囲気も持っているんですね。このステージで失礼ながらヨシヒロさんのことを見直しました。初めて会ったときは正直いっていい年のお兄さんが趣味で歌を歌っているだけだと思っていたのですが,今回彼のイヴェントに参加して,多くのお客さんが集まり,出演者も喜んで集まるのを見て,そして彼自身の歌を聴いて,やはり愛されるべき人間なんだなと思った次第。

12月29日(火)

新宿バルト9 『ファッションが教えてくれること
2009年最後に観た作品はこちら。年末年始で恋人が休みを取れるのが30日だけだということで,私の母親のところに行くことにした。前泊するために,仕事終わりの恋人を迎えに行く前に映画を1本。この作品は前に前売り券が売り切れていたので,前日にバルト9のウェブチケット予約を利用してみた。やはりなんといっても,あの時間のかかる受付をしなくてすむのはいいが,なぜか最前列が予約できなかったことと,中央だと思って予約した席がかなり左に寄っていたことは残念だった。
さて,この作品は『プラダを着た悪魔』のモデルにもなった,米国版『ヴォーグ』の編集長アナ・ウィンターを追ったドキュメンタリー作品。私は『プラダを着た悪魔』を2回の献血で観たのだが,スクリーンで観なかったのを公開するほどいい作品だった。そんなファッション誌の現場がフィクションで描かれたのとほぼ同じ形で実在することを観るだけでも楽しい。でも,『プラダを着た悪魔』が基本的にはアナ・ハサウェイ演じる,編集長の助手の視点から描かれているのに対し,この作品はドキュメンタリー作家の視点から描かれているので,『プラダ』とは全く別物としても楽しむことができる。編集長の決定権は絶対だが,もちろん,発想を出したり,編集長のアイディアを具体的な形にしたりするのは周りの人たち。特に驚いたのは,グレイス・コディントンという,アナの側近ともいえる編集者。高齢ながらスリムな体型を維持し,いつでもブランド物で決めている編集長に対し,ボサボサの髪でろくにメイクもしていない,ちょっとおなかも出ているこのグレイスという女性は,なんとかつては英国版『ヴォーグ』のモデルをしていたらしく,当時の写真は素晴らしく美しい。それが交通事故で顔面に大きな怪我をしてからモデルを引退し,編集者になったとのこと。古きよき時代のファッションを知っている彼女は,常に最先端を目指しているアナとは方向性が逆だが,その審美眼は編集長の絶対的な信頼を得ている。まあ,ともかく表面的には厳しい業績主義の世界なのだが,そのベースは人間関係から成り立っているということで,まさにファッションを知らない人にとっても学ぶことの多い作品。しかし同時に,昨今のエコロジー時代においては,その流れからは全く逆行する無駄なことに巨額をつぎ込む業界であることも確かだ。

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