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年末まとめて映画3本

20151228日(月)

この日は会社が計画休暇ということで,冬休みに入った。一方で,長男の保育園はこの日が最終日で,翌日も妻の勤務先の託児所が利用できるということで,この2日間は私の自由行動の日。できるだけ映画を観ておきたいと思う。

この日は久し振りに渋谷Bunkamuraル・シネマで2本立て。

渋谷ル・シネマ 『あの頃エッフェル塔の下で

若き男女の唯一無二の恋,という内容。単なるロマンチックな恋愛映画ではなく,史実に基づいた描写などもあって面白い。ちょうど講義でも教えていたパレスチナ問題。当時ソ連は自国からユダヤ人がパレスチナへ移住することを認めていなかったが,ソ連のユダヤ人組織がいろんな手を使ってユダヤ人をパレスチナに送り込むという計画に高校生の主人公が巻き込まれる。

表題にはエッフェル塔とあるが,基本的にはパリから遠く離れた田舎町が舞台になっているところも面白い。主人公は大学で人類学を専攻するため,地元の恋人と遠距離恋愛をするというのが物語の基軸だが,主人公が指導を仰ぐ人類学者が黒人女性であったり,主人公がレヴィ=ストロースなどを読みふけるシーンや現地調査をするシーンなどもの細部もなかなか凝っている。こういうウィットに富んだ恋愛映画,日本映画でも観たいものだ。

渋谷ル・シネマ 『アンジェリカの微笑み

続いて観たのはなんとポルトガル映画。ポスターは美しい女性の写真で洗練された印象を与えるが,なんと実際の映画はあまりにも野暮ったい。その野暮ったさの魅力以外には特にこれといったことがない退屈な映画。

しかし,この21世紀に新作としてこんなに古風な映画を観られるという経験自体が希有で素晴らしいと思う。ここで描かれるポルトガルの田舎町が理想化されたものなのか,現実なのか,そこが気になる。現実だとしたら,やはりそれがポルトガルという国の現状なのだろうか。

これまた最近講義のために読んだ文献によれば,ポルトガルはヨーロッパ内部で,他国に労働移住者を排出しているヨーロッパの辺境であり,またEU脱退の候補にも挙がっているような小国である,ということになっている。

12月29日(火)

この日も映画2本立てをしたかったが,家庭の事情や大学の業務の関係で断念。再び渋谷だが,イメージ・フォーラムで1本だけ観ることにした。

渋谷イメージ・フォーラム 『ミニルモンタン2つの秋と3つの冬

『女っ気なし』出演のハゲ,小太りという現実味のある俳優であるヴァンサン・マケーニュはどうやらフランス映画界のなかで一定の地位を築いているようだ。本作でも職なし女なしのダメダメ30歳台を演じている。でも,何気なくもててしまうところがやはり映画なんでしょうか。といっても,彼の顔も見慣れるとそんなに不細工とは思えなくなる。

まあまあ,そこそこユーモアとシリアスとが混じり合っている秀作。主人公の親友の顛末もけっこう描かれていて,観ていて飽きない。ちなみに,バスティアン・ブイヨンなる俳優が主人公の親友を演じているのだが,男性であるにもかかわらず顔立ちや表情がシャルロット・ゲンズブールにそっくりで思わず笑ってしまう。

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コメント

「アンジェリカの微笑み」以外は全く知らない作品で・・・。
東京は本当に色んな映画が公開されているものですね。
「アンジェリカの微笑み」はキネ旬の外国映画ベストテンで3位に選出されており、地元での公開日が決まるのをじれったく待っているところです。

投稿: 岡山のTOM | 2016年1月17日 (日) 06時36分

TOMさん

『アンジェリカの微笑み』、キネマ旬報でそんな評価が高いんですね。
岡山で公開されるといいですね。

投稿: ナルセ | 2016年1月24日 (日) 15時35分

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