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柳田民俗学の子ども観

庄司和晃 1979. 『柳田民俗学の子ども観』明治図書,191p.,1100円.

私のPCが故障する前に書きかけていた読書日記なので、記憶はかなり薄れてきています。

さて、私には写真家、田沼武能の研究を継続的にしています。これは私の修士論文のテーマでしたが、あと2本くらい論文にしたら本にしたいなと思っていますが、なかなか進みません。失礼な話ではありますが、来週88歳を迎える田沼氏の存命中に間に合うのだろうか。

さて、田沼氏には1985年の作品で『子どもたちの歳時記』という作品があり、とてもいい作品です。彼の作品には時折言葉による作品の引用や言及があります。当然この作品には柳田國男の『こども風土記』への言及があるので、ある程度民俗学的な知識がないとその解釈もできないと思っているのですが、なかなか民俗学の勉強が追いついておらず、この作品については論文化が先延ばしにされているという次第。

とりあえずだいぶ前に発見し、Amazonのほしい物リストに入れておき、ようやく購入し、読んだ次第。先ずはも目次から。

まえがき

第一部 柳田国男の児童観と教育観

 第一章 柳田国男のしごと

 第二章 柳田国男の学問観

 第三章 柳田国男の児童観(一)

 第四章 柳田国男の児童観(二)

 第五章 柳田国男の成長観

 第六章 柳田国男の教育観

第二部 柳田教育論の継承と発展

 第一章 平凡人への着目の系譜

 第二章 柳田国男の常民像と教育

 第三章 平凡人の知恵の論理と教育

 第四章 日本人の精神的原型と論理

本書は明治図書選書に収められた一冊ということですが、なかなかコンパクトで想定はいい。しかし、読んでみると著者は民俗学者ではなく、教育学者だという。出版年からしても、目次からわかるように、柳田の仕事を紹介するだけで成り立っている。教育学者の視点からの柳田の仕事を概観するというのが前半、そして後半はそれを受けて、著者独自の教育論が展開されるというものです。

ということで、柳田が子どもについてどこにどんなことを書いたのかという情報は本書に書き込まれているので、それを頼りに柳田作品を読んでいくという作業が必要なようです。近年の柳田研究は彼に対する批判を少なからず含んでいるものですが、本書のように手放しの賞賛というのはその時代性ですかね。

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