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2015年8月

新宿で映画4本

2015726日(日)

この日は私の45歳の誕生日。大したことはありませんが,1人で映画を観に行きました。

新宿武蔵野館 『海のふた

『グッド・ストライプス』に続いて,菊池亜希子主演映画。吉本ばなな原作の映画化です。『シグナル〜月曜日のルカ』で印象的だった三根 梓さんを久し振りにスクリーンで観ることができます。2004年に書かれた作品ということですが,西伊豆を舞台にした,なかなかリアルな物語。

主人公は東京の暮らしに疲れ,生まれ故郷に戻ってくる。海の見えるお店をかき氷専門店にするというのだ。東京では舞台美術の仕事をしていたといい,店のインテリアは全て自作する。この町では高校生の頃の恋人とのやりとりがあるのだが,それが衰退しつつある田舎町で生きる若者の姿を描いていて面白い。

まあ,ともかくこういう作品で菊池亜希子という女優は非常に重要なポジションを築いているように思う。願わくはこういうインディーズ作品も興行的にそれなりに成功を収め,次なる作品制作に結びついてくれればと願う次第。

2015年7月30日(木)

新宿武蔵野館 『共犯

『藍色夏恋』(2002年)以来,日本では低調な青春映画の逸作を届けてくれる台湾映画。本作も日本ではそういう感じでプロモーションされているようですが,例えば2011年の『あの頃,君を追いかけた』のようなコメディではなく,かなり深刻な雰囲気が漂う作品。雰囲気としては韓国映画に近いかもしれない。

まあ,ともかく高校生が主人公の映画ではあるが,紋切り型ではなく作品毎に違った特徴を持つところがいいですね。本作は,自殺,いじめ,それらを助長するSNSなど,ちょっとマスコミ的な話題が多い作品ではありますが,それなりにストーリーは凝っています。万人に受けるような作品ではありませんがいいですね。

2015年8月2日(日)

新宿テアトル 『きみはいい子

ここのところ,新宿での映画鑑賞が続いているが,ふとテアトル新宿の前を通った時に,「お,まだやってる。機会があったら観よう」と思った,呉 美保監督作品。新宿駅近くのチケット屋で前売り券を購入し,劇場に向かうとなんとこの日は監督によるティーチインがあるとのこと。受付を待つ行列に並びます。

幸い,それほど混雑しているわけではなく,監督が登壇する割には最前列も埋まっていなかったので,いつもの最前列中央の席をゲット。予告編なしで本編が始まります。高良健吾と尾野真千子のダブル主演ということで,2人のファンでもある私だが,今回はあまり気乗りがしなかった。それほど事前に情報を入手していたわけではなかったが,学級崩壊やモンスター・ペアレンツ,いじめや不登校などの学校にまつわる問題の他,幼児虐待やママ友など,日頃マスコミを騒がせている話題がてんこもりだというのが大きな理由。呉監督がこうした原作を映画化するというのもピンと来なかった。

映画自体はまあそこそこ,さすが出演俳優の演技によって,楽しめる作品になっているとは思います。しかし,今回の監督によるティーチインによって多くのことが納得いきました。

そもそも監督も私と同じように,マスコミを騒がすような社会問題については,当事者的な意識を抱けずにいる。だからこそ,監督は原作に出会った時に,こういうことを映像化しておく必要性を感じたとのこと。そして,本作には子どもたちが多く出演していますが,オーディションで選んだ子役はほとんど演技経験のない子が選ばれたという。客席からの質問者はあらかじめ仕組んだかのように,適切な質問をし,一つ一つの演出の狙いなどが丁寧に監督の口から説明されていた。

そういう意味では,作品の一つ一つのシーンがよく考えられて撮られているということが理解できたのだが,逆にいうとこの監督は非常に教育されたやり方で,多くの知識と技術を身につけた監督なんだなあということを知ってしまった。

この作品で個人的に気になったのは,前作『そこのみにて光輝く』が函館という場所にこだわったのに対し,本作は没場所的な作品だということ。どこにでも誰にでも起こりえる出来事だという解釈なのでしょうか。

2005年8月8日(土)

新宿での映画鑑賞が続いていますが,事前に前売り券を購入していた『海のふた』以外は全て同じチケット屋で購入。インディペンデントな映画のチケットはどこでも買えるわけではない。最近,西口の1つの店舗の品揃えが多く,また店員さんの映画の知識が素晴らしいので,ちょっと遠回りしてもここで買うのが手っ取り早い。以前は新宿にはいろんなところにチケット屋があり,観る映画館に近いところで買えば良かったが,最近は量も質も下がっています。

新宿K's cinema 『お盆の弟

大森南朋主演の『キャッチボール屋』の監督,大崎 章が自らの故郷,群馬県の玉村を舞台にした作品。久し振りのモノクロ映画です。

タイトル的には兄が主人公のようですが,渋川清彦演じる弟が主役。兄は光石 研が演じます。実年齢は13歳離れているとのこと。主人公は自称映画監督として岡田浩暉演じる地元の高校の同級生に脚本を書かせている。そんな定職に就かない主夫生活に嫌気のさした妻から別居・離婚の提案をされ,大腸がんの手術をした兄のもとへ,看病という名の下に転がり込んでくる。

ある程度監督自身の体験談に基づくオリジナル脚本は非常に魅力的で,この玉村の風景もモノクロであることで不思議な魅力を醸し出す。非常に素敵な作品です。そのなかでも,とびきりなのが岡田浩暉さんの演技。とてもぶっ飛んでいます。

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