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土地探し

土地探し

私は20歳の頃から一人暮らしを始めた。それまで自宅から片道2時間かけて通学していた大学が移転したためだ。今だと湘南新宿ラインがあって、移転前の通学時間と同じ位で通えるようだが、その当時は学部を卒業する2年間だけ一人暮らしを経験しようと考えていた。当時住んだのは大学の最寄駅である南大沢と同じ京王相模原線の京王稲田堤だった。結局、私は大学院に進み、学部2年、修士2年博士4年の8年間を越え、翌年まで9年間、4万4千円の安アパートに住んでいた。もちろん、エアコンなしの小さな電気ストーブでしのいでいた。当時は寒さに強かったのだろう。
引っ越すきっかけは前回の日記にも書いたアルバイト先の一人の社員。その人は数年間、那覇の役所に出向していて、私も当時那覇空港の仕事で何度か沖縄への出張があった。彼は東京で借りていたマンションが気に入っていて、沖縄から戻ってもまた住みたいからと、解約せずにまだ借りていた。2LDKで8万4千円、お隣さんはお子さんもいるファミリー世帯だった。ということで、私が住んで家賃の一部を負担してくれれば助かるというので、実際部屋を見に行くと、私が住んでいた安アパートとは雲泥の差で住みやすそうだった。でも、いきなり家賃が大幅に増えるのは困るということで、6万円までだったら出せると交渉して決定。結局そこに住んでいたのは3年くらいだろうか。
そのマンションの立地場所は高幡不動。そもそも聖蹟桜ヶ丘にあるこの会社を選んだのが、稲田堤からも遠くなくて、南大沢にも比較的近いということだったので、またまた京王線。聖蹟桜ヶ丘からは南大沢行きのバスが出ていました。
その人が本社勤務に復帰するということで、再び新居探し。本当は府中あたりで探したかったんだけど、たまたま入った不動産屋が聖蹟桜ヶ丘で、府中の物件がいいのがなく、聖蹟桜ヶ丘なら豊富にありますよ、といわれて、駅3分、会社3分という立地の良さと日当たりのよさでワンルームマンションの3階に住み始めた。ここは7年くらい住んだと思うが、今の妻と出会って交際、お互いの家賃の支払いも馬鹿にならないので、彼女が新入社員として勤務地が新宿になったことを機に共同生活。やはり京王線沿いの西調布だった。そして結婚し、子どもが生まれて、手狭+日当たりの悪さという理由で現在の府中市に引越し。
さて、新居はどこにしようか、ということでやはり京王線沿いを優先して物件を探してもらった。わが家は車がないので、駅から遠いのは不便、そして前に書いたように価格は1千万円台。こうなると、かなり絞られてきます。
今年1月の大雪がまだ溶けきらない日に、住友林業の営業担当の人、住友林業ホームサービスの人、私たち家族3人の5人で、チャイルドシートをつけてもらって車で出発。
「遠い方から回っていきましょう」ということで、はじめに行ったのが高尾。高尾は私が大橋エリさんのおっかけをしていた頃、演奏を聞きに行ったことがありますが、自分が住むことになるとは想像もしていなかった場所。確かに、会社の社員でも家を買って住んでいる人がいますが。不動産担当の人の話では、高尾も住宅が多く、けっこう人気で土地も安くはないとのこと。実際、連れて行ってもらった物件はけっこう駅から近い。もう30年以上前に丘陵を整地して作った宅地の一角。なかなか広くて日当たりも最高。値段も1千万円強ということですが、以前書いたように古い土地は何かと条件があり、建設できる状態にするまでに数百万は要するのではないかという話。まあともかく閑静な住宅地で居住条件的にはなかなか良し。その後の詳細はあまり覚えていませんが、めじろ台や北野の物件をいくつか見ます。まだ人が住んでいる土地や、駅から3分という物件は隣の家がかなり迫ってきているなど、マイナス要素も大きい。古家が立っている土地は、建物への日の当り方や、実際に家を建てたときのヴォリューム感が想像しやすいが、土地全体の大きさは逆に分かりにくい(もちろん、まだ住んでいる場合にはあまりジロジロみることもできない)。一方、更地になっている土地は家を建てたときにどんな風に日が当たるのか、また家が実際どのくらいのヴォリュームで敷地を占めるのかなどが想像しにくい、ということで土地を見極めるということはなかなか難しい。もちろん、不動産担当の方にいろいろアドバイスを受けながら、検討していきます。
その日、最後に見たのが実は実際に決めた土地。しかし、すでに日は傾いてきてしまって、日当たりの状況が確認できません。ここは聖蹟桜ヶ丘の次の駅、百草園から徒歩7分。最後、かなりの上り坂がありますが、立地は申し分ありません。10戸以上ある分譲地で、すでに1軒が建っていて、いくつかは売却済み。そのなかでも2つの土地が他の土地より安く、わたしたちの希望金額内にあるものでした。なぜ他よりも数百万安いかというと、建設用地がひな壇の中段にあるのです。一番上が道路で、敷地内に同じ高さの駐車場用地があり、そこから2mくらい階段で下がって建物用地。そして、そこから先は大きな擁壁があり、お隣さんははるか下にある、といった敷地です。営業担当の人が、「ここだったら2階玄関ですかね」という。
この日の見学はここで終了しました。最後の物件は日当たりが確認できなかったし、わたしたちが描いていた理想からはちょっと遠かったので、この段階で決定することはありませんでした。とりあえず、翌週も違う物件を見に行くことになり、そのついでに最後の百草園の物件を午前中に見に行くことにする。その日新たに見た物件はけっこう広い住宅地のなかにありました。日当たりは良かったりしましたが、なんといっても道路から3m近く階段を上らないと建物用地までたどり着けないという土地。土地は一生ものの買い物だけど、条件の悪いものってけっこうあるんですね。皆さん価格との関係で妥協するのでしょうか。
さて、実は土地探しの初日から2回目までの1週間の間に、わたしたちは百草園の土地だったらどういう建物にしようかと勝手に妄想を始めていた。170㎡の土地で建ぺい率が30%、容積率が60%。つまり、建物面積を50㎡で2階建てが可能です。前の日記で書き忘れましたが、ツーバイフォーの建築では、モジュールという考え方があって、一つの単位になります。ツーバイフォーの場合は変形した建物は建てられず、0.91m×0.91mの正方形の組み合わせが基本になります。そんなことは知らなかったんだけど、それはちょうど畳半畳分ということで、私もその大きさを単位にして勝手に間取り図を考え始めていました。ということで、2回目で日当たりを確認。用地の西側の道路はちょうど南側から北側に向かって上っていて、この土地は東側と南側の日当たりがよく、西側は標高が高く雑木林もあって、日が当りません。自宅に戻ってきて、担当者と今後のことを話し合いますが、前にも書いたように、土地の場合は1ヶ月待ったからといって新しい物件が次々出てくるわけでもなく、今ある物件もいつまであるのかという保証もない、ということで、いろいろ考えて、その土地に決めました。
そこからは展開が早いんですね。手付金を払ってから契約までの期間を長くしてしまうと、売主が複数の買手間で価格競争をさせてみたいのことがあるらしく、契約までの期間を短くする慣習があるようです。ということで、申し込みから契約まであっという間でした。

4月11日(木)

会社の仕事が一段落したので,契約通り平日に1日休ませてもらう。妻が帰ってくる夕方からは,家の件で,エクステリアの会社と自宅で打ち合わせをする予定。日中は新宿で上映終了間際の作品を観ることにする。

新宿シネマート 『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯
以前にも『BOX袴田事件』という映画がありましたが,本作も実在する死刑囚を描いた作品。愛知県で起こった事件ということで,東海テレビの取材を基にしている。もちろん,この手のものはその裁判が正しいと思っているならば,何もせずに刑が執行されるのを待つだけなので映画にはならない。基本的に無罪を訴える受刑囚のことを信じているからこそ,かれらを救うべき活動をすることで映画の素材になる。ということで,基本的には冤罪という立場を取らざるを得ない。
それはさておき,もう50年前の事件ではあるが,50年服役している受刑囚は高齢ながらも生きている。なので,この種の映画は単なる映画ということだけではなく,無罪を訴え,冤罪の可能性を多くの人が信じている死刑囚を,生きているうちに救えるかどうかというきわどいところでの支援活動の一環であると思う。だからこそ,私もこういう映画は観なくてはいけないし,そういう事件がかつてあって,それはまだ終わっていないということを知らなければ行けないと思う。
それと同時に同じようなことを映画に対しても感じている。近年は高齢になっても活躍していた俳優や映画監督などが次々とこの世を去っている。この映画に主演した仲代達也もかなりの高齢だ。もちろん,こうして元気に演じている以上,安心はしてしまうのだが,いつその演技を観れなくなるか分からない。そして,とうぜんギャラもそんなに高くないだろう,こうした作品に出ているというそういう気持ちも含めて観ておきたいと思った。そして,主人公の母親を演じるのが樹木希林。こちらも先日の日本アカデミー賞授賞式で,全身がんに侵されていることを告白しているし。ちなみに,主人公の若かりし頃の役で山本太郎も出演しています。

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コメント

良かったですね。ご希望の土地が見つかって。
府中だったら、私にお任せいただければよかったのになぁ。
残念。
ぜひ、ご自身の夢を実現してください。

投稿: 府中の不動産屋 | 2013年4月18日 (木) 11時27分

 『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
やはり、ご覧になったのですね。
幸い、こちらのミニシアターでも5月下旬から上映されます。
六本木と心斎橋(大阪)のシネマートには行ったことがありますが、新宿はまだ。 いつかは入ってみたいものです。

投稿: 岡山のTOM | 2013年4月19日 (金) 04時39分

TOMさん

そちらでも上映されるんですね。
そういえば,一つ大事なことを書き忘れました。
この種の冤罪ものは,大抵当時の警察のずさんな捜査とか,脅迫まがいの取り調べとかが明るみに出ることが多いですが(もちろん,本作でも),この映画の新鮮なところは,裁判官にも焦点を当てていることです。
裁判官の縦社会について言及され,この事件で被告人に有利な判決を下した裁判官は左遷になったり,退職したり。一方,不利な判決を下した人は出世街道を上っていくみたいな,そんな構図が描かれていました。まあ,これはあくまでも映画による一つの解釈ではありますが,恐ろしい世界です。

投稿: ナルセ | 2013年4月19日 (金) 06時27分

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