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日本文化私観

ブルーノ・タウト著,森 儁郎訳 1992. 『日本文化私観』講談社,344p.,932円.

本書も今回日本文化論を読むということで読んだわけだが,もちろん本書の存在はよく知っていた。特に,西川長夫『地球時代の民族=文化理論』で,本書と同名のエッセイでタウト批判を繰り広げた坂口安吾について詳しく論じられていたので,そのうち読まなくてはと思っていた。

原本序(黒田 清)

訳者の詞(森 儁郎)

床の間とその裏側

あきらめ

メランコリイ

芸術

神道―単純性のもつ豊富性

絵画

彫刻

工芸

芸術稼業

建築

第三日本

解説(佐渡谷重信)

正直,読み終わってから随分経ってしまい,本書の内容はあまり頭に残っていない。西川の著書で理解している限りでは,タウトは数ヶ月の日本滞在で,日本文化の本質を発見した。むしろ,文明開化に沸き立って日本古来のものを蔑ろにして西洋文明を積極的に取り込もうとしてきた日本が,日本文化の良さに気づかされるのが本書を含むタウトによる発見だという。タウト自身も本書のなかで,日本人は独自の豊かな感性を持っているのに,西洋文化の真似事に興じていてもったいない,といった趣旨の内容を書いている。

しかし,他の外国人が書いた日本論・日本人論・日本文化論のように腹立たしい気持ちにはならなかった(腹立たしい気持ちになること自体が,自らに日本人アイデンティティのある証拠であり,また日本なるものの実体をどこかで認めているということだが)。少なくともこれだけのページ数を費やして論じているわけだから,その詳細な記述には屈服せざるを得ない。そして,日本に関する事柄の知識の量はとてもかなわない。まあ,そこが本書の影響力の強さなのであろう。

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