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デマの心理学

オルポート, G. W.・ポストマン, L.著,南 博訳 1952. 『デマの心理学』岩波書店,268p.,360円.

随分前に購入して,他の「岩波現代叢書」といっしょに書棚に収まっていた一冊。おそらく,タモツ・シブタニ『流言と社会』を読んだ頃に,社会心理学に興味を持って買ったものと思われる。最近は通勤で,それこそ2,3往復で1冊を読み終えてしまうので,未読の本はあまりなく,ようやく本書に手を伸ばした。

ということで,本書の選択はかなり消極的なものだったが,最近少しずつ心理学の本を読むようになっているので,結果的には得るものが多かった読書でした。

序文

第一章 戦時のデマ

第二章 デマはなぜ流れるか

第三章 証言と想起

第四章 デマの実験

第五章 実験の結果――平均と強調

第六章 実験の結果――同化

第七章 実験の結果――結び

第八章 歪みの基本型

第九章 社会におけるデマ

第十章 デマの分析

附録 戦時デマの予防ならびに抑制を行う機関についての規約

先日読んだ『ことばともの』にも米国の戦時中のプロパガンダの話があったが,本書は戦時中に流れるデマ(原著はrumorだから,噂ですね)についての分析がけっこう頻出する。本書の原著の発行年はなんと訳書には明記されていないが,序文の日付が1946年となっているので,そんなところでしょう。

本書における実験とは,伝言ゲームの伝わり方。何が正確に伝わって,何が選別され,何が歪曲されるのか。これが人種差別(あるいはステレオタイプ)の問題と絡まり合ってなかなか興味深い。私の都道府県研究にも相通じるものがあると思う。

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