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そして,舞台

9月6日(月)

渋谷PARCO劇場 ハーパー・リーガン
常盤貴子と結婚し、1年間英国へ留学(?)していた長塚圭史の演出作品。彼の作品は2年前にも同じPARCO劇場で『sisters』を観た。それは松たか子と鈴木 杏が姉妹役を演じるということで観に行ったものだが、長塚氏演出作品も一度観たかったのだ。それはかなり迫力のあるいい舞台だったので、今回も期待。主演は小林聡美だが、私の好きな美波ちゃんも出ているというのも大きな要因だが。7500円といい値段がするが、駄目で元々、イープラスで申し込んだらすんなりと取れてしまった。
ちなみに、長塚圭史を知ったのは俳優としてだった。2003年の山下敦弘監督作品『リアリズムの宿』に出演していた。すでに、『ばかのハコ舟』などで評価の高かった山下監督だが、当時は洋画中心に観ていた私。そのころよく遊んでいたさくさんが邦画好きで、一緒に観に行ったかどうかは分からないが、シブヤ・シネマ・ソサエティ(現シネマ・アンジェリカ)に観に行った記憶がある。『リアリズムの宿』はつげ義春原作の短編をいくつか組み合わせたもので、長塚氏と山本浩司の2人が鄙びた温泉街を旅するという内容。当時はぱっとしなかったが、山本氏もその後は映画に引っ張りだこ。『萌の孔雀』で知ってはいたが、尾野真千子ちゃんもそれから第一線の女優さんへと成長しました。それに、音楽はくるり。かなり画期的な映画だったのかもしれない。機会があればもう一度観たい。
さて、わき道にそれましたが、『リアリズムの宿』の凄いところは、主演2人がともに不細工だということ。それからも、悪人を中心に映画でちょくちょく見かける長塚氏。以前から演劇人ではありましたが、ここ近年の評価は高い。英国留学を経て、どんな舞台を見せてくれるのか。本作『ハーパー・リーガン』はそんなことで、英国が舞台の英国人による原作を翻訳し、舞台設定もそのままに日本人役者が演じるもの。ロンドン郊外に住む女性が、父親の病気を機に、故郷のマンチェスターに帰るかどうか、というところから始まる。夫役には山崎 一。先日観た『農業少女』にも出ていましたね。そして、娘役が美波ちゃん。その他、大河内 浩、福田転球、間宮祥太朗、木野花という出演者。小林聡美は出ずっぱりですが、それ以外のキャストは皆2役しています。まだ始まったばかりなので、詳しいことは書きませんが、私の期待に十分応えるものではありませんでした。それは原作によるところが大きいのかもしれない。私にとってはあまり魅力的な原作ではなかった。
しかし、中央に据えられた箱型のセットはとても面白かった。基本は壁なのだが、ただの壁であったり、階段がついていて、橋のたもとになったり、家になったり、バーになったり。クルクル回りながら4面をうまく活用した舞台セットは見事。もちろん、各キャストの演技はいいです。特に美波ちゃん、頑張ってますね。台詞は彼女が一番多かったのではないか。そして、彼女の声が一番通ります。まあ、作品自体はそこそこだったとはいえ、やはり1800円で映画を観るのとは違った体験をそこではすることになる。前半70分、15分の休憩を挟んで後半も70分あるのだが、真っ暗な客席には異様な緊張感があるんですよね。でも、それでいて映画館とは違い誰も飲み食いをしないので、清潔な空気が漂い、不思議な穏やかさがあり、目と耳からは刺激を受けるのだが、それ以外の身体はまるでここにないような感覚を覚えます。

さて、作品についてもまだまだ書きたいような気もしますが、この劇場という空間も魅力的ですね。なんといっても、客席に役者が多い。始めにビックリしたのは若村麻由美さん。地味な装いでしたけど、やはり漂う空気が違います。そして、大泉 洋。こちらは無愛想な感じでいたって普通に一人できていました。そして、開演前と休憩中に長塚氏が客席の人たちに挨拶しにきています。彼は長身でとても目立ちますが、さすがに普通の観客は声もかけないし、特に気にしないんですね。
やはり、たまに舞台はいいものです。

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