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モデルハウス,ショールーム

たまに,訪れたモデルハウスを気に入って,自分たちの建てる注文住宅の理想にしたり,部分的なものを採用したりする人もいるようだが,私たちは逆だった。自分たちの家の諸々が決定していく過程で,モデルハウスを参考にしようと出かけた。
しかし,結論からいうと,モデルハウスは実際の家づくりにほとんど参考にならない。前にも書いているように,一般的な注文住宅の施主は標準仕様といかに折り合いをつけるかというところが悩みどころである。しかし,モデルハウスはかなりハイグレードな部材から構成されているので,標準仕様の実際の使用例をそこで見ることはできない。広さはもちろんのこと。モデルハウスという性格上,ドアは明けっ放しだし,風呂,トイレ,キッチン,どれも使用できない。階段もお客さんが上り下りですれ違えるように広くできている。壁紙すら使わず,外壁材を内装に用いていることも多かったり。まあ,ともかく注意深く見て参考になるところがいくつかといったところでしょうか。それに,標準仕様は毎年更新されるし,住宅建設の技術も日々進歩している。だから,数年前に建てられたモデルハウスであれば,やはり少し古く見えてしまうのだ。ただ,モデルハウスはけっこう空いていて,スタッフがついてくれればいろいろと教えてくれたりはします。

さて,モデルハウスの話はこれくらいにして,私たちもいくつかショールームを訪れました。それらについて書いておきましょう。

サンワカンパニー
こちらのショールームは南青山にあります。根津美術館の近くです。前にも書きましたが,私たちは洗面台をどうにかしたいということで,こちらの会社にたどり着きました。基本的にTOTOで扱っているのは洗面台とキャビネット,収納付きのガラスが一体となっているもので,INAXは洗面器と水栓を別々に売っていますが,水栓が意外に高価だったりする。ということで,洗面器を別途購入し,造作で台を作ってもらい,洗面器と水栓を合わせるということになったのです。
こちらサンワカンパニーはイタリアを中心とした洗面器を扱っています。一応候補の洗面器を決めたのですが,一応実物を見ておきたいということでショールームを訪ねました。この会社は洗面器だけでなく,キッチンやバスタブ,室内ドアやタイルなども扱っています。実際に見る候補としていた洗面器は非常に大きく,大きい割に水をあまりためられないようなので却下。再度検討した結果,前に写真を載せたものに決まったのですが,これも写真のイメージより実物はけっこうごっつい。

LIXIL
LIXILとは水回りのINAX,キッチンのサンウェーブ,エクステリアのトステムなどの住宅関連会社が一つになったもので,ショールームにいくとかなり楽しめます。私たちが行ったのは新宿のショールーム。西新宿の住友不動産ビルの上階に入っています。最近では松山ケンイチと広末涼子がCMをやっていますが,このショールームにも2人が訪れたようです。休日でしたが,担当者がついてくれるコースは1時間待ち。とりあえず,お願いすることにして,それまでは自由に見学します。
1時間待たずに連絡が来て,1人の女性がついてくれます。この日の目的は,住友林業標準仕様にあるトイレとシステムバス,そして洗面台も探していたし,洗面台前に使うタイルなども見ました。これだけのお客をさばく多くのスタッフですから,あまり多くを求めてはいけません。結局,実質的に役立ったことはあまりないかな。

オーデリック
照明の話はまた後で書きますが,オーデリックは照明を扱う会社としてはかなり大きいようです。名の通った大手ではやはりパナソニックですが,オーデリックやコイズミなどという会社も頑張っているようです。
さて,オーデリックのショールームは井の頭線の高井戸にあります。事前に予約をして訪れます。すると,受付を入ってすぐのところに打ち合わせスペースがあり,この日私たちを担当してくれるスタッフがついてくれます。しかも,訪問者数分の1ドリンク券もついています。私たちの間取り図面とこの会社の商品カタログを見ながら,必要な照明数と要望を聞き,どこにどんな照明をとあたりをつけて,実際の商品を見て回ります。対応は非常に丁寧で,商品の説明も分かりやすく的確です。一通り見た後に,再度打ち合わせスペースで選んだ商品を確認します。お願いすればそこで概算費用を出してくれるし,1週間後には図面と見積書を自宅宛に2通分送ってくれます。つまり,わが家の場合には自宅用と,住友林業用とです。この会社は住宅メーカーや工務店相手に仕事をしているようなものなので,一般の消費者にはあまり知られていません。なので,最終的にも個人で商品を買う必要はなく,工務店や住宅メーカーを通して購入してもらい,設置してもらうということですね。仕入れ値も定価よりは大分安くなるようです(しかし,楽天などでは半額くらいで流通していますが)。そこまでやってくれてすべて無料です。

今回はこんなところで。

4月28日(日)

先日吉祥寺のバウス・シアターに行った時、第1部と第2部を続けて上映する本作に、平日にもかかわらず多くのお客さんが開場を待ちわびているのに驚いた。帰宅したその夜、妻が台湾の友人と電話で話をしている。その友人は映画の制作会社に勤めていて、彼女が携わった作品が現在日本で公開中で、公開初日には渋谷ユーロスペースの舞台挨拶のために来日したという。その話のなかで、バウス・シアターでも公開中というような話が聞こえてきた。その映画の話は以前から聞いていて、日本人の映画セットの大道具スタッフも関わったと聞いていた。超大作だと聞いていたし、再度バウス・シアターのホームページで確認すると、やはりその第1部と第2部とを続けて上映していた作品がその作品であると分かった。
この日は妻が息子を連れて機関車トーマスの映画を観に行くというので、私はひっそりと吉祥寺に向かった。映画館に行く前にPARCOに寄ると、その映画の前売り券を販売していた。2枚つづりは2400円。合わせて4時間半に及ぶ大作だが安いものだ。映画館に行って受付をすると42番。続く第2部も一緒に受付をしたが38番。やはり皆さん続けての鑑賞のようです。

吉祥寺バウスシアター 『セデック・バレ
さて、この作品は台湾映画。台湾はかつて日本の占領下にあったわけですが、山岳地帯に住む台湾の先住民と日本人との関係を描いた作品です。先住民役でビビアン・スーも出演しているので話題になっていますね。日本人俳優も多数出演していますが、有名どころでは安藤政信と木村祐一。台湾を中心に活動している日本人女優の田中千絵も出演しています。監督は『海角七号』のウェイ・ダーション。2011年の作品です。
この先住民族は狩猟を中心に自給自足の生活をしていますが、狩猟には火縄銃も使っているので、全くの未開民族というわけではない。火縄銃は日本ではポルトガルから種子島にもたらされたと歴史で習いますが、台湾にも同様の時期に伝来したのでしょう。山岳地帯にその生活の場を有するかれらはいくつかの部族にわかれていて、冒頭ではその部族間の対立も描かれています。実際に殺し合いをするほどの対立で(まあ、要は猟場争いですね)、殺害した敵の首を切り取って持ち帰るという風習を持っている。自給自足といっても、それは完全なものではなく、狩で採取した毛皮などを持って、平地に降りて行き、そこで商売をしている漢人(中国大陸からの移住者)相手に取引をする。貨幣はないようだが、自分たちでは生産できない塩などを持ち帰るシーンがある。
そこに日本人がやってくる。はじめは軍隊がやってきて、立地の良いある村を焼き払い、植民都市とする。多くの村はそのまま先住民たちを住まわせるが、駐在所を配置し、常に日本人の監視下に置く。植民村には日本人入植者たちが住み、日本から建設会社もやってくる。先住民を過酷な労働条件で使い、狩場だった山から木材を切り出させ、建築資材とする。鉄道も敷き、学校を作り、先住民の日本人教育がおこなわれる。その中からは,日本人と結婚して子どもを産むものもあれば,日本人の名前をもらって警官になるものもいた。しかし,日本人の先住民に対する差別意識は強く,先住民側の不満も募っていく。
そんな折にちょっとしたことで大規模な対立になっていったのが史実としての「霧社事件」。私もその存在は知らなかったが,映画で観る限り,非常に恐ろしい刹略の歴史である。その中心にいたのが一つの種族の長であるモーナ・ルダオという人物で,かれらの種族の間では勇ましい戦闘に勝ち抜いた「真の男」を「セデック・バレ」と称する。もちろん,当時日本軍は機関銃や大砲,プロペラ機などを有していたし,この戦闘では実験中だった有毒ガスを用いた爆弾も使用したらしい。当然,その地を知り抜いた先住民でさえ,日本軍に勝てる見込みはなかった。いわば,自らの種族の全滅をかけた争いだったが,それでも自らの誇りのために闘った先住民たちの物語。
いやいや,すごい映画でした。東京ではここバウスシアターと渋谷のユーロスペースのみの上映でしたが,連日かなりの集客を達成したようです。ともかく,多くの日本人が観るべき映画。

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コメント

『セデック・バレ』もバウスシアターでご覧になったのですね。
幸い岡山のミニシアターでも、時期未定ながら公開予定になっており、ひと安心。
田中千絵さんも出演されてるんですね。2009年に宮崎映画祭へ初参加した際、『海角七号』がプレミア上映されウェイ・ダーション監督と共に彼女も来祭されたので、少しだけですがお話しする機会に恵まれたんです。
本作の上映が、ますます楽しみになりました。

投稿: 岡山のTOM | 2013年5月 6日 (月) 03時22分

キンカさんのアルバム、買いました?

投稿: まさごろ | 2013年5月 6日 (月) 12時20分

TOMさん

『セデック・バレ』を上映するとは,さすが岡山のミニシアターですね。
上映時間が長いので気をつけてくださいね。
私は第1部でうっかりコーヒーを飲んでしまい,最後の方でトイレに行きたくて集中できませんでした。

田中千絵さんとお会いしたとは!

投稿: ナルセ | 2013年5月 7日 (火) 06時47分

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