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引越し前週

7月22日(金)

翌日,翌々日と妻の撮影の仕事が入っていて,私が息子の世話をする時間が長いため,この日は映画を観させてもらった。シネクイントでしか使えない『127時間』の前売り券を持っていたので,渋谷まで。しかも,講義後のちょうどいい時間は,本来レイトショー上映の『ムカデ人間』が上映中ということで,やむなく14:50の回。それまでの時間をどうするかとちょっと調べたら,なんと『あぜ道ダンディ』がこの日で上映終了ということで,市ヶ谷から新宿,渋谷と移動して映画を2本観ることにした。

新宿テアトル 『あぜ道のダンディ
『川の底からこんにちは』ですっかり有名になった(それに加えて主演女優の満島ひかりと結婚したからからも)石井裕也監督の最新作。実のところは同じ時期に満島ひかりが主演した『カケラ』の方が私的には数倍好きだったので,この監督だからと期待をこめたわけではなく,主演が光石 研だから。そして,その相方は田口トモロヲ。素晴らしい組み合わせではないですか。なんと,光石 研は33年ぶりの主演映画だという。
毎年,彼の出演映画を何本観ているかと思うほど,多くの映画に出演している名脇役。そんな彼の晴れ姿を観ずして映画ファンは語れない。ということで,冒頭から彼が自転車をこぐシーンなのだが,なぜかというか,やっぱりというか,観始めて20分で異変を感じる。そう,もちろん私は33年前の彼の主演映画を観ていないから,彼の出演シーンが15分続くと,逆に彼の役どころが捉えがたく思えてきたのだ。脇役の名手である光石 研はスクリーン出でてきて2,3分もあれば,その役どころを鑑賞者に伝えることができる。かといって,終始スクリーンに写っているこの映画における彼の役どころが捉えにくい複雑なものであるわけではない。でも,どうにもあの彼の姿がずーっと写っていることに不思議な感覚を覚えるのだ。この時点でこの映画は成功している。映画ファンにとっては冒頭30分でなんともたまらない喜びを感じることができるのだ。そして,もちろんそのまんまの配役関係で登場する田口トモロヲ。もちろん他にも,藤原竜也が出てたり,岩松 了が出てきて思わず笑ってしまったり,染谷将太がちょろっと出ているのもうれしい。そして,この映画での収穫は,主人公の娘役で出演していた吉永 淳。どうやら『リアル鬼ごっこ2』に出演していたので,本編は観ていないが予告編では見ていたあの少女だ。その時はかなり幼くて魅力を感じなかったが,本作では服装や髪型,ふとした仕草で表情がかなり違って見えて,演技はともかく女優としての資質を直感的に感じた。今後が楽しみです。
なんか,映画そのものについてはあまり書いていませんが,愛すべき作品ですな。

渋谷シネクイント 『127時間
ということで,渋谷に移動してダニー・ボイル監督最新作。ジェームズ・フランコの演技がはまり役という評価だったので観たくなった。というよりも,予告編の作りがとてもよくて,思わず初期の段階で前売り券を買ってしまったのだが,公開前に予告編を何度も観てしまって,期待がかなり下がり気味。しかも,いくらダニー・ボイル監督だからって,岩に手を挟まれた青年が127時間の間になにをするか,という事実に基づく話をどうやって2時間前後の映画にするのか,という素朴な疑問。
確かに,ダニー・ボイルの作品らしく,前半はリズムのいいBGMに乗せてテンポのいい展開。しかし,予想以上に主人公アーロン・ラストンが岩に腕を挟まれて身動きが取れなくなってしまうシーンが早くやってくる。残りはひたすらジェームズ・フランコの一人芝居。まあ,これはこれでありだとは思うけど,私にはそれほど評価できない作品。まあ,こんなもんか。

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コメント

「あぜ道のダンディ」は、こちらでは9月の公開。普通ならそれでもOKなのですが、光石研さんは今夏の湯布院映画祭のゲストなので、その前に観ておきたかった~。
8月下旬の映画祭では本作の裏話なども聴けそうです。33年前の主演作でありデビュー作でもある「博多っ子純情」も上映されるんですよ。
 
あと1ヶ月だ~♪(笑)

投稿: 岡山のTOM | 2011年7月25日 (月) 02時04分

TOMさん

湯布院まで1ヶ月ですね。
光石さんは一度映画館で見かけたことがあります。
渋谷のイメージフォーラムで九州映画『ジーナ・K』を観たのですが,主演のSHUUBIちゃんと一緒に観に来ていました。スクリーンとは違って(?),私服の着こなしとか,妙にかっこよかったです。
ちなみに,SHUUBIちゃんの本職はシンガーなのですが,映画の前に彼女のライヴは何度か聴いたことがあったのです。
九州人,光石さんの話を九州の映画祭で聴けるのは楽しそうですね。レポート楽しみにしています。

投稿: ナルセ | 2011年7月25日 (月) 21時22分

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