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3ヶ月前の映画日記ですみません

2016年10月19日

この日は中部国際空港へ出張。正確には出張は翌日からで、早朝からの現地調査ということで、非常勤先の戸塚から空港島内のホテルに移動します。せっかくなので、名古屋で映画を観ることにした。

映画館のあるミッドランドスクエアは駅に隣接した新しいビルでしたが、トヨタ自動車のビルのようで、車のショールームがあったりします。なかなか新鮮。

名古屋ミッドランドスクエア 『何者

選んだ作品はこちら。『桐島、部活やめるってよ』を映画で観て、その視点の鋭さに感心している朝井リョウ。しかし、一度原作を読もうと思って断念している。活字ではちょっと読めないようだ。ということで、映画は注目したい。といいつつ、この作品はあまり観たいと思う内容ではなく、むしろ妻が観たいというので前売り券を購入したのだが、なかなか観に行く機会がなく、私が名古屋に持って行ってしまったという次第。

映画としては色々いいたいこともありますが、やはり原作の魅力によって成立しているのだと思います。就職活動がテーマではありますが、おそらく主題はそこではなく、主人公が演劇をやっていたというところにミソがあります。人間は日常生活においても演技しているというまあ古くからいわれているようなことではありますが、それをTwitterやFacebookのような新しいコミュニケーション手段を用いて暴こうという作品。

2016年11月2日

府中TOHOシネマズ 『永い言い訳

以前から書いていますが、西川美和の作品はデビュー作の『蛇イチゴ』で惹かれてから観るようにしています。でも、正直私の中では『蛇イチゴ』がダントツで、世間的にはもっと有名で評価されている作品はそれほど好きではありません。しかし、ようやく本作は何の違和感もなく、楽しく観られ、それでいて考えさせられる映画でした。実は、配役にも少し不安はあったのですが、観ている間はそんな不安は全く吹き飛び、これ以外の配役が考えられないほどでした。

西川氏はこの作品で、映画監督の師匠でもある是枝監督の得意とする子どもを登場させています。そして子どもの存在が、映画の中で中心となるだけでなく、主人公の心情の中で、また作品の主題として中心にあるのです。子どもという存在そのものではなく、子どもを大人が自分の人生の中でどう扱うのか、子育てというものがどうなのか、という問いです。未婚である監督本人の人生観をある程度、自分とは異性の主人公に投影しているのではないかと思ってしまうほどです。

主人公は小説家であり、夫婦の間で子どもを作り、育てるという行為に人生の多くの時間を費やすということに対する負の効果を真っ先に考えています。しかし、思うように小説はうまくいかず、そんな矢先に妻が事故死し、他人の子育てに関わるようになる。それが小説家としてうまく行っていない自分にはそこから逃避でき、さらには楽しいということでのめり込んでいく。そんなことを担当の編集者に指摘されてまた悩む。みたいな、誰もが自分は今何をすべきかという問いを叩きつける作品です。

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コメント

「何者」は、有村架純ちゃんが出演しているのにどうも乗れなくて(彼女のせいではありません)、途中で居眠り。DVDが出たなら観直す予定です。
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西川作品とはそんなに相性が良くないのですが、「永い言い訳」はかなり面白く観られました。
そして、主要キャストの一人・竹原ピストルが何とキネマ旬報で助演男優賞を受賞!
実は5日(日)に開催されたヨコハマ映画祭へ行ってきたのですが、同日に行われたキネ旬の表彰式にも招待状が当たり入場できたのです。
彼は、西川監督や本木さんへの感謝を述べると共に、「こういう素晴らしい賞を貰うことになるなら、こんな変な芸名にしなければ良かった」と笑わせてくれました。
今回迷わずヨコハマ映画祭行きを決意したのは、応援していた中野監督の「湯を沸かすほどの熱い愛」が3冠に輝いたため。
キネ旬の方でも【主演女優賞】と【助演女優賞】を獲得。
客席から直接拍手を送れたので満足です。
本作はご覧になりましたか?

投稿: 岡山のTOM | 2017年2月 8日 (水) 01時37分

TOMさん

お久しぶりです。そして、今回も書き込みありがとうございます。
やはり西川作品はあまり得意ではないんですね。なんとなくそんな気がします。
そして、今年もヨコハマ映画祭に来ていたんですね。相変わらずの行動力です。

もちろん『湯を沸かすほどの熱い愛』は観ましたよ!

投稿: ナルセ | 2017年2月 8日 (水) 04時36分

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