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フランス農村史の基本性格

マルク・ブロック著,河野健二・飯沼二郎訳 1959. 『フランス農村史の基本性格』創文社,343p.,1,200円.

ブロックの本は以前も『封建社会』を紹介しましたが,本書は1931年に発表されたブロックの出世作。実は,日本語に翻訳されていることを知らず,古書店で見つけた時には驚き,しかも高価ではなかたので,即購入。

序 方法についてのいくつかの観察

第一章 土地占有の大きな段階

第二章 農業生活

第三章 14・15世紀の危機までの領主制

第四章 中世末からフランス革命までの領主制と土地所有の変質

第五章 社会集団

第六章 農業革命の発端

第七章 展望。過去と現在

当時のフランス地理学にも大きな影響をもたらしたという本書ですが,読み始めてなかなか地理学者としては読みにくい。巻末に地積図と思われる,農村の地図が示されていますが,その説明も詳細にはなく,物足りない。やはりフランスの基本的な歴史の流れを踏まえた上で深く理解ができる内容なのでしょうか。

しかし,読み進めるにつれて,だんだん本書の魅力が少しは分かってきます。土地所有に関する議論がかなり中心です。領主制から囲い込みに関しては,もう少し基礎知識が必要でしたね。そして農業,社会集団,さまざまな角度から農村に迫り,それが中世から近代へと変化していきます。産業革命に相当する農業革命ってのもあったんですね。

やはり本書の文体というか,書き方も魅力の一つでしょうか。21世紀の読者からするとちょっととっつきにくいところもありますが,逆に今見直されるものかもしれません。ともかく,歴史的名著をまた一冊読めて良かった。

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