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【映画日記】『憂鬱之島』『映画ポケットモンスター水の都の護神』『ONE PIECE FILM RED』

2022年86日(土)

下北沢シネマK2 『ブルーアイランド 憂鬱之島』
下北沢の小田急線地下化に伴う再開発で生まれた映画館に初めて行ってきた。非常にこじんまりとした1スクリーンのミニシアターで独自の配給でなかなか魅力的。そんな映画館で観た作品は,コロナ禍で行われた香港のデモ運動を中心とするドキュメンタリー映画。これがなかなか凝っています。雨傘運動というのは2014年以降に起こったデモ運動を指すそうだが,その辺りからの若き運動家に焦点を当てる。しかし,香港をめぐる歴史的な運動家たちが登場する。1人目は中国が文化大革命を行っている時代に,海を渡って香港に逃れてきた夫婦である。2人目は英国統治時代の香港で,中国への愛国運動によって英国植民政府に対する抵抗運動をして牢獄に入れられた男性。そして3人目は1989年の天安門事件で学生運動の指導者をしていた男性。文化大革命から逃れてきた男性は未だに毎日海で泳ぐ鍛錬を続けている。中国への愛国運動をしていた男性は解放後企業家になり私財でさまざまな支援活動をしている。天安門事件の男性は弁護士として弱者の救済にあたっている。そして,現代の運動家が,かれらの過去の活動の再現映像の俳優となるのだ。時代が異なれば,活動の目的も違う。しかし,その意志を理解しながら,自分事として消化しながら演じる。さまざまな史料に基づく歴ドキュメンタリーでありながら,現在のデモについても描き,そこにかつての活動家が参加したり,傍観したり。同時代的な問題をリアルタイムで追いながらも,しっかりと構成された素晴らしい作品。上映館が少ないのが残念だ。もっと多くの人に観てもらいたい。
https://blueisland-movie.com/

 

2022年811日(木,祝)

多摩センターイオンシネマ 『ポケモン映画祭 水の都の護神』
私はとある企業でアルバイト契約で週4日働いているが,今年から有給による夏季休暇が一週間分(私の場合4日)支給されることになった。有給休暇自体そこそこ余っているので,毎週休みを取って,夏休み中の子どもたちと遊ぶことにしている。といっても,やることはそんなに豊富にはない(財政的にも)ので,少し困った挙句,家族4人で多摩センターに出かけ,娘と私は二人で映画を観ることにした。夏休みの子ども向け映画は一通り終わってしまったが,ポケモンは劇場版25周年記念とかで,過去の作品を週替わりで上映していた。今回観たのは2002年に公開された作品。恐らくヴェネツィアをモデルとした舞台でのお話し。なかなか楽しめました。それにしても,ポケモンってある意味でサトシをめぐるロードムービーであり,実在の場所をモデルにしたフィクションなので,地理学的な考察をしたら面白いとも思う。
https://www.pokemon-movie.jp/filmfes/

 

2022年818日(木)

府中TOHOシネマズ 『ONE PIECE FILM RED
ワンピースなんてこれまでほとんど関心がなかったのは私だけではなく,子どもたちも一緒。歴史研究ではここのところ海賊が注目されることも多くなりましたが,今時子ども向けのアニメで冒険活劇というのも時代錯誤のような気がしていた。この手の漫画=アニメの劇場版は毎回話題のタレントをゲスト声優に迎えるなど,工夫を凝らし,新規読者を増やそうとしているが,本作は歌を唄う人物を中心に据え,その歌唱部分に最近人気のAdoを起用した。母親の影響で子どもたちも好きで,息子はアルバムCDをせがんで買ってもらったほど。とはいえ,息子はそれだけで映画を観る気にはならなかったが,娘が観たいといったので,2人で観ることにした。ちょうどこの日はヤクルト戦のナイターを母息子で神宮まで観に行ったので。
さて,ワンピースの全体像を把握することもなく観に行ったが,主人公ルフィの幼少時のことや,彼がかぶっている麦わら帽子のことなどに関わる物語になっていて,初心者でも分かるようになっている。ただ,海賊団の敵・味方関係が分からないので,戦闘シーンなどはよく分からない。とはいえ,最近のアニメの戦闘シーンは,ビデオゲームの影響が大きいようにも思う。かつてのシューティングゲームもアクションアニメも闘っている個々の人物が目立っていたが,いくつか目に触れることのあるゲームやアニメは総力戦的でカメラワークも自在に動き回り,詳細はどうでもよいような雰囲気がある。
https://www.onepiece-film.jp/

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コメント

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