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ようやく映画日記

先日,学会発表がようやく終わり,1ヶ月以上までの映画日記など書きたいと思います。

2016年2月19日(金)

下高井戸シネマ 『ベトナムの風に吹かれて

いろいろ悩んだ挙げ句,観に行ったのは再映の下高井戸シネマ。松坂慶子主演映画で気には留めていたが観のがしてしまった作品を観に行きました。大森一樹監督ってのもいいですね。

この映画,日本映画には珍しく,現代に生きる日本人が世界のなかでの自分の立ち位置について考えさせるいろんな要素が含まれています。本作はノンフィクションの原作を基に脚色されたもののようです。現在,なぜベトナムに日本語教師が必要なのか。『おしん』のようなテレビドラマや歌謡曲などが日本から輸入されているという事実。主人公はかつて学生運動に参加したという設定になっていて,特に「ベ平連」というベトナム戦争反対の運動をしていた。そして,劇中には第二次世界大戦中に進行した日本軍の兵士と結婚したベトナムの女性が登場する。その日本兵は敗戦後に帰国してしまい,日本ではベトナム人と家族を作ったという事実はなかったものとして日本で新しい家族を作るという歴史的事実。そんなことが非常に自然に映画とし語られています。

まさに,こういう映画は映画製作の経験豊かな大森監督,そして長年銀幕で活躍してきた松坂慶子という俳優にしか撮れない作品ではないでしょうか。

2016年2月26日(金)

新宿K's cinema 『マンガ肉と僕 Kyoto elegy

プロデューサ業などで日本映画界では得意な存在の女優,杉野希妃の監督作品ということで,ストーリーは怪しげだが,期待して観に行った。三浦貴大という俳優もこの手のマイナーとまではいかないが,メジャーとはいえない作品での活躍が最近目立っている。

映画化する小説作品としては非常に魅力的で(原作は読んでませんが),監督の意欲は十分に感じ取れますが,やはりちょっと描き足りないところを感じざるを得ないという感想です。出演者はみな魅力的ではありますが,もう一つ工夫が欲しかった。

2016年3月16日(水)

神保町一ツ橋ホール 『ちはやふる―上の句―

妻が密かに出していた試写会があたりました。私はあまり観たい作品ではありませんでしたが,職場から歩いて5分という近場で平日の夜ということで非常に都合がよいので行くことにしました。

前にも書きましたが,広瀬姉妹では私はお姉さんのアリスファン。でも,嬉しいことにお姉さんもちらっと出ています。この手の青春映画はまあよほどのことがないかぎりは楽しめますね。でも,下の句を観るかどうかは微妙。

なお,本作は私が以前住んでいた東京都府中市が舞台になっています。前半で京王線の東府中駅のシーンがあったり,南武線が出てきたり,合宿中の階段を駆け上るシーンは恐らく以前近所だったお寺の階段かと思われます。そんなところは個人的に楽しめました。

2016年3月17日(木)

渋谷イメージ・フォーラム 『牡蠣工場

想田和弘監督による「観察映画」第6弾とのこと。私は『選挙』と『精神』に次いで3作目。本作のタイトルは『蟹工船』を意識しているのでしょうか?そちらは観ていないし読んでもいませんが,確か社会主義(階級闘争?)を分かりやすく解説するような内容ということで話題になっていたような気がしますが,それに対し,本作は資本主義の現代版ということで,グローバリズムがテーマになっているようです。

同じような設定は,フィクション作品ではありますが,以前ぺ・ドゥナ主演の韓国映画『私の少女』で出てきました。片田舎の漁村で東南アジアからの移民を労働者として雇っているという話。当然フィクションですから,不法滞在を許容する形で雇い主が搾取するというものでしたが,本作の場合はもちろんそんな内容をノンフィクションで描けるわけはありません。

グローバリズムといっても,季節労働者としてやってくるのは中国人。個人的には中国のどこから来ているのかというのが気になりますが。書き忘れましたが,舞台は岡山県の瀬戸内海に面した牛窓という場所。中国人労働者は国際的な派遣会社の斡旋でやってきます。雇い主はかれらのためにレンタルハウスを借り,交通費を出し,と至れり尽くせり(?)。まあ,ともかくそこまで出資しても日本人労働者よりもいいということでしょうか?

まあ,期待したほどではありませんでしたが,基本は観察するだけなので仕方がないといえましょう。2時間半の上映時間でしたが,もう少し短くしてもいいかなと思える作品。

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コメント

『ベトナムの風に吹かれて』は、スルーしてしまいました。
『マンガ肉と僕 Kyoto elegy』は、応援している杉野希妃さんの監督・主演作品なのでかなり観たいのですが、岡山では上映予定がなくて・・・・(泣)。両隣の兵庫・広島両県では公開され行こうかと計画したのですがタイミングが合わず実現しませんでした。DVD待ちになりそうです。
『ちはやふる―上の句―』は、かなり惹き込まれて観ました。『下の句』が待ち遠しくてなりません。
『牡蠣工場』、岡山県を舞台にしているのですが、ドキュメンタリーがちょっと苦手なのでたぶんスルーすることになると思います。
 *********
さて、私は今年も、27日に開催される高崎映画祭の授賞式に参加するため青春18きっぷで遠征してきます!

投稿: | 2016年3月25日 (金) 03時16分

TOMさん(ですよね)

まあ,『ちはやふる』はTOMさん好みだな〜と思いながら観ていました。
ドキュメンタリーが苦手というのも分かります。
多分,『牡蠣工場』は寝てしまうでしょう(笑)。

投稿: ナルセ | 2016年3月29日 (火) 05時30分

ごめんなさい、名前の入力を忘れてしまったようですね。
エラーにならないのか・・・・。
これから気をつけます。

投稿: 岡山のTOM | 2016年3月30日 (水) 03時15分

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