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ゲルハルト・リヒター

金沢21世紀美術館・川村記念美術館 2005. 『ゲルハルト・リヒター』淡交社,174p.,2571円.

学術論文における文献の書誌情報には必ず著者か編者の記載が必要なので,この手の本は困ります。
さて,本書は2005年に本格的にリヒターの個展が開催された際に作成されたもののようですね。しかし,単なる作品のカタログではなく,いろいろな論考とインタビューのDVD付きになっている。目次はこんな感じ。

リヒター芸術の多面的展開 林 寿美(川村記念美術館)
ゲルハルト・リヒターの絵画 アルミン・ツヴァイテ

作品 1962〜1990年

ヂュシャンの網膜化 カラーチャート 清水 穣
灰色の絵画 林 道郎
ミラー,蝋燭,骸骨 清水 穣
フォト・ペインティング 《モーターボート》など 菅原教夫
残像の回帰 18. Oktober 1977 林 道郎
団栗と写真 畠山直哉

作品 1991〜2004年

ゲルハルト・リヒター,風景 ディートマー・エルガー
アトラス 雄弁なる写真群 大橋浩美
8枚のグレイ ミラー,ガラス 北出智恵子(金沢21世紀美術館)
鏡,ガラスから「窓」へ 林 寿美

執筆陣をみると,一人が2つの文章を書いていることが分かる。清水さんという人は,英文でリヒター論を書いている人で,畠山さんは写真家。美術館の人も文章を書いているから,世界的な芸術家といわれているリヒターだが,日本にリヒター研究者があまり多くないことが分かる。
本書は当初,Amazonの古書で購入するつもりだったが,あまり安価では出回っていなくて,結局新書で注文したが,在庫切れで入手できなかった。都内のいくつかの大きな書店を回ってようやく手に入れた次第。だから,その論考の内容にはけっこう期待したのだが,リヒターについての知識を得ただけで,彼の作品をどう解釈したらよいのかという指針を得ることはできなかった。ちなみに,前にも書いたように,私はリヒターの風景画を通じてある種の景観論を展開しようと考えているのだが,本書のなかで風景画について書いているエルガーという人は,1998年にリヒター作品の風景画を集めて展示会を編集した人。私の手元にはその画集である『Landscapes』がある。

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