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文化の概念

クラックホーン, C.・ケリー, W. H.著,難波紋吉訳 1949. 『文化の概念』創元社,93p.,60円.

クラックホーンは人類学者で,クローバーとの共著『文化』が有名だが,西川長夫氏が立命館大学の紀要を使って,ゼミ生たちに翻訳させた部分訳がある。本書の存在は神田孝治氏の論文に引用されていたので知ったが,Amazonの「ほしい物リスト」にいれておいて,比較的安価な商品が出品された段階で購入したもの。

第一部 緒論
第二部 説明的概念としての文化
第三部 叙述的概念としての文化
第四部 諸種の意味に於ける文化概念の効用性

本書の原著に関する書誌情報は詳しく載っていない。訳者の序文に,訳者が著者と19472月に会った際に手渡された論文の中にあった1編の論文を訳したのが本書だとのこと。本訳書も文庫版より一回り大きいくらいで100ページに満たないので,論文としては長いが単行本としては短い分量。

内容については詳細に思い出せないが,面白いのは本書が対話篇で構成されていること。4人の人類学者のほかに,経済学者,法律家,哲学者に心理学者,精神病学者,実業家が登場し,議論を交わすという展開になっています。もちろん,登場人物は架空です。

文化の概念については,近年その歴史的経緯の整理が進んでいるが,それらによれば,文化の概念を脱政治化し,学術用語として固定化することに人類学が大きく貢献したということになっており,本書も有体の文化概念が登場するものと想像したが,そうともいえない印象だけは残った。

幸い短い文章なので,文化概念についてきちんと検討する際に読み返したいと思う。

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