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ヘアカット

わたしたち夫婦はなんとなく,いつも美容院に行くタイミングが同じ。どちらかが,相手に「もうそろそろ切った方がいいんじゃない?」というと,「そちらはどう?」みたいな。まあ,基本的にどちらも2ヶ月に一回というのが基本のペース。
今回も前日に妻が切って,私が翌日に。私の行っているお店は美容師が2人しかいないので,基本的に予約制。日曜日の都合の良い時間をメールで問い合わせると,13時との返事。この時間って,何かの用事に出かける前に切るか,帰りに切るか,という予定が決めにくい。ということで,近所の映画館で9:20からの回で観て,移動して,昼食を食べて美容院に向かうという行動に決定。

3月4日(日)

府中TOHOシネマズ 『ものすごくうるさくて,ありえないほど近い
選んだ作品はこちら。私は絶対に観るとは決めていなかった作品だが,妻が観たいといって一緒に私の分も前売り券を買ってきてくれた。ともかく,主役のトーマス・ホーンという子役俳優が素晴らしい。トム・ハンクスが父親役だが,すぐに死んでしまう設定。個人的に,トム・ハンクスは好きではないので,このくらいの出演時間の方が好ましい。でも,なくなった父親の存在の大きさに気づくという趣旨の映画なので,やはりトム・ハンクスの存在感は大きい。ちなみに,冒頭のシーンで,ニューヨークに行ったことのない私には馴染みのない話だが,かつてニューヨーク市にあった区の証拠を探すというゲーム(?)を父親と息子がやるシーンがあり,息子はセントラルパークにその痕跡を探しに行くという設定が面白い。他人と話がすることが苦手な息子は,その証拠探しという目的のためにホームレスたちと話をする。それはともかく,セントラルパークのゴミを集めるという設定といい,なんとなくポール・オースターの『ガラスの街』に影響を原作は受けているのであろうか。ちなみに,母親役はサンドラ・ブロック。前半はほとんど存在感がないが,それはきちんと後半に取ってあります。
正直いって,なかなか難しい作品だと思う。父親の死は2001年9月11日の世界貿易センターの倒壊という設定は直接的すぎて,そのニュース映像を引用したところなど,ちょっと映画という非現実世界から引き戻されてしまうし,父親の死を乗り越える息子というテーマもあまりシリアスにしすぎるとつまらない。でも,中盤で登場する向かいのアパートに住む謎の老人の存在が少しウィットを加えている。とにかく,私は涙の堰を自然に緩めることはなかったが,それなりに泣くことはできる作品だった。

3月11日(日)

翌週も結局,映画は1本だけになった。なんとなく,ばからしい映画が観たくなってこちらにしてみた。

渋谷シネマライズ 『荒川アンダー・ザ・ブリッジ
久し振りの林 遣都君主演映画を観ることにした。相手役の桐谷美玲は最近よく使われているが,実は個人的にあまり好きではない。彼女のことは多部未華子主演作『君に届け』で知った。確かに顔の作りはいいが,肌があまり奇麗でないのが気になったし,声もちょっとマイナスイメージ。だから,本作で彼女が映画のヒロインとしてどれだけ通用するのか見届けたいというのもちょっとした目的。しかし,「私は火星人だ」という強烈なキャラの役どころはなかなか適役だった。そして,榮倉奈々の時の印象も似ているのだが,彼女は手足がすらっと長い。これは実はけっこう映画映えする要素だったりする。ということで,本作で桐谷美玲をちょっと見直した次第。
そして,結局本作はまさにばからしい映画だったが,小栗 旬や山田孝之,安倍なつみ,そして私的に嬉しかったのが徳永えりなどが出演していて,この馬鹿さ加減を役者たちが本当に楽しんでいる様子がなによりもよかったと思う。たまにはこういうさくひんもいいね。

3月18日(日)

ここのところ,お客さんが来たり友人宅に遊びにいったりで,意外にお酒を飲む機会が多かったり,食べ過ぎる機会が多かったり。本当はこの日は珍しく献血の予約をして,その後映画の予定だったが,2日間ほど便通が良くなかったものが,この日の朝に一気に出たということだけだとは思うのだが,なにやら非常なる産みの苦しみ的な感じで,バタンキュー。せっかくの休日なのに,妻に息子の相手をさせてしまい,私は数時間布団で休む。午前中予約していた献血はキャンセル。でも,起きた後におかゆを食べても大丈夫そうなので外出する。

テアトル新宿 『セイジ 陸の魚
予定していた映画は伊勢谷友介監督作品。前週の作品とはうってかわってかなり重い作品だった。相変わらず最前列で観たのだが,これがデジタル映像。一昔前はデジタル映像といえば,カメラやプロジェクタの性能の悪さで肌理が荒かったり,奥行きが感じられなかったりだったが,やはりシネコンは数年内に総デジタル化するという話があるように,最近のデジタル映像の質の良さを思い知らされた。こうなると,最前列は厳しいかも。
さて,映画の内容。とある田舎町にあるバーに集う男たちの物語。その店のオーナーであり,離婚して親権も取られたという女を演じるのがなんと裕木奈江。久し振りの日本映画出演ですな。登場シーンから,ゆるいワンピースから胸元を覗かせたり,背中を見せるシーンがあったり。可愛くて妖艶な年上女性を演じています。タイトルの「セイジ」を演じるのは西島秀俊。今回もその引き締まった体を見せつけていますね。なんか方向性が変わってきたかな。そして,大学4年の夏休みに一人自転車旅行の途中でこの店に住み着くことになってしまった若者を森山未来が演じる。彼は顔で演じる俳優ですな。他にも新井浩文や渋川清彦,滝藤賢一など映画中心に活動する俳優たちが終結し,日本の文脈ではイマイチリアリティに欠ける設定のようにも思うが,独特の世界観は全く違和感がない。映画世界としてうまく出来上がっていると思う。結末が中途半端なのもけっこういいかな。

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コメント

>その店のオーナーであり,離婚して親権も取られたという女を演じるのがなんと裕木奈江。
>登場シーンから,ゆるいワンピースから胸元を覗かせたり,背中を見せるシーンがあったり。可愛くて妖艶な年上女性を演じています。
 
おぉ、そんな見どころもあるんですか!(笑)
これはやはり「セイジ」に足を運ばなければいけませんね。こちらでは5月の公開。
実は、2001年の湯布院映画祭でゲストだった裕木さんに握手してもらった事があるんですよ。こういう交流があると、やはり何かと気になるものです。

投稿: 岡山のTOM | 2012年3月20日 (火) 01時49分

TOMさん

返事が遅くなりました。
裕木奈江さんと握手したことあるとは!
さすがですね。ほとんど印象は変わらず,かわいらしかったですよ。

それにしても,林君好きのTOMさんが『荒川アンダーザブリッジ』をパスとは...

投稿: ナルセ | 2012年3月22日 (木) 21時25分

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