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あなたに,大切な香りの記憶はありますか?

阿川佐和子・石田衣良・角田光代・熊谷達也・小池真理子・重松 清・朱川湊人・高樹のぶ子 2008. 『あなたに,大切な香りの記憶はありますか?』文藝春秋,221p.,952円.

キーコーヒーに勤める友人某T氏からいただいたもの。もらってすぐに妻は読んでいたが,私はようやく読んだ。というのも,妻の足踏みマッサージをしてあげている間の気軽な読み物としてちょうどよかったからだ。200ページちょっとで8人の短編。1話は10分程度で読めてしまう気軽さ。なぜ,キーコーヒー関係者から本書をもらったかというと,そもそもこの短編たちはキーコーヒーのwebサイト「書茶」に掲載されていたものだからだ。実際にコーヒーが出てくるものもあるが,そこまでテーマを限定しておらず,もっと広く「香り」をテーマにしている。
収録されている短編は以下の通り。

石田衣良「夢の香り」
角田光代「父とガムと彼女」
朱川湊人「いちば童子」
阿川佐和子「アンタさん」
熊谷達也「ロックとブルースに還る夜」
小池真理子「スワン・レイク」
重松 清「コーヒーをもう一杯」
高樹のぶ子「何も起きなかった」

私は基本的に日本の現代作家の作品は読まない。特に,すぐに映画化されるようなベストセラー作家のは。なので,映画を観てその作品を知っている作家はこの8人のなかにもそれなりにいるが,活字で読んだことがあるのは角田光代の『Present』くらいだ。しかし,短編だったらこの手の文体も苦にはならない。とても楽しく読むことができた。やはり最近は日本映画が好きでよく観ているから,この手のストーリー展開も素直に楽しむことができるようになったし,そもそもこうした小説でも作中人物の設定とか,ともかく私自身が小説を書いたことがないから,その職人技には驚く他ない。
まあ,そもそもがweb公開用に書かれたものだからということがあるのかどうか分からないが,正直いうと,この8編の短編を同じ人が書いたといわれても特に疑問を感じなかったかもしれない。それくらい独自の文体を持った作品もなかったし,この程度の作品の違いであれば,一人の作家の作品の違い程度であるようにも思える。それが良いことなのか悪いことなのかをいいたいわけではないが,そんな印象。

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