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今年はあまりクリスマスを感じない

12月17日(金)

いつもどおり,金曜日は映画の日。講義を終えて新宿三丁目に急ぐ。朝から遅れていた都営新宿線のダイヤ乱れはまだ続いている。映画館で受付してローソンへ。ちょっとお店で昼飯を食べている時間はないので,パンと缶コーヒーを買って映画館に戻る。それにしても,接客態度はマニュアルどおりで立派だが,パンを投げるように袋に入れる神経,さすがだ。でも,食べ物を大切に扱わない人はけっこう多くて驚く。スーパーに買い物に行っても,買い物籠に選んだ商品を次々投げ入れる人は珍しくない。
開場がまだだったのでロビーでいただく。ピカデリーは10分前開場なのだが,上映スクリーンは11階。3階の入り口からエスカレータをのぼっていくと,座席に座るまでに5分以上はかかる。

新宿ピカデリー 『武士の家計簿
妻が観たいといって,一緒に前売り券を購入した。当然一緒には観られないので別々に。『ノルウェイの森』は妻が一人で公開初日に観てしまったが,この作品は私が先に観る。本作は森田芳光監督作品。彼の作品は『39刑法第三十九条』(1999年)以来,『海猫』(2004年),『間宮兄弟』(2006年),『サウスバウンド』(2007年),『わたし出すわ』(2009年)とコンスタントに観てはいる。多様な作品をいまひとつってところで仕上げるところがなんともいえない。
さて,本作には原作があるが,新潮新書から出ているので一般向けではあるが,列記とした歴史研究書である。著者は茨城大学に勤める,私と同い年の研究者。こういうことは滅多にないと思うが,映画化されたことで原作も売れるし,相当儲けられると思う。その原作を立ち読みで冒頭だけ読んだが,確かダンボール一箱の古文書を購入するのに16万円の現金を持って神保町の古書店を訪れた,ようなことが書いてあったし,その資金はどこからか入手した研究費によるものだとも書いてあった。大抵,文系の研究者はそんな感じで万円単位のお金を何とか捻出しているのに,今回の映画化によって百万単位のお金が個人のものとして入るのかもしれない。世界の違いは面白い。
さて,映画の方は,堺 雅人主演。これまでもいろんな役どころをやってきているが,本作もまさにはまり役。タイトルどおり,武士でありながら剣術はからっきし。その代わり,加賀藩猪山家代々のお家芸であるそろばんで身を立てる。ちなみに,映画での語り手は堺演じる男の息子。堺の相手役には仲間由紀恵。正直,『TRICK』屋『ごくせん』などのキャラクタが定着してしまったこの女優に期待するところはない。しかし,江戸の終わりから明治初期にかけての時代を生きる女性ですから,全般的に控えめなんですね。台詞が少なくしかも,あの美しい黒髪ですから役どころ的にヴィジュアルでははまり役です。そして,台詞が少ない分,多少大袈裟とは思いますが表情で演じるところはさすが。この作品世界ではなかなかの存在感でした。それから,放蕩息子ならぬ,堺の両親役に中村雅俊(『レオニー』に続いての出演)と松坂慶子という,猪山家の財産を散財し家計を逼迫させる役どころもまたいい。やはりこの辺は森田芳光監督の力量といえようか。

息子のこともいろいろ書きたいことがあるが,家にいる時間は長いのになかなか落ち着いてパソコンに向かう時間がないので,またの機会に。今回はこの辺で。

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コメント

私も、期待してなかった分、余計に仲間由紀恵が良かったです。現代ものより時代劇の方が合っているのかもしれませんね。

投稿: 岡山のTOM | 2010年12月24日 (金) 02時25分

TOMさん

某場所と同様の書き込み,ありがとうございます。
そういえば,一つ書き忘れたことを思い出しました。語り手の奥さん役で出演していたのが藤井美菜ちゃん。『シムソンズ』で主演の加藤ローサよりも目立っていた彼女を久し振りにスクリーンで観れて嬉しかったのです。しかし,あの時代にしてはちょっと顔立ちがらしくないですよね。
妻も「あれじゃ,外国人だ」といってました(笑)。でも,『シムソンズ』ももう4年前で,美菜ちゃんも22歳なんですね。

投稿: ナルセ | 2010年12月24日 (金) 20時18分

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